| 2004年10月31日(日) |
四国中央市議会自主解散 Ｎｏ２ |
本日付け愛媛新聞のニュースウエーブのコーナーに「議員の在任特例」について、「スリム化逆行 住民拒否」「国の アメ 無用の混乱」との見出し入りで特集されている。
その最後には・
元はと言えば、在任特例は国が合併を進めるために用意した「アメ」。それが地方に無用の混乱を招いた。住民の声に耳を傾けず、アメに飛びついた議会は反発を買い、結果として自主解散に追い込まれた。在任特例をめぐる住民の動きは今後も続きそうだ。
とある。
昨日の私の日記の文章と同じ事を描いていることに、この見方が誰もが感じる普遍なるものだと思う。
昨日の日記には、議会へのアメと同時に、行政の長へのアメについても記入したが、もう一つ地域住民を合併に走らせるアメについて提示する必要があるだろう。
四国中央市市民には合併推進する県より、「道州制が動き出した時にはその州都の可能性がある。そのためにも大規模集客施設の建設が望まれる」とのアメが吊されたのではないだろうか。
伊予三島・川之江地域は、愛媛でも東の端に位置している関係から、住民には県都から遠すぎるとの思いがあるのではないだろうか。そんな感情には、「この地が将来中心になるのですよ」という甘いアメは魅力的だろう。
宇摩市というような適当な市名候補があるのに、わざわざ大仰な市名を付けてその存在をアピールするところに、この地域の並々ならぬ感情を感じ取る。
だが、合併してしまえば、大規模集客施設の建設計画などには 知らぬ顔のはんべい。
行政・議会・住民が結束して約束履行を迫れば、まだ実現の可能性はなくはないが、議会が住民よりリコールを突きつけられるような状況では？。
このような状況は、なにも四国中央市に限った事ではない。
加戸知事は西條市総合文化会館での講演会のおり、「合併のささやかなご褒美に東予有料道路の無料化も考えられる」と話したことを西條市民は覚えている。しかし、この話が実現したと思っている市民はいない。
ニョースウエーブにはこうも描かれている。
一方、在任特例を採用しなかった西予市。理由を「旧町議は新市議として選出されたのではない」「財政効率化を標榜する中で、住民感情に配慮した」とする。関係者は「首長や議員の都合で合併を進めたのではないとの姿勢が住民不安を緩和し、合併をスムーズにしたのでは」と振り返った。
この西予市。このところの愛媛新聞地方版のページには、三日にあげずなんらかの話題が掲載されている事を、賢明な読者の方々は感じておられるだろう。
秋の行楽シーズンだというのに一日雨の日曜日。
栄町上組商店街で開催されている「世界のコーヒーフェアー」に出かける。西條市からも少額だが補助金が出ているイベント。小規模だが、ユニークな催しに好感。
雨の中を国道１９４号の状況確認。千町の棚田は無事の様子だが、谷間の崖崩れ多数。ひうち干拓地に集積された、水害のおりに家庭から出されたゴミの山を見ておく。
| 2004年10月30日(土) |
四国中央市議会自主解散 |
２６日に自主解散した四国中央市議会について、愛媛新聞でも特集を組んで、これまでに至らしめた事を批判されている。
自治体合併とは、新たな町づくりのための手段として有るのならば、そこから派生した今日の混迷ぶりから見て、その出だしから躓いていると言わざるをえないだろう。
６８名で１年１１か月議会を開く事への批判を受け、市民による議会リコールを突き付けられてからの決断ということが、事態を余計に深刻なものとしている。
そもそも自治体合併とは何ぞや。良く言えば「町づくりの新たな手段」、悪く（？）言えば「自治体のリストラ」（この場合のリストラとは再構築という意味ではなく、人減らしという意味）。
そのどちらの意味に照らし合わせてみても四国中央市議会は、その採るべき行動を選択し誤ったのだろう。
「合併特例法」には、様々な特例が設けられている。
まず期限は、平成１７年の３月までに合併申請した自治体と限定。（これで対象を絞り込む事により、これに外れないようにしないといけないと考えさせられるのだろう）
有利な合併特例債の発行を認める。交付税も有利に取りはからうと言う。（世間ではいわゆるアメを吊すと言っているようだが）
合併を承認する権限を持つ議会には、最長２年間の在任特例を付ける。定数特例という選択肢も用意されているが、こちらを選択するのはほとんど無い。（自治体の長の中には、これを付けないと議会がウンと言ってくれないと公言している方もいる）
それでも動かない行政と議会に対しては、住民発議という合併推進手段を用意しておく。（あくまで合併推進であり、自治体分割という手段は用意していない）
ここまでして何故に自治体を合併に駆り立てるのか。
私はこれまでに、この日記に様々に書いてきた事だから、今日の時点で、又、書く事もないだろう。
特例なんてものは毒だと思っておけば良い。「毒を食らわば皿までも」という気構えで、毒と承知で特例を使うのならば、「少量の毒は特効薬となることもある」という風に使い方を誤らないよう、よくよく考えてあたらなければならない。
こんな風に、人々の争いの種となる要素がある特例を付けてまでも、自治体合併を演出している者は誰なのか。
市民はそんな プロデューサー の存在などには目もくれず、ひたすらに当面の当事者をヤリダマに上げているようだ。
自治体合併の先行事例をチョット研究してみれば、そんな事態は回避できるのに、まんまとスケプゴートになっている方々が私には哀れに思える。
だが、明日は西条市議会の番。
| 2004年10月29日(金) |
台風２１号被害から一月 |
９月２９日の夕方近く高知をかすめて通過した台風２１号は、西條市黒瀬地区に時間雨量１５０ｍｍというこれまでに経験したことのない豪雨をもたらした。
この集中豪雨によって東予地域の各地に土砂災害を発生させ、床上・床下浸水などの被害が西条市内でも各所にわたった。
あれから早いものではや一月が経過した。
災害後、社会福祉協議会を窓口として立ち上げられた「災害ボランティアセンター」は、２４日をもって受付終了。
当初見込みが立たなかった国道１９４号線の通行も、来月１日からは通行可能となるとの新聞報道があった。
そんなこともあって、人々の関心は地震災害の方に行きがちのようだ。しかし、家屋の全壊・半壊・土砂の流入等の大被害を受けた方々の生活が、以前のように正常に戻っている様子ではないようだ。昨日、今日と各地を見て回ってそう感じる。
電気、電話、公共上下水道は公が復旧してくれるけれど、個人の責任において対処しなければならないライフライン確保は、多大な出費と労力を要するようだ。
この地域は、これまで自然災害が比較的少なかった。それをを前提とした宅地造成や各種開発が行われてきたのだが、そんな人々の行動をたった一個の台風が吹き飛ばした。
起きてしまってから、あれやこれやの分析を重ねている状況だが、その内容を記憶に留め、今後の生活の知恵としなければならない。
被災一月後の各地を訪れ、今回の経験をした方々に話を聞いてみると、今後への様々な要望と意見が寄せられる。
そんな市民の経験を集計し分析し今後に活かすための仕事をするべき市役所は、１１月１日の自治体合併を目前に各部署の模様替えの真っ最中。ごたごたしていて何処に相談に行けばよいのか迷ってしまう。
そんな合併の状況にゴーサインを出した議会は、さて、この落とし前をどう付けようとするのか。
６８名の四国中央市議会は、議会リコール運動を展開された挙げ句に自主解散。
元西條市市民センターホールに整備されつつある、新西条市議会７８名の議場を覗いて見る。
ここで、市民にとってどんな有意義な議論が展開されるのだろうか。薄暗い中に一人たたずみため息が出る。
もうすっかりと秋が深まり朝夕は冷え込んできた。今日の朝の気温は７度。
日中は晴天となり穏やかな秋晴れの一日となった。
午前中に、残っていた農機具の片づけを済ませる。
