今日が期限の「平成１６年度予算に関する要望書」を提出。
一つひとつの項目についてチェックしていたら、とうとう最終日の提出となってしまった。さぞや事務局には迷惑を掛けただろう。
この次年度予算についての要望書については、ＨＰに公開のつもりなので、項目別に内容を詳しく公開しておいた方が良いものについて、順に書いてみたい。
今日は「チャレンジデー」について
要約説明すると
「５月の最終水曜日に、同規模自治体間で、住民のスポーツ参加率を競う」
私が最初にこの「チャレンジデー」の事を知ったのは、２０００年５月の「えひめ雑誌」誌上に掲載されていた記事によってだった。
これは２０００年５月に愛媛県では唯一参加する波方町の事を紹介している。
その後２年間、この５月の最終水曜日のイベントがどの様な広がりを見せるのかと、この日に注目していたのだけれど、新聞紙上などには実施の案内や報告は掲載されなかった。
あまり広がらず、評価も？なのかと思っていたら、２００２年７月９日に視察した滋賀県の近江八幡市の広報に、対戦相手は「千葉県東金市」で実施します との情報が得られた。この地での視察研修は別項目だったので、このイベントの様子を聴けなかったのは残念だった。
そして今年の５月２８日が、５月の最終水曜日。
麦刈りの真っ最中だったが、今年は何か報道があるか注目していたのだが、昨年同様見あたらなくて残念に思った。
だが、自分が面白いと感じるのなら、西条市での実施に取り組むべきだと考え、来年度実施を目指して 予算要望 の項目として挿入した。
以下、近江八幡市の広報に掲載されている 市民への参加呼びかけ文章。
近江八幡市では生涯スポーツの推進と健康な町づくりを推進することをめざし策定した「健康はちまん２１プラン」の一環として世界的なスポーツイベント「チャレンジデー」に今年も参加します。
１５分以上継続してスポーツや運動を行った｛住民の参加率％｝を競うカナダ生まれのスポーツイベントで、人口規模がほぼ同じくらいの市町村間で競い合います。本市はすでに千葉県東金市と対戦する事が決まっています。
ルールで対戦に敗れると、相手の自治体（東金市）の市旗を１週間庁舎のメインポールに敬意を表し、掲揚しなければなりません。あなたも「健康づくり」のきっかけとして１５分のスポーツや運動を行い「チャレンジデー」に参加して下さい。
５月２９日（水）午前０時から午後９時までの間なら「いつでも、どこでも、だれでも」参加できます。
日頃、運動やスポーツに親しむ機会が少ない人が、チャレンジデーに参加することによって、自主的に健康づくりや体力づくりについて考える絶好の機会になる。
それを、同規模自治体間で参加率を競うことによって、敗れた場合は相手自治体の旗を１週間掲げるというルールに基づき、町の威信と名誉をかけてチャレンジするスポーツイベントに昇華していること。
そんなところから私は、スポーツイベントがややもすると特定住民だけの参加に止まりがちななか、このチャレンジデーは、住民総参加のイベントとなる可能性があるように思う。
今日で早くも７月の終わり。ようやく蝉の声が聞こえてきた。
つばめはそろそろ旅立ちだろうか。電線に３０羽ほどが列を作っている。納屋の巣には戻ってこなくなった。
４日間、様々な方の話を聞いたので、今日の昼間は資料の整理に費やす。
ＨＰへの日記記入は、資料を読み返し、メモを確認しながら要点と感想をつづっていくので、催しの評価にはもってこいの作業となる。
昼の間に２８日と２９日の日記を記入。この２日間の落差の大きさに、気力が萎えてしまう思いに捕らわれるのだが、逆に、これから取り組むべき課題も明らかとなってくる。
市役所の担当を回り、平成１６年度予算についての要望に挿入するつもりの件についての情報を聞く。
この４日間の研修で、この要望書の書き方も若干違ったものとなる。
今日一日では纏めきれないのだが、提出期限は明日だからさあ追い込みだ。
夜は華道の勉強会に出席。白蓮の活け方の講義は良かった。
蓮の花の出生からくる高貴性が理解出来る。仏像には、何故蓮の花が添えられるのか、それなりの理由付けがある事を聞き、自然界のうつろいの中での先人の洞察力に感服する。
自然界の一部である人間の歴史は、精神性に基づいたなかから形作られ受け継がれて行く。
そんな話を聞きながら、花に向かう静寂の一時は、４日間の精神的な疲れを癒す至福の時となる。
なんだか、頭の中まで整理が行き届くようだ。
| 2003年07月29日(火) |
全国リレーシンポ 電子自治体と未来のくらし |
松山市 南海放送本町会館で開催された「電子自治体と未来のくらし」という全国リレーシンポを聴講した。
主催は 総務省・愛媛県・愛媛新聞社等 １時半開会 ４時４０分終了
結論から言って、「中央官庁は何時も中央集権を構築する政策 しか 出してこない」という、昨日の東京で聴講した講座の、最終挨拶での教授の言葉を思い出すことととなった。
会場一杯の参加者。約２５０名程か。そのほとんどが県内市町村の担当職員と見受けられる。他に、ＩＴ関連業者と若干の住民と感じた。
まず、「電子自治体は地域活性化のツール」と題する 愛媛大学名誉教授 田崎三郎氏の基調講演。１時間。
「電子自治体の姿」と題するビデオ上映１５分。
３時７分より愛媛新聞論説委員 大谷伸二氏をコーディネーターに、５名のパネラーによる「便利なくらしにつながる電子自治体をつくるには」と題するパネルディスカッション。 で４時４０分に終了。
この８月２５日「住民基本台帳ネットワークシステム」が本稼働する事を受けての総務省による全国リレーシンポ。
その性格から、内容はある程度予想はしていたのだが、参加した一色達夫は終始機嫌が悪かった。
まず、基調講演。講師のご自分の専門分野の動向披瀝に特化すれば、まだ聞き応えがあったのかもしれないが、講演は
・ＩＴ技術の発展の歴史を長々と述べる（そんな事、ここに来ている人間は先刻承知の事だ）
・そして現在の日本の社会状況は、他国と比べて何位くらいにあるのかを表によって標し、遅れを指摘して シンポと総務省の仕事への 正当性を言う。
・法律が技術の後追いをしている。もっと早く法律を作らないと安心して使えないと指摘。（これってＩＴ技術は恐ろしい代物だということを言っているのでしょう）
・セキュリティ−システムについての話も準備していたらしいのだが、時間配分がまずくてはしょる。（前段が長すぎたので）
・北川前三重県知事の分権改革についての取り組みを紹介。（この前知事は中央集権に対する地域の自立を掲げて２期８年間知事の仕事をしてきたのに、なんで電子自治体の構築の話の中で持ち出すの。社会の動きに呼応して訳の分からない施策を売り込む手段は姑息だね。）
パネルディスカッション
まずコーディネーターより、８月２５日稼働の「住民基本台帳ネットワークシステム」でのカードの発行も広がっていない現状において、・電子自治体のイメージ・取り組み事例・課題 について話し合って欲しいと 問題提起。
聞いての一色達夫の感想。
・何のための電子自治体の構築なのかが見えない。各地の事例が標されるが、利用者が限定される割に経費が膨大なことを誰も指摘しない。
・個人認証の必要性を強調しているが、人間の歴史において、かたり・なりすまし・改竄等々は枚挙のいとまがない。それは技術が発達すれば益々巧妙となりその被害は大きく大きくなってくる。データ漏洩は内部者がほとんどという指摘がパネラーからあった。それに、セキュリティー破りは、技術者自身が行っているのではのいかとの指摘もある。
会場からの質問に「財政赤字が膨大な中、電子自治体構築のその費用がどこからでるのか」とあった。（地元としての精一杯の抵抗かな）
・答え 総務省政策統括官 大野慎一氏
だから電子自治体を構築して経費節減を図るのです。
今日のフォーラムは、この一言に集約されている。
だったら、「自治体合併に伴う電算システム統合の費用を全部 総務省 が持て」とヤジを飛ばしたくなった。
地方にある金を、こんなシステムで企業に吸い上げようとしている。
その口実に、二言目には「住民の利便性の向上と地域活性化」を持ち出す事が腹立たしい。
私は、技術の発展を否定するものではない。だが、自治体行政においてＩＴ利用は、費用対効果を十分に吟味してかからなければ、技術は「大人のオモチャ」になりかねない。
これから導入するシステムとしては「電子入札」が談合防止に有効のようだ。
国と地域・県と地域間の統合システム構築は、上位機関、下位機関の縦割りシステムになりかねない。そのようなシステムが張りめぐらせれる事は、単一政党が権力を永久なものとする事になりかねない。そんな社会は正常な 競争 が阻害され、国全体の活力を削ぐ恐れがある。
今日のフォーラム、昨日までの講座とはあまりにも落差が大きかったけれど、社会を取り巻く現状を把握する上では聞いておいて良かった。
| 2003年07月28日(月) |
自治政策講座 三日目 |
東京での「自治政策講座」の聴講三日目。
講座、６。「景観・環境問題と参加型社会づくり」 東京農業大学学長 進士五十八氏。
東京は下町、木場の出身という自身の性格からくる 「ベランメー調の話し言葉」が講義を 面白いものとしている。
人間は自然界の動物である。その事を忘れて専門化するから、生き物としての生理が狂ってきている。
近代に入って人間は４倍に増えたが、エネルギー消費は２０倍に増えた。
現在は都市病理が蔓延している。このままだと人類は滅亡する。
２０世紀は効率を追求した分業社会。分業社会では専門化による専門家が出てきたが、この専門家はある一定方向の事しか見えていないので、しばしば間違いを犯す。
社会の全てが分かっているのが市民の代表たる議員なのだから、市民感覚を大切にしたバランスの上に立った発言をして欲しい。
自然に配慮した、適正規模による適正速度の開発をする事が大切。
私が農業を営んでいる所から、この農大の先生の話は、自分の体験に照らし合わせて共感するところ大。
講座、７。「分権と市町村・都道府県の役割と課題」ー道州制の考察ー 神奈川大学教授 後藤仁氏。
