ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■少し意地悪でしたか
想いの噛み合っていない事を、
お互いに察知しながら。

何度と無く、
切断の機会を伺う言葉が提示され、
何度と無く、
延長へ誘う粘りの言葉が応答する。



 「切るね。」

 「うん・・・」



早く電話を切りたかった。
早く貴女から離れたかった。

後数十分もすれば状況が一変する事。
俺は其れを知っていたから。



名残惜しかった。
未だ話をして居たかった。

久々に聞ける俺の声を得て、
貴女は離してなるものかと想っていたから。











貴女は知る由も無いのだから。


 「小坊主、忘れてるみたいなの・・・。」


切断の後に。

貴女が友に送った文は、
仕方の無い事かも知れないけれど。












俺の想いを知る筈の、
貴女だからこそ。

其の日の範囲内に時が位置する間だけは、
信じて待って居て欲しい。



俺の性格を知る筈の、
貴女だからこそ。

日付の変わる其の瞬間迄は、
想いの詰まった贈り物が届く事を、
信じて待って居て欲しい。







そう願ったのは、
やはり欲張りな事なのだろうな。
09月09日(火)
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