午後は、もう開催期間末となった文化展示会に出かける。一つは西條郷土博物館で開催の「伊曽乃祭礼細見図絵巻展」「松平家ゆかりの品展」。もう一つは小松温芳図書館郷土資料展示室で開催の「小松の成り立ち展」。
それぞれの文化にはそれぞれの成り立ちがあるものだから、違うものを並べて比べられるものではない。
だから西條と小松の文化展示会の評価をひとつテーブルの上で、料理することは控えなければならない。が、そんな原則を外して優劣を加えられるほど、その内容には差がある。
西條では一部熱心な研究者がガンバッテいるのだが、その評価が正当に成されているとな言えない状況だ。
小松は、小藩の生き抜く知恵がこれまで脈々と繋がっているような、小粒だが目新しさを備えた展示であった。
西条藩は親藩ではあるが、殿様が江戸詰で留守居役が治めていたようで、この地域にはその時代の遺物が少ない。それが影響しているのか文化伝承の気風が希薄なのではないだろうか。
もうすぐ合併で自治体が一つになった時、この二つの地域の文化の蓄積度の違いが、おおやけになるのではないだろうか。その時、西條人は排他的思考でもって対処しないように、くれぐれも寛容の精神で対処してもらいたいと思う。
西條市郷土博物館 特別展 １０月３１日まで
小松温芳図書館郷土資料室 特別展 １１月２８日まで
台風２１号被災地のその後を見に行く。
当事者それぞれが元の生活を取り戻そうと、日夜努力している様が見える。
| 2004年10月27日(水) |
災害多発に対処する政治家の姿勢 |
Date: 2004-10-23 (Sat)
昨日今日と愛媛、高知の台風被災地の視察。高知では堤防が波で破壊され、２０トンを超えるコンクリートの塊が住宅に飛び込み、３名が亡くなった現場を見る。９月にお遍路で歩いたところだ。波というより鉄砲水のような力で堤防や家を破壊。
それに加えて新潟で地震。あい続く天災をストップさせるには昔なら元号でも変えるところだが、今必要なのは政権交代ではないか。
Date: 2004-10-24 (Sun)
新潟中越地震の余震が続いている。多くの犠牲者が出ている。犠牲者の皆さんのご冥福をお祈りします。上越新幹線も脱線。けが人が無かったのは不幸中の幸い。
昨日の今日の一言について｢不謹慎｣との批判のメールを幾つかいただいた。台風の上陸が重なり、四国の被災地を視察して帰京した直後に地震のニュースがあり、これ以上災害が重ならないようにという気持ちで書いたもの。決して茶化したわけではないが、そのように感じられた方には謝りたい。
菅直人「前民主党代表」今日の一言より転載
天変地異は世の習いとはいえ、こうも度々降りかかってくると、元号でも変えて気持ちを新にしたいと思うのは、菅直人さんばかりではないだろう。
しかし、何かに付けていちゃもんを付けたい者にとっては、そんな発想は不謹慎に写るらしい。
日本は地震国であることは神世の昔から分かっている事だけれど、人々はそんなことは忘れてしまって文明の発展を謳歌しているのだろうか。
朝から晩まで、引きつった顔のアナウンサーが絶叫調でマイクを握る姿に、日本中がパニックとなっているようだ。
加えてイラクでの新たな人質事件が発生。ネットを使った宣告があったという。
私の地震の記憶といえば、芸予地震の時の震度３が最も鮮明に覚えているものだが、あの時も怖かったのに震度６ならばどんなに恐ろしい思いをするだろうか。
それをパニックにならないように冷静に対処するのは至難のワザなのかも知れない。
社会のリーダーたるもの、沈着冷静に事に当たる精神的な備えが必要なのだが、こればかりはいくら訓練をしてもいざ本番となった時どうなることか。
願わくば起こらない事を神に祈るばかりでは、知恵がないと誹られよう。
少なくとも、緊急時の流言飛語には惑わされない心構えだけはしておくことだ。
最近のマスコミ報道をそのまま信じる事は要注意。パニックを増幅してしか伝えない恐れがある。
こんな時には、菅さんの行動などは新聞の片隅にも載らない。
イラク人質問題にしても、政治家の真意そのままを伝えているとは限らない。岡田民主党代表の真意もＮＨＫは伝えていないようだ。
ＴＶ、新聞、ネットそれらの情報を総合してから判断するべし。
| 2004年10月26日(火) |
八堂山から雨にけむる西條市街を望む |
台風２４号崩れの低気圧からのびた雨雲に、日本列島全体が覆われたようになった一日。西條市でも一日雨が降り続いた。
屋内でも出来そうなコンバイン、籾すり機、乾燥機の掃除と片づけ仕事が残っているのだが、雨に仕事の気勢を削がれ気味である。
雨が止んでからかかろうかと、室内で雨模様を横目で眺めながら資料の片づけ。
９月議会最終盤になってからの「教育基本法改正意見書」についての資料が、９月２９日の台風被害発生からこちら、まとめられずにそのままになっている。その上に、新に台風関連の資料が積み重なっている。
加えて、自治体合併関連資料、新市の議会関連の資料、祭礼関係資料が折り重なる。
介護保険料倍増６０００円「２０１２年度・６５歳以上月額」。との大変気になる新聞記事は、改めて読み返してため息がでるばかり。
そんな資料の数々を項目別に仕分けするだけで、時間がどんどん過ぎて行く。
雨は止みそうにない。
この一月近く、アッという間に過ぎていった。
そんな忙しさの中で疎かとなっていた事項にも目を向けておこうと、１５時過ぎに雨の中を出かける。
行き先は、西條市街を一望できる八堂山。
その山頂には弥生式住居跡が発掘されており、中腹には市民の森と八堂山考古歴史館が設置されている。
この山の裾のにあるお寺の墓地は、一部台風災害に遭っていたのを確認していたので、八堂山にある市の施設への被害はどうかと気になっていた。
視察結果は、梅林園の一部に土砂崩落ヶ所が見られたが、来年の観梅会には支障がでない程度のようだった。
予算を付けていた冒険広場の人工芝滑り台の修復は、既に工事が完了している。新にソリの整理棚も出来たようで、管理人に聞いたら小さな子供に人気だそうだ。
この前の休日に冒険広場には２００人ほどの来場者だったという。
以前は雑然としていたこの施設も綺麗に整理されている。ちょっと見回してもゴミが一つも目に付かないのが私の気に入った。
考古歴史館で開催されている「近藤泰山展」の鑑賞。
昭和の初期に泰山が彫刻を彫って現在に伝わる、伊曽乃祭礼に奉納される７台のだんじりの紹介が興味をそそる。３１日までの予定。
八堂山から市内を一望すれば、普段は清らかな水が流れる加茂川が、折からの雨にその色を黄色に染めている。
市街地にちらほらと灯りが灯りだした頃、現実に帰るべく家路に付いた。
| 2004年10月25日(月) |
天神台ハイツ水道配水塔 |
１０年余り前に西條市によって開発された「天神台ハイツ」の住民より、台風２１号による土砂崩れの様子を見ておいて欲しいとの依頼を受けた。
台風災害の発生現場を表示したＦＡＸをもらった時、この地区にも表示があったのだが、北側を通る国道１１号バイパスの切り通し部分の土砂崩落かと理解していた。
それが、天神台ハイツのシンボルタワーのように 鎮座 している水道配水塔部分が崩れて、水が染み出ているようで不安なのだとの話だった。
西條市の町場から確認することのできる配水塔。住居部分の奥にある「生涯学習の館」を訪れてみると、崩落部分は確認できない。
丁度通りかかった住民に聞いてみると、「こちら側じゃなくてその裏側ですよ一色さん。水が染み出ているんだけど、配水塔が水漏れしているんじゃないでしょうね。不安です。」と訴える。
言われた方に回ってみると、崩落現場が確認できた。
すでに防水シートで覆われ応急処置がされている。水の浸みだしは、現場が谷ようとなっており、土砂の流失によって道路の方に流れが変わっているようで、配水塔からの水漏れの心配は無い。
周辺を確認すると、配水塔が立つ斜面の崩落が一番大きく、その回り数カ所が小規模崩壊している。
この付近の土質は、今度の災害で土砂崩れが多発した赤土層と同じ。
今後も大雨が降れば、崩落の可能性は大きいようだ。
