2005年10月31日(月)  妊娠の 前後の変化で 我思う


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妊娠してから朝起きられるようになった。それも5時半とかに。妊娠前は、午前中に起きられれば御の字ってほどの夜型だったのに、今は朝からすっきり爽快なのだ。5時半に目が覚めて、相方(隣の部屋で寝ている)を起こしたら怒るだろうなぁと思いつつ、相方の目覚ましが鳴る6時までパスカリーナを撫でたり本を読んだりして辛抱強く待つ。まるで、パパを起こしちゃダメよと言われた休日の子供のように。

これも妊娠による体質の変化というものなのだろう。体質の変化と言えば、食事習慣もそうだ。今まで朝ごはんは一切受け付けなかった私だが、朝から腹が空いてしかたがない。朝のビーチの散歩&シャワーの間に、今日は何を食べようかなどと楽しく考えて、シャワーから出るとキッチンで立ったままいろんなものをむさぼり食ってしまう。

食べ物の好みもずいぶん変わった。私は基本的に嫌いな食べ物はないのだが、幼い頃からパンはどうしても好かない。朝ごはんを受け付けないのもあって、朝の駅に漂うパンの焼ける匂いに吐き気をもよおし、「公害だ!」と文句を言っていたほど。

だけど、(前にも書いたけど)今はパンがおいしくて仕方がない。ボソボソした固いパンだろうが、プレーンなスコーンだろうが、何もつけずにいくつも食べられる。スコーンなんて、「よくこんなマズイものを考えついたな。さすがイギリス人の大好物!」と言い放ってしまうほど嫌いだったのに。

パン好きになったのは、唾液の分泌量と関係があるんじゃないかと思う。妊娠前まで寝ていてヨダレをたらすなんてことはなかったのに、今はハッと目を覚ますとヨダレをたらしていたりする。常に口の中がジューシーなので、ボソボソとしたパンでもおいしく食べられるのではないかと。以前は飲み物がないと絶対飲み込めなかったもの。


朝方になったこと、朝ごはんを食べられるようになったこと、パンをおいしいと思えるようになったこと、そういう変化を経て思うのは、変化の前と後ではまったく別の世界が広がっているということ。

だから、例えば、朝方の人が夜型の人に「夜早く寝れば、朝起きられるようになるよ」とか、朝ごはん派の人が「朝ごはんは無理にでも食べた方が健康にいいよ」とか、パン好きが「パンってこんなにおいしいのに」とか語ったところで、無意味ということである。だって、それは個人の体質なのだから。

妊娠していろんなことに気づかされる日々だ。今回の変化は全部いいことなので、出産後もこのままだったらいいなぁ。特に、パンを好きでいられたら、シアワセ2倍って感じだ。


明日は最後のエコーの日。現時点の胎児の体重などを調べる予定。性別もはっきりするといいのだけど。とにかく楽しみ。


つづく。


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2005年10月30日(日)  出産を 前に母性を 考える


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昨日、パスカリーナの予防接種に行ってきた。今も前に住んでいた家の近くの獣医さんに行っているので、片道車で40分ほどの道のり。車に慣れていないパスカリーナは、当然のようにパニくって鳴く。身体が熱くなる。そして、大嫌いな獣医さんで注射をされて、また車に揺られなければならない。

もう人間不信のどん底だ。家に着いたら、当然のようにベッドの下に隠れて出てこない。いつもは、ちょっと生意気でお調子者モードのパスカリーナなのに、しょんぼり伏目がちで無口になってるのがなんともかわいそうだ。今日もベッドの下に入ることが多く、出てきても恐る恐るビクビクと遊んでいる。もとに戻るのに、1週間くらいかかりそうだ。

そういえば、パスカリーナのトイレ砂で悩んでいた件だけど、紙製の無害でいいのを見つけたので、1週間の移行期間を経て、今はすっかりそれを使っている。臭いもホコリもないので、よい感じだ。

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あと6日で臨月だ。お腹の子の動きも、だんだんと落ち着いてきた感じだ。ちょっと前までその動きは凄まじいもので、普通、胎児は20分眠って20分覚醒しているらしく、つまり20分静かで20分胎動があるということなのに、我が子ときたら一瞬たりともじっとしていないし、動きの激しさたるや洗濯ネットに猫を押し込んだみたいな有様で、エイリアンみたいに腹の皮を蹴破って出てくるんじゃないかと思ったほどだったのだ。

