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風に揺れるたんぽぽ
たんぽぽ



 出会って7日め

月曜の朝。
夫を送り出して、朝食の後片付けを済ませ、洗濯機を回しながら、時計を気にしてそわそわしている自分に気付いた。
風さんがチャットに入ってくるのはいつもだいたい8時。まだ15分もある。
けれど、私は待ちきれなくてマシンを立ち上げてチャットを覗いた。
やっぱり、まだ誰もいない。なのにどうにも待ちきれなくて、一人チャットに入って、独り言を言っていた。ら、
「たんぽぽさんおはよ〜! 今日は早いね?」と彼がが現れた!(@@)
「おはようございます。風さんこそ、早いですね?」
「うん、電車1本早いのに乗ってきた(^^)」
「「そっか、そっか。(^^)」
すぐに、他のメンバーも集まって来て、またいつもの感じの会話が始まった。
30分はあっと言う間に過ぎ、彼は、「じゃ、僕はそろそろ仕事してきます!」
と言ってチャットを落ちた。
私は、もう30分ほど他のメンバーと話しをしてから「「じゃ、洗濯してきます!」と言ってチャットを閉じた。



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1999年01月18日(月)



 もっともっと

今日も彼はいつもの時間にやってきて、いつものようにおしゃべりをした。
音楽の話や映画の話、そして自分たちの家庭の話・・・

昨日からは夕方も長く話すようになり、1日に3時間以上話したが、話はまったく尽きなくて、楽しくて、まだまだ話足りない。

もっともっと沢山話がしたい。




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1999年01月19日(火)



 2度めの週末

毎日少しずつ一緒にいる時間が長くなっている。
それでもまだ物足りなくて、もっと話していたくなる。
明日から2日間は休日なのでまた会えない。
寂しくて、もっとゆっくり話がしたくて、つい誘ってしまった、
パスワードチャット。
パスワードを知っている人だけが入室出来るので、二人きりでゆっくり話せる。

「こんなの良く知ってるね。(^^)」
「うん(^^) ゆっくり話したかったし・・・ 色々探したら、こんなんの見つけたの。(^^)」

いや・・・ けど、実は正直に言うと、こういうの前から利用してました。
(^^;;
主婦友3人で、旦那の愚痴とか言いまくりたい時に(^^;;
リアル友と話をしたい時とかにも。

「けど、こういうお良いね。 ゆっくり話が出来て。(^^)」
「うん(^^)」
「明日は会えないね。」
「うん、寂しい(;;)」>
「泣かないで。 会えなくても、君の事ずっと思ってるから。」

思いがけない甘い言葉にドキッとした。

「近頃、仕事中も君のこと考えちゃうんだ。」
「私も(^^)」
「今頃、洗濯干してるのかな、とか、買い物に出かけてるのかな、とか。」
「ほんとに? うれしい(^^)」
「明日は何してる?」
「多分、家族で買い物とかかな?」
「僕もかな。」

「この頃ずっと朝早いね。」
「うん。実は、君に早く逢いたいから、電車を1本早めたんだ。」
「そうなんだ。うれしい(^^)」
「これからここで話そうか? ゆっくり出来るし。」
「うん、じゃ、来週からね(^^)」
「うん、じゃ、来週から(^^)」
「うん、じゃ、また来週ね」



1999年01月22日(金)



 ネット友

週末の日中は、夫が家にいるので、さすがの私もチャットはお休みしていた。
彼も、最近はほとんど家ではネットを繋がないので、週末にはチャットに来ないと言っていた。
夜は、以前からのネット友とICQで話した。
その頃、チャットやICQで話しをする相手は、女性が5人、男性が2人だった。
メールだけの友達、というのはなく、チャット、ICQ、そして時々電話で話をしていた。
何ヶ月かそういう付き合いが続いた後、実際に会う事もあった。複数で会う事もあったし、ツーショットで会う事もあった。
女性の場合は、近くに住む人同士で、時間と場所を合わせて会ったし、男性の場合は、出張か何かの都合で、近くに来るついでに…という具合だった。子供がまだ小さかったので、いつも子連れで、ちょっとお茶しながらおしゃべりを、という感じだった。が、どの人もたった1度会ったきりだ。女性の場合は、実際に会う事で存在感が増し、その後も愚痴や悩みを打ち明ける良い友達でいることが出来るが、男性の場合は、特に男性の側に下心があれば、それきり、ネットでの付き合いも途切れてしまう事が多いようだ。
そんな中で一人だけ、釣りという私と共通の趣味を持った人が、「春になったら、今度は釣りデートをしよう」と言ってくれていた人がいた。
その夜も、その人とICQで話しをした。
だけど、何故か、いつものように楽しいと思えなかった。
「何かあったの?」とその人は途中何度も私に聞いた。
「別に何もないよ。」

でも本当は、「彼以外の誰かと話していてもつまらない」と思っていた。



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1999年01月24日(日)



 待ちきれなくて

朝、待ちきれなくて7時にPCを立ち上げスタンバイ。
ところで、どこで待ってれば良いんだろう?
いつものとこかな? それともパス付きかな?
まっ、両方開けて待てれば良いか。

