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暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■019 Mu1
岡田氏が説明する真の世界史の情報源の一つは、ジェームズ・チャーチワード大佐によって書かれた著作の中に見られる。彼はムー大陸についていくつかの本を書いている。真光の上級研修のテキストブック(1989)の中の第四章において、岡田氏は「The Lost Continent of Mu 失われたムー大陸」(1950)からいくつかの文章を引用している。

真光青年隊は、神聖な4の数字のシンボルを表すバッジ(隊員章)を身につけている。それは、宇宙の運動と働きの鍵となるものである(第四章P.14)。彼等のユニフォームの袖とブレザーの胸のポケットの上には、ムーの聖なる紋章が貼り付けられている。ムーの聖なる紋章は、この地上のすべての人間がその支配のもとにあることを示している。(Ch4.p20)


左から、隊員の制服(夏用)、隊員が胸や腕につけているムーの紋章、隊員章、???

すでに述べたように、スの神は彼の子孫であるスメラミコト(天皇)をムーの皇帝として遣わしたという。そのムー帝国とのつながりが、再び真光青年隊との間に確立されているのである。真光青年隊は、いわば、スメラミコトの軍隊なのである。

デイビス氏は言う(1980, p80-p83);例えば、失われた(沈んだ)大陸の話をしてみよう。これは、バラ十字会員から神智学協会員に至るまでの西洋のオカルトグループの間で人気のあったテーマである。失われた大陸は、一般的にはエデンの園、ヘスペリデスの庭、エリシュオンの広場、などとして描かれた。これは原初の楽園、すべてのその後の文明、物質文化、精神文化、アルファベット、人種の起源とされた。

そのようにして−真光においても−それはいとも簡単に未来の天国文明のプロトタイプ(ひながた)となったようである。人類の歴史を、文明が生まれる以前の状態から文明化された状態への進展と見る科学的考古学に反して、失われた大陸に関する神智学の神話は、現在の人類の状態を過去の文明から堕落した状態と見る傾向がある。

救い主がこれらに関する第一の情報源としたのは、英国系米国人であり、歴史的フィクション(あるいは、架空の歴史)のライターである、ジェームズ・チャーチワード大佐である。チャーチワード氏が集めたムー大陸の証拠というのは、イースター島の書字板、インドやマヤの記録、ナーカル(naacal)の書字板、トラオラノ(traorano)の写本、そしてラサの記録などの古い記録によるものである。その他の証拠は、「要請により名前を伏せたインドやチベットのある修道院に保存されている」、ということである。チャーチワードが、それらすべての「古代の記録」を解読できた理由は、独特の言語学習法があるからだということになっている。だが、彼は単にそれらの言葉を長いことじっと見つめ、彼の内なる意識の中から彼独自の意味を引き出したに過ぎない。

ムー大陸に関するチャーチワードの説明の中に、岡田氏が織り込んでいった考え方の多くは、茨城県にある竹内(たけのうち、たけうち)一族が保管していたと言われている「記録」あるいは「古文書」からとったものである(竹内文献)。岡田氏が得たこの種の情報は、「日本に隠されていた真の世界史(The Authentic History of the World Secreted Away in Japan)」と呼ばれる本の中で、山根キクが最初に言い出したものである。救い主が古代史の真の姿と考えたものが、まさにこの本の中にある。−私たちは知りました。イエスは日本で死んでいます。それと同様にして、その他のあらゆる聖者、聖人が日本を訪れました。−

この本は、文字が日本で発見されたという岡田氏の考えの源の一つにもなっている。加えて言うと、「神代文字(しんだいもじ)」は、徳川時代の排他的神道主義者たちの間で人気のあった偽物の文字だった。例えば、平田篤胤(あつたね)の「神字日文伝(じんじにちぶんでん)」、落合直澄(なおずみ)の「日本古代文字考(にほんこだいもんじこう)」などに神代文字のことが出ている。


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05月29日(木)
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