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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■肱の内に居た筈では無いのですか
目覚めと共に、
隣から届いた声に。
俺は未だ夢現つで、
寝惚けた状態に在るのだと。
自身へ、
勘違いを強いたのだろうか。
其れとも。
想像すらして居なかった音が、
侵入して来る事態に。
其の入口を、
無意識に閉じただけだろうか。
「私、怒ってるんだ。」
「・・・何に?」
自身の身体に巻き付いた、
其の存在から。
且つ、
唐突に放たれた、
言葉から。
想い浮かぶ其の因は、
一つも無かった。
「夢を見たの。」
「どんな?」
「小坊主が女友達とお風呂に入ってるの。」
欠伸で誤魔化した、
一粒の水滴と。
震える姫の身体。
隣で寝息を立てる、
其の姿が。
肱の内に、
其の重みを感知させる、
意識の中枢が。
苛烈な憤りを、
自身に向けて居る。
そんな不幸が、
俺の眼前に、
本当に在るのかと。
口惜しさで。
想わず、
肱に力を加えて仕舞ったけれど。
本当に口惜しいのは、
此の人だよね。
06月28日(月)
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