あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2005年05月18日(水)

あめが降ると
ぬくもっていく
ような気がするのは
あなたの手のひらが
どこかで開かれている
ことを
知っているから

だと、思う

  わたしの 雨は
  あなたの頬には
  届かない
  けれども

緑色の雨蛙の
柔らかな皮膚を
捕らえて
ひとつ
鳴き声が染みて

だから
 夏に届くだけの熱を 
  少しずつ集めて
  ぬくもるような
   気が
    するから
    へいき、多分



(改変/萌動) 2005年05月12日(木)

山はみどり
 山はみどり
  山はみどり

野は灰色の

   人の道

山はみどり
  
踏みおろす土はなくとも

  山はみどり、彼方には

   蒼の 白の

  山、さらに高く

道の尽きても

山はみどり
果てもなく

山は緑



 2005年05月09日(月)

山はみどり
 山はみどり
  やまはみどり

野は灰色の

   人の道

山はみどり
  
   彼方には、蒼く白く
   やまなみの

続いていく、道の果て

山はみどり








 2005年05月02日(月)

かならず訪れる光の事を
あなたは残酷だと言うだろうか
朝はやってくる
稲妻の速さで、東の方角から

望んでも
望まなくても
何度も世界は洗われて
私たちは新しいものになる
少しずつ、形を変えながら

曙の空の、消えていく夜の色を
忘れたくないと言うあなた
優しさとは少し違う形で
目を閉じるその
僅かの時間をまもろうと

まもってあげたいと、指を伸べて

 

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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe