一色達夫の日記

2011年09月21日(水) あきたこまち入庫 全量一等米 判定

昨日、台風15号の通過に伴う雨をおしてJAに搬入した「あきたこまち」。今日は朝8時から入庫手続き。
籾摺り時点での自分の品質チェックでは自信がなかった米だったが、検査員の判定は幸い全量一等だった。

検査員の講評によると、二箇所の圃場での品質の違いがあり、「一方の物はぎりぎりで一等ですね」とのことだった。

一方の米は8月初めから圃場への 猪 進入が頻発し、10a当たり一俵半ほどしか収穫できなかった圃場のあるなかで、コンバインの刈り取り部に稲藁を詰まらせ詰まらせ 取り込んだ 甲斐があった。

この稲の栽培履歴はトラブル続出苦労の連続物語。
苗はJAから購入した緑化苗だったが、今年の苗は徒長気味だった。これを6月初旬の田植えまで養生しておくのだが、田と路地とに半分ずつに分けて置いた路地の方には困った。乾かないよう毎日の灌水の手間が大変。
来年は要一工夫 だ。

次の 田植え は、麦の取り入れとの相談で、麦刈りに取り掛かる前の作業となった。のだが、苗の根の張り具合が柔らかく、田植えの時、田植え機の上で グシャリ 頻発。
苦労の挙句植えつけた苗は、5月29日通過の台風2号の大雨で完全灌水状態。それでも 稲 は強いものだ。水が引けばスクスクと育つのだから。

一端植えつけたら、次の水管理は待ったなし。麦刈りに続く7月までの田植え最中でも、土の表面を水から出さないようにする水入れと見回りが日課となる。

猪にはやられた。これまでの苦労は、最後に猪の胃袋に入って おしまい は許してくれよ。な 

田植えの時に台風が来て、取り入れ前にも台風が来る。12号通過で収穫前の「あきたこまち」はベッタリと倒れてしまう。

搬入の時がまた雨。JAに袋で入庫しだして3年目だが、搬入時初めての雨空。ホームセンターに軽トラ荷台のシートを買いに行ってからの作業ではある。



2011年09月17日(土) 猪との40日戦争

11日に対策を施して3日間猪の侵入を防げていた圃場に、15日の夜またまた猪侵入。ワイヤメッシュの下部分を押し破り進入、出るときは同じ場所を飛び越えて山に帰っている。
進入した猪は3mくらいと50cmほどのサークルを作り、満足したようでお帰りいただいたようである。

早速に対策を施して一夜明け、朝方雨の中を点検にいった。
やれやれ、昨夜は進入がなかった。

「あきたこまち」で経験したので、今度の「ヒノヒカリ」はやられないよう、対策を施した効果は出ている様子。だが、油断は禁物。収穫するまでの40日間。猪との戦争はまだまだ続きそう。
猪出没地域にある「ヒノヒカリ」の3ブロック。このところ、その見回りが日課となり、一喜一憂。



2011年09月10日(土) これって知恵比べ いや ほとんど体力勝負

昨日は夜9時までかかって仕上げた「ヒノヒカリ」の猪対策。朝の点検に回ってみたら、見事に 破られ 踏み倒しサークルが広がっている。
圃場の周辺を歩いてみると、猪は三方向から近づき徘徊し、そのうちの一箇所から圃場に進入。防御体制をとっていない圃場には出入り自由。

そこで早速対策をしていくのだが、これって猪との知恵比べ、じゃなくて、ほとんど百姓の体力勝負。
冬の間に設置しておいた防護柵の針金が、半年もすれば朽ちてしまい猪に踏み倒されている。そこを補修しまた新たなところへの防護柵と電気牧柵の設置。気温が30度も超えると、暑さで頭が朦朧としてくる。



2011年09月08日(木) ヒノヒカリ猪被害の特異日9月7日

8月29日の日記に書いたとおり、今年も9月7日にヒノヒカリの圃場に猪の踏み荒らし後サークルができた。
今年は山側にワイヤメッシュを立てて防御していたのだが、電気牧柵の方を突き破って進入している。アアアーーーこれではどうにも防御の仕様がない。

例年どおり、今年もナンゴクモチの方を大きく踏み荒らし、ヒノヒカリにはサークル一つ。だが、あと二日すればヒノヒカリを食べだす。
ヒノヒカリよりナンゴクモチのほうが穂の出るのが2日早いので、猪さんはそちらのほうから食するのです。

今日は、朝6時から共同水源の水当番をしながら、12号台風で流失してきた土砂に埋まった水路15mほどの復旧作業。昼間一つ要件をこなしてから「あきたこまち」の稲刈り最終版。
17時過ぎてから籾コンテナのセンサーが壊れて、予定作業の終了は大幅に遅れて20時。農業機械は使えば便利だが、壊れたらもうお手上げ。
したがってヒノヒカリの猪対策作業はできないままに一晩。明日の朝までに、どれほど被害が広がっていることやら。

百姓にとって、この地での農業は段々とやりにくくなっていく。人出が既に不足しているここでは、根本的対策を施さない限り早晩開墾以前に戻る。か



2011年09月05日(月) あきたこまち38a 猪被害で全滅

12号台風は移動速度が遅く、雨が長く続いて各地に大きな被害をもたらした。
台風一過の4日に方々の圃場を見回ったが、雨の影響で「あきたこまち」が倒れた以外はさほどの被害も無く過ぎたようだ。

しかし、この雨のあいだに、「あきたこまち」の38aのブロックへの猪侵入によって、稲は壊滅状態になっている。
2重に張り巡らせた電気牧柵の線は方々でズタズタになり、圃場の中は猪の足跡、ヌタ場、踏み荒らし。
最初の対策に失敗すると、刈り時までにはこうなることを何度も経験しているのだが、猪の活動が毎年毎年活発になっていく状況において、いつもいつも対策は後手後手になってしまう。



2011年09月03日(土) 農薬はかなり効く

台風12号の直撃によって、刈り旬を迎えている「あきたこまち」がべったりと倒れた。これではコンバインの性能を100%発揮することができず、刈り取り作業に時間を取られるだろう。

9月の1日から降りだした雨のため、農作業は 久しぶりに 休み。2日にはおかげでデスクワークが一つ片付いた。
8月30日・31日とヒノヒカリの防除作業をしたので、この休みは体のためには大いに良。2日にはデスクワークにけりをつけ、大雨の中、市内の温泉に出かけていた効果なのか、今日の目覚めは11時。

ところで、農薬はかなり効く。稲作に用いる農薬は除草剤を除いて3回。植え付けの時、出穂前の防除、カメムシ予防の防除。

植え付け時の苗箱に用いる 嵐プリンス という農薬は特によく効く。値段も高い。
昨年、圃場の周囲から数えて5列目から8列目がぐるっと コブノメイガ という害虫に食われていたことがある。どうしたのかと不思議に思って考えた末、おもいあたったのが 田植え時の最後に、薬が切れたままに 済ませたところだった。のだ

田植え時には、手植えを極力しないようにするために、「二重額縁植え」をする。4条植え田植え機の場合、一枚の圃場の最後に植えたのが外から数えて5列から8列目。

苗箱に処理した薬剤が、稲の根から吸収され、稲が生長しても薬剤の効果は発揮されるのだ。それで 害虫 が付かない。6月の田植え時の薬剤が4ヶ月たっても残っている。

科学の力 は素晴らしいといおうか。それとも

いずれにしても、農薬無しでは稲作は成り立たない現状。
有機 有機 という看板に惑わされないこと


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