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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■想いは別に在るのですか
浮付いた邪心を、
俺は未だ身体に宿しているのだろうか。
本気の想いを、
俺は未だ奥底に隠しているのだろうか。
出る筈の無い名前。
自身の心には、
存在する筈の無い名前。
心の底に蓋をして、
想いに目を背けて来た心算など、
皆無なのに。
何故だろう。
目の前に居る雌とは違う名を、
雄が口にする時。
其の理由は、
真の理由は。
いや、
理由より言い訳より。
貴女に突き刺したこの矢を、
どう始末したら良い?
貴女が負ったこの傷を、
俺はどうやって癒したら良いんだ?
あの人。
想いの一欠片も無く、
ただ憧れに似た幻想を一時抱いた、
其れだけの人。
貴女に触れながら、
どうして俺は、
あの人の名前を口にしたのだろう。
03月03日(月)
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