あまりに凄いので、心配になって担当医に相談したところ、「動く分にはどんなに動いても大丈夫。それより、生まれてからが大変かもねぇ〜」、とニタリと笑っていた。なかなか寝ない暴れん坊かもしれない。

今は、羊水の割合が少なくなって、ギチギチに子宮の中に押し込まれている状態で、あまり自由に身動きが取れなくなっているみたいだ。それでもやっぱり動くわけで、中で伸びとかされると、力も相当ついてきているらしく、結構痛い。「無理。それ以上は無理。それ以上突っ張らないで!」と腹に叫ぶ。


ところで、正直言うと、私は腹の子に対して母性というものを感じない。自分が母親になるという実感がまったく湧かない。生まれてこの手に抱けば湧くんだろうか。生まれてくれば当然、本能で死なさないように乳をやったりオムツを替えたりお風呂に入れたり色々と世話を焼くだろうが、かけがえのない我が子としてきちんと意識できるんだろうか。

うーむ。本当に実感がナイ。

実感がないからか、もうすぐ臨月だっつーのに、我が子を迎える準備もままなっていない。この前日本に帰ったときに母がオムツやら肌着やらを全部そろえてくれたのでそういうものは大丈夫なのだが、チャイルドシートとか、抱っこヒモとか、ベビーバスとか、その他もろもろの必需品はまだ買っていない。

母に、「普通、赤ちゃんのものは喜んで揃えるよねぇ〜。あんたは変わってる」と言われて、なるほど確かにそうかもと思った。私はやっぱり母性がないのかも。なんか心配になってきた。

とりあえず、次の火曜に3回目のエコーがあるので、もう一度性別を見てもらって、必要なものはそろえよう。だって、赤ちゃん用品ってほとんどが水色かピンクなんだもの。性別がわからないと、買うのに二の足を踏んでしまうわな。

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そうそう、今日から夏時間になりました。日本との時差は2時間。


つづく。


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2005年10月25日(火)  出っ腹を 抱えてイライラ 最高に


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まだ生まれてませんよ!

ご無沙汰してました。ウツ期の後になんだか静かな時期がきて、今はイライラ時期に突入しております。無性にイライラして、何もかもが面白くない。妊娠は別名ワガママ病とも言う。

お腹が恐ろしく膨らんでいるので、何をやるにも支障が出る。観葉植物に水をあげるのも、洗濯物をたたむのも、下に落ちたものを拾うのも、パンツを履くのも、何もかもが思い通りにできない。そのたびにキーーッとなる。もう早いとこ出てくりゃいいのに。とにかく、腹が苦しいのだ。


イライラの原因は出っ張った腹だけではなく、その他いろんなことでいちいちイラ立っている。「余計なお世話!」「覚えてろよ!」と思うこと多し。

特に、仕事がないことがイラ立ちの大きな原因だったりする。妊娠してることを知らせたからか、力がないとみなされたか、怒涛のように押し寄せていた仕事がパッタリこない。こんなところでくすぶっている自分が情けない。時間がもったいないと思う。妊婦であること、日本に住んでいないことが腹立たしくもなる。ちくしょー、働きたい。

仕事に対するエネルギーははちきれんばかりに満ちている。日本に帰ったときの構想は練りに練っている。今回の帰国こそ、念願の夢をかなえる時期だと思っている。成功する自信は満々だ。この妊娠生活でたまった鬱憤を、そのスタートダッシュのエネルギーに使おう。


そう考えると、この悔しくも仕事がない時期に妊娠しているというのは、好都合なのかもしれない。私は人生仕事が第一だが、結婚もしたいし、子供も欲しい欲張りさんなので、丁度よかったのかも。と思えなくもない。

今は妊娠期間を満喫しよう……。

なんて思えるほど私は人間ができてない。やっぱり仕事がしたい。キーーッ!


つづく。


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>>「匿名メールフォーム」へのレス

・私から栄養をもらって、
 私の中でぬくぬくと眠っているので、
 まさに「寄生」って感じですよね〜。

・ウニパスタおいしかったですか! よかったです。
 そう、ウニって塩分が強いし、出汁が出るので、
 味付けしなくていいですよね。
 刻みのりと小口切りにした万能ねぎが合いますよ。
 クリーム系なので、パスタは太めがおいしいですよね。
 細くてもぜんぜんおいしいんですが。

