窓のそと(Diary by 久野那美)

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2005年06月28日(火) 広いところで暮らしたい

−何かと何かがどこまで接することができるのかということより、
どこまで接することができないのかということの方が気になる。
ふたつのものの間の「距離」が気になる。
「距離」というのは、共存するふたつのものが全く共有していない部分の名前。共通の部分を持たない別々のものが一緒に居るために必要な場所の名前。

遠く離れていることは孤独でさびしいことだとは思わない。
何も共有しないふたつのものは、遠くはなれていればいるほど、一緒にいることで広い面積を作り出す。遠くの誰かと一緒にいると、自分の存在はどんどん小さくなるけれど、視界はどんどん大きくなる。
広いところにいるのは気持ちがいい。

どこにでも「距離」がある。
「距離」に目を凝らせば、どんなものも遠くにある。
宇宙や夢の中だけじゃなく。今着てる服も、さっき閉めたドアも。部屋の家具も。隣にいるあの人も。昨日の自分も。今朝のニュースも。どこにあっても。同じ言葉で呼ばれていても・・・。

世界はいつも、「思ったより」広いのだ。


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