市町村合併はたんに行政区域の変更に止まらず、政治的・経営上の問題までも波及する。企業は地理・地勢に制約されないから合併による効率化は直ぐに出てくるが、自治体のように隣にあるからくっつくのでは、制約のある中での効果は出ない。総務省が進めるアメとムチによる自治体合併には異論がある。
との話から講義は始まった。
日本社会を取り巻く閉塞感から抜け出すため、何をどうしたいのか、経済のどういう状況を求めているのかを明確にする必要がある。
そんな考えから社会基盤の状況を考察すると、各地域に情報・金融・エネルギー・交通のネットワークが出来、そこに基礎自治体の基盤となる部分が存在する。
そこから基礎自治体が地域住民に提供する各種システムを振り分けて行くと、基礎自治体が受け持つ仕事の内容が出来上がる。
そこで出来ない仕事を県でやり、その県で出来ない仕事だけを国でやればよい。
そんなシステムに基礎自治体を再構築する行程表は既に発表されている。
現場からの積み重ねによって、基礎自治体を形成するとの考え方は、地域に根ざす人間社会の形成過程が自然で、理にかなっていると感じた。
私は「現在の国土開発状況からみて、税収が歪となるので州の区域決定が困難であり、何らかの方策をかませなければならないのでは」と質問してみた。
答えは
東京と大阪の二つでも良いし、太平洋と日本海がどの州にも有る分け方もある。区域が決まるまでみんなでワイワイとやれば良い。区域はまた変化するものでもある。
「問題と挑戦するチャンスを同時に与える分け方も考えられる」
どんなに分けても、最初は勝負がある。だが一つの地域が勝ち続けることも負け続けることもあり得ない。努力すれば勝つチャンスは有る。
三位一体改革ではなく 交付税・補助金・地方債・地方税 の四位一体改革とするべきだ。
講座の最後の挨拶で 竹下譲氏は
「自らが自治を勝ち取っていく行動を。分権改革が進んだイギリスでも、中央政府は中央集権のための法案を出してくる。それを議論によって修正して行くことによって自治が培われていく」と発言。
三日間。アッという間の出来事だった。
西条市に帰って、さてどこから手を付けようかと腕まくり。まずは日記の記入から。
| 2003年07月27日(日) |
自治政策講座 二日目 |
昨日に続いて東京での「自治政策講座」の聴講。
９時開始。聴講者昨日と同じ５０名。
講座２。「住民主権への動き 自治基本条例・情報公開など」
山梨学院大学教授 日高昭夫氏
１，ローカル・ガバナンスへの動向。との表題で、地域自治体に現在求められる課題を提示。
２、ガバナンス編成の基本ルールとしての自治基本条例。と視点を移し、地域の状況を分析したうえで、なぜ今自治基本条例の制定が地域づくりに有効に作用するかを提示。
３、先行事例に見る自治基本条例・まちづくり条例の構造。として１１のモデルを一覧提示して、各条例の特徴を提示。
４、これから条例化を検討・制定する自治体と議員のためのいくつかのヒント。として、何のための自治基本条例かを考える事が大切かを提示。「目的の無いところに型を作ろうとしても意味がない」と理念重視姿勢をしるす。
と地域運営の基本理念を明確にする一つの手段としての「自治基本条例制定」のイロハを 伝授 してくれた。
講座３。「自治体の政策評価とマニュフェスト」 四日市大学総合政策学部長 竹下譲氏
官僚に対抗する手段としての政治の復権を図る有効な手段として、現在「マニュフェスト」が注目されている。
この原型は１８３５年イギリスにおいて出てきた政治手法である。これが次第に発達し、１９８７年サッチャーが９０ページにわたるマニュフェストを出し、それにしたがって大改革を断行した。「特徴は、サービスのスクラップを具体的に打ち出したこと」
これをきっかけとしてマニュフェストは定着。１９９２年には、大方の予想を裏切って保守党のメジャー首相が選挙で圧勝。これは、メジャーのマニュフェストが理解されたためと言われている。
日本では、前三重県知事の北川氏が初めて取り入れ、実行。マスコミの間では定着した感がある。
現在、総選挙を間近にして政党の中でも議論になっているが、内容が変質しているようだ。自民党のマニュフェスト（小泉の）は１８３５年頃のイギリスのマニュフェストの たぐい でしかない。
現在二元代表制を取る地方議会においての議員の仕事は、事務事業評価ではなく政策評価であるべきだ。行政の仕事全てを網羅する政策立案は議員個人の仕事としては不可能。むしろ、執行部の仕事を評価し、どう変えるか、どうチェックするかを考えるべきである。
現在の議員は選挙が終わってから会派を考えるが、これからは、選挙前に政策実現のための会派を作ることが必要。
ローカル・パーテイ（地域政党）の必要性もある。
と、マニュフェストが流行る現状における、地域議員の政治姿勢について、新たな視点を提示してくれる。
講座４、「オープンディスカッション 市町村合併」 助言者 竹下譲氏
竹下氏による
イギリスの大改革では国や地方自治体の職員を半分に減らした。
日本ではバブル崩壊後財政赤字が異常に増え続けている。だのに崩壊しないのは１４００兆円におよぶ国民と企業の貯金があるから信用不安が起きないといわれている。そんな中で総務省によって画一的に推進されている自治体合併について、自由に話し合ってほしい。
との問題提示がある。
講座参加の各地の議員から、現状報告や意見提示が活発に行われた。
この講座では、私は発言せず、聞き役に徹した。
講座、５。「自治体財政のしくみと自治体経営 三位一体改革の下で」 明治大学教授 星野泉氏
経済財政諮問会議・地方分権推進委員会・地方分権改革推進会議での答申に基づく三位一体改革についての考察。まだどの方向に進むのか先が読めないと私は感じた。
国民負担率内訳の国際比較によって、アメリカや西欧諸国に比べて日本の各種税の構成比率の特異性を提示。この是正が考えられると指摘。
地方議員の仕事として、地方独自での「法定外目的税」や「所得税の超過課税」の実現の可能性について示唆。住民に再配分のシステムをどうするかを理解してもらえば、新税の導入は以外とスムーズに行くとも提示。
地域独自の税の導入によって、自治体経営の新たな視点が開かれるのと話は「おぼろげな理解ではあるが」新鮮であった。
講義が終わってから教授に、
「講義の中で｛日本が目指すアメリカ型競争社会｝との話があったのですが、先生はどう考えますか」と問うてみた。
答えは「日本にアメリカ型競争社会はなじまないと思います。むしろヨーロッパ型社会を目指すべきでしょう」との事だった。
この答えに「わがいを得たり」と思った。
朝９時から夕方５時まで、４つの講座の聴講。
変革の時代における自治体経営のヒントを多数仕入れることができた。
| 2003年07月26日(土) |
自治政策講座 一日目 |
東京都品川区五反田「ゆうぽうと」にて開催の「自治政策講座」の聴講一日目。
午後１時半開始 参加５０名「西は愛媛県西条市から東は北海道根室市までの参加者」
開講記念講演「自治体改革はできるか」法政大学名誉教授 松下圭一
地方自治は２０００年４月の分権一括法の施行によって転換が起きた。
それまでは国が法律を作り、県と市町村に仕事を行わせていた。
いわゆる 通達 と 補助金 による 国による県と市町村の支配であった。
これが２０００年４月以降通達の法的効力は失効し、通知（助言）となる。
これからは、地方自治体議会は立法府となれる。
そのため、行政の中に法務室を作り専門職員を１０名位養成。議会にも法務担当職員を置く。
どのような条例を作るかを 議会の全員協議会で自由討議する。そのための議会運営条例の制定。通年議会が必要になる。当然、今までの議会標準方式は無視。
現在の款項目節による予算編成は 組み替え が困難を伴うので、事業別予算とする必要がある。それならば事業内容の差し替えが直ぐに出来る。
「議員は所属自治体の方針について意見を持ち、職員の意識改革を図る存在となること」
こんな、前例をことごとく瓦解していしまうような刺激的な講演で、今回の講座が始まった。
講座１。「自治体議会と首長・執行部」 前東京都副知事 青山氏
まず自身の三宅島島民全員の避難にさいしての経験に基づき「危機に強い人」についての定義を披瀝。そこから自治体議員・首長・執行部の人間模様へ話を導入。
役所は週に４０時間しか開いていない。役所が開いていない時に災害は起きる。
災害の時一番必要なものは水とトイレ。二三日食べなくても人間は死なない。議会も役所もどれだけ食料を備蓄しているかを問いたがるが、それは災害の根本が分かっていない人間のやること。
「議会と執行機関」という関係ではなく「議員と首長と自治体幹部」という三角関係。
議員と首長は選挙をやるので、同じ意識。議員に対して同じ仕事をする者としての同志意識を持つ自治体職員もいる。
議員の中にも献身的に住民のために尽くしている人もいる。職員にはそれが見える。
そんな三角関係にメディアとの関係も入ってくる。自治体の側にはメディアへの政策アピールへの限界があるが、政治家がそれを補完してくれるし上手である。
こんな内容の話があった。
司会が質問を求めると、途端に五・六名の挙手。
・都市機能の移転についての見解は
どの施設をどうするのかの考えが明確で無い。皇居・国会議事堂・その他何を含むのかが分からない。都としては関知していない。過密する都市問題よりもむしろ縮退する市街をどう再生するかの問題だと考えるのだが。
・新税について、都市と地方には税源に格差があるのだが（一色達夫の質問）
東京都における新しい税や取り組みは、必ずしも上手く行っているワケではない。
千代田区のタバコポイ捨て禁止条例は面白い取り組みとなった。
私が教育委員を務める荒川区の学力テスト点数の学校別開示は、それまで他の区に流れていた児童の通学を、成績の良い学校に引き戻すという思わぬ効果があった。
地域の特性を考えれば、アイディアはいくらでもでてくると思う。
かの石原東京都知事に仕えた人物だけあって、仕事に対する真摯な態度と、人間に対する愛情を持った洞察は、温厚な人柄の中にあって輝いていると感じた。
