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あとから知ったこと  2004年04月29日(木)


あとから知ったことだけど
ステージのこちら側からは全く気づかなかったけど


独特のユーモアでコンサートを盛り上げていた
ミュージシャンは指がないという。


素直に驚いた・・・。


音楽が好きで自分に出来る楽器を探して打楽器ならと
パーカッションをはじめたと説明してくれた。


そう、あのコンサートは歌の先生のコンサートだった。
後日、コンサートの練習風景を話してくれた先生。


バンドメンバー全員が親指と中指で指をパチン鳴らして
リズムをとる場面があって、


そこで指のない彼は指を鳴らす格好をするらしい。
鳴らないのに・・・。


他のメンバーたちはこの彼の行動にどうリアクションして
いいかわからない。だからそれは無理にやらなくていいと
言ったそうだ。



「やるなっ。こっちがどうリアクションしていいかわからないから

やるなっ、っていうのにやるんだよねぇ。



『だってぇ・・・。僕・・・。 

僕、みんなと、みんなといっしょにやりたいんだもん』



と無邪気にかわいく応えてくるし。」 と先生。




何かがわたしの胸を刺し貫いた。



ハンディキャップの人を特別扱いするのは嫌いだけど、


ほかの人と同じことをしたいという、ごく自然な感情を
だれも否定できないはずだ。


自分が体験できる以上のものを体験しようとする気持ちを
努力とか才能で芸術という形に表現したとき
やはりそこに特別な何かを感じてしまう。


それは彼らの中に生きていく生命力の強さを
感じたのかもしれないし


自分の内面に存在する感覚的なもので生き残っていく
そんな術をみつけた人に対する羨望なのかもしれない。


残念なことは、メンバーが指を鳴らしながらリズムをとる
そのコンサートのシーンをわたしは覚えていない。






雨と風と最果ての街  2004年04月27日(火)


恵比寿。銀座。丸の内。
台風のような強風の中を移動する。


ブローしてもらった髪も店をでてすぐに
強風と雨でぐちゃぐちゃになってしまった。


傘はひっくりかえって曲がってしまうし
足元は雨のせいでぐっしょり。
ヒール1足ダメにしたかもしれない。


まったくなんて日だろう・・・





最後の目的地は日比谷に開店したばかりの
マクロビオティックショップ。


肉類はもちろん卵、砂糖を使わない料理。
生クリームのかわりに豆乳クリームをつかったケーキ。
穀物コーヒー。カウンターには無農薬の日本酒が
きれいに並んでいた。


穀物コーヒーのカップを啜りながらあゆみさんが聞く。


「GWはどうするの?」 



「紫外線を避けてるのでリゾート地にはいきません」



「どこにもいかないの?」



「たぶん金沢にいくと思います」



何も返さないあゆみさん。そうよね。
今更どうしてと思っているに違いない。
あゆみさんは北の温泉地に行くらしい。


ところで、人って、
傷ついた人ほど北にのぼるらしい。


映画のホテルビーナスも北も北、最果ての街だし
傷ついた人々やワケありの流れ者ってどうして
北上するんだろう?


わたしだったら、
南下して南国の熱い太陽の下で
強いアルコールとワイルドなおと(以下省略






コンバーチブルで2人、風になる。  2004年04月26日(月)


緑がキラキラと輝いていて
このごろのわたしは空を見上げるよりも
街の木々をみることが多くなりました。


東京ももう緑があざやかで
ライムグリーンっていうんですか、あの色。
深い緑になる前の、芽吹いたばかりのあの色。
そんな初夏の色どりです。


こんな季節はドライブがいいです。コンバーチブルで。


郊外でのドライブとか
林道のグリーンの中を走るのもいいし
オーシャンブルーを横目に海岸沿いを走るのもステキ。


わたしは高速に乗る前から幌をあげてしまって
風が強すぎて髪が乱れすぎてしまい
次のICで幌をもどしてもらったことを覚えていますが・・・。


2人で走ってみたいのはやっぱりあそこ。
洋上の