と、待つこと10分。
彼はいつものチャットに入って来た。

「たんぽぽしゃん、おはよう〜♪(^^)/」
何で "しゃん”なの?(^^;; と、密かに笑ってしまった。
「おはよう〜風さん!(^^) めちゃ早いですね。(@@)」
「うん! 君に早く会いたかったから。(^^) で、何故こっちにいるの?」
「だって、どっちで待ってれば良いのか、ちゃんと決めてなかったし、念のため両方で待ってたんだけど・・・」
「そっか、そっか、じゃ、あっちに移る?」
と、言っているうちに、「おはよう〜!(^^)/」と常連さんたちが入ってきたので、このまま2窓で会話しようということになった。

いつものチャットでは、天気の話や今朝のニュースの話など普通に世間話をしつつ、
別窓では、いきなり・・・
「たんぽぽしゃん、おはよう〜♪(^^)/ ちゅっ!(^з^)-☆Chu!! 」
「えっ!? どうしたの? いきなり・・・(^^;;」
「えっ!? 嫌?」
「いや、いや、嫌じゃないけど・・・」
「ごめん、はしゃぎすぎた・・・ 会えるのが待ち遠しかったもので・・・」
「いえいえ、別にいいんですよ。(^.^) チュ♪」・・・」
「(*^-^*)ゞ ありがとう。」
「私も待ち遠しかったですよ。」
「うん、うん、僕も。ずっと君の事考えてた。」
「私はずっとじゃないけど、時々。(^^;;」
「なんだろう?この感情・・・」
「何でしょう?」
「まずいかも?」
「私もまずいかも?」

「お休みには何してました?(^^)」
「買い物とか、友達夫婦と散歩とか。 君は?」
「私も買い物と、家族で公園に行きました。」
「同じことしてたんだね(^^)」
「そうですね。(^^)」

「そろそろ時間だ。 お昼もここで会える?」
「うん。(^^)」
「じゃ、またお昼に。 頑張って仕事してきます。(^^)」
「は〜い、じゃ、またお昼に〜(^^)」






1999年01月25日(月)



 意味深な沈黙

チャット中、意味深な沈黙が続く・・・

これは、みんなして「シークレットモード」でおしゃべりしている証拠だ。

私と彼もこの頃はシークレットでするおしゃべりが増えた。

シークレットで話す相手がいない人にとっては、ちょっと嫌な沈黙だ。

「ん? みんな潜ってる?(シークレット話してる?)」

「いや、ROMってた。」←嘘だ。

「あ、ちょっとテレビ見てた(^^;」←これも嘘。

彼がシークレットで私に話し掛けてきた。




↑ クリックすると何と話し掛けられたかが分かります(^^) (エンピツ投票ボタン)

「ほんとに? すごい! そんなことよくあるの?!」

「うん、まぁ、たまに。(^^;;」

「で? 教えたの?」

「気付かないふりして、ログ流した(^^;」

「ふぅ・・・ん・・・」

ちょっと疑わい気もしたが、ま、そこは突っ込まずにいてあげた。

けど、やっぱり良い気はしなくて、ちょっとふてくれていたら、

「二人きりになりたい・・・」と、誘ってくれた。(^^)

1999年01月28日(木)



 (メール) はじめまして

一番最初に交わしたメール

チャットに時とは全然違った堅苦しくぎこちない感じで、
私は、「やっぱりチャットでの盛り上がりはバーチャルなものなんだろうな〜」と思った。



【風さんからのメール】

はじめまして、たんぽぽさん。
と今さら変ですが、メールだとちょっとあらたまった感じで、つい、そう挨拶してしまいます。
それにしても、今日初めてお互いの画像を交換し、今まではPC上の言葉から空想するだけだった貴女の姿がはっきりとリアリティのある物に変わりました。うれしい反面、何だかすごい戸惑いがあります。
それでも、貴女と毎日おしゃべりするのは本当に楽しく、そのためにこの頃は些細な事に目や心が留まるようになり、身の周りの物が全て新鮮に感じます。
ところで、ご主人とはその後いかがですか?
僕などが大したアドバイスが出来るわけでもないですが、何かあればまた話を聞かせてください。 そういう事って誰かに話を聞いてもらうだけでも随分気が楽になるもんですからね。

では、これからもよろしくお願いします。

風より


【風さんへのメール】

はじめまして。

いつも主婦の愚痴話に付き合ってくださり、本当にありがとございます。
毎日、チャットもほどほどにしようと思いつつ、今日もまた入り浸ってしまいました。
でも、ネットでなければ決して出会えるはずのない人に出会え、とても楽しいですよね。
時には、誰かの心の奥にある悩みや悲しみに触れ、自分の事のように悲しかったり、辛かったり、切なかったり。。。
風さんの奥様の話もそうですね。私には到底想像のつかないものでしょうが、長い間言い出せなかった苦しみ、それを話そうと決意した気持ち、どんなに辛かっただろうと察して余りあります。
そして、それをはじめて聞いた時の風さんのことも。
でも、「だから、僕もそれにはいたわりの気持ちで接しています。」という風さんの言葉に少しは救われる気持ちです。
奥様を大切にしてあげてくだいね。
私で宜しければ、またお話聞かせてください。

では、また、これからもよろしくお願いします。

たんぽぽより

1999年01月30日(土)
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