ちなみに、この住宅地の北側を通っている国道バイパスの切り通し部分では、台風２１号と２３号によって小規模土砂崩れが起きている。それだけ地盤が弱いことを実証しているということだろう。
記憶の紐をたどれば、
数年前に、このバイパスが片側２車線で開通した当時、切り取り工事完成後間もない斜面が大規模に崩落した。それを、開通視察（通るだけだったか）に建設大臣が来る予定となっていたことから、大急ぎで修復工事をしていた。
この片側２車線を、今年４車線化の工事を実施したのだが、のり面工事現場の一ヶ所が完成後に崩落し、台風で余計にひどい状況となっている。
この地質は、台風１５号で大きな被害が出た新居浜市の郷、多喜浜地区や、台風２１号での土砂崩れ現場と同じ。
私たちの住んでいる地域の地質は、そんな性質を持っている事を、肝に銘じておかなければならないということだ。
田から畑から墓地から流れて痛い思いを共有している一色達夫としては、住民に対して 大丈夫ですよ と、太鼓判はともじゃないけど押せないのです。
天神台ハイツ水道配水塔は、その形がユニーク。
円筒形で高くそびえる構造で、石鎚の山に降った雨が加茂川を流れて うちぬき となって湧き出る、という意匠なのだそうだ。
言うならば、西條市の誇る水をその形に表した シンボル のような構造物。
それが、今回のような災害が起こった後では、土砂崩れで倒れるんじゃないかと住民が感じる 不安のシンボル となっている様子。
この住宅地を開発するとき、設計変更で一悶着あった事が今さらながらに思い出されると住民が話してくれた。くわばらくわばら。
座布団一枚級のジョークだったが、笑った私の顔が、何時しか引きつっていくのを感じた。
朝８時から祭礼関係の片付け仕事。太鼓小屋の解体、集会所と太鼓収納庫の片付け。
太鼓小屋は台風２３号の強風で枠組みがねじ曲がっているので、いつもの年より手間が掛かる。昼過ぎには全て片付けが終了。
会計係りさんと、祭礼関係会計の精算。
昼食後、我が家の納屋の片付け。稲の収穫作業で納屋が一杯になっているのに手を付ける。妻は、家の内部を片付けている。
１９時から「祭礼打ち上げ会」
今年は、太鼓台が良く上がったという満足感からか、場は多いに盛り上がった。
例年、お花にもらった様々な銘柄の日本酒の中から、一番上手そうな一品を試すのが恒例。今年も新潟の酒と、梅錦の純米酒をカラにした。が、こういう時にウーロン茶で合わせるのは苦痛を伴う。
満足の中にも課題はある。自治会員の高齢化の現状の元世代交代が望まれるのだが、人材を得るのは何処でも至難のワザではある。
それと、どうしても災害関係の話題が出てくる。
今日、下の娘が中学校から飯岡「星の里」へ泥カキのボランティアに行ったとのこと。詳しく話を聞きたいと思って話しかけるのだが、慣れない仕事で疲れたのか、生返事しか返ってこなかった。
新しい仕事に掛かるタメには、まず片付けから始めること。
明るい共通の話題に触れながらの仕事はそんなに疲れを伴わないが、次の希望が見えない状況では、その仕事は苦痛となる。
災害の多い年に、また追い打ちをかけるような地震災害。
台風２４号の動きも不気味。
| 2004年10月23日(土) |
第４７回 西条市 産業祭 |
昨日のうちにコンバインの修理が出来たので、今日は最後に残っていた３ａの稲刈りを実施。
いざ、コンバインを入れてみると、少しの範囲だが台風２１号による山からの土砂流入があって、またもや嫌になってしまった。
餅米を作っていた田だが、台風１８号による強風の被害で白穂になっていた影響も重なって、収量は反当たりで５票換算といったところだろうか。
昼１４時過ぎて西条農業高校を会場として開催される、西条市産業祭に行く。
例年ならば１１月の中旬に開催されるのだが、今年は合併までに事業と予算を消化するため、この時期の開催となっている。
３週間早まった開催は、人々のスケジュールサイクルを外してしまったのか、それと台風被害の影響も加わって、会場は閑散とした雰囲気だった。
聞いた話では４割り減の入場者だという。
会場の展示コーナーを見て回っても、年毎にその数が減少していくような気がする。
数日前に県立高校の平成１７年度入試の募集人員が発表となったが、西条農業高校では来年度から科が一つ減るようだ。
生徒の数が減れば、それだけでもこの催しの将来が縮小傾向になるのではないだろうか。
農業産品の展示コーナーで、新西条市全域での特産物が紹介されていたが、このような拡大再生産を図っていかなければ、産業祭が単なる特売目当てのお客しか呼べない催しとなってしまう。
秋晴れの空に、秋風が漂う会場。
どこもかしこも、台風災害の影響からか元気がない。どこに希望の火を見いだすのか。
西条市での明るい話題と言えば、高校野球、夏の甲子園準優勝投手をうち崩して愛媛大会優勝した西条高校野球部。
四国大会でも活躍して、春の選抜切符を勝ち取ってもらいたいものだ。
産業祭会場のあちこちで活躍する生徒の溌剌とした姿を眺めながら、そんな事を願っている。
| 2004年10月22日(金) |
久々にチョット立ち止まって考える |
９月２９日の台風２１号通過以来、目まぐるしく時が過ぎていった。
災害関係の活動、稲刈り、祭礼、また台風と、息付く暇もなく、気づいてみればもう１０月も残り少なくなっている。
１１月には新西条市が誕生するというのに、人々はそんなことを忘れたように、心は、異常と形容されるような今年の台風災害に支配されているようだ。
今日は、朝から書類の整理や納屋の片づけなどに費やしていたのだが、そんな時を念掛けての訪問者多数。
地元土地改良区のお世話の方が台風災害の聞き合わせに来たり、自治会の方が水害対策について話し込んでいったり。
地区の連なった谷間谷間から流れ出る水路や小河川は、曲がりくねっているうえにいたるところで傷んでおり、今年の度重なる台風による出水に耐えかねた。
こんな事が起きるのなら、３年も前から話の挙がっていた農地の基盤整備事業を進めておくのだった。そんな繰り言が方々から聞こえてくる。
急傾斜地にある地区の共同墓地に見切りを付け、近隣の分譲墓地を購入した住人もちらほら出だしたという。
今度の災害は、生活面でのダメージばかりでなく、精神的なダメージとともに、地区の共同体としての生業までも変えてしまうほどの影響を及ぼしている。
さて、どこから手を付けたら良いのやら。
庭の秋明菊が、台風で倒れたまま白い花が満開となっている。
冬に向かって椿や山茶花の花芽が膨らみだした。
| 2004年10月21日(木) |
雨水ポンプ場 先人の知恵と努力の跡を見る |
台風一過の青空が広がる。
西條市での被害は今のところ把握できていないが、全国的には多数の死者と行方不明者を出す惨事となっているようだ。
昨日、風雨の真っ最中に聞いていた、排水ポンプの形式の件を調べに回る。
市役所の担当に電話一本かけて、直接資料を請求すれば事が済むようなものなのだが、それでは情報が自分のものにはならないと考え、排水ポンプ場を直接見て回った。
行ったのは
船屋、明神木、唐樋、本陣川、港新地の５ヶ所。
西條市にはこの他に古川、氷見、禎瑞地区に設置されている。
うろ覚えだが、ポンプ場の設置は、雨水排水と灌水防除の２種類あると聞いている。国土交通省管轄のものと、湿田を乾田化するための農水省管轄のものだったか。
何故うろ覚えかというと、西條市に設置されている排水ポンプ場の殆どは前西條市長の時代に設置されたものであり、また、国や県による事業だったように聞き及んでいる。
昨日からこちら、何故私に排水ポンプ場建設についてのデータがインプットされていないのかを考えてみたら、そんな事を思い出した。
この形式の名称が適当なのかどうかは確認していないが、
ポンプ形式は 船屋 明神木 本陣川
スクリュー形式は 唐樋 港新地
筈かしながら、スクリュー形式の装置は始めて見た。
見ての感想は、
昨日、船屋で住民から聞いた話は、必ずしも当たってはいないようだ。
