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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■試す言葉が傷を産まないのでしょうか
安定した愛情は、
必要無い物なのだろうか。
揺さ振らねば、
僅かな変化が起きなければ、
感じられぬ想いなのだろうか。
この手の類の想いは、
失ってこそ感じる愛情なのだろうか。
仕事を始めたばかりの彼女へ、
負担が掛からぬ様に。
時間を合わせ、
都合を合わせて来た奴。
其れでも合わせられぬ都合を見越して。
明日に響かぬ様に先に寝ろと、
彼女へ言った奴。
全て其の彼女と、
話し合って決めた行動だと言うのに。
「先に寝てる。」
其の文を受け取った後の、
夜半過ぎの突然の電話。
「彼氏二号と呑んでたの♪」
「お泊りちちゃおうかなぁ♪」
明らかに酔った声で、
呂律の回らぬ甘えた声で、
予想だにしない状況を報告する彼女。
試されたと理解しつつ、
冗談だと認識しつつも。
「泊まれば?」
奴は捨て台詞を残し、
電話を切った。
「小坊主、何で試すんだ?」
「俺の彼女は犬だからなぁ。」
「こんな事しないよ。」
「俺だって犬だよ?」
「時々猫だけれど。」
「お尻突き上げて脱走する猫だもんな。」
「ははは・・・」
そう言う奴の言葉には、
ほとんど力が無いのだけれど。
彼女が奴を求めたからこその言葉だと言う、
其の理解はきっと正解で。
其れが在る限りは、
奴は立ち直って彼女へ向かって行くのだろう。
今まで何度も、
酔って吐き出して来た彼女だから。
普段は口にすら出来ない言葉を、
何度も吐いて来たから。
「まずは彼女の話を聞いてあげな。」
俺は一言、
奴にこう答えた。
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References
Aug.12 2003, 「言葉に踊らぬ術が身に付きますか」
Jul.27 2003, 「対等の土俵に登れますか」
08月27日(水)
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