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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■虫が良過ぎる言葉でしょうか
予備知識として収納された情報は、
恐らくは、
他の友人よりも多い故に。
傷心や、
疑心や、
焦燥や、
混乱が、
未だ収束に向かわぬ状況下で。
結婚と言う言葉がもたらす影響は、
決して正方向に向く矢印には成り得ないと言う、
確信は在ったから。
「遠くに嫁に行くことになったら。」
「みんなに会えなくなるんだな。」
嘗て無い程、
極端に後ろ向きの文面に。
殆ど反射の様に、
発作的に、
携帯から発信をした。
驚いた訳では無い。
事の成り行きは寧ろ、
推測通り。
只距離と言う一点のみで離別を選んだ二人が、
時を経て、
距離を乗り越える力を備えたと。
相手が判断した時点で事は起こる。
そして、
其の雄がきっと事を起こすと言う匂いは、
君との遣り取りを通じて、
十二分に俺へ漂って来ていたから。
ならば何故、
俺は発作的に発信をした?
「何があった?」
「プロポーズされちゃった。」
「また遠くだよ。」
「そっか。」
其れを止める術も、
其の権利も、
自身は有して居ない事を悟りつつ。
君の言葉へ意見を述べる土俵に、
自ら上がった事を後悔する。
「みーんな私が好きだった人は近くにいてくれないんだね。」
「小坊主だって戻って来ないでしょう?」
此の場に、
他人を介在させている君に対して、
幾ら焦るなと口にしても。
言葉の核は届かないだろう。
其れならば。
「行くな。」
越権行為甚だしい、
しかし的確に君の胸へと届くであろう、
此の言葉を。
素直に贈れば良いのだろうか。
飽く迄、
友の立場で。
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References
Dec.07 2003, 「用事は其れだけでしょうか」
12月10日(水)
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