スクリュー形式は、あまり高い位置まで水を汲み上げられない様子。それに設置スペースと騒音の面でも設置場所が限定されるのではないか。ゴミをそのまま巻き上げるとは限らない。
どちらの形式にするかは、これに、メンテナンスとコストの面も考慮してからになるのだろう。
船屋の除塵装置にはやはり問題があるようだ。除塵機の前のスペースが狭すぎる。明神木のようにオープンスペースならゴミが溜まらない。
素人目で見てそう感じた。
関心したのは、ポンプ設置のそれぞれの場所で、それなりの工夫の跡が見られる事だった。
将来の増水に対処できるよう、船屋、唐樋、港新地のポンプ場施設には、何時でもポンプを増設できるスペースが確保されている。
災害は忘れた頃にやってくる。
市民生活を守るためこれまで積み重ねられた、先人の知恵と努力の跡を見た思いにとらわれ頭が下がる。
| 2004年10月20日(水) |
台風２３号「トカゲ」来襲 |
台風２３号は、西条市に多大な被害を及ぼした２１号と同じ様なコースを通って来た。
強さを増した雨足は、我が家に二つ目の雨漏りをもたらし、朝からその処置で大わらわである。
今度の雨漏りヶ所は、丁度電話機の真上だったのだが、上に設えている天袋を伝ってしずくが別の場所に落ちてくれて直撃は免れた。これぞ不幸中の幸い。
家の台風対策を済ませた後、地域の見回りに出かける。
気になっていた太鼓小屋は、強風に煽られて骨組みがねじ曲がってしまった。
降り続く雨に自治会内の小河川では処理不能に陥り、今度も道路が川になっているところが３ヶ所。そんなところの住居では昨日の内に自衛手段を採っているのが功を奏し、敷地内への浸水を食い止めているが、それでも不安げに雨模様を見上げる住民多数。
渦井川の増水は２１号ほどではなく安心。
下流部も見て回ったが、河口近くの自然排水地域では、満潮時には増水して床下浸水寸前のお宅も見かけた。新築して間近なお宅では、さぞや頭の痛いことだろうと推察。強制排水設備の必要を訴える方もいらっしゃったが、こう度々集中豪雨に見まわれるのならば、実現しなかればならない事項となるだろう。
船屋排水機場のポンプ３台はフル稼働だが、あたりの道路が水没して深い水路との境が分からなくなっている。このあたりの事情が分かっている者なら、深みを避ける術は心得ているだろうが、地理不案内な者にははなはだ危険な状態だと思う。
ポンプ場の状況を見に行ったら、管理人が３人がかりで除塵機前に集まっている稲藁を除去している。徐塵機は可動しているのだが、その前にあるコンクリート枠にゴミが引っかかる様子。
灌水防除施設の予算審議の時ベテラン議員が、「降雨時の最初に流れてくるゴミ処理がこの装置で大丈夫なのか」と質問していたのを思い出したが、大丈夫でない状況である。
このような状況は船屋だけなのかと思って明神木排水機場を見に行ったのだが、暗くて分からない。
船屋では、係留した船の状況を確認しているらしい方と排水の件で話をする。その方は、「この水中ポンプ式ではダメだ、ゴミが詰まったら故障する。もう１台、干拓に据えているようなスクリュー式のやつを据えたら、ドーモコーモないいっぺんで水が引くんだ。」と言っていた。
市民の方が良く知っている。
正直、排水機施設の種類についての知識は私には無かったので、答えに窮してしまった。
勉強しなければならない項目が増えた。
今日の満潮は１６時過ぎ。それとともに台風は通過。吹き返しの風はそれほどではなく、雨も小降りとなる。
町中を少し走って見る。青江町に、灌水してエンストした自家用車１台。
排水路が稲藁で詰まっているのか、プール状の土地が広がる。
大雨の中、排水状況を見回る市役所職員を見かける。消防団員は各地区の見回りを頻繁に行ってくれている。感謝。
台風２３号が近づき昨夜のうちから雨になった。
朝早くに自治会長の訪問を受ける。要件は、まだ片付けていない祭礼の高張り提灯の屋根と太鼓小屋の件について。
やはり晴れている昨日の内に片付けて置くべき仕事だった。台風が近づいているので心配をかけてしまったようだ。
雨のなか、二人で高張り提灯の屋根だけは撤去した。が、太鼓小屋の方は高所作業車がいるのでどうにもならない。強風による影響が心配ではある。
１３時半より「西條市閉市式」が文化会館で開催された。
参加者は文化会館の１階部分にも空席が目立つ、ざっと数えて５００名ほどだろうか。６３年の歴史に幕を下ろす式にしては、いささか寂しさを覚えた。
文化的つながりも希薄な２市２町が、一つの自治体となってどんな共通の利益を得ようとしていこうとするのか。顔の見えない気心も知れない者同士が、どんな協力関係を今から築いていこうとするのか。
市長や市議会議長の挨拶を聴きながら、その言葉の中には答えを見いだせない一色達夫である。
雨の中、様々な要件を済ませる。台風が行き過ぎて晴れてからでもいいようなものなのだが、何だか今日済ませておかないと気が収まらない。動いていれば少しは気分が晴れる。
夕方近く帰宅の途中で、各家の入り口に仕切りをしているのを見かける。
台風による大雨浸水を予防する処置である。
台風２１号の教訓からか、行政を頼らない、頼れない、頼ってもらちがいかない、と自己防衛をしているようだ。
そんな光景を目にして、台風の影響が少なくて済むよう祈るばかり。
| 2004年10月18日(月) |
祭礼の片づけをしながらも |
日本人と神道を司る神社との関係は摩訶不思議。
今日の国会議論で首相の靖国神社参拝問題が取り上げれれていたが、そんな国家間の対立構造までも発展する 神社 の存在を、私たちの生活の中で考えずにはいられない。
八百万の神々が存在するとする日本人の精神構造は、その祭礼行事から 紐解く 事が出来ると私は常々思っている。
今年の祭礼でも、其処に集う様々な人間模様のなかから、私たちを取り巻く社会構造の変化を感じとることが出来たようだ。
１８日は、毎年そんな事を思い返しながら祭礼の片づけ仕事に費やす。
集会所での片づけ作業の最中に、その前の道を通って共同墓地に向かう自治会の方と目が合った。挨拶の後、台風２１号による共同墓地の被災状況を確認に行くと言うので、一緒に現場に出向いた。
１０月１日に行ったきりだった墓地は、その後、復旧作業に手の着かないままとなっている。
小さな谷の両脇に広がる墓地の中で、谷底にあたる部分にあるヶ所が土石流の被害にあった。山の上まで上がって見ると、赤土質の斜面が崩壊し、一気に流れ落ちたようだ。その様子は、今回の各地で起こった土砂災害現場と同じ状況だった。
さてこれをどのように処置するか、夜に自治会長に今後の対策を話し合う必要を話したが、思案投首ではある。
一つ仕事を終えると、次にはすぐ次の仕事が控えている。
神社と仏教。切っても切れない生活密着問題。ああ頭が痛い。
１３時半から小松町ハイウエイオアシスで第１７回合併協議会が予定されていたが、「市章の選定について」という協議事項と、片づけ仕事を天秤にかけ、傍聴には行かない。
天気予報では明日は雨。
天気の内に片づけ仕事は済ませる事。なのです。
「市章の選定について」は議員用ＦＡＸに結果が入る。事前に標された候補の一番上に提示されていた デザイン だとのことだが、何だか予想通りですね。
天候に恵まれ、良いまつりができた。
台風２１号で災害を受けた地域に配慮して、太鼓台の運行コースを変更しての実施だったが、これはこれで良しとしなければならない。
２時起床で準備にかかり、２時５０分太鼓台の出発。
祭礼奉納を無事に済まして部落集会所への帰着は１９時。すぐに太鼓台の解体にかかり、２１時には終了。反省会にも顔出しして２１時半には帰宅。
祭礼に集う方々を見ていると、世相を写すようで興味深い。
社会の経済状況や雇用状況、人々の思考から子育ての状況まで、面白い。
時代の変化とともに祭礼に対する考え方も、微妙に変化
ワー、頭が働いていない。今日は寝る。
| 2004年10月16日(土) |
晴天のもと、平成１６年大谷太鼓台の運行 |
