ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165416hit]

■掘らずに想いで包めますか
人の想いが、
方向と大きさのみで構成されるならば。

或る二人の矢の先は、
長い時を経て、
寸分違わず一致する事も在るけれど。


時間変化と言う系が、
其処に介在する事で。

二人の矢の先は、
伸縮と屈曲を繰り返し、
重なり合う事は、
決して無いのかも知れない。







例え近傍で、
星の様に惹き逢う、
二つの矢だとしても。



星の様に弾き合い、
慣性に従って彼方へ跳ぶ時。

星の様に衝突し、
其の衝撃が矢の勢いを奪う時。



時の歪みが、
想いを超えて存在するからこそ。



出逢いと離別が、
転がって居るんじゃ無いのだろうか。

星の数だけ。













道に穿った穴を、
踏み固められる前に修復出来なければ。


後は只、
其処に足が嵌らぬ様、
注意して進むしか無いのだ。

掘り返さずに。






時機を失すれば。

其処に跡が残り、
其れを想いで包んで隠して、
進むしか無いのだ。


時機を見逃せば。

其処に傷が残り、
其の痛みに耐え兼ねた時には、
離れるしか無いのだ。









 「相談役を放棄するつもりはないよ。」
 「今度話し合いましょう。」


貴女の想いは嬉しいけれど。


既に俺の中には、
修復出来ぬ穴として顕在化した様に、
感じるんだよ。
12月18日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る