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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■チャン監督の発言から
「十面埋伏」に関しては、チャン・イーモウ監督が言ったとされる言葉だけ、
少しさかのぼりますが、一応チェックしておこうと思います。
12月17日に、あるCMを取ることになった監督が、
それについての記者会見に出たときのこと。
映画については多く語らなかったのですが、終わった後、記者達が取り囲んで、
そのときに話したことも併せて、少し。いずれも抜き書きです。

チャン・イーモウが盗撮事件について初めて発言した。
「この事件からは、マスコミの関心が非常に高いことがわかる。
それ自体は我々にとってよいことだ。
しかし私自身は、このような行為は好まない。
以後、できるだけこのようなやり方はしないでほしい」

また、国際路線を取ることに決めたことについては、フランクに話した。
彼は、日本は現在中国を除くとアジア最大の市場だが、まだまだ十分ではないから、
世界進出路線をとらねばならない、これはすべての映画監督の目標でもあると、語った。
また、自分の変化に満足をしているし、自分にとって非常に新鮮である、
とも述べている。
(時代商報より 2003.12.18)

アニタ・ムイがいつ撮影に加わるかについて、
チャン・イーモウの答えは極めてあいまいであった。
「これまでのところは、まだ辞退していないとしか言えない。
が、いつ撮影に入るかはまだ決まっておらず、彼女の体調を見なければならない」
このコメントが、以前の、映画はまもなくクランクアップするという発言と
食い違っているのは明らかだ。
言外から、アニタ・ムイの出演はまだクエスチョン・マーク付きであることがわかる。
(北京晨報より 2003.12.18)

話題の「十面埋伏」について、
チャン監督は、まだ5分の1の撮影を残しており、
来年前半、公開の予定だとのみ語った。
この新作の話になると、チャン・イーモウは非常に楽しそうだ。
彼は、自分は典型的な「武侠愛好者」だと言い、
「英雄」撮影と同時に新作「十面埋伏」製作の計画を進めていたほどだ。
そのころ、昼間は「英雄」を撮り、夜は「十面埋伏」の脚本の準備をしていた。
また、2人の脚本家にロケ地を訪れて、武侠の気分≠体験してくるよう頼んだ。
このように準備が十分だったので、新作の進行は非常に効率よく進んでいる。

「英雄」の公開後、シーンは壮観だが、中身は空疎≠セという評があった。
これに対し、チャン監督は、ひとつの映画に対する観客の評価が様々なのは、
ごく正常な現象だと考えている。
観客の評価はそれぞれに正しい。
だが、彼には観客の好みに合わせて自分の映画を作ることはできないのだ。
しかし、「十面埋伏」が、観客に全く新しい武侠の感覚≠
感じさせるものになるということは言えるだろう。
絶えず新しいものと変化とを求め続けることこそ、
チャン・イーモウの一貫した作風なのである。

映画の商業的価値について、チャン・イーモウは十分重視している。
彼は次のように語る。
「興行成績が監督のプレッシャーになってはいけないが、
監督は少なくとも投資者に損をさせないことで、2作目を撮ることができる。
現在、とというワンセットの経済用語は、
既に中国の映画監督のおしゃべりにいつも出てくる話題となっている。
商品経済社会において、監督達の物事の見方にも、大きな変化が現われている。
は今後、どの監督も必ず考えなければいけない問題になるだろう。
それはいいことだと思う」
(晨報? 2003.12.18)


アニタ・ムイの出演辞退の可能性があるというニュースについて、
チャン・イーモウは、今現在、自分と撮影班は、辞退の話は何も聞いていないと、はっきり述べた。
新作は、何らかの原因でスケジュールが狂ったとしても、必ず来年前半には公開されるという。
また、次のようにも語った。
「私は武侠物の超愛好者で、もし、どうしても新作と『英雄』との共通点を挙げなければならないなら、
それは両方とも武侠映画だということだ。その他はどこも似ているところはない」

「英雄」に対する観客の評価はまちまちだったが、

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12月21日(日)
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