朝８時から大谷太鼓台運行の伴走車運転。１９時半集会所帰着まで、トラブル無く終了。
昨年の反省から、太鼓台運行経路の見なおしを行い、１６時にフジ玉津店に下島山玉津校区の太鼓台４台が集合。４０分ほどの担き比べ実施。
太鼓台が４台集まれば、それに付いてくる人々も多く、今年始めての試みはまずは成功だった。この調子ならば来年からも定着するだろう。
飯積神社祭礼に運行する太鼓台は益々安全運行が為っているが、伊曽乃祭礼関係では、聞くところによると とんでもない 事件があったようだ。
こちらに飛び火しないよう、心掛けて、明日の祭礼運行を終えられるよう祈る。
天候は 晴れ の模様。
| 2004年10月15日(金) |
バタバタとしているうちに祭礼本番 |
祭礼前に籾擦り作業を済ませておこうと準備していたら、青年部からの呼び出し電話。
部落の常夜灯地に。祭礼の高張り提灯を立てるので来てほしい。
１０時から出かけたら、準備の段取りが悪くて仕上がったのが１１時半。午前中に予定していた仕事が出来ない。
もう祭りが終わってからにしようかと考えたが、納屋の中を一杯にしてお祭りをする気にもなれず、大急ぎで食事を済ませて仕事にかかる。
何事も焦れば上手く行かないのが世の常。籾すり機の調子を出すのに一苦労して、片づけも終わったのが１４時過ぎ。
それから祭礼の買い出しに走り回る。
町は既に伊曽乃祭礼のまっただ中。町の辻辻に「だんじり」が運行しており、交通渋滞。照明用発電器のガソリン。氷。乾電池。誘導灯。モスノー。ガムテープ。ロープ。写真フィルム。等の購入。
毎年必要な物なのだから、早めに準備しておける物もあるのに、いつもながらバタバタと走り回ている。
１７時半から太鼓台運行の伴走を務める。２１時本日の予定終了。
集会所の片づけと明日の段取りを済ませて２２時半帰宅。
家の方の祭礼準備。玄関に御神灯と幕を吊す。
明日も天気が良さそうだ。冷え込んできた。
| 2004年10月14日(木) |
なんて年なんだ 何もかも一緒に来た |
夜通し回していた籾の乾燥機。朝７時に中身の乾燥具合を水分計で測定していたら、籾が循環しなくなった。
すわー故障。慌ててバーナーを止めて事なきを得たが、故障がもう少し早くに起きてたら乾燥機がバーナーで丸焦げになる恐れがあった。
こんな時のために緊急停止用消消火器が付いてはいるのだが、もう２０年も使っている機械だから上手く機能するかは保証の限りでない。
籾循環駆動用のＶベルトが切れている。またしても農機具屋さんに連絡。１１時過ぎに修理完了。再運転。
昼食を済ませ、残りのヒノヒカリを刈り取りに掛かる。
昨日のコンバイン不調の原因は、バリカン刃の駆動軸が折れたこと。
刈り取り機能は×だが脱穀部は動くので、昔に帰っての手刈り作業。
途中で別の電気系統にも不調が出て、農機具屋さんにＴＥＬ。これで３度目。応急処置をしてもらって、ようやく夕刻になって今日予定の作業は終了。
二日続いての機械の不調に、もう、どうにでもしてくれという心境。
入浴後、夕食も取らずに祭礼関係の準備作業にかかった。
飯積神社から、野口太鼓台の祭礼への太鼓台運行自粛に関する連絡が来た。
各地を回っての担き比べも、河川河床の状況不良などもあり、５ヶ所全部では実施出来ない可能性が高くなった。
けれど、太鼓台運行の準備だけは抜かりのないように。
議員用ＦＡＸに、台風２１号による災害対策にあたるため、西条市職員６名による「災害復旧対策室」を設置したとの報告がある。
行政は、緊急対応から、いよいよ長期戦の陣容を整えた。
西条市登り道商店街でカメラ店を営む椿本正彦さんが亡くなられた事を、新聞のお悔やみ欄で知った。以前から体調を崩しているとは聞いていたが、訃報に接するとそれほど悪かったのかと驚くばかり。享年７１歳。
社交ダンスをたしなみ、市内でダンススタジオを開いており、私も若かりし頃、青年団が主催するダンスパーテーの講師をお願いした事があったことを、つい昨日のことのように思い出す。
本日１０時から営まれた葬儀には、生前の活躍を偲んで沢山の参列者だった。
私のＨＰのトップページを飾る飯積神社祭礼の写真は、平成１２年に椿本さんが撮られたものである。
カメラ店に掲げられている写真を見て、一斉差し上げの瞬間を見事に捉えた出来映えが気に入り、右隅の下に私の後ろ姿も映っているので是非にと頼み込み、焼き増しをしてもらった。
ＨＰもそろそろリニューアルを考えないといけないのだが、しばらくはこのままにしておくつもりとなっている。
祭礼前に稲刈りを済ませようと、まずは昨日切れてしまったコンバインのＶベルト交換から始めたのだが、素人の手にはおえない。結局は農機具やさんにＳＯＳ。おげで取りかかりが大幅な遅れ。始めた途端に、今度は稲送り込みコンベアが切れてしまう。これでこのコンバインもスクラップか、何て年なんだ今年は、と眉間に青筋がたってしまったが、割りピンが飛んでの事で２０分ほどで修理完了。
８ａの田の収穫終了。続いて３ａの田の収穫終了。
日もとっぷりと暮れてしまってから４ａの田の収穫にかかったが、台風２１号による土砂の流れ込みが多かったのが原因してか、半分くらい収穫した時、今度は刈り取り部から異音がして刈り取り不能に陥る。
結局、今日はこれで収穫をあきらめる。
コンバインもオペレーターもガタガタです。
収穫済み籾を乾燥機に投入、入浴後、祭礼の担き夫保健加入の手続きをする。
例年の事とはいえ、押し迫っての作業ではある。
コンバインに乗って移動中に、自治会内の方に呼び止められ合併浄化槽設置の事を聞かれた。
「台風２１号来襲の時に簡易水洗のトイレ曹に雨水が入っているようなので、この際合併浄化槽に替えようかと思うが、市での補助が有ると聞いたのですけど。」
この地域は既に公共下水道の認可区域に入っているので、合併浄化槽への補助は無いんです。詳しい事は水道工事をする業者さんに聞いたら相談に乗ってくれます。と答えた。
市議は何時でも何処でもオールマイティを求められる。
台風被害は様々な所に及んでいる。
財政が逼迫しているので、公共下水道の認可区域に入ったものの全域の工事完成は何時になるか分からない。今回の台風被害で、定常工事がまた遅れるなあ。
| 2004年10月12日(火) |
台風２１号被害 様々な影響 |
昨日、議員用ＦＡＸへの受信内容
「台風２１号災害被災者生活再建緊急支援 及び 公共施設災害復旧等」
平成１６年度西条市一般会計補正予算（第６回）の概要 専決処分
�“鏈匱埓験荳瞳�緊急支援事業 ２億４７００万円
��仮置土砂流木等処分費 ３８７０万３千円
��災害復旧費 ２億３４５万８千円
一般会計合計 ４億８９１６万１千円
簡易水道事業特別会計補正 ３４６０万円
公共下水道事業特別会計補正 １２５５万５千円
水道事業会計補正 ２４０万円
とある。
６日に補正された（第５回）分 ４億５３８６万８千円
と合わせると ９億９２５８万４千円
約１０億円が補正されたということになる。
このうち災害被災者生活再建緊急支援事業の補助対象見込み世帯数は７３１世帯。
この数字だけみても、今回の災害が如何に大きかったかを知ることができる。
また、この補助事業の認定を受け、実際に補助金を受け取るまでには、被災者が準備するべき証明書の類を整える作業や、行政による査定作業の繁雑さが控えている。
あくまでも公費であるから、その手続きは厳格にされなければならないが、被災者の立場に立って、親切丁寧かつ迅速な対応が望まれる。
そんな行政への大きな影響とともに、地域の行事への影響が現実のものとなりつつある。
差し迫った祭礼行事については、飯積神社祭礼への太鼓台奉納は、一地区の自粛が本決まりとなり、さらに一地区でも流動的な様相となってきたと聞こえてきた。
我が家でも、稲の収穫の遅れ、祭礼関係の書類の準備遅れがある。
どうにも差し迫ってきて、今日は朝から書類の作成にかかり、昼からは稲の収穫作業。こういう時にはえてして「泣きっ面に蜂」となる場合が多い。
