ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165436hit]

■他の逃げ口は無いのですか
貴女を腕の中に閉じ込めながら、
違う女の名を口にする。


 「ゆみちゃん・・・」

 「ゆみちゃんって誰よ?」


貴女は俺と言う衣を剥ぎ取り、
其の儘俺を、
彼方へと蹴り飛ばした。


 「ゆみちゃんて誰?」

 「知らねぇよ。」


突如出現した濡れ衣に。

俺は惑い、
そして貴女は、
自身の興奮をより一層強くするのだ。














嫌な夢の話は、
其の日の午前中に、
誰かに話してしまうと良い。

そんな格言は、
初めて耳にしたけれど。


どの様な教えであれ、
其れを信じる盲目的な信心が、
力を産むに違いない。



そう想いながらも。









 「エッチの最中の話なんて。」
 「しかも夢で小坊主とエッチした話なんて。」
 「他の人には言えないでしょう?」



俺に対する怒りと愚痴を、
目一杯に詰めて話さねばならない。

そんな夢の話であるにも拘わらず。



貴女が話す事の出来る相手が、
友人では無く、
唯一俺しか居ないと言う事実に。

俺は焦燥を感じて居る。







もし俺に話せない時は、
貴女はどうするんだ。

もし俺に話せない時は、
貴女はどうなるんだ。
09月11日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る