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■ サプライズ!
本日の担当:SHY
「悪いんだけど、一緒にお出かけしてくれる?」 いいよ、とSizは答えた。 その言葉に「仕方ないなぁ」というニュアンスが含まれているのを私は見逃さない。 車に乗って、走り出す。 そんな始まりの外出だから、Sizは最初から外様を決め込んでおとなしいものだ。 どこへ向かうのか、何の用事なのか、確かめようともしなかった。
Sizが反応したのは葛西臨海公園の観覧車だった。 夏休みの想い出からそれを引っ張り出し、急に元気になる。 だが、情報の連鎖はまだまだ甘い。 「また乗ろうね〜」という展開はあったものの、そこまで。 観覧車が後ろへ消え去ってからは、また無関係なお喋りに戻ってしまった。
ナビ上に表示されたディズニーランドのマークに気づいたのは、もう到着する直前だった。 駐車場の入口で「でぃずに〜らんど〜〜〜?」とめろめろに溶けた風に笑う。 今日は君のことをびっくりさせてあげたかったんだ、と言葉にはせず私はかわりに彼女に向かって親指を立てて見せた。
天気は悪かったし、パレードも中止だった。 だが、Sizはスター・ツアーズを楽しみ(かなり引きつっていたけれど)、スペース・マウンテンを体験し(こっちはもう2度と乗らないと言わんばかりだが)、一番楽しみにしていたミッキーとの握手も実現して(今回は蒸気船ウィリー)、とても満足そうだった。 自分のためのお土産は毎回風船で、今回もしっかり紐の端を握りしめてパークを後にした。
翌日。
Sizが楽しそうにお絵かきをしていた。 最近は絵を描いて、それに字を書き加えるのが流行りのようだ。 「楽しかったねー」彼女は鉛筆を走らせながら言う。 私は完成間近の作品に目を剥いた。 ↑投票ボタンです
2004年11月25日(木)
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