やっぱり、倒れている稲の収穫作業は捗らず４ａで精一杯。あげくに夕刻近くにはコンバインのＶベルトが切れてしまい、今日の作業は中止となる。
午前中に焦って作った書類にもミス有り。コピーの途中で気づいて事なきをえたが、自責の念が募るばかり。
こんな日にあっての救いは、２１時過ぎに東京から帰ってきた娘の、この数日間で何だか成長したように感じる態度。帰って早々に、明日は「マナビピア事業」の一環として、県民文化会館で歌うのだそうだ。
夜行バスに乗るのは始めての経験。西條ー品川間を１１時間で結び料金は１０８００円。
その割安感と便利さで、かなりの利用者がいる様子。私の今回の乗車でも２７名の定員にほぼ満員だった。
乗り心地は、５０を過ぎた中年にはかなり堪える というのが正直な感想だが、それは営業妨害にならない程度に押さえておいて、その良さを言うようにはしたい。
品川バスターミナルに予定よりも早い６時１０分着。時間があったので歩いて直ぐ近くの泉岳寺に行き赤穂４７士の墓参り。
山手線で渋谷へ。忠犬ハチ公口から歩いてＮＨＫまで行く。スタジオパークの見学。１０時より合唱コンクール鑑賞。
おとに聞こえたＨＮＫホール。ホール三階の客席に足を踏み入れるとまず巨大なパイプオルガンが目に入る。
コンクールは西條東中学校は出場１０校中の１０番目の登場。全国コンクールともなると中学生の合唱と思えないような上手い学校があるものだ。あの広いＨＮＫホール一杯に歌声を響かせるのだから。
娘にとって、ＨＮＫホールの舞台に立つという人生に二度と有るか無いかわからないような出来事を、夫婦二人で見届けることは出来なかったが、家では生放送をしっかりとビデオに撮ってくれたようだから良しとさせてもらおう。
１３時終了。渋谷界隈にある美術館まで歩いて行ったが、田舎者は人に酔ってしまうし、事前のリサーチ不足で美術鑑賞は 外れ だった。
今日は何時もの町並み探訪も気が入らない。ＪＲの連絡がどんなになるのかも分からないので、折角の上京の機会が勿体ないと思いつつ、１５時５８分発の のぞみ に乗車。
乗った新幹線が５００系のぶっ飛びダイヤで、岡山着１９時１６分。１９時２２分発しおかぜに連絡出来て、台風災害による関川西條間の徐行運転にかかわらず１０分遅れの２１時２０分西條駅着。
帰った途端に仕事が待っている。集会所に出向いたり、自治会長と協議したり、電話をかけたり。と、早めに帰って良かった。妻と子供へのお土産ゼロ。
台風災害関係での相談のメールをいただいたのだが、業者のやり飛ばし仕事に関係する事項は、遺憾ともし難い。
| 2004年10月10日(日) |
台風２１号被害 涙雨 |
今日は台風一過で天候は回復すると思っていたのだが、降水確率が外れて昼前から雨となる。
８時より自治会内の一斉清掃の実施。予定は先週だったが、雨のため１週間の順延となっていた。
自治会内の同じ組み内の方が、今日は今からいとこの葬儀があるので、早めだけれどこれで失礼しますという。聞けば、東予市役所職員だった青野信浩さんだとのこと。
結婚が遅かったので子供さん２人はまだ小さいのに、可哀想なことだと話していた。
台風による土砂崩れに巻き込まれ、ご夫婦で犠牲となった黒瀬の伊藤さんの娘さんの名前は、私の家の隣の教師夫婦の奥さんの方の名前をもらって付けたのだという。
教師ご夫婦が二人で山の学校に勤めていた時、お世話になっていた伊藤夫婦が、女の子が産まれたので付けさせてもらったという。そんな話を妻が聞いてきた。
今度の災害に関しては、日が経つにしたがってどんどんと悲しさが倍加してくる。そんな話と出来事に、雨までも呼んでしまうのだろうか。
一斉清掃は早めに終わり、太鼓台の組立に回る。
昼前から雨足は強くなる。ずぶ濡れになりながらも今日予定の作業は終了。
下の娘のＮＨＫ全国学校音楽コンクール 全国コンクール出場 を見届けるため、１９時２５分発の夜行バスで上京。
出場が決まった時は、夫婦で上京しようかと予定していたのだが、台風災害、稲の収穫遅れ、妻の体調不良、などが重なり直前になって私一人での夜行バス利用となる。
| 2004年10月09日(土) |
台風２１号被害 東予市職員の殉職 |
新市目前 復旧応援中倒れる 東予市係長が死亡
合併実務の中心 連日激務（西條の災害現場）
台風２１号の豪雨による西條市大浜の災害現場で８日午前１１時頃、復旧作業支援に来ていた東予市企画広報課企画調整係長 青野信浩さん（４２）東予市明理川 が作業中胸の痛みを訴え、病院に運ばれたが死亡した。
西條、東予両市によると、東予市が合併先の被災地へ派遣するボランティアを募り、７日は周桑郡小松町へ９人、８日は西條市へ青野さんら２５人が参加。青野さんは８日午前９時４５分ごろから、同市大浜の知的障害者厚生施設「星の里」で泥の除去作業をしていた。病院搬送時には心肺停止状態だった。
東予市によると、青野さんは来月１日の新「西条市」合併へ向けて実務の中心的役割を担い、最近は台風対応も重なり、夜遅くまで仕事をしていたという。同僚職員は「責任感が強く後輩に慕われていた。頑張ってきたのに、新市の姿を見ずに亡くなるなんて・・・」と突然の死を惜しんだ。
西條市の伊藤宏太郎市長は「好意で来ていただきながら不幸な結果になり、つらい」と苦渋の表情。ボランティアの健康管理については「保健師をボランティアセンターに配置しているが、体の不調を感じたら無理をしないよう、呼びかけを徹底したい」と話した。
本日付け愛媛新聞に、以上の記事が掲載された。
昨日、夕暮れ時の雨の中、飯岡の被災現場がその後はどうなっているだろうかと、山口団地から大浜に上がって見た。山口団地は台風２２号の接近により住民への避難指示が出ていたので閑散としていたが、その上流部の大浜ではまだユンボが動き河川に堆積した土砂の撤去作業をしていた。
そのすぐそばの「星の里」は、施設敷地内に堆積した土砂や流木が少し取り除かれており、施設内には電灯が灯って復旧作業の進展を感じた。
まさか、この施設内で昼間にそんな事が起こっていたとは思いもよらないことだった。
伊藤西條市長は議会での一般質問の答弁の中で、「二倍食って三倍働けと職員にハッパをかけている」と答えているが、このような事が起きた現在でもその考え方は変わらないのだろうか。何時か機会があれば聞いてみたいものだ。
既に発令されている新西条市職員人事をみると、西条市本庁の企画経済部の欄に
企画調整係長 青野信浩 とある。合掌。
| 2004年10月08日(金) |
台風２１号被害 追い打ちをかける台風２２号の接近 |
昨日の夕方から降り出した雨は小康状態を続けながら、今日の昼過ぎから雨足を強めだした。
台風２２号は９２０ｈｐまでに発達し、速度を速めながら本土をうかがっている。
この状況に、台風２１号で大きな被害を受けた各地域に避難指示、避難勧告が出ている。
被災から１週間で、土砂で埋まった河川の改修作業は一応の目途が付いている様子だが、それでも大きな雨となれば対応出来ない恐れがある。
それに加えて、これまでに経験したこともないような被害が出た直後の大型台風の接近に、精神的に参ってしまうことが大きい。合う人異口同音にこの話題。
一つ要件があって久々に訪れた市役所は、災害対策に追われているのか閑散としている。
合併を１１月１日に控えての事務処理や、福祉関係事務の総合福祉会館への移転があり、それに加えての台風災害対応と、市役所は嵐のまっただ中のようだ。
災害対応の広報は、自治会の回覧板をはじめ、新聞折り込みチラシ、西条市ＨＰ、議員用ＦＡＸ、と次々に入りだした。
普段の年だったら、この季節が西条市でイチバンの賑わいを見せる頃なのだが、今年はなんという年なんだと、降り続く曇り空を見上げて泣き言をつぶやくばかり。
「ふるさと山のまつり」も「石鎚もみじまつり」も、県道久万西條線通行止めのため中止。
状況確認のため黒瀬ダムまで行ったが、普段の清浄な水辺は見る影もなく赤茶色に染まっている。ダムに浮く流木多数。
一時水量が減っていた加茂川は、既に赤茶色の濁流の独壇場。
| 2004年10月07日(木) |
