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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■未来では無く目の前が見えますか
再度届いた言葉は、
何故の催促なのだろうか。
「もう一度ちゃんと話し合いたい。」
貴女の意図する話し合いは、
何を目的にしているのだろうか。
お互いの歯車が、
微妙に噛み合わない理由は。
きっと目的の違いだ。
俺はあの時、
貴女の意思の確認など、
求めては無かった。
現実に起こった事実と、
其の対応策を如何にすべきか。
独りで決めてはならぬ物だと想うから、
貴女に伝えたのだ。
貴女は女性だけれど、
同時に一家の大黒柱なのだから。
「小坊主と一緒にって想いがあるから。」
「半年は待てる。」
此の言葉は、
本当に有り難い物だけれど。
此の言葉は、
必ず必要な物だけれど。
俺は貴女の、
想いや決意を聞いて居るんじゃ無い。
「小坊主となら《未来》を想像出来るの。」
「《おじいちゃん、おばあちゃんになった未来》が。」
此の言葉は、
本当に有り難い物だけれど。
此の言葉は、
必ず必要な物だけれど。
俺は貴女の、
想像や夢を聞きたいんじゃ無い。
想いだけなら、
幾らでも想える。
半年の為に何が必要か、
其の先の為に何が足りないのか、
見えて来ないだろう?
そんな先の事を考える前に、
目先の一歩を、
如何したら踏み出す事が出来るか、
其の為の考えが在る?
確証。
確約。
「貴女と一緒に歩みたい。」
貴女が不安に陥る度に、
俺に求める、
此の類の言葉。
其れを聞けば、
貴女は話し合いが済んだと、
安心するんだろう。
きっと、
後ろ向きの想いが出発点だから。
只の想いの確認が、
精一杯の行動なのだろう。
「小坊主を失いたくない。」
こんな想いに囚われ、
こんな想いに駆られた行動では。
対等な立場で、
話し合える訳が無い。
12月23日(火)
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