６時からの交流会も、個性ある各地の議員の方々と知り合う機会となり、予定の２時間がアッという間に過ぎていった。
| 2003年07月25日(金) |
松山坊ちゃんスタジアム高校野球応援 |
娘が通う高校の野球部がベスト８に勝ち残り、今日は順々決勝戦を松山市の 坊ちゃんスタジアム で戦う。
妻と下の子の３人で応援に出かけた。
昨年高校に入学して、さて何部を選ぶのかと見守っていたら、娘の選んだのは 応援部。入部１年目の昨年、野球部は２回戦で敗退。その試合は今治球場だったので、坊ちゃんスタジアムでの応援は無かった。
そして今年、シードされた野球部は順調に勝ち上がり、今日の試合に臨んだ。
第３試合。雨で試合開始時間が１時間半遅れ、３時のプレイボール。
１回の攻防で試合の大勢はほぼ決定。大差の付いた負け試合にもかかわらず、応援は休むことなく、攻撃イニング毎のレパートリーを力の限り披露していく。
１年生の時には振る腕も伸びきらず、声も出ているのか分からないような頼りなさを感じた娘の応援スタイルも、２年目の今年は見違えるように力強くなり、この時期の成長の早さを感じずにはいられない。
全体の中での自分の受け持ったパートを十分にこなしている。そんな娘の姿を野球の試合そっちのけで見ている私の目は、いつの間にか涙でかすんでいる。
試合開始前、他校の試合中 坊ちゃんスタジアム のスタンド最上階に足を運び、松山中央公園のレイアウトを観察する。
この場所がスポーツの総合センターとして整備が始まって以来、私が足を運ぶのは今日が初めてだ。
前回は平成８年。まだどの施設も着工していない時、お隣に建設されすでに稼働している松山市クリーンセンターの視察をさせてもらった。
この時は、部落の裏山に隣接する場所への県廃棄物処理施設建設問題が起き、松山市のこの施設で稼働していた残灰溶融装置についてとダイオキシン対策の視察だった。
あれから、長い時間が流れ、日々の仕事をこなす事に追われ、この地を久しぶりに訪れた。そういう意味からしたら、娘がこの地を訪れる機会を作ってくれたようなものだろう。
坊ちゃんスタジアムは既に完成し、プロ野球オールスター試合も誘致した。サブグランドとして マドンナスタジアム が先頃完成。県立武道館は ・大島石・県産材木・菊間瓦などの県産材料をふんだんに使い、この１０月にオープン予定。名誉館長は柔道の山下氏に決定済み。
市営競輪場も移転新築工事も真っ最中だった。
流石、中村市長の元「日本一のまちづくり」を目指す県都松山市。４７万都市の威容を標すにふさわしい施設の数々だと 羨ましい限りだ。
そんな私のちっぽけな感傷を、娘の 一所懸命 さが振り払ってくれる。
天から与えられた自分の持ち場で 一所懸命 に。
勝ち進んで 甲子園 の晴れの舞台を踏むのは１チームのみ。そんなチームにもレギュラーから外れた選手はいる。
それぞれの人生のグランドで精一杯に勤めるのみ。
今日は２市２町合併協議会が開催される予定日だった。その傍聴をサボッテの松山行きを許されたし。
明日から東京での研修。日記は２８日の深夜に記入予定。
一色達夫もスーパーマンではないので、体調の悪い時もある。
政治家はそんな事では務まらないのは重々承知の事だから、ナントカ取り繕うと努力してみるのだけれども、やっぱり隠しおおせるものではないようだ。
２２日・２３日の日記を読み返してみて、そんな体調の悪さがモロに文章に出ていると感じる。これも日記公開の功罪なのだろう。
ひところバイオリズム体調管理が流行った事があるが、私の場合はこのリズム低下時期による体調不良ではなく、農作業がこたえたのが原因と分かっているからやりやすいものだ。
そういう事で、今日はたっぷりと睡眠時間をとらしてもらった。
午後、議会事務局に出向き、この２６日から２８日に予定している個人研修費用の受け取り。１１３９２０円（内３５０００円は研修参加費）。月に１５０００円支給される政務調査費用を使っての今年の研修である。
西条市議会では、今年は月１５０００円×１１カ月の１６５０００円が政務調査費として使える。
私のように議員歳費のみで生活する者（農業収入はエンゲル係数を若干下げる程度の家計貢献です）にとっては、この研修費用は有り難い。政策研究を怠らないためになくてはならないものとなっている。
という事で、これまでの研修内容をＨＰにＵＰする予定で「窓」だけは作っているのだが、今だ果たせず。
今年の研修は、
・主催 自治体議会政策学会
・開催日 ７月２６・２７・２８の３日間
・場所 東京五反田ゆうぽうと
・名称 自治政策講座
を選んだ。 このほかの研修候補として検討したのは
�‘�本経営協会主催「地方議会運営の活性化と地方議会議員の必須実務知識修得講座」名古屋での開催８月７・８日
�∩換饂堋�村国際文化研究所主催「第９回市議会議員特別セミナー」大津７月２４・２５日
�Ｆ�本都市センター主催「第５回都市経営セミナー」東京７月１１日
があったのだが、
３日間で７講座の集中講義、５０名限定という少人数参加者、オープンディスカッション「市町村合併」があること、交流会があること が決めてとなって、この講座を選んだ。
１０月末から１１月には
�ち換馘垰毀簑蟆餤勅膾鼎慮�修会（高山市）１０月３０・３１日
�セ堋�村アカゼミー主催の研修会（千葉県幕張）
が予定されているのだが、いずれも千人規模の研修会らしいので、今年はパスになるだろう。
�↓��い亮膾鼎垢觚�修会には、これまでに参加したことがあるが、�イ亮膾鼎垢襯札潺福嫉臆辰呂泙世覆里如�機会があれば参加したいと触手が動く。
２６日は、朝６時の しおかぜ に乗車、２８日は最終の しおかぜ で帰る予定。
という事で、３日間留守にする。
日記記入も休み。内容は後日記入予定。
帰った翌日の２９日には松山市の南海放送本町会館で総務省など主催の「電子自治体フォーラム」に参加予定。
８月１日には松山全日空ホテルで愛媛県市議会議長会主催の「第１９回愛媛県市議会議員研修」に参加。
８月５・６日は八幡浜市で愛媛平成市議の会主催の「研修会」参加。
その間隙をぬっての日常世話活動・各種調査・活動報告配布・農作業・家族サービスとなる。
それにしても、昨日の国会での党首討論における小泉首相の発言には耳を疑った。
敗戦後初の自国民が戦闘行為に巻き込まれる危険がある事項だというのに、このお手軽さ。
自慰的にはなりたくないが、こんなところに日本の政治の薄っぺらさが見て取れて情けない。
| 2003年07月23日(水) |
仕事を先取りしたいのだが、なかなか |
日記の題名をどう付けようかと迷った。
一日中様々な用事を片づけていると、振り返ってみてメリハリの無い日となってしまう。
国の内外では、たえず重要ニュースが飛び交い、コメントする事は沢山あるはずなのに、仕事を終えてくつろいでしまうと頭の回路を再起動するのは骨が折れる。
「仕事にも 周期 があってもいいかな」とは思うのだが、成果の上がらない日には、何だか皆さんに申し訳ないような気分となってしまう。
５時起床。共同水源の水当番。間に稲の追肥散布作業３６ａ終了。
雨樋の掃除・金魚鉢の水換え・靴磨き・苺苗畑の草引き・つばめの糞で汚れた事務所の掃除少し。 一家をかまえると次々と用が出てくるものだ。
つばめは今年は計５つの巣で子育てをした。そのうち４つは既に巣立ち、残り一つもこの二三日中には飛び立つだろう。おかげで納屋はつばめの糞だらけとなっているのだが、もうそろそろ掃除をしても良いだろう。
ＮＴＴ西日本から「Ｂフレッツ」接続勧誘のためのＣＤロムが送られてきたけれど、我が家のＩＴ環境の再構築は当面先送り予定なので、チェック無し。
夜、平成１６年度予算要望の項目チェックを始めるも捗らず。
方々のメモを引っぱり出すところから始めるいつものパターン。期日が迫らないと仕事ペースが上がらないのはいただけないのだが。
| 2003年07月22日(火) |
横並び合併地域で、今さら何の意味がある |
梅雨明け宣言が九州であった。
例年よりも遅れての宣言だそうだが、そろそろこの地域でも夏本番を迎えるのだろうか。そんな事を気にしながら、朝から農作業に従事。稲の追肥散布。
田植えから４０日ほどが経過し、分げつ期の最終段階を迎え、これからは茎を太らす時期となる。そのための肥料の散布。
稲の生長は１週間単位で段階を重ねて行くので、夏の間はそれに合わせての作業が続いていく。
気温は３０度を超えてはいないのだが、それでも少しの作業ですぐに汗が滴り落ちる。
家の回りの草引き作業。庭木の剪定。などで一日が暮れていった。
珍しく今日は一日部落から外へは出なかった。
地方紙の３面に自治体合併についての特集記事が掲載されている。
「模索続く合併論議 ０５年３月に特例法期限」との表題で全国各地の事例が３つ紹介されている。
そのうち２つは特例法期限内での自治体合併を進める地域の問題点の指摘。あと１つは「自治体連合型を検討」との表題に「個別に福祉・都市計画」との副題が付いている。
私はこの記事を読んで「横並び合併地域で、今さら何の意味があるのだろう」と感じてしまった。
問題点指摘の記事２つは、愛媛の各地で実際に起こっている事例ばかり。自治体連合型の論議は、愛媛の自治体では県の指導方針に反するから選択外の議論なのだ。
そんな事例ばかりを集めて特集し、読者に 何を期待している のだろうか。
・自治体の将来の姿について自由な議論をしましょうよ。と言いたいのか
・県の指導に問題がないかどうかをチェックしましょう。と言いたいのか
・自治体の長の選択に問題がないかチェックしましょう。と言いたいのか
・自治体議会の選択に問題がないかチェックしましよう。と言いたいのか
「合併は地域づくりの有効な手段だ」などと鳴り物入りで 囃したてておいて、いざ踊り出したら 踊りの振りを批評にかかる。
記事からそんな不定見さが見てとれて、何とも腹立たしい限りだ。
自治体合併というものは 良い合併 と 悪い合併 がある。
地域づくりの手段として合併を選択したとしても、良い合併 となるようたゆまぬ努力を積み重ねて行かなければならない。
その努力を怠り、議論を避け、特例ばかりに興味を持っていたのでは、たちまちに悪い合併の呪縛に絡み捕られる事となる。