台風２１号被害 我が家の被害 |
台風２２号が日本本土に近づいてくるとの予報。明日は雨になる模様。
台風２１号被害への対応に後ろ髪を引かれる思いを持ちながら、今日は朝から我が家の稲刈り作業を実施。
１０ａの一枚には台風被害も無く例年並の収穫のようだが、あとの１０ａには山からの泥水が流入して３ｃｍ位粘土質の土砂が堆積している。このためか２日前の雨足の強い雨がまだ残ってぬかるみ状況。
それでも夕方までには２０ａの収穫を終え乾燥機に投入。その作業を終えた頃には雨となる。
９月２９日の台風２１号来襲の真っ最中に、水路の堰板を外しに来て以来の我が家の田畑の見回りをしたが、間近で見てその惨状にため息が出る。
土石流に住居を流された方の事を考えれば軽い被害だが、母が丹精込めて耕していた段々畑が上流部の崖崩れによって土砂に埋まっているのをみると、やっぱりあきらめ切れない感情が湧いてでる。
この段々畑に続く山際の８ａの田は、半分以上を猪に踏み荒らされて収穫不能状況だったのだが、そこに土砂が流入して５０ｃｍも堆積し、全面収穫無しとなっている。あと一枚にも２ａほどに土砂の流入有り。
夜遅くなって土地改良区のお世話人から、明日の朝、田畑の被害状況を調査に行きますからよろしくとの連絡が入る。
それぞれの役割に従って、仕事をしていただいている事に感謝。
台風被害で住居が全半壊した人達は、飯岡小学校旧体育館や公民館に避難しているが、その人達のために企業などに仮住居の提供を呼びかけている。
既にそちらに移った方もいるが、まだ体育館などでの生活を強いられている方もいる。
最も大きな被害を受けた人達が、条件の悪い避難生活から一日も早く解放されるよう祈るばかり。
飯岡公民館に向かう農道にある鉄道の遮断機が閉まり、特急しおかぜがスピードを上げて通り過ぎていった。
普段ならばそんな当たり前の光景が、今日は目に新鮮に映る。
| 2004年10月06日(水) |
台風２１号被害 被災からはや一週間 |
あっという間の一週間だった。
被災後の土砂やごみの片づけで一杯となっていた、河川敷のごみ仮置き場も、今日には粗方片づいている。土砂で埋まった河川も二次災害の防止を重点として、土砂の取り除き作業も急ピッチで進んでいる。
ＪＲは、不通となっていた新居浜西条間も今日には運転再開。国道１１号、高速道路と合わせて西条市の大動脈はほぼ復旧した。残りは高知と瀬戸内海を最短距離で結ぶ国道１６４号だが、このルートの復旧は目途が立たない。
平野部は何とか落ち着いてきたが、連絡路が寸断された山間部の復旧はまだまだこれからの様子。
自治会長の話では、昨日開催された校区連合自治会の定例会では、今回の災害の件での話が噴出したという。
少し落ちついてくると、今後の方策について様々な意見が出てくるのは必定だろう。経験から学び、自分達で何が出来て何ができなかったを検証し、今後より良い備えを作ってもらいたいものだ。
夕方帰宅してみると「台風２１号災害対策経費」の補正予算専決処分報告のＦＡＸが入っていた。
�〆匈乙濬�費 １億５５４０万円
�∧欸魃卆姑顱。隠横娃伊�円
��ごみ処理費 １億９１４５万円
�っ羮�企業災害対策特別融資制度預託金 ５０００万円
�ズ匈佳从�本部設置費 ４５０１万８千円
計 ４億５３８６万８千円
西条市関係分の 応急処置分だけでこれだけの経費が掛かるのだが、これに県・国の費用、公共施設の復旧などを合わせると、どれだけの経費がかかるのか気が遠くなる。
自治会の回覧板では
公民館フェスティバル（１０月９日開催予定）、チャレンジ・ザ・スポーツ（１０月１１日開催予定）中止のお知らせがある。
同時に「災害に便乗した悪質商法・空き巣にご注意」とのチラシも挿入されている。
あまり触れたくない事柄だが、１５号台風後の新居浜市でも経験したことのようなので、やはり広報はしなければならないだろう。
被災直後の災害現場でもこの事には注意を促し、交代で夜警をしたとの話もある。
非常時にあって人の善意を感じることも多いが、悪意が満ち溢れているもの人間社会の現実。
| 2004年10月05日(火) |
台風２１号被害 ゆとりの大切さ |
台風２１号による災害発生から６日目。
既に災害から復旧し平常の生活に戻っているところがある半面、被害による影響がじわじわと大きくなっているような場面も出てきている。
日常の自治会活動による繋がりが強い地域の中には、９月２９日の一夜明けたら直ぐに片付け作業が動き出したところも見かけた。
流入した土砂を取り除き、どの様に移動して、何処に処分するのか直ぐに判断して動き出す。ゴミ類は分別して近くの空き地に集積し、最終処分がやりやすいように配慮する。
そんな行動が出来るのは、それぞれの方々の社会に対する姿勢や持っている能力に見るべきものがあるからだろう。
被災地の片づけ作業を見ていると、住民や地域に ゆとり というべきものを、どれだけ身につけどれだけ確保しているかが大切なようだ。
搬出した土砂やゴミを、仮集積できるスペースが手近なところに確保できるか。重機やダンプが入ってその能力を発揮できるスペースがあるか。また、ボランティアなどを受け入れるための駐車場や仮設トイレを設置できる広場などがあるか。
日常では、そんな無駄とも思えるようなスペースが、こんな非常時には思わぬ役に立つ。
災害ボランティアの確保にしても、人々の心に他人を思いやる心のゆとりと、社会全体の中で臨機応変に動ける余力人員がいることが必須のようだ。
万事が効率至上主義の元で、ゆとりを無くしているような社会では、非常時には身動きが取れない。
この地域では過去に例のないような記録的豪雨に見舞われ、自然も人工的工作物も許容範囲を超えたところに災害が発生した。これを、予測不能な自然災害として片づけるのは容易いが、経験から学ぶ事によって避けられる部分がなかったかどうか、忙しく立ち働きながらも検証することを忘れないようにしなければならない。
加茂川上流部、長瀬に流れてくる二本の川の水の色が全然違う。加茂からの水は既に澄んでいるのに、黒瀬からの水は赤茶色。
このことで、この地域の地質の違いが如実に分かる。
中央構造線が通るこの地域はもろい地質だろうが、集中豪雨によって赤土層が土砂崩れを起こしたところが多いように感じる。
| 2004年10月04日(月) |
台風２１号被害 災害援助法 被災者生活再建支援法 |
妻は「文庫連絡会」からの要請とかで、朝７時半から昼までの予定で、飯岡公民館に設置された「災害ボランティアセンター」の受付ボランティアに出かけていった。
お陰で、私が代わって子供達を学校に遅れないように出す役目を仰せつかった。
一段落付き、さて出かけようお思っていた矢先に、折り入ってお願いがありますがとの電話での依頼が舞い込んだ。あたら疎かには出来ないとよくよく聞いてみると、どうも経済不況からくいる貸借関係のトラブルのようだった。
当人同士ではらちが明かないと市議会議員への依頼だったが、民事に首を突っ込むことには躊躇する。
１０時過ぎ、この地域の人間関係に明るい方からの情報を得る目的も兼ね、飯岡公民館に出かける。
災害ボランティアの申し込みは、この時間で３２名。平日なのに月曜日が休みだからというような方も駆けつけてくれている。
妻の話だと、昼までに５１名の申し込み。東温市の消防からフル装備でのボランティアや、遠く隠岐の島からの方もいたという。
昼過ぎ、議員宛に「台風２１号被害に対する支援策について」とのＦＡＸが入る。
本日４日、各校区連合自治会長に対して行う説明会の資料として準備されたもので
支援の内容は
�‐祿科�（土砂・流木）の除去について
�∈匈乙濬�法に係る支援策
�Ｈ鏈匱埓験荳瞳�支援法に係る支援策
�い修梁召了抉膾�
とある。
正直言って、今までに必要無かった法律故に、その内容がＦＡＸを読んだ限りでは朧気ながらしか分からない。
非常時にあって、被災後５日目に急遽提示された資料ということではあるが、この法律の対象となる方は全壊・半壊といった大災害に限定されたもののようだ。