・妊娠するには、
 薬に頼らなければならない持病を治してからじゃないと、
 結構きついと思います。
 あとは、お酒とかタバコも中毒になってたらキツイですよねぇ。

・おへそは確かに変な感じになります。
 まっ平らになる人もいるようですが、
 私の場合、出べそに近い感じです。
 おへその中身が押されて外に出てきた感じです。
 我ながら変ですよ〜。

2005年10月12日(水)  赤ちゃんに 栄養あげる 役割りは


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今日は昼から友達のRちゃんが遊びにくるので、今日は朝からケーキを作る。シンプルないちごのショートケーキ。妊娠後期の体重の増えすぎを防ぐために、ケーキ作りをずっと控えていたので、うれしい。作りながら、ケーキだぁと喜ぶ。もうできました。


ひと月くらい前から甘い物を絶っているんだけど、体重増加がピタリと止まった。腹の子供は今グングン大きくなっている時期なので、私自身の体重が減っているのだろうと思う。恐るべし、甘い物。

チョコレートが一番クセになる気がする。食べるのをやめると最初はツライけど、そのうちぜんぜん欲しくなくなる。だけど、テレビで新製品のCMがあったりすると、やっぱり「食いてーー」ってなっちゃうんだけどさ。相方に、「お産が終わったら、ご褒美にアレ買って」とCMを指差して言う。

しかし、本当はお産の後も引き続き甘い物は食べちゃいけないのだ。母乳のために。要は、胎盤を通じて赤ちゃんにあげていた栄養を、乳であげるってだけで、外か中かの違いだけなのだな。母親が甘い物を食べれば、お乳のカロリーも増えて、子供が肥満になるんだって。


妊娠中は健康に細心の注意がいる。私の身体にもう一人寄生しているので。風邪も引けないし、ダイエットもダメだし、無理もできないし、ドカ食いもできないし、酒びたりにもなれないし、むやみに薬も飲めない。さらには、イライラしたり、激昂したりもダメ。それが、妊娠から母乳をあげている出産後1年くらいまでおよそ2年も続くので、やっぱり子供を作るっつーのは一大事だと思う。

逆に、女は子供を産むと、そのたびに身体が浄化されるというのも聞いたことがある。健康に気を配るようになるってだけじゃなくて、なんと、生まれてくる子供が母親に蓄積された毒素を半分持って出てくれるらしいのだ。だから、たくさん産むほど母体は健康になるんだと。真実かどうかは知らないけど、なんつーことだろう。


関係ないけど、お腹をあちこちプニプニと押すと、腹の子を触れる。羊水部分はプヨプヨと水風船みたいな感触だけど、子供が入っているところはゴツゴツと固い。骨かなにかなのだろう。腹の中で移動するので、固いところはいつも違う。

子供の存在を確認したくて、ついついお腹をプニプニと押してしまうのがクセになっている。子供を見つけると「ここにいたか。よしよし」としばらくプニプニと触る。そうすると、我が子はそれが気に入らないらしく、グニュと別のところに移動する。それをまた探す、の繰り返し。

昨日、相方に「お願いだからやめてあげて!」と怒られた。安眠できないでしょ、と。確かにそうかもしれないなぁ。でも、どうしても触りたいので、プニプニはやめて、ナデナデくらいにしよう。そして、子供が生まれてちょっと大きくなったら、お腹の中にいたときに触られてイヤだったか聞いてみよう。案外覚えてそうだから。


さてさて、Rちゃんを迎える準備をしようと思います。ちょっと部屋を片付けて、洗面所の掃除をして、Rちゃんと食べるお昼ごはんの下ごしらえをしなければ。今日は、おいしいおいしいプチトマトのスパゲティとサラダにする予定。このプチトマトパスタは、ものすごく簡単(調理時間10分)でおいしいので、今度レシピをここに書こうと思います。


つづく。


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2005年10月11日(火)  赤ちゃんの 名前を考え 悩む日々


32w4d(9ヶ月目)


ようやっと浮上してきた感じ。週末もシティに出たりして気分転換できたし。毎朝のビーチの散歩も気持ちがいい季節になってきたし。要は、妊婦だから情緒が不安定になってるだけなのかもしれん。


私の出産の時期に母がこっちに来る予定なんだけど、もう航空券を買ったと言っていた。考えてみたら、出産予定日は12月2日だけど、あと4週間ちょっとで生まれてもいい時期になる。それって、もうすぐだ。ぜんぜん実感が湧かないなぁ。

確かじゃないけど、腹の子は女の子だと言われ続けている。独断と偏見でずっと男の子だと思っていたので、女の子の名前をちゃんと考えていなかった。今、実家も巻き込んで一家総出で女の子の名前を考え中である。

