ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■癒える疵が束縛に成るのでしょうか
例え其れが、
道理に適わぬ事でも。

例え其れが、
深手を負わせる刃でも。

例え其れが、
後ろ向きの想いでも。



惑いや揺れを、
受け止め、
受け流し、
支える事に。

何の苦も無いのだ。




想いが、
前さえ向いて居れば。

或いは、
前を向く意思さえ、
其処に在れば。





其れ故に。




自身を振り返り、
強烈に、
後悔する羽目に陥る事でも。

相手の想いの奥底には、
其れは然程、
残って居ないのか。















姫の、
過去の残骸など。

幾らでも、
存在するけれど。



 「私に旦那が居る事、嫌じゃなかったの?」
 「旦那の名字使うこと、嫌じゃないの?」
 「私に・・・」
 「私に・・・」


 「一人で生きる目途が立たなかっただけでしょ?」
 「此れから生きるのに都合が良いからでしょ?」
 「前向きに成りたかっただけでしょ?」
 「前を向く方法が見えなかっただけでしょ?」



例え、
旦那の持ち物で在った時も。

姫は前を向き続け、
或いは、
前を向こうと藻掻いて居ただけだから。


奥底に残る、
迷いも、
苦しさも、
手を離す気も。

俺には、
産まれなかったのだろうか。













 「でも。」
 「私は小坊主の物じゃないよ!」


最後に、
放った姫の意地は。

俺への、
感謝の想いで良いんだよね。





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References
 May.05 2004, 「何方が必要な文字ですか」
01月14日(金)
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