とある知り合いと飲むことになった。
昨日のビンタのしこりがあたしの中でまだ残ってて、
それを紛らわすために飲みたかった。
昨日、送ってもらったあと軽く仕事して終わったあと、一人で池袋を彷徨いながら
帰ろうかどうか迷った。
もう前のように詰まらないことはしたくない。
どうでもいい男と寝てはしゃげるほど、体力は残ってない。
そんなことに使える体力はもう残ってないんだ。
3時間ほど時間をつぶして、今日の稼ぎを使いつぶして
やっと帰る気になった。
此処であたしが帰らなかったら、本当にしこりが残ったままになっちゃう。
だから帰った。
夜勤の彼が夜中に一回帰ってきて、なんとなくほのぼの過ごした。
また仕事に行くのを見送って、たしかゲームをやってたりしたと思う。
朝になって彼が帰ってきて、Hした。
体調があんまりよくなくて、微妙に痛い瞬間があった。
夕方になって、寝てる彼に「いってきます」ってキスをして
待ち合わせて飲みに行った。
この日のあたしは人の話をさっぱり聴けないくらい落ち込んでて
ひたすら喋った。
やばいな、と思いつつも飲んでしまった。
喋ってるうちに、かくっと腰が立たなくなって
突っ伏してて、でもまだ喋る。
共通の知り合いのことで気にかかってたことをぽろぽろ喋ったりしてた。
あたしは忘れたことにしておきたい。
あいつってどうなのとか、あの人はあたしのこと好きって本当なのとか
どうでもいいことばっかり喋った。
ぼんやりしながら彼に「・・・飲み過ぎた・・・も〜だめ・・・」と電話した。
迎えがきてくれるから大丈夫と知り合いに告げて外まで連れ出してもらう。
立てなかったから匍匐前進とかでエレベーターに乗って。
あらかじめ会計すませてくれてたから、知り合いにお金を渡して
彼が来るのを待ってた。
外でこんなになるまで酔っぱらったのは初めてかもしれない。
知り合いが「これだけ酔ってくれてよかったです」とか言ってた。
しばらくして彼がきた。
知り合いにごめんねって謝りながら護送されてくあたし。
かっこうわるいなぁ。
車の中でまた泣いてた。ぶってごめんね・・・ってしくしく。
何回も吐きそうになって窓を開けてもらったりしたけど、一滴も吐けなかった。
抱っこされて階段をのぼって、部屋について、強制的にトイレに連行されても、まだ吐けない。
しょうがないからって布団に寝かしつけられて、水を飲んだ。
病院でもらった吐き気止めも飲んで、すぐにすぅすぅいったと思う。
彼は遅れて仕事に行って、また夜中に一回帰ってきた。
「も〜死んでたらどうしようかと思ったけど、元気そうね」
ずいぶん、心配かけちゃったみたい。
しこりも、だいぶ消化できてきた。
<でもあたしは怖かったのよ。
このまま殴り続けたらどうしようって。
まぁね、人をぶってすっきりすることなんてそうそうないし。