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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■勝る物が有りますか
他人の恋路を護る為に、
俺に命が落とせるだろうか。

他人の恋路を護る為に、
俺は犠牲になれるのだろうか。


無償の心で誰かに接する事で、
偉大な殉教者を感じられるのならば。

貴女一人にその心を抱き続けられない俺には、
未だ成すべき事が多過ぎる。





他人が命を捧げて俺と貴女を包んだ時、
俺は貴女に愛を誓えるだろうか。

他人の命で俺と貴女が救われた時、
愛の重みに潰れてしまわないだろうか。


無償の行為を受けられる歓びを、
偉大な殉教者に感じさせてもらえたとしたら。

幸福に周囲を包まれ続けている俺などには、
勿体無い。









 「もう間に合わないね・・・」


きっと期日までには届かないであろう、
愛の詰まった聖なる菓子。



すれ違いの日々を後悔している貴女にも、
伝えてあげたい。

そんな悩みで一喜一憂出来る俺と貴女が、
どんなに幸せなのか。











 「良いから。」
 「逢える日に頂戴。」



例え規定通りの日でなくても、
ほらね。

逢瀬の日は、
愛に溢れた或る二日の丁度真ん中の日。



今二人で感じる想いを、
今二人で感じる気持ちを。

命よりも大切にする事が、
司祭の望んだ姿だと想うから。














数日間滞っていた定時便が、
貴女の音と共に届いた。



 「やっぱり仲良しさんが良いね。」
 「今日も頑張ろうって元気出るね。」



貴女の元気の素は、
俺にとっても必要不可欠な力の源。

聖なる菓子よりも、
もっと上質で大切な物。






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I wish you a happy Saint Valentine's Day.
02月14日(金)
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