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2003年06月30日(月)
NOといえないインド人―トウショウ
「NOといえない日本人」、この文句は良く聞きませんか。 日本人は、場を大切にするから、NOと言ってしまうことで 場の雰囲気が崩れる恐れがある場合は、NOとは言うことを恐れて 言わない傾向があるということだと私は理解しています。
でもインド人もNOって言えないんだってことにここ最近ようやく気づきました。 皆さんとっくに気づいていて、自分が鈍感なだけかもしれませんが。 自分の中では、インド人は自己主張が強いというイメージがあったんです。 言いたいことははっきり主張するっていう風に考えてました。 確かにそれはそうなんですが、人間関係を壊さずに維持するには自己主張だけでは やはりうまくいかないですよね。インドの人もそこはうまくやっているんですね。
彼らは、お互い助け合いながらやってます。物を貸したり、借りたりしてます。 知り合いのコネを使って相手を助けたり、コネで助けられたり。お互いに物を頼みあう。また自分が助けられる事があったら自分の容量内で助けます。
彼らは人に何か頼まれたとき極力NOということを避けます。 これにはちょっと戸惑いました。
インド人の中では、お互いの人間関係を維持する上で、「NO!!」って言ってしまうことは、非常に非人間的というか利己主義的なイメージに捉えられてしまうと感じました。
だから、なかなか「できない!!」っていわないんです。日本人だったら完璧を求めるので できなかったら、遠まわしな言い方で「ちょっと難しいですね。」みたいにいうのでしょうね。できないのに、できるっていうのは、当てにして待っている本人としては、いい迷惑かもしれませんが、あんまり自信がなくても「NO Problem、私に任せてくれ!!」とか「OK、ちょっと試してみるよ!!」って返事しますね。
このインド人の行動は、困っている人を見たら何がなんでも助けるのが道義だという、インドのよい思想・習慣・文化だと自分は思っています。
依頼事項を1週間とか1ヶ月くらい後でフォローしてみると、「ああ、そうだ、そうだ、その事か。明日調べてみるよ!!心配するな!!」って返事が返ってきます。または、「いやちょっとなかなか見つからないんだよね。もうちょっと探してみるよ」と状況を説明しつつも、努力は続けますみたいな、言葉を返してくれます。絶対忘れてたな・・・って思うけど、ここで責めちゃいけないんですよね。それが彼らの優しさなんです。まあ仕事だったら別ですけどね。友人とか知人か親戚とかの仕事以外の関係だったらこの優しさを理解しないといけないなあと最近思います。
まあ、こんな調子で、あちこちで仕事を抱えてしまうわけですし、自分の仕事もあるわけですから、1年くらい依頼事項が保留になったままなんていうのは驚くことではないんでしょうね。当てにしている相手もお互い様なんで、ちょっとやそっとの遅れではあまりカリカリしないんじゃないでしょうか。
だから自分もインド人から物を頼まれたら、ダイレクトに断ってしまわないように気をつけています。NOって言っちゃうと友人失いますね。
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