桜の花を写真の撮るのは難しい。これまで私のカメラではあの色がどうしても出てこなかった。 臨時収入があったのを良いことにデジカメを新調した。 起動時間が早いもの、そして画素数が大きいもの、持ち運びやすいものをと、 以前からどれが良いかとあちこち物色していた。 結果、候補に上げていたのがいくつかあったのだけど、結局は決めれずに売り場に行った。 そうするともうだめ、せっかく候補に上げていたのに、あれこれ見てしまうと ますますどれが良いのかわからなくなってしまった。 結局、まったく予想さえしていなかった機種を買ってきてしまう。 意志が弱い私。言い換えれば新機種に弱かっただけ。 早速あれこれ写して見る。 起動時間が早いのはとても楽しい。 すぐ写せるし、それにいじって見ると扱いがとても簡単で、携帯を扱っている感覚で 写真が取れてしまう。 そこで、早速桜を写して見る。 青空に映えてとても美しい。 初めて出た花びらは凛と張っていて、生き生きとして、この世にやさしさと、生きるすばらしさを 届けてくれているようだ。
読み終わるのにかなりの時間がかかった。 あまりに私とは違いすぎ、というか、主人公のカスミに感情移入できない。 私の悪い癖、はじめから結末を知りたくて最後のほうまで走り読みをしてしまう。 もうその時点から、ああ、これはだめだと思ってしまう。 エゴイズムの極みのような男と女、これでもか、これでもかと書かれている。 それを内海が食べ物を時間をかけて嚥下するように、文字の一つ一つを嚥下する。 案外どこにでもいる男と女かもしれない。 しかし、ここまで徹底して救いようのない人物像。 けど、人間て、どれだけ救いようがなかろうと、生きていくものなんだと、もしかして 作者の意図はそこにあるのかなとも思う。 たぶん、私は桐野さんの他の作品は読まないだろう。 疲れた。
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