ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■後五分は創れませんか
血が通い始め、
息を吹き返した携帯を弄る手。


四半時前から今迄、
片時も脳裏を離れずに居た行為を、
実行に移せた故か。

僅かに震えている。



自動販売機用に据えられたコンセントへ、
形振り構わず充電器を差し込み。

其の食事の真っ最中から、
未受信の文を受け取りに走った。








最初に飛び込んで来たのは、
紛れも無く貴女の文。

期待を胸に、
開封をして見たけれど。


 「遅いよ・・・」


貴女らしい擦れ違いに、
留まる事無く、
微笑みと苦笑いが溢れ出る。











お願いだから後五分だけ、
早く贈ってくれないか。


たった五分で良いから。

後五分だけの気遣いを、
俺に与えてくれ。



其の五分に込める想いが、
凄く大切な物だと俺は想うんだ。


















そんな貴女が、
愛おしくて堪らないけれど。


 「もし私の声が聞きたくなったら。」
 「コレクトコールで電話して!」


この文は、
時を逃しては全く意味の無い文だよ。
07月15日(火)
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