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暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■039 pseudoscience
『日本国語大辞典』小学館
ひ−ふみ【日文】〔名〕
漢字の渡来前、日本で使用したと称せられる一種の音節文字。「いろは」に当たる四十七字で、古代の遺物ではなく、近世、ハングルを模してつくられたとされる。
* 神字日文伝(1819)上「右の日文四十七字は、行文と有れど真字と見ゆ。此を伝へたる阿比留氏は対馬国のト部と有れば」
〔諸言説〕ヒフミヨイムで始まる文字であるところから〔大言海〕。
あひる−もじ【阿比留文字】〔名〕
古代、漢字の渡来前にすでに存在していたという神代文字の一つ。日文(ひふみ)と呼ばれる文字の異称。対馬国ト部阿比留氏に伝わったとされるところからいう。諺文(おんもん)に類似する。平田篤胤によって積極的に主張された。
じんだい−もじ【神代文字】〔名〕
わが国で、漢字渡来以前に用いられたと称される文字。日文(ひふみ)、天名地鎮(あないち)、阿比留(あひる)文字などの種類がある。これらは古代の確実な遺例がなく、かつ、いろはがなの体系を出ないものであって、現今ではすべて後代の仮託のものとする。
その存在を認める平田篤胤の「神字日文伝(しんじひふみでん)」、それを駁する伴信友の「仮字本末」その他の論がある。神字。神代字。
*国語のため(1895)言語学者としての新井白石「初めに支那文字の沿革を説き、次に日本に神代文字のあったことを説き、仮名といふものは右の二つより発達してきたといふことを示し」
*普請中(1910)「室の入口を挟んで、聯のやうな物の掛けてあるのを見れば、某大教上の書いた神代文字といふものである」
『広辞苑』 第五版
ひ‐ふみ【日文】
神代文字と称せられるものの一。平田篤胤が「神字日文伝(かんなひふみのつたえ)」に挙げているもので、対馬国の卜部阿比留氏の秘伝というヒフミヨイムナヤコトモチロなどの47音をあらわす表音文字。実は朝鮮のハングルに模して偽作したもの。
じんだい‐もじ【神代文字】
わが国固有の、神代から伝えられたという文字。実は、亀卜の灼兆(しやくちよう)や朝鮮のハングルに擬した偽作。日文(ひふみ)・天名地鎮(あないち)・阿比留文字などの種類がある。江戸時代、その存否について平田篤胤の「神字日文伝(かむなひふみのつたえ)」(存在説)や伴信友の「仮字本末(かなのもとすえ)」(否定説)などの論争があった。神字。
あないち【天名地鎮】
いわゆる神代文字(じんだいもじ)の一。鶴峯戊申(しげのぶ)がその存在を主張したもので、ヒフミヨイムの順に排列した47の表音文字と1、2、3…などの数字とから成る。
じょうだい‐とくしゅかなづかい【上代特殊仮名遣】じやう・・づかひ
奈良時代に、エキケコソトノヒヘミメヨロおよびその濁音、合計20の音節(古事記にはモの仮名も)を2類に書き分けた仮名遣。エはア行・ヤ行の別、他は母音に2種の別があった。エ以外について、甲類・乙類と名づける。江戸後期、本居宣長の指摘を受けて石塚竜麿が実態を明らかにし、明治末期に橋本進吉が別個に研究、竜麿の研究を世に紹介し、上代語研究に一期を画した。
【解説】 平田篤胤は対馬の阿比留家において発見された神代文字を報告した。イロハと同じ四十七文字からなり、配列は「ヒフミヨイム・・・・・・」であった。最初の三文字をとって日文(ヒフミ)と称した。楷書体と草書体の二種があったため、楷書体を阿比留(アヒル)文字、草書体を阿比留草(アヒルクサ)文字とした。
岡D晃Y氏は「ヒフミ文字やアヒル文字・・・・」とあたかも別の文字のように語っているが、アヒル文字は日文(ヒフミ)に含まれているはず。そしてその日文(ヒフミ)も『広辞苑』において”偽作“と決めつけられている。晃Y氏は『広辞苑』を読んだことがあるのだろうか。
「國語学概論」橋本進吉著 岩波書店1946年初版
原文http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/hasi/hasi8.htm#kigen
所蔵http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN00647153
【文字の種類】P104-105 (要旨)
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