窓のそと(Diary by 久野那美)
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物語至上主義者。なのかもしれない。私は。
小説でも詩でも演劇でも歌でも絵でも彫刻でもダンスでもゆるキャラでも。 物語が見えると楽しくなる。 物語が見えないと飽きてしまう。 物語を舐めてる感じのはいらいらいする。
物語というのは別に、言語じゃなくても全然いいし、音じゃなくてもいいし、見えなくてもいいし、動かなくてもいい。ひとつにまとまってなっくてもいい。正義じゃなくてもいいし、不思議でも不思議じゃなくてもいい。
ひとつの作品の中に、物語がたくさん、たくさん、詰まってるものが好き。
2013年04月21日(日) |
漠然と缶の階について。(ご案内と募集) |
来年。 2014年9月〜12月の間に、缶の階という集団で演劇の公演をします。 劇場を舞台にしたお芝居の二本立て公演です。 劇作と演出を私が担当します。
公演をするきっかけにはいろいろあると思うのですが、今回は、役者さんから漠然と持ちかけられた話に私が漠然と乗ってみた、というのがきっかけのひとつです。
でも、完全に漠然としていたのは「乗ってみようかな?」と思っていた間だけで、乗った瞬間にはもう、真の「漠然」ではなくなっていました。台本ができたらさらに漠然度は低くなり、別のひとに声をかけたりしているうちにもっと低くなり、今ではもう、最初からこうなることに決まっていたのだとしか思えなくなってきています。
何か始めるときって、そういうものなのかもしれません。
漠然は、×漠然 ×漠然×漠然、と乗算するたび数値が下がるのです。ひとりで漠然と考えていたときには誰の頭の中にもなかったことが、ひとが集まるとどんどん具体的になっていきます。(どこからやってくるんでしょう?) そういうわけで、現在、さらに漠然度をさげるために話し合いとメンバーの募集をしています。
縁のあったひとと、漠然としたものを持ち寄って、ちょっとずつ、不器用に、じっくりのんびり創りたいと思っています。だから公演は来年の後半です。
出演者2名(男性)と制作担当者を含む、あらゆるものを募集中です。
具体的にならないと他のひとを誘いにくいけど、誘った人の漠然と私たちの漠然とを混ぜてそこから具体的にしたいなというのもあるし、難しいです。これは、深刻なジレンマです。
そういうわけで、まだまだ漠然としたお知らせですみませんが、興味のある方おられましたら、ぜひ、お問い合わせください。 考えようによっては、漠然としている時こそ好きなように漠然度を下げるチャンスです。
歌を歌いましょうとか、紅白に分けて競い合いましょう(何を?)とか、自分が主演してあげましょうとか、こことかここで公演しましょうとか、今ならなんでも検討の余地があります。お互いの漠然がうまくかみ合えば、なんでもあり得ます。
検討させたいことや一緒に漠然としたいことがあるひとはぜひ、お声かけ下さい。ご質問などありましたらぜひ、お問い合わせください。
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そんなんで公演なんかできるのか? と思われるかもしれませんが、案外、できるものです。 才能、技術、経験、というのは公演を成立させるのにすごく重要な要素ですが、最強のアイテムは「縁」なのだと私は思っています。
舞台編の台本は読んでいただけます。(そのうちHPにUPします。) 客席編は完成し次第、追加告知いたします。
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缶の階vol.1公演 2014年後半 会場:大阪市内他の予定
舞台編:「ヒーロー2」出演:太田宏(青年団/カムヰヤッセン)・男優1名(未定) 客席編:「(タイトル未定)」出演予定:片桐慎和子・男優1名(未定)
劇作・演出 久野那美
他未定
未定のメンバー(スタッフ、キャスト)募集中 お問い合わせ先→→http://homepage2.nifty.com/floor/library/mailform.html
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それから。 この企画を漠然ともちかけてくれた最初の一人は太田宏さんといいます。過去に、箱の階、船の階、で一緒に公演した役者さんです。
彼の出演するお芝居が今週から東京・福岡であります。 40代の俳優がティーンエイジャーを演じる3時間半の一人芝居!? なのだそうです。意味がわからなくてものすごく気になるので、私は福岡へ見に行こうと思ってます。
ご興味ある方はぜひ。
青年団リンク RoMT 第4回公演 『ここからは山がみえる』YOU CAN SEE THE HILLS 【戯曲】マシュー・ダンスター 【翻訳】近藤 強 【演出】田野邦彦 【出演】太田 宏 【公演日程】 2013年4月24日(水)〜5月6日(月・祝)東京・アトリエ春風舎 2013年5月30日(木)〜6月1日(土)福岡・konya-gallery(第7回福岡演劇フェスティバル 関連企画)
※その他、関西、東北などでも公演があるそうです。
→RoMTのwebサイト(公演情報はこちらで確認下さい)
その島には、一年に一度、7日だけ咲く白い花がある。
花がいつ開くのか、ということは島の人々にとってとても重要な関心事で、 誰もが皆、その日をずっと前から楽しみに待っている 1年にたった1度のその時期には木の下に集まって、 おいしいものを食べ、美味しいお酒を飲み、仲間と語り合う。 7日間を花の下ですごすのだ。
予想より早かったり遅かったりしながらある日、白い花は静かに開く。 次から次からあふれてくる圧倒的な白に包まれて、世界は日常からふんわりと切り分けられる。
真っ白な公園や土手や道は他の日とは何もかもが違う。 花が散るまで、そんな日が続く。
けれど。
小さな花は、雨が降るとあっけなく散ってしまう。 その花がいつ散るかと云うことも重要な問題で、人々は寂しさと諦めをもって その日を迎える。 花が散ると人々も散っていく。まるで、最初から何もなかったかのように、 暦にはないけれど、この島ではいちばん重要な、一年の区切りなのだ。
花が散ると、白い花の木はあっという間に緑の葉に覆われる。 島を覆い尽くした白い花のことは、人々の記憶の中からすっかり消えてしまう。 次の年の同じ季節に白いつぼみが膨らむまで、誰も思い出さない。 幻の中で咲く花なのだ。
そんな花が、あるのだという。
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