問題点を指摘する人間を合併妨害者とみなし、それをつぶしにかかる行為などは慎むべきものだ。そんな高圧的政治が闊歩する地域に限って、議員の在任特例適用も多くなっているのだろう。
地方紙もそんな特集をすれば良いのに。それに、在任特例で余計に使われる税金の額についても公表するべきだろう。
議員がその額に見合う 仕事 をしているのかをチェックする必要があるのだから。
議員自らが頂いている報酬の額に恥じない仕事をしていて初めて、自治体の長の行動チェックや行政体の無駄使いについての指摘が出来る。そんな常識がまかり通る世の中でないと、その地域への誇りなど出てくるワカがない。
議員のリストラで、西条市武徳殿の改修費用ぐらいはでるよ。
何だか脈絡の繋がりが悪い日記になった。
| 2003年07月21日(月) |
中学総体 剣道の部 観戦 |
７時半、大雨の中を松山北中学校で開催される「中学総体剣道の部」を観戦に出かける。
昨年は息子と同乗での松山行きだったが、３年生となった今年は前日から松山泊まりで、私１人での行程となった。
９時２０分開始の第１試合に西条市代表として団体戦を戦ったが、相手は優勝候補とあって、あえなく敗退。息子は選手には入れなかったが、同級生の応援で中学の部活動を終える事となったけれども、得るものな大きかった事は 親の欲目 ではないようだ。
体力にも能力にも恵まれない中での部活動は、肉体的にも精神的にもハードだったようだが、３年間続けた事がこれからの彼の人生の財産となることだろう。
私にとっても、これまでに覗いたことのない世界を知り、それに関わる事で仕事の巾が広がったようだ。
昨日 酩酊 している間にＨＰの更新をし「選挙費用をＵＰ」してくれている娘といい、今日の息子といい、
「白金も黄金も玉もなにせむに まされる宝 子にしかめやも」だ。
返り道は二人ずれ。紀伊国屋書店松山店に寄り道。
息子はコミックコーナー、私は経済関係書籍コーナーへ。
この間、西条の書店で購入した ケインズ本 がどうもハズレのようだったので、この方面の関係書籍を物色。流石松山選り取り美土里。日本経済新聞社発行のものと神戸大学教授が書いたものの２冊購入。
読んでみて内容が良かったら書籍名を記入しましょうか。
息子の元にかえると、既にコミック本を購入した彼の手には「バトルロワイヤル」がある。
続編のようだった。
手元不用意で今日は購入しなかったのだが、さてどうするのだろうか気になる。
前編は子供達が読み終えたものを借りて読んでみた。続編を買ってきたら、また借りて読んでみようとは思うのだが。
返り道は、青空ものぞく。そろそろ梅雨明けだろうか。
夜 資料整理 日記記入 メールの発信
| 2003年07月20日(日) |
たまにしかない良き日だった |
たまにしかない良き日。酔ってメロメロなので日記は後日記入予定。
２１日 記入。
西条市の７０％を占める山間部には、古来より段畑農業や林業を生業とする人々が生活を営んでいた。
加茂・大保木・市之川・千町・浦山・荒川等々の地域があるが、今では過疎化が進み自然に還った地域もあるらしい。
あるらしいというのは、西条に生を受け市議会議員を務める私ですら、その全ての地域に足繁く通っているわけではないので、正直な話分からないのだ。
そんな事もあり、別な用事があったのを幸いに、今日の午前中 荒川地区 に出かけてみた。
目的地は荒川地区の沓掛工房。
目的は、西条市の第３セクター「西条市産業情報支援センター」が主催している「ものづくり教室（第３回）」の様子を見ること。それに、７月４日に鑑賞した「西条クラフトマン九人展」に出品していた金属工芸工房の仕事場を覗いてみること。
様々な美術分野や工芸分野がある中で、金属工芸にはあまりお目にかかることが無いので、４日の展覧会のおりに興味を持ち、思ったら行動しなければ 虫が治まらなくて の行動だった。
４年ほど前に開いたという工房の舎主 林さん は、私の「木火土金水」との表題の日記を読んでいるとのことで、初対面の私にも親しく話をしてくれた。
この地域の金属工芸の話題とともに、面白かったのは
「新居浜の銅は赤目と言い、西条のアンチモンは白目という。」この地域は金属資源が豊富な所だったという事。
赤目と白目。銅の鋳造に必要なアンチモンが、別子銅鉱山の近くの市之川にあったという事の偶然の面白さ。そういえば、赤目と白目のジョイントイベントとでも言うべきものは無かったように思う。
新居浜と西条の文化 融合 として 仕掛け を作れば面白い。
金属の話では、銅は熱伝導が良いので、囲炉裏に掛ける丸鍋に良いとのこと。それを受けて「この頃、電気釜の内釜にも銅を使っていますね」との私の話に、ＩＨ加熱には銅は使えない「鉄に銅メッキしている ムード商品 でしょうね」との事。
最近流行の炎を使わない電磁加熱には、使える金属の種類がある。そんな知識があれば、高い価格帯のムード商品に手を出すことも無いということか。なるほど。
私の家には あるメーカーの電気釜があるので、なんだか損をしたような気持ちになってしまった。
舎主の言葉に甘えて 昼食にそうめんをご馳走になる。
リビングルーム正面には千町・藤之石地区の 棚田 が見える。田植えを終えて間もない今は山のみどりと同一の色調だが、秋には黄金色に染まるそうだ。
こんなに居心地が良いと、これからも折に触れて訪れる 私のお気に入りスポット となるだろう。
下界に下る。
加茂川の武丈付近は、アウトドアーライフを楽しむテントの花が咲いている。
「西条市ひうち球場」で高校野球の観戦。青春の１ページを飾るにふさわしい感動の良い試合だった。
夜、８時半も回ってから、部落の集会所で行われている「夏休み・わんぱくクラブ」を覗いてみる。
部落の小学生を対象とした催しなのだが、集会所の近くの墓地を利用しての 肝試し が大受けだったとの事。お化け役の青年部諸君は、藪蚊に食われて見るも哀れな姿になっている。そんな姿をさかなに、ビールが進んだ。
近づいた祭礼の話。ソフトボールクラブの事。子育てのこと。等々夜も更け、用意の飲み物全て 片づけて 久々に酩酊。
昨日の事、子供達が早くに帰宅するので どうしたの と聞いてみると、終業式だから今日は早いのよ とのこと。
このところあれこれと走り回っているうちに、季節はもう 夏真っ盛りとなり「恐怖の夏休み」の始まりか。
子供達も含めて、それぞれが自分の世界を持っている我が家にとっては、今年も行事を追って東奔西走となりそうな雰囲気が、夏休み初日から漂っている。
・６時起床で共同水源の水当番
・補助金がらみの部落事業についての処理
・部落内道路交差点の草刈り 少し
・水田の畦の草刈り 少し
・高校野球を今治球場で観戦（妻と二人で）
・資料整理 少し
政治の話は少なく、休養日の様相有り。
だが、落ち込む事と 盛り上がりと 落差の激しい一日。
| 2003年07月18日(金) |
平成１６年度予算についての要望 |
平成１６年度予算についての要望を７月３１日までに提出して下さい。という通知を７月４日に受け取った。
平成１５年度の半ばも経過していない時期での 事 なのだが、次年度予算の編成作業は、この時期から既に始まっている。
もっと具体的に言えば、国の補助金を受けて行う事業については、予算化される数年も前から予定されている。
今回の予算要望については、具体化までに数年を要する事業の 仕掛け もなくはないのだが、多くの項目は議員個人としてのアイデアの部分によっての要望となってくる。
他の議員が要望した文章も 見せっこ した時もあるが、皆さんそれぞれにアイデアを凝らして政策実現を目指している事が伺われた。
これまで２期の任期中での予算要望は、議会内での会派によるものだったが、今回からは１人での提出となる。故に、今まで温めていた施策を自由に出せる半面、会派内議員のアイデアを持ち寄りまとめるという部分が無くなるので、情報誤認が起きないよう注意を要する。
そこでこのところ時間を見つけては、昨年までの予算要望に挿入し、まだ実現できていない事項についての確認作業を進めている。
今日は 子供の国 に展示している 西条市の模型 のその後を確認してきた。
もう１０年も前に１０００万円ほどの予算を使って作成した 模型 なのだが、ランプ表示装置等が故障したままで数年経過している。これを新しい施設の表示を加えたりの修理をする事を要望していたのだが、その費用が５００万円ほどもかかるということで 先延ばし となっている。
そんな事の確認のための行動から、別な 課題 が見に飛び込んできた。
子供の国の自転車置き場にあった放置自転車 その数１０台。綺麗な自転車なら目に付かないのだが「見るも哀れな姿での放置」なので、公共施設の美観の観点からも 多いに問題有り。
放置物を移動するのは ややこしい手続き を要する事は分かっている。西ひうち歩道上の放置自動車の移動では１年近くかかった。
そんな迷惑放置物を公共の手によって移動し易くするための「特別区」申請があったという報道もなされている。
放置自転車を見ていて その事を思いだし、条例制定を今回の予算要望に挿入しようかとのアイデアが浮かんだ。
アイデアを思い浮かべながら「行政の仕事はキリがない。次から次へと課題が出てくる」 と、なんだか ヤンなる 一色達夫。
それでも 言わねばなるまい立場上。
まだまだ有るけど、明日は共同水源の水当番の予定。昼から今治の予定なので早めの切り上げ。
予算要望全文も ＨＰ に項目を作って公開するつもりなのだが、とりあえずは、この日記に今まで書いていない事項中心に要旨を書いてみようかな。
日記記入予定の項目が溜まる一方だね。
| 2003年07月17日(木) |
知的財産シンポジューム の聴講 |
愛媛県東部地域の活性化と産業再生のための取り組みの一環として、この度「小池国際特許事務所四国サテライトオフィス」が開設されました。これを記念して、下記の通り「知的財産シンポジューム」を開催し、特許事務所を最大限に活用する上にいかなる取り組みを進め、地域の活力を生み出せばよいかを共に考えて参りたいと考えています。