名前というのは、多かれ少なかれ親が子供に期待する人生の象徴のようなものだと思う。こんな人になって欲しいとか、こんな人生を歩んで欲しいとか、そういう親の思いの表れというか。まぁ、そんなのただの希望であって、実際はそうはいかないんだろうけど。

んで、女の子の名前を考えているうちに、相方の人生観というものが明らかになってきて、ちょっと驚いたりしている。相方は、たとえ女の子でも、世界をまたにかけた、誰もがついて行きたくなるような太っ腹の切れ者になって欲しいんだと。少々やんちゃでお転婆でもかまわないんだと。

うちの家系は代々女が強い家系で、相方の方もそうなので、もれなくじゃじゃ馬っ娘が出てくるだろうと思う。胎動の凄さもそれを物語っている気がする。パンツのゴムとか、机の縁とかがちょっとでもお腹を圧迫していると、狭いんだよぉぉぉ!と言わんばかりに、その部分をグイグイ押してくる。横向きに寝ようものなら、ベッドによって押される部分をボコンボコン蹴飛ばすのだ。すでに自我が目覚めてるのか?

だから、相方のような考えの父親なら頼もしい。私も気の強い女なので、「女の子なんだから」とか言われることがどんなにうざったらしいか知っている。


そんなこんなで、名づけに頭を悩ます日々。悩ましいけど嬉しい。


つづく。


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>>「匿名メールフォーム」へのレス

・自分でも情緒不安定になってるなぁと思います。
 特にここ最近は出産も近づいて神経質になってるような気がします。
 子供が生まれたら、考えもガラッと変わりそうですよね。
 仕事なんてー、とか言ってたりして。
 早く我が子に会いたいです。

・ウニパスタ作ってみましたか?

・ネコの日記、見てみたよ〜。
 かわいいねぇ。
 ネコってホント、かわいいよねぇ。

2005年10月06日(木)  ツマラナイ 生活の中で つぶされて


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久しぶりにウツ。日本から帰った頃からじわじわとき始めて、今かなりどん底かも。

原因は明らかで、とにかく毎日がツマラナイんである。今、年度の切り替え時期で仕事がない。もともと家にこもって仕事をするのが好きなので、外に出る気も起きず、でかい腹抱えて、家で悶々と暮らしている。

日本から持ってきた本ももうすぐ読み終わりそうで、そうなったらヒマ死にしてしまうだろうからもったいなくて読み進められない。カレンダーのマス目には毎日バッテンをつけて、昼寝して目が覚めては、「ああ、やっと3時間経った」などとつぶやく始末。カレンダーにバッテンつけていく生活なんて、サイテーだと思う。

生活が楽しいものになるかどうかは本人次第だ、本当に。本人のやる気ひとつで楽しくもなるし、ツマラナくもなる。そんなことはわかっている。だけど、何ヶ月も家にとじこもってすでに半ノイローゼのような状態なので、そんな前向きな発想すらできないのだ。ただ時間の経つのを、身じろぎもせず青息吐息で待っているのが精一杯だ。


人は自分以外の複数の人間とのかかわりの中で、日々自分の位置を確かめていると思う。他人から良く評価されるときだけでなく、上司の文句を言いながらでも、ご近所さんの悪口を言いながらでも、自分の価値と居場所を確かめ、安心できる。ひとりぼっちでは、自分をどこにも位置することができず、宙ぶらりんの不安な状態になるだろう。

だから、世間では友達が重要だと言うのだと思う。私は友達があんまりいらない。身近になんでも話せる人が数人と、ときどき会ったりする友達が数人いればいい。全部あわせても片手で数えられるくらいで十分だ。

友達がいらないのは、私は仕事を通して自分の位置と自己重要性を確認できるからではないかと思う。塾でたくさんの生徒と接したり、編集者さんたちとのかかわりの中で、いろんなことを考え、丁寧に自分の役割りを見出していくと、心のスペースはもう友達には残っていない。それでも大変満足なのである。


友達のいない私は、いざ仕事を取り上げられるともう何も残らない。私は執筆業のほかに、毎年、冬に3ヶ月、夏に2ヶ月は日本に帰って塾で英語を教えてきた。だけど、今年は妊娠しているので夏に帰れなかった。塾で働けないことを軽く考えていたけど、こうなってみて初めて、自分は働けなければモヌケノ殻なのだということを痛感させられた。本当に、モヌケノカラ。

