ID:104448
暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■049 publicationsinMahikari
 次に関英男という人をとりげたいと思います。「トンデモ本の世界」にはこの人の書いた「高次元科学」という本が紹介されています。

「この人の提唱するのが『念波天文学』なるもの。通常の光や電波は秒速三十万キロでしか情報を伝えることができない。しかし、念波、つまりテレパシーは四次元の波なので、光より百億倍も速く伝わる(根拠不明)。だからテレパシーで宇宙を観測すれば、光や電波より正確に宇宙のことがわかる・・・というのだ」

というわけで、テレパシーで「大宇宙の権威者より、直接教えを受け」た結果、「中性子の形がゆがむとガンになる」、「陽子の形がゆがむとエイズになる」ということがわかったのだそうです。
 
さらに、「太陽の表面温度は摂氏二六度」であり、その証拠に太陽の表面に住んでいる優良人類からたくさんのメッセージが届いている、と関氏は主張しているとのこと。これだけ読むと、この関氏は空想力豊かな楽しいおじさんのようでありますが、ややこしいことに、実はこの人は電気通信分野の権威なのです。東工大教授、電通大教授、ハワイ大学客員教授を歴任し、学会の功績章を受賞し、紫綬褒章なども得ています。電気通信の権威がテレパシー通信を言い出しているわけで、ちょっと頭が痛くなります。

 窪田氏はアマチュアの科学者であり、既存の学界の外にいて学界の権威を攻撃すると同時にそれに憧れていました。その憧れの強さが、彼にトンデモ本を書かせたのでした。それに対して、この関氏は学界の権威の中枢にいた人です。年をとってボケた、と言ってしまえばそれまでですが、もしかしたら、名誉も地位も手に入れたことが、ある種の全能感を生んでしまったのかもしれません。
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12月22日(月)
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