こんな文章での案内に誘われて、新居浜市のホテルを会場として開催されたシンポジュームを聴講した。
午後３時開始、５時１５分終了。会場ほぼ一杯の２００名ほどの参加。
まず基調講演として「知的財産立国の条件」と題する「小池国際特許事務所 所長・弁理士 小池晃氏」（平成１３年度日本弁理士会会長）の話が４０分間。
その後、地元選出の国会議員をコーディネータとして、地元５名＋小池氏の６名のパネリストによるディスカッションが１時間半あった。
シンポの中での話に出てきた事だが、東予市から川之江市までのいわゆる愛媛県西条地方局管内の工業出荷額は、・四国全体の２割 ・愛媛県の５割 ・高知県の額に匹敵するだけのものである。
それだけの産業集積がある地域を活性化させる方策は、産業再生が大きな要素となる。そんな中でのこの地域への 弁理士事務所 進出は、時節を得たものであり、今日会場においでの皆さんも多いに利用して下さい。
そんな 持ち上げ がなされる中で進められたシンポだったが、私の感想は、まずは 聞いておいて良かった と思った。
基調講演、およびディスカッションで印象に残ったところは
・小池氏の講演
成長する企業の条件 はどんな市場かを認識できること。現在は商品の競争から商品生態系の競争となっている。つまり高付加価値の商品であるからといって売れるワケではない。市場は企業中心から顧客のニーズ中心に変化してきている。
良いものを作ったら１社でけで独占するのではなく、共働力によって市場を拡大する努力が必要。
・ユースエンジニアリング会長 平田利實氏の話
今からはアーティストの時代。物作りの世界にアーティストを呼んでみたら面白いものができる。
３月２９日付けの日記に「サイレント・カスタマー」という表題で工業デザイナー川崎和男氏の言葉に かけて 政治家の心構えについて書いた。
その事を思いだして、成功する方々の見る目にも同様の所があるものだと納得した。
私にとっては、今日のような産業界のリサーチはまだまだ序についたばかりだ。したがって新居浜市への弁理士事務所の開設について、政治家の仕事の評価としてどのくらいの加点となるのかは断定できない。
２５年間の会社勤めのおり新製品開発業務に携わり、製造業における弁理士の重要性については認識していたので、まずは、一つの可能性は広がった事は理解できる。
肝心の西条市との関連についてなのだが、今日のシンポ出席者の中にポツポツと西条人の顔が見えた事は良。
如何に利用するかは企業人の意識にかかっていると言えようか。
「西条市産業情報支援センター」業務との関連については、ふふふ
如何なる大人も大学から勉強を始めたのではない。まずは初手から勉強を始めましょう。かな
支援センター について知りたい方は西条市のＨＰからアクセスをどうぞ。
感想を掲示板に記入いただければ有り難い。
これからの一色達夫の政治活動に活かします。
| 2003年07月16日(水) |
新西条市 薄っぺらな歴史が作られていく |
２市２町合併協議会「第７回新市名候補選定委員会」を傍聴する
開催場所 西条市役所５階会議室。１時半開会。
委員８名全員の出席。事務局員１２名。報道３名。傍聴者４名（内西条市議３名）
一般市民から応募のあった千に余る新市名の中から委員８名が１０の候補を選んだ一覧が会議に提示される。その数１８。それぞれには選定理由が書き添えられている。
「西条市」は８名の委員全員が選んでいる。続いて「石鎚市」が７名、道前市とひうち市が６名。
第１次選定に残ったそんな新市の名称１８が選定理由とともに事務局によって読み上げられる。続いて議事に移り、この１８の候補の中から第２次選定として１０に絞り込むための意見を求める。
委員より「市民応募の多かったものが残っているのだから、応募の多い順から１０を選べば良い」との発言。
委員全員 異議なし で会議は１時５０分に終了。次回第８回会議は８月下旬に開催予定とのこと。
２次選考に残った１０の新市名候補の中には 伊予西条市・西条市・西條市・さいじょう市 の４つが含まれている。
会議室を後にしようと返り支度をしていると、何処からともなく「どうせ最初から西条市にしかならんのが分かってるのにサッサと決めろ」との声が聞こえてきた。
古来の日本の歴史を紐解けば、名字を持っている者は武士などの特権階級の一握りだったのだろう。大多数を占める庶民は地主階級に支配され、神戸村の作太朗や飯岡郷半田村の田子作としか呼ばれていなかったようだ。
日本の全国民が名字を持つようになったのは、明治維新となって今日までの百数十年にしか過ぎない。だから大抵の家には家系図が無いのが普通なのだろう。
私の少ない知識から紐解いてみると他の国や民族の中には、何百年も前にさかのぼっての家系図を持ち、一族を形成し強い歴史認識で結びついている者もいるらしい。
そんな閨閥とでもいうものに属する者は、何にも増して 名 を重んじ、成功して一族を養う事を何よりの誇りとする価値観を有しているらしい。
日本人の中に 名を惜しみ 名誉を重んじる風潮は、確かに武士階級の一部にはあったのだろうが、名字を持たなかった歴史の成せる所以か、庶民の精神構造の中には形成されてはいないのだろうか。
そうでないと、長い歴史の中で育まれてきた自治体の名前を簡単に捨てる事に、こんなにも無頓着であることの説明がつかない。
私は下島山郷大谷村の百姓久吉から数えて４代目の百姓達夫だ。
私が生活している西条市において、なんとも薄っぺらな歴史が作られていくことに我慢がならない。
| 2003年07月15日(火) |
猫の処世術に思うこと |
今年のいつ頃だったろうか、我が家に 猫 が迷い込んできた。
玄関先で泣いているのを真っ先に見つけて抱き上げたのは、中学３年の息子だった。
この猫、年はいくつくらいなのか分からない。だが、すこぶる利口な猫であることは直ぐに分かった。
来たときから直ぐに可愛がってくれそうな人間を見つけて、逃げることなく身を任せた。子供が抱き上げても嫌がらないのに、私や妻の顔を見ると警戒して近づこうとしない。
息子は、そんな可愛さに心が動いたのか、早速小遣いをはたいてキャットフードを買ってきて、朝夕の食事やりを日課としだした。猫の方も、食事をくれる人間を直ぐに覚え、学校から帰ってくると何処からともなく現れ足にまとわりついている。
最初警戒していた私にも、この頃では近づくとごろんと横になりお腹を見せてこちらを見上げ ミャアー と一声泣いて 恭順の意 を表している。
利口だと思うのは、自動車が動き出したら絶対に近寄っては来ない。一番可愛がっている息子がいても自動車に乗った途端に遠ざかる。
前の道路には決して飛び出さない。ネズミを捕る。しかも捕ったら見せに来る。
そんな 迷い猫 の習性を観察していると、なんだか世間を生き抜く処世術を教えられるようで、いつも苦笑いをしている。
まず自分に危害を加えないような人間を見つけて取り入る。そして自分のテリトリーを確保しておいて、次第にその地位を盤石なものとするため愛嬌を振りまく。愛嬌だけでなく、ご主人の役に立つ事をたまにはして見せる。（ねずみ取り）
主人がいようと身の危険が及ぶところには決して近づかない。
人様におべんちゃらが言えない。物事の矛盾に見て見ぬフリができない。大体いつも少数意見の方に組みしている。情報は直ぐに教えたがる。妥協が嫌い。聞いたら曖昧に済ませておくと寝付きが悪い。原理原則を振りかざす。自分の能力以上の事に挑戦したがる。先走りが大好き。
ご主人様、そんな事じゃ 長生き できないよ。と言っているのかいないのか。
ネコ語翻訳機を買ってきたくなる。
売ってなかったので、二袋目のキャットフードは私が買ってきた。
| 2003年07月14日(月) |
地域文化は誰が担うか |
今は遠いバブルの頃、自治体経営においても文化政策花盛りの時期があった。
その頃、大儲けした企業は税金対策もあったのか、西洋の絵画を中心に美術品を買いあさり、企業メセナで有名をはせた方々もあまた出現した。
自治体においても文化会館を建て美術館を建て、中央の有名 芸術家 を招いてのイベントが、住民サービスとしてもてはやされた。
そんな成金趣味も、バブルがはじけると同時に急激にしぼ萎えて、今は遠い過去の懐かしき思い出となってしまった。
バブル以前の日本の劇場は、有閑人の趣味の場としての地位しか与えられなかったが、バブルを機会として趣味人でなければ世界に通用しないとの認識が生まれ、にわか文化人が劇場を闊歩するにいたった。
だが、所詮は一時の流行に合わせただけで、にわか文化人にとっての文化メッキは直ぐに剥がれ落ち、地金が見えてしまうような結果となってしまった。
一言で 文化 と言ってみても、種々様々なものがある。
ここで言う文化を 精神性 という一つのくくりで分析するとわかりが良いだろうか。
森羅万象諸々のものの生業の全てが 人のものの見方考え方つまり精神性から形作られるところから、この精神の有り様を分析する事によって地域を考察する事が出来る。
今 自治体合併で大きな問題となっているのは、その是非ではなく新しい地域の名称である。
そんなに地域の名前に 愛着 があるのなら、自治体の効率化を図る手段としての合併という方法などに 反対 し、他の政策選択をすれば良いのに、こんな所にも日本人の精神文化の幼稚さが現れているようだ。
さて、大都会なら行政がその政策でもって地域の精神文化を形成する作業は無くても良いだろう。大都会はその混沌の中から次代を担う人材を輩出し、常に新しい文化を拡大再生産していくのだから。
だが、新しいものを生み出していくパワーに欠け、また良き伝統文化を継承していく意識が薄い地域においては、誰がその地域に暮らす方々の拠り所とする精神文化の担い手となるのだろうか。
それは、一人一人の意識の中に有る事が理想なのだが、日々の暮らしに追われ日常会話の中での文化的話題が少なければ、残念ながら他の所にその拠り所を求めなければならない。
団体活動、行政体活動、政治活動の中に地域の精神文化の継承発展の機能を持たなければ、すべからくその地域は表情の無い無味乾燥な地域としてしか存在しえないのだろう。