よくもまあ、仕事を犠牲にしてでも日本を離れることを決意したな、と我ながら思う。子供が生まれれば、冬と夏の帰国もままならないだろうに。18歳から12年間、塾で働かない年は日本語教師をしていた1年間だけだったので、自分から塾を取ったら何も残らないなんて全然考えてなかった。

ここにきて、相方の日本転勤の話が出なかったら、私はいったいどうなっていただろうと思う。日本転勤がはっきりしている今でも、その日が待ちきれないというのに。


昨日の夜は久しぶりに号泣。ストレスの涙を流して、今日は目が腫れている。相方をたくさん困らせてしまった。転勤の時期が定まらないことが、無限地獄のように思えて耐えられないので、来年の6月か7月頃と約束してくれた。会社側のことでもあるので、これは本当にどうなるかわからないのだけど、その期限を目標に最大限動いてくれると相方は言う。

ワガママを言ってるのは私なのに、「スタートの遅れたパピィがキャリアを積むまで待っててくれてありがと。おかげで日本に帰ってやっていく自信ができたよ。これからは日本で2人で仕事頑張ろうね」なんて言いながらヨシヨシしてくれる相方。本当の優しさは強さなんだと、実感した。私は本当に弱くて優しくない。


今朝はずっと我慢していた甘いものが無性に食べたくなったので、朝っぱらから圧力鍋でアンコを作った。甘味は羅漢果(らかんか)で。それからタピオカを煮て、プレーンヨーグルトとココナッツミルクを半々に混ぜてハチミツで甘味をつけた酸味のあるタピオカココナッツを作って、アンコにかけて食べた。腫れた目で黙々と。

余ったココナッツミルクは、牛乳と半々に混ぜてハチミツで甘味をつけて、溶かした寒天を入れて、冷蔵庫に。ココナッツミルク寒。これは、明日きな粉と黒蜜をかけて食べる予定。


少しは浮上してきてるんだろうか。あと8週間で生まれてくる子供のためにも、もっと強くならねばと思う。


つづく。


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>>「匿名メールフォーム」へのレス

・ウニは、こっちでは売ってないので、
 この前日本に帰ったときに、
 冷凍の瓶詰めの塩ウニを持って帰ってきたんですよ。
 保冷剤で厳重にくるんで。密輸です。
 作ったのは、たらこスパゲティのたらこがウニになったようなヤツで、
 それに生クリームと白ワインも少し加えました。
 最後に万能ねぎと刻み海苔をのせて、和風にしました。
 おいしかったですよ♪

2005年10月04日(火)  出世した 相方を見て 我思う


31w4d(8ヶ月目)


金曜はあの日記を書いた後、相方から電話があった。なんと正社員になったというのだ。相方は1年間の契約社員として雇われており、正社員になる話は前々からあったのだけど、切り替えは契約の切れる来年の1月半ば頃と2人とも思い込んでいたので、かなりビックリだった。

どうやら、相方の上司が相方の能力をかっていて、正社員になる順番待ちをしている契約社員2人を飛び越えて、会社側にしつこくプッシュしてくれたらしい。さらに、給料もこれまた異例の増加を見せたのである。(だけど、この国は給料の額に応じて税率が驚くほど上がるので、手取りはそこまで増えないのだ……) これで、日本に転勤になるにしても条件はかなり有利になった。

金のことでもめた次の日に給料アップとは、なんとタイムリーな。かなり嬉しかったので、夕飯は相方の喜ぶウニをたっぷり使ったウニパスタにすることに。そして、土曜にはもち米と小豆を買ってきて、お赤飯を炊いた。おめでとう、相方よ!


私は、自らも人生の真ん中に「仕事」を据えていることもあり、仕事のできる男はカッコいいと思う。嬉々とした職人のように、疲れ知らずで目を輝かせて仕事に取り組む男は本当にカッコいい。

29歳でITエンジニアとして遅いスタートを切った相方だが、31歳の今、とんとん拍子の進展を見せている。端で見ている私でも、コワイほど。

私も負けていられないと思う。妊娠している自分が歯がゆいほど。相方も私が徹夜で仕事をしていたりなんかすると、自分ももっと頑張ろうと思うのだとか。私たち2人は、仕事に関してよきライバルなのだ。

早く日本に帰って、私もバリバリと働きたい。


つづく。


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・そうみたいよ。かなり目が離せないよねぇぇぇ。
 赤ちゃんはあと2ヶ月弱で生まれるよ〜。

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