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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■スポンサーの言うこと
AAにはスポンサーシップという仕組みがあり、経験の長い人がスポンサーとして、新しく来た人(スポンシー)の面倒を見ていきます。
スポンサーの与えるアドバイスの質が、スポンシーのソブラエティの質を決めているのは間違いありません。だから、スポンサーはなるべく良いアドバイスを与えねばならないのは当然です。AAメンバーの話を聞いていると、ときどきスポンサーからとんでもないアドバイスを受けている、としか思えない時もあります。
けれど、僕は他の人のスポンサーシップに口を挟むことは滅多にありません。誰がどんなアドバイスをしていようと、僕に迷惑が及んでくることは滅多にありません。逆に言うと、スポンシーがよそへ行って余計なアドバイスをもらってくると面倒なことになる場合もあります。あまり誰かのスポンサーに(間接的にはそのスポンシーの回復に)迷惑をかけたくないのです。何かを言いたければ、スポンサーの方に言えばいいわけですし。
僕も回復が足りなかった頃には、共依存的に境界線を越えて人のスポンサーシップに口をはさんだこともしばしばありましたが、何度か痛い思いをして学んだわけです。
AAスポンサーがスポンシーに間違ったアドバイスをすることも、当然あります。けれど、「それは間違ったアドバイスだ」と思っている僕が間違っているのかも知れません。
それに何よりも大切なことは、正しかろうと間違っていようと、スポンサーのアドバイスに従うことです。というのも、回復は新しい考えを身につけることだからです。そのためには、自分の古い考えを捨て、新しい(他からの)考えを自分に入れる習慣を身につけねばなりません。
新しい考え方は、古い自分の考え方からすればしばしば「間違っている」ように感じられます。そう思えても、自分の中に入れてみることが大切で、スポンサーのアドバイスが本当に正しいか間違っているかは、回復にとってそれほど重要なことではありません。
とは言うものの、現実に例外はありますから、スポンサーの方に「ちょっとそれはマズいんではないか」と伝えなければならないこともあるでしょう。だから、スポンシーの人にとって重要なのは、「自分のスポンサーが誰か」ということを明らかにしておくことです。言うのが恥ずかしいスポンサーってこともないでしょう。
自分のスポンシーに「スポンサーが誰か」を伏せるようにアドバイスするスポンサーというのは、僕としては疑問の残るやり方なのですが、だからといって口を挟むこともしないわけです。
ひさしぶりに更新をしました。
02月09日(火)
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