それも必要ではあろうが、多くの対象者が存在するであろう市民の、差し当たっての関心事が漏れているように感じてならない。
床下・床上浸水による掃除の実施方法、家財道具の処分の方法。消毒実施の要領。
ボランティア募集。非常時に対する市民へのお願い事項等。
場所によったら、既に山積みとなったゴミの刈り置き場には、この際とばかいにがらくたを処分する便乗組が出ているとも聞こえてくる。
非常時。時間経過に従って様々に状況が変化していく中で、市民総ぐるみでの取り組みをどう作り出すのか。
そんな広報が必要と思うばかり。
夕刻になって、朝方依頼を受けた件に、一応の返答をしておいたが。
| 2004年10月03日(日) |
台風２１号被害 広報活動の大切さ |
今日は午前中に、秋の一斉清掃が予定されていたが、あいにくの雨天のため延期となった。
７時にあった自治会長さんの延期を知らせる広報放送で安心したのか、その後再びの眠りについてしまい、次の起床は８時半。
食事を取っていると、青年部から「集会所に集まっているから来て欲しい」との連絡が入る。日曜日を利用して祭礼の準備に集まっていたのだが、開口一番、台風被害の影響で祭礼はどうなるのでしょかとの質問を受ける。
若者は若者なりに、方々から様々な情報を仕入れてきて心配している様子だった。
氏神様の氏子地域の台風被害の状況を話し、最終的には明日４日の神社祭礼運営委員会での判断となるだろうと私の考えを伝える。
青年部は、雨が止んだのを見計らって太鼓小屋の組立と自治会内市道添いの立木伐採作業をこなしてくれた。この頃の青年部は、自治会内の様々な作業を率先してこなしてくれて助かっている。
昼前までに自治会内での仕事を一件終えてから、飯岡公民館に今日から設置された「災害ボランティアセンター」の様子を見に行く。私が行った時点での申し込みが６１名。被災家屋の方の繋がりからの片づけ手伝い以外に、自主的なボランティア参加申し込みが有ることに力をもらうようだった。
昼食を済ませてから、早川の被災現場へ。今日は様々な方から話を聞く事が多かった。３時過ぎに現場を後にしたのだが、その直後に行方不明だった方が見つかったと後で知る。発見現場は私が歩いた直ぐ近くだったとのこと。西条市の今回の災害での犠牲者は３名、行方不明１名。
山口団地は、大勢のボランティアの手によって急ピッチで生活復旧できつつある。が、その上流部の大浜はまだ交通が寸断されている。
被災４日目。人々の顔に疲労の色が序序に出て、それに伴って様々な意識が出てきているのを感じる。今、何がどうなっているのかという広報活動の徹底の必要性を感じる。
夕方近く、国道１９４号を見に行く。薄暗くなっていてよくは分からなかったが、船形から長瀬にかけて土砂崩れがあったヶ所は復旧しているが、その奥の加茂公民館手前の土砂崩れはそうとう大規模な様子だった。
ここには自衛隊が入って復旧活動をしているとのこと。
帰り足で、消防署３階に設置された「西条市災害対策本部」に行く。
色々話を聞かせてもらったが、市民の安全を司る行政マンとして、犠牲者が出たことが痛恨の極みだとの話が胸を打つ。
| 2004年10月02日(土) |
台風２１号被害 人間の善なる部分だけを見ていたいが |
９月２９日の台風２１号災害から３日たち、次第に、その被害の全容と対処の状況が明らかとなってきている。
自分なりに状況を把握して対処したと思っていた自治会内での消毒液の配布が、その倍の対象家屋があったりして、二度手間となる。
ある意味でのリーダーは、自分の目で見た情報と他から集まってきた情報とで全体像を把握し、抜けがないような仕事を一度で済ませないといけない。
こんな時に、普段の仕事の進め方の評価点が出てくるのかと、反省の体。
昼過ぎに帰宅してみると、議会事務局から「台風２１号被災ヶ所」の一覧表がＦＡＸされていた。この情報は有り難かった。
一ヶ所に留まって災害の後かたづけを手伝いたい衝動を抑えて、この２日間で回れていない被災ヶ所を見て回ろうと加茂川上流部を目指したが、国道が加茂川橋付近で渋滞しているのを見て諦めた。日頃走り慣れた裏道を走り加茂川以西の被災ヶ所のその後を見て回る。
今日は土曜日でもあり、学生ボランティアの姿も多く、後かたづけもようやく捗りだしたようだ。
そうなると、もう次の要望が出てくる。
今日は、被災家庭向けの仮設住宅の準備はどうなのでしょうかと聞かれた。
ＴＶ報道などで被災者向け仮設住宅のことは知識としてあったが、実際に西条市で必要となろうとは考えてもみないことだった。
「アイツは現場をちょろっと見てすぐ帰った」などという陰口を聞こうとも、やはり方々に出かけて住民の中に入っていかないと、真に迫った要望は聞かれないと痛感する。
オレンジハイツの飯岡側入り口橋脚の下を通るＪＲの線路の路肩が、５０ｍほどにわたって崩壊している。窪地状のこのヶ所に雨水が集中し、排水溝から吐かなかった水が路肩を広範囲に渡って洗い流したようだ。保線区が徹夜の復旧作業中だが、素人目にもまだまだ時間がかかりそうだと感じる。
なぜここがそんな状況となったのかを見ると、周囲の地形や水の流れに如何に対応した周辺の整備状況であったかということが、このような災害を引き起こした要因として出てくるだろう。
人間は自然を克服して生きてきたが、その状況を征服と勘違いしたらいけない。
被災現場を方々見て廻って、どこからもそんな教訓が得られる。
それと、そんな非常時に対したときの人間という代物からも。
非常時に行動が＋に振れる者と、−に振れる者。出来れば＋人間ばかりであることを願うが、そうもいかないのが人の世の常。
非常時ばかりではない、平常時でもそうだなあ。非常時はその振れ幅が増幅されるのか。
| 2004年10月01日(金) |
台風２１号被害 命を落とした元同僚 |
朝、新聞に目を通して愕然とした。
新居浜市大生院での、高速道路沿いで起こった崖崩れで、隣家の女性を助けようとして二次災害に合い命を落とした野口和司さんは、私がクラレ時代に一緒の部署で仕事をした方だった。
彼は物静かで、きっちりとした仕事を確実にこなす好青年で、上司や同僚・後輩を問わず誰からも好かれていたように記憶している。
そんな性格だから、隣家の災難に、自分の身の危険も省みず父とともに助けに行って共に帰らぬ人となるとは、お天道様のやることは不公平だと思わずにはいられない。
渦井川の上流部にある事故現場に出向き、手を合わせて冥福をお祈りさせてもらった。
その帰り道、事故現場に通じる道路沿いの畑の畦を通っていると、「そこを踏んだら畦が崩れるじゃないか。通ったらいかんから柵をしとろがあ」と怒鳴るじじいがいた。
おもわず、「こんな非常時に自分だけが良かったらいいんか」との言葉が口をついてでかかったが、野口君の亡くなった近くで声を荒らげることに躊躇したのか、下を向いて現場を離れた。
善良な者が３８歳の若さで命を落とし、利己的なじじいが長生きしている。この世の無常を感じずにはいられない。
保健センターに床下浸水した住居の消毒液をもらいに行き、自治会内の対象者に配布。
自治会の共同墓地にも今回の台風による大雨での被害が出ているのを、自治会長と共に確認に行く。この復旧は面倒そうだ。
上組・下組の後かたづけ状況の確認。
飯岡早川地区の被害状況を見に行く。山の中の傾斜地に階段状にあったほとんどの住居が、土石流と思われる被害に合っている。前回、ここに来たには今年の５月のことだったが、その時の佇まいとは状況が一変している。
山口団地の様子を確認に行く。西条高校生１００名ほどが、ボランティア活動している。昨日、娘がそんな話しをしていたが、若者の行動は素早い。
１５時から西条市議会 建設消防委員会 が開催され、「台風２１号被害に係る対応について」話し合われるとのＦＡＸが入ったが、傍聴には行けず終いだった。
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