腹の膨れない精神文化に価値を見いだせる人間がどれだけいるか。
少なくとも私の周りには両手の指に余るほど存在する事を幸せに思う。
| 2003年07月13日(日) |
雨の日に地域を歩いてみる |
今日は小学校区自治会の部落対抗球技大会が予定されていたのだが、チーム編成の人数が揃ったようで、私には声が掛からなかった。
もう５０も越えてしまい、しかも元々が文化系だから人選に漏れるのは自分で納得するのだが、ちょっとばかりの寂しさは否めない。
午前中時間が空いた事を良いことに、１週間の疲れと取る休養の時間にさせてもらった。
午後食事を済ませた頃より雨。
４月の選挙前に公共工事の不備でお小言を頂戴した地域があるのだが、現在その地域で行われている公共工事の現場に出向いて見る。
この地域は地盤が軟弱で、工事によって庭先のコンクリにひびが入ったり、建物の基礎が陥没したりの影響が出たのだ。
その地域での引き続いての公共工事であり、雨の時期の工事なので、また影響が出ないかとの懸念による行動なのだが、今日の時点では不都合は無い模様。
場所や時期、また工法によってその都度違いが出てくるようなので、地域の中で工事が始まったら、現場には足繁く通うように心がけておかなければならない。
活動報告１４号の配布に取りかかる。雨の日に傘をさして徒歩での配布作業は、また例によって靴がぐしょぐしょとなってしまう。
夕方４時ころ公民館の近くを通りかかると、自治会役員が数名いらっしゃった。何かあったのですかと問いかけると、今まで部落対抗球技大会をしていたのだという。
何とも壮絶な雨中決戦だったとの事。この積極果敢が玉津地区の魅力ではある。
夕刻まで配布作業。
| 2003年07月12日(土) |
２種陸上競技場の利用向上策 |
西条市には愛媛県唯一の２種陸上競技場がある。
１種競技場は県営のものが一ヶ所あるのだが、西条市の２種陸上競技場はそれに続くものであり、東予地域の陸上競技のレベル向上のため、有意義な利用が望まれている。
この２種陸上競技場建設には様々な思い出がある。
なかで一番印象に残っている事は、この建設予算が議会に上げってきた時に、革新系のＭ議員が反対討論をした事。二番は、この競技場が完成しない時点で、あるメーカーのカタログに、機器の納入実績として掲載されていた事だろうか。
専門施設を利用しない側からの意見として、利用者が限られている市の施設として豪華すぎるとの批判が出てくる。その観点からのＭ議員の反対討論だった。
入札しないうちからの納入業者決定は、この方面の特殊性を明らかとしたが、スポーツメーカー・商社・検定実施団体の 互助会 が出来上がっていて 合法的に 落札したのなら、このような状況の排除は不可能だった。（この件は決算でも問題となって、記録にも残っているから書いても良いことです）
バブル以前に計画した「総合運動公園施設」としての最後の施設整備として、１６億ほどの予算を使って開場した２種陸上競技場。
西条市民として「立派な施設を持っている事を誇りに思って」、有意義に利用してもらえたら有り難いのだが、その専門性故に一朝一夕には行かないようだ。
市民の皆様に、スポーツに親しんでもらうとともに、競技力の向上の観点からも、市としても様々な取り組みをしている。
県事業である一人１スポーツ運動による毎週水曜日の施設無料開放日の設定、スポーツ教室の開校。市による陸上教室の月２回の開催。競技会の誘致等々。
だが、そんな努力にかかわらず、現在の状況に 満足 という声が少ないのには、頭をかしげてしまう。
私が聞いた要望には「１回１００円の利用料金が負担だから、誰でも気軽に利用できるよう無料にできないのか」というものがある。
「月２回くらいの教室では継続的な指導ができない」と、折角の取り組みを全否定されてしまうと立つ瀬がない。
今日９時から開催の陸上教室を覗いて見た。小学生６０名、中学生３０名ほどが指導者の指導にしたがい、ブルーのタータンを走っている。今治の中学からの遠征者も有り。
指導者の中には、顔見知りの中学教師やクラブチームの競技者の顔も見られた。蒸し暑い週末の午前中の時間を割いての指導は、本当にご苦労様と声を掛けたくなる。
小学生の１００ｍタイムトライアルでは、すでにフォームの出来上がった将来楽しみな子も見受けられる。
私の目からみて、小さな時からまずはタータンの上を走る事から始める取り組みは、スポーツ教育の原点としてまた施設を有効に利用する観点からも、的を得たものだと思うのだが。
文化関係者に限らず、スポーツ関係者も 一家言二家言 持っている方が多いようで、話をしてみても 波長が合う ことは少ない。
依頼者の思いとのギャプを埋めるためには、継続的なリサーチと話し合いを重ねる以外になさそうだ。
２種陸上競技場の整備推進を一般質問した一色達夫としては、言った責任として競技場通いも定例スケジュールに入れとかなければならない。
隣の野球場では、西条高校が高知明徳義塾高校を招いての練習試合。
１２対０ の５回コールド負け。 大会が近いのに大丈夫かね
| 2003年07月11日(金) |
レベル確認のための目慣らし |
夜に予定を入れていた演劇鑑賞が、あとから入った自治会の役員会のため昼間に変更する。それで昼間に考えていた仕事はできなかったのだが、明日に繰り延べとすることでＯＫ。
そんな予定変更をしての観劇は、いつも言っているとおり、私の精神を正常に保っていく確認のための時間となった。
１２時に西条を出発、高速道路を使い松山へ。１時半開演の木山事務所制作の「ミュージカルはだしのゲン」の鑑賞。上演時間休憩なしの１時間４５分。
中沢啓治氏が自分の実体験をもとに書いたマンガ「はだしのゲン」をミュージカル化したもの。あらすじは、広島原爆を経験したゲンが、困難を乗り越え強く生き抜いて行く姿を描いたもの。
観劇前は正直な話、反戦思想を大上段にかざした重い内容かと思っていたのだが、黒衣の出演者によるパントマイムの技法を駆使した演出は巧みで、終始観衆を舞台に引きつけ主題を伝える創作者の手腕の確かさを感じた。
もう５８年も前の出来事なのだが、現在の状況を考察し未来に向かうための導として、常に振り返って見るべきである。そんな制作意図を舞台芸術の手法を使って表現している。
私の観劇前の先入観は、芸術家の手練手管の前にあえなくダウンさせられた。だから、劇場通いはやめられない。劇場の毒に当てられ、政治の毒は 解毒 させられる。こんどの観劇お買い得。
日本は戦争への道をひた走っている。そんな重い思いにさせられる昨今の情勢だと思ってしまう。
５８年前に終わった戦争は国民の無知による侵略戦争だったのだろう。その戦争経験の反省の上に立って平和憲法の元での繁栄を謳歌してきた私たちである。
次の戦争は、前回のような無知による戦争ではない。経済至上主義に固まり、超大国の機嫌取りのための お先棒担ぎ戦争 だろう。
国民は、じわりじわりと思想教育を施され、国土から遠く離れた所での限定戦争に「テレビゲーム」のような感覚でしか接しないのだろう。
北朝鮮による核開発は日本にとって脅威である。日本人拉致問題と合わせて決して許してはならない問題である。だが、この事をもって 戦争大好き人間 の口車に乗せられることがあってはならない。
人類を何万回も絶滅させることができるだけの核を保有する国が、核の拡散を許さないという矛盾に常に目を向けていないと、お先棒担ぎ戦争に正当性を与えてしまう事になる。
５８年間、日本人は国家間の戦争によって他国民を傷つけていない。この輝かしい平和思想こそが日本の思想文化として他国に誇るべきものである。
３時１５分終演。せっかくの松山なので堀之内の県立美術館へ足を運び、常設展を鑑賞。１００点ほどの展示物を鑑賞する間、４５分間の入館者は私１人。
第一常設展示場は、１８日から始まる「富岡鉄斎展」のプレ展示のようで、館蔵品のみでもあらましの画業が理解できるような工夫の跡がうかがえる。特に長浜町出身で鉄斎婦人 春子 の手による焼き物と短冊にしたためた短歌の展示に興味を持った。
第二常設展示場、特別展示場を併せて鑑賞すれば、１９世紀における西洋と日本の絵画芸術の変遷と現代美術に通じる流れ、また、西洋思想と東洋思想のその背景とするものが伝わってくる。
良くできた常設展示であり、館蔵品のみで美術史のあらましを標すことのできる愛媛県の財産の厚みが増している事を感じた。
皆さんが汗を流して働いてくれている間、私は至福の時を持たせてもらった。
今日は、社会平和にたいする、芸術文化にたいする、私のレベル確認のための
目慣らし の時間として理解していただければ有り難い。
夜７時半から部落自治会の役員会。夏から秋にかけての行事の打ち合わせ２時間。
| 2003年07月10日(木) |
依頼者の思いとのギャップをどう埋めるか |
公共施設の使用料のことで依頼を受けた。
だが、公共施設に対する私の考え方と、依頼者のそれとの間には 倍半分もの開きがあり、どうしたものかと思い悩んでしまう。
依頼者が善良な方だと分かっているから、一度は私の考え方を手紙に書いて送ったのだが、その事でますます頼りにしてくれて再再度の話を聞いてしまった。
まあ、成る話かどうかリサーチしてみねばなるまい。
以前の私なら、自分の考えを述べてご理解いただいていたのだが、色々あって、無碍に話をする事をこの所はひかえている。
一人一人顔が違うようにモノの見方考え方も違うものだ。自分と考え方が違うからといって、自分の価値観を全て依頼者に押しつけるワケにもいかない。
負担の仕方には様々な方法があるから、決定ごとを杓子定規に解釈しないで、柔軟に考えてみようか。
そんなことを考える自分を、粘り強くなったと自己評価したり、優柔不断だと落ち込んでみたり。というよりも、３０度をこえた気温に脳味噌が炊けてしまって、思考力が低下しているといったほうが当たっている。
６時起床。ため池掛かりの田の水当番で一日を費やす。
こちらの当番は今日で終了。一年３日ほどの当番なのでいまだに要領が悪く、体力ばかり消耗する。おまけに夕方には通り雨にも遭い濡れ鼠。
