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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■其の価値を忘れて居ませんか
互いに自由となる時間が乏しい中。

逢う為に、
相手の元に帰る。


 「ただいま」


此の一言が持つ安心感を、
届けたい故に。






けれども。


ただ家に現れ、
飯を喰らい、
眠り、
出掛けて行く相手は。


どんなに愛しい相手でも、
例え抱き合って眠ろうと。

自身を召使いの様に扱う雄と、
何ら変わりないのか。









互いが好き同士で。
互いを欲し合って居ても。

互いに届かぬ想い。








其れでも。


相手の家に帰らねば、
顔を見ずに、
何年も経って仕舞う。

相手が家に戻らねば、
其の顔は何時か、
何処かに去ってしまう。



全て失いそうな不安に駆られ、
他の方法を産めずに、
日々だけが過ぎて行く。













 「なあ。」
 「同棲って何だろうな。」

 「あほ。」
 「本来俺がお前に聞く質問だろ。」




共に暮らす奴と彼女が、
何を想おうと。



只でさえ乏しい時間ならば。

一緒に居る時間の価値を、
見失ってはならない。



そう想わないか。





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References
 Oct.25 2003, 「幸せな二人に見えましたか」
11月29日(土)
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