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■ 親心
本日の担当:銀吟
ボクが子供の頃の、今風に言う「将来の勝ち組」を目指す 上で何よりも大切だったことは、いい高校へ入って、いい 大学へ行って、いい会社に就職することであった。その時 で言う“いい高校”とは労せずいい大学へ入学出来そう な高校のことであり、“いい大学”とは労せずいい会社へ 入社出来そうな大学のことであり、そして“いい会社”と いうのは、将来的に収入が安定しつつ、全国的にある程度 名の通った、信用のある会社のことであった。 そしてボクの両親は、わが子はそういう「勝ち組」に残って しかるべきだ、というような目に見えない圧力をずっとボク (と妹)にかけ続けてきた、と今でも思っている。
ボクはRinとGakuには、自分の力で自分の道を築いて いくというか、たくましく生きていく力を持ってもらいたい と思っている。世の中がどんな風になっても、しっかり順応 して生活できるような精神力を身に付けてもらいたい。 これからの時代は特に必要な能力だろうと思うからである。
しかし、RinやGakuが大人になる頃には、ボクらが 全く想像出来ないような社会状況になっているかもしれない。 良かれと思って育てていったことが、時代にマッチしなく なることもあるかもしれない。
今考えると、ボクの両親もその時代に応じた対応の仕方で ボクの将来を案じ、道しるべとなっていたのだ。 ああ、なるほど。それまでなかなか寝付けなかったのだが、 謎が解決してすっきりした心持ちになって、眠りについた。
2004年10月26日(火)
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