途中には、畑地２ヶ所のトラクタ耕運と、部落内での葬儀への参列があった。
長いような短いような、天候と同じで、けだるさの中で一日が終わってしまった。
巣から落ちたつばめの子を、巣に戻してやったのが、唯一のポイントかな。
長崎での幼児誘拐事件を報じるニュースを聞きながら、低年齢者の犯行なのではと薄々感じていたが、やはりそうだったか。
沖縄での事件に続いての衝撃に、日本も落ちる所まで落ちてきたのかと、空しさを感じてしまう。
こんな事件が起きるその理由を並べる事は容易い。
だが、それを並べたてたところで、解説者となってしまうだけのことだろう。
今日の日記はこれで終わり。
| 2003年07月08日(火) |
消防団 水防訓練 見学 |
石鎚山御山開きの頃に降る、梅雨末期特有の集中豪雨の事を、私たちの地域では
「オオグソナガシの雨」という。
あんまり綺麗な言い方ではないので、そのままを日記に書くのは気が引けるのだが、何とも「言い得て妙」な表現の仕方ではある。
昨日の夜、この事を上の娘に伝授したところ、やっぱり顰蹙をかった。
このような表現ができたのには、それなりの理由がある。
７月１日から始まる石鎚山の御山開きには、この期間中に全国から数万人の来訪者が訪れる。その方々が御山への登山中に もよおしてきたら それなりの所で用を足す。そのようなヶ所が多いと神聖な御山が 何とも言い難い所 となってしまうのだが、これをにわかに轟く雷鳴とともに降り出した大雨が キレイに洗い流してくれるのである。そこで、その雨に付いた名前が「オオグソナガシの雨」というのである。
この季節の風物詩として、自然発生的にできてきた云われや言い方等々、もう既に廃れてしまったものも数多いだろう。そんな事を 顰蹙 を買いながらでも次の時代に伝えて行く楽しさ。まあ 楽しいと思っているのは こちらの側 だけなのだろうが。ははは
その雨が、夜半から朝にかけて降ったので、今日予定のため池掛かりの水田の水当番は中止となった。
お陰で昨日に続いて仕事が捗った。
・昨日提出の横断歩道設置要望の報告文章を作成、関係自治会の長に郵送。
・個人の蔵書整理のため寄贈場所の相談を受け、図書館・公民館等数カ所の候補を当たってみて、市内の文化団体事務所の蔵書として引き受けていただいた。
全集を中心に１０４冊。
「蔵書の片づけをしていて、相談する人間として私の顔が浮かんだ」といっていただけ、この分野でそれなりに評価してもらえたことが嬉しかった。
・個人研修の場所を探してネット検索してみるも、これは空振り。良いキーワードが無いと時間ばかりかかってどうもいけない。
・夜７時より、部落の外れの河川敷で「西条市消防団水防訓練」があったので見学。
昨年までは、加茂川河川敷で実施していたものを、交通事情等を考慮して、この場所に変更したとのこと。おかげで、これまで目にした事の無かった水防訓練の様子を間近で見られ、消防体制を考える上で良い参考となった。
当初予定のスケジュール通りに、市内各消防分団団員１４０名が集合。点呼のあと・土のう作り・堤防決壊防止のための水防マット工法、積み土のう工法、木流し工法を手際よく実施。点呼。講評。地元自治会代表挨拶で解散となった。８時２０分終了。地元住民の見学１００名ほど。
一昨年の事だったか、この河川の下流で台風による増水で堤防決壊の危機があった。
その時、西条中の消防分団に貯蔵していた 土のう を集めて決壊防止処置を施し事無きをえた。
そんな記憶があるので、余計に今日の水防訓練の模様に興味を引かれたのだ。
自然条件や住民生活の変化に伴い、この河川の下流部での水防が気がかりな所が出てきている。その点を指摘する地域の方々の声は、既に、この河川を管理する県の担当には届いていると思うのだが。
これから台風のシーズン。増水ピーク時の河川の見回りも課題として持つ。
| 2003年07月07日(月) |
交通安全 施設整備 の仕事が出来た |
日中の気温が３０度以上となる中、一日みっちりと仕事ができた。かな
土曜日の夜にいただいた、交通安全対策についての要望を西条警察署の担当に提出。事前の根回しもあり、検討しますとの返事をいただけた。
まずは、私の出来る仕事の範囲はクリアできた。
その内容は、「横断歩道の設置要望」。
十字路の３方向には横断歩道が設置されているのに、どういう経緯からか一方向のみに歩道が設置されていない。
設置の要望を聞いて、直ぐに文章を作成して担当に提出したのだが、それでは不都合な部分があり地元自治会の意見をまとめての要望という形を作った。
田植え前に解決しておきたい仕事だったのだが、地元自治会とのコンタクトが長引き、今日の日となってしまった。
私がこれまでに手がけた交通安全対策についての仕事としては、「駐車禁止」の看板設置や交差点の表示要望、フラッシュライト設置要望があったが、信号機設置を伴う横断歩道の設置要望に取り組むのは初めてだった。その点で、これまでの視点とは違う方向からの 仕事 内容で、色々勉強になった。
まず第一に言える事は、市民の皆さんは普段不便に思っていても、行動を起こして問題解決まで積極的に取り組む方は少ないと言える。だから、こちらが事前の根回しから要望文章の作成・提出までも 請け負わなければ 事は解決を見ない。
市議会議員は貴方の家の前の○○板までも直します。という精神でないと皆サマの役には立てないという事のようだ。
自治体の枠組みを替えるような一生一度の大きな仕事に取り組むと同時に、日常の細々とした仕事もこなせなければ市議会議員は務まらない。
城の石垣は、表面に見えている大きな石ばかりが目立つけれど、その大きな石を支えているのは裏側の 繰り石 である事を肝に銘じるべし。
そんな考え方が出来るようになったのも 長年の経験からかな。
繰り石ばかりで大きな意志の部分が無く、強固な石垣が築けなければこれは論外。
西条市で取り組んでいる「交通安全対策」の施策。
お年よりへの反射腕章の配布
自転車に取り付ける反射板の配布
西条市内各交差点横断歩道への 横断旗 の設置
についての私の考えを書こうと思って書き出した今日の日記。あらぬ方向に話が飛んでしまったが、明日は早起きしないといけないので修正しないでこのまま登録。
この話はまた後日。
| 2003年07月06日(日) |
地域水田農業ビジョン |
昨日の、農作業の疲れと夜の緊張感から解放された結果なのか、今日の目覚めは遅かった。
梅雨末期の蒸し暑いどんよりとした天候に、けだるい気分を吹き払うように、農作業に専念。昨日の残りの水田への硫安散布作業。畦の草刈り作業。等々
休耕田に転作表示の札が立っているのを見て思い出し、自分の田にも札を立てて回る。我が家の転作田は４ヶ所。
もう数年来同じパターンでの転作実行なのだが、今年は、ネットで仕入れすでに知識の引き出しにしまい込んでいる事柄を思い出し、農作業の最中気になって仕方がなかった。
作業を終えこの件のメモを探し出し読んでみる。
「０３・６・４ 地域水田農業ビジョン。Ｈ１４年以降このビジョンをもとに交付金を配分する仕組み」
と記入してあった。
農林水産省における水田農業における今後の方針なのだろう。ある自治体の長の活動報告に書かれていた事だ。
この件についての後日談に、「ビジョン策定を見越してある自治体から水田転作カウントの地域間協定の打診があった」という。「このビジョンがどのような方向性になるのかまだ確定していない時期から、いやはやすさまじいものだが、この積極姿勢は見習わねばならない。」とコメントしていた。
水田営農について、農水省内部での方針が今後どのように変わったくるのかなどは、一介の市議会議員には皆目検討もつかない。
だが、このコメントが気になって、農業関係の新聞などに関連記事が掲載されないかと注目しているのだが、その後の情報は入手出来ないでいる。
米余り現象が起きた時から始まった転作奨励策も、最初は一律補助金支給であったものが、現在では、貯蔵穀物についての自給率ＵＰの観点から、作物を限定し、くわえて集団営農組織による集団転作についての優遇策が採られている。
少ない情報から判断して「地域水田農業ビジョン」は、地域毎のビジョン作成によって、水田適作地域と不適作地域との地域自主判断による営農を奨励しようとするものなのだろう。
地域間の転作目標数値は現在も違っているようにも思うが、「転作カウントの地域間協定の申し込み」という言葉から判断して、地域によったら１００％水田営農によって収益を上げる事が可能となるのだろうか。
これまでは、個人による個別の転作目標クリアを目指していたが、これを水田営農を積極展開したい地域は、水田営農からの脱却を目指す地域との 取引 によって目標を達成出来る可能性があるのだろうか。
そこのところが良く分からない。
これを西条の農業に当てはめた場合、どのような 案配 になるのだろうか。
地域農業にたいするビジョンの立案能力の差が、地域農業の将来にわたる隆衰の差となって現れてくる事は、おぼろげながら感じる。
農業者・農業団体・行政担当者・首長・関係機関等々の総合力による、チームプレーが求められる事となるだろうことは間違いなさそうだ。
そんな事を思いながら、溜め込んでいる農業関係の資料を広げてみる。
この前、農業関係の質問をしたのは２００１年の９月議会か。
今度の国会で「改正農業経営基盤強化促進法」が成立（６月１２日）している。この法律には罰則を伴う遊休農地利用促進策も盛り込まれたという。
西条市議会議員の中で、農業関係の質問が出来そうなのは・・・・・。
さて、そろそろ
| 2003年07月05日(土) |
予定変更となったけれど仕事は出来た |
今年の３月頃から計画し、その日を楽しみとしていた日帰り旅行。今日がその予定の日だった。
農作業も一段落し、家族と気のあった仲間達との楽しい時間を過ごすことができると思っていたのに、先週のこと、この日の夜に仕事が入ってキャンセルとなった。
何とも残念なのだが、相手のある事なので、声を掛けてくれた日程を優先して、泣きの涙の断念だ。
それで、今日１０時より文化会館で開催された「平成１５年度栄典受賞者祝賀会」に参加する事とした。
今年の栄典受賞者は８名。国会議員、裁判官、議員等々の役職を長年にわたって勤め上げ、栄えある受賞の栄に輝いた方々の顔は、皆さん晴れがましく感激に耐えない面もちだ。
なかで、栄典受賞者を代表してお礼の言葉を述べられた元国会議員 藤田高敏氏の話が印象深かった。
戦後五十有余年。日本は大変難しい時を迎えているのではないのだろうか。そんな中にあって憲法の精神である平和主義・主権在民を大切にしてほしい。
地方は今中央集権の是正によって自立の道を歩もうとしている。西条の持てる人材を活かし、地域のさらなる発展を目指してをしっかりとやってほしい。
一個人となってなおその言葉は力強く、政治家の姿勢としてかくありたいと思わせる示唆に富んだ内容だった。
帰宅。夜の会で配布する資料の作成。２時間。
交通安全対策実施についての要望書なのだが、直前でないと仕事に取りかかれないのはいつもの事だ。
農作業。研修があってちょっと遅くなったのだが稲の追肥として硫安を投入。４６ａ終了。
夜７時半より関係自治会の年度役員会に出席し、交通安全対策についての地元要望書の提出についての同意を求める話をさせてもらった。
この種の要望で、しかも自治会への要望書提出を求めるような 仕事 をするのは初めての事なので少々緊張したけれど、２０分ほどの説明で了解がいただけた。
なお、日常生活での懸案を聞かせてもらったのだが、新たな交通安全対策についての要望を承った。
こちらが出かけて行って直接話を聞くと、その地域には他人の目では気付かないことが潜在的にあるものだと納得。問題は、これも私としては経験の無い項目だったので、新たな勉強の必要の出てくる。そんな難しさを感じながらも引き受けさせてもらった。
今日のような形での仕事の取り組みは初めてだが、今日を機会として今後は多くなるだろう。
西条市でも 遅ればせながら 市政へのご意見箱を設置して要望事項の掘り起こしを行い、それなりの成果が上がっているようだ。
だが、議員の立場としての専門知識を活かしながら、社会生活に関わるあらゆる事項についての改善を行う仕事は、無尽蔵に存在している。
一般市民ではなかなか話が進まない事でも、議員の立場として積極介在する事によって解決を導き出せる。
そんな手応えを感じた今日の仕事だった。
予定を変更して取り組んだ甲斐があった今日一日。
案内をいただいて、西条市内のギャラリーで開催されている「展覧会」を覗いてみた。
昨年のこの時期だっただろうか、今回の展覧会に出品されている方二人の展覧会を覗いた。その展覧会は、木と土という異なる素材を使った作品を組み合わせ、美的感覚溢れるその空間演出が印象深かった。
今回はそのおりの二人に書と金工をくわえ、「西条クラフトマン九人展」という案内だった。
会場に足お踏み入れ、展示された作品を鑑賞し、会場全体の雰囲気から醸し出している空気を吸ううちに、ふと頭に浮かんだのが「木火土金水」という言葉だった。
「木火土金水」 もくかどごんすい と読む。
木工 やきもの 書 金工。
室内に並べられた作品から、なんでこの言葉が頭に浮かぶのか。
その答えを探して、また 作品に視線を投げかける。
そうか、分かった。前回の展覧会に比べて、今回は金工が加わったので雰囲気が変わったのか。
木 は 木工作品で存在を主張している。
土 は やきもの。
火 は やきものを成形する過程の中で大きな主張をしている。
金 は 金工。今回の展示会の大きな部分を受け持って余りある存在感。
水 は 何処にある。と室内に目を泳がせると、可憐な野の花を活けた器の中で、その存在をもの言わぬままに
「木火土金水」は「地水火風空」とともに、私の先生が授業の時に「この世の森羅万象を」表現する言葉としてよく使っている。
そんな耳学問が私の心に止まっていて、芸術家の仕事に触れ、社会のありとあらゆる呪縛に固まった心が解き放たれた時、目覚めの時を知ったのだろうか。
パンドラの箱の底に残っていた希望という言葉のように、甘美な時が私を包み込む。
しかし、そんな空想に遊ぶ心は、目線を大きく動かすとさざ波立ち途絶えがちとなる。
この、異なる二つの肌触りはいったいどういうことなのだろうか。
事象を分析しなければ承知しないいつもの探求心が頭をもたげてしまった。
木火土金水の調和のなかで、この世の新羅万障が形作られる。
この世のある一点を切り取る物体は、様々な異質なもののなかにあって、調和の中にあってこそ各々がその輝きをましていく。
今回の展覧会。１人１人が生み出した、一つ一つの作品については良。
今後も注目していたいと思ったのだが。
| 2003年07月03日(木) |
総務企画産業委員会 視察研修を終えて |
釧路空港 羽田空港 松山空港 と飛行機を乗り継ぎ、夕方５時過ぎに西条に帰着する。
帰宅後、平成８年と平成１３年のおりの北海道を目的地とした委員会研修の資料を引っぱり出して、この３日間の視察研修の検証をした。
研修に出る前、事前にＨＰ検索によって２市のデータ収集に努めたつもりでいたが、手持ちのアナログ資料の量に比べて、ＨＰで分かる範囲は大幅に狭まっていたといえる。
これまでに経験している事で、引き出しにしまい込んだままとなっている資料が、私の手近な所にあった。だが、今回の研修では肝心なその知識が十分には活かせなかったようだ。
私が市議会議員となった平成７年の視察研修では、理事者側からの同行研修は無かった。
それが市長が替わり、平成８年には理事者側の役職員が同行研修する事となった。
前の市長と現市長との議会対応が違った平成８年。私は建設委員会に所属し、その年の北海道での視察研修には、当時の宮田助役と建設部長が同行した。
視察項目は、美瑛町「本通り土地区画整理事業について」・根室市「総合文化会館周辺環境整備事業について・公営住宅建設事業について」
美瑛町での「土地区画整理」についての研修が終わり、どこかのホテルに投宿したのだが、私は宮田助役と同室となった。
その夜、私は思いきって美瑛での研修の感想を助役に投げかけてみた。
「西条は遠浅の海岸を全部埋め立てて、長年かかって企業誘致を一社一社積み上げて来たんでしょ。そうやって自主財源を確保する努力をしてきたのに、その結果は交付税を削られて自分達の自由に使えるお金が削られてしまうんですね。だのにココは、大方の予算が補助金でこれだけの事業が出来るんですか。西条の今までの努力はいったいなんだったんですか。」
駆け出しのヒヨッ子議員のそんな質問に、助役は「一色議員。それでも市民のために努力しなければならないんですよ。貴方はまだ若いんだからガンバッテください。」というような事を言ってくれたように記憶している。
日本国土の「均衡ある発展」という美名の元「北海道沖縄開発庁」という組織が出き、一般市民の目に付かないところで、様々な事業が展開されてきたのだろう。
それが時代の要請であり、それなりの意義のもと「大きな」成果を上げてきたのだろう。
「雄大な」という形容詞によって表現される北海道の風景を車窓から眺めながら、政治の理想のありように思いをめぐらす。
あれから８年もの年月が経過し、私も中堅議員としての責任を担わなければならなくなった。
折しも、財政破綻への危機感に追い立てられるように、日本全国「自治体合併」に走り出した。
保守政党がこれまでの地方重視政策から都市戦略へのシフトを鮮明としつつある今日において、これまでの補助金事業の見なおしは必須となってくる。
北海道の各行政体は、そんな流れに対して、すでに準備を整えたのだろうか。
今回の研修では、そこまでは分からない。
やけに明るい車上での話題に話を合わせながら、今回の研修の成果を反芻していた。
| 2003年07月02日(水) |
総務企画産業委員会 行政視察研修２日目 |
釧路市での朝は早くにあけた。
北海道の朝は３時頃には明るくなるとＩＴを通じて仕入れた情報を、今日の朝、実体験したという事だ。
昨日出来なかった研修を、受け入れ先のご厚意によって９時より実施。
釧路市消防本部に併設されている「市民防災センター」についての研修。
釧路市は人口１９万人を擁する都市だが、この「防災センター」は平成９年６月の開設以来７万人の来場者数だとの説明があった。
続いて根室に移動、１４時より「水産研究所」の視察研修。１時間半。
納沙布岬まで行き、北方４島返還運動についての理解を深める。
ここは非公式での訪問だったのだが、来訪に気づいた「北方領土問題対策協会・北方館館長」がこの問題について詳しく解説してくれる。
このような熱意によって、この難しい問題解決のための運動が支えられていると感じた。
| 2003年07月01日(火) |
総務企画産業委員会 行政視察研修 |
石鎚山御山開きの時には、一度は必ず天候が荒れるというような話を聞いたようないないような。
この祭りが終わる頃には、この地方も梅雨明けとなり、巷では地元高校野球部の対戦成績が人々の口に上り出す。
そんな７月。
議会で私の所属する「総務企画産業委員会」での行政視察 一日目。
西条を出るときから 大雨 に見まわれ、トラブル続きの行程となった。
目的地は、既に日記に記入した 北海道の釧路市と根室市
松山空港から羽田空港に行き、そこから飛行機を乗り継いで釧路市へと向かう予定。
これが、松山空港の天候が悪く、折り返し運行の飛行機の到着が遅れて、出発が３０分遅れとなってしまった。
これによって、羽田での乗り継ぎが出来ず、今日１４時半から予定していた視察研修が不可能となった。
次の飛行機の便を手配し、今日の所は釧路市までの移動のみとなってしまった。
昨年の「総務企画産業委員会」の視察研修でも天候不順のため、予定が少々狂ってしまったが、２年続きのトラブルに私自身は 冷静 であった。
こんなトラブルの時には、人間の真の能力が試されるのだろう。
１１名の集団行動。
それぞれに考え、それぞれに行動する様を、しっかりと見届けさせてもらった。
この不可抗力による経験が、次へのより良い 糧 となれば、全ての費用を負担してくれている市民の方々へも、顔向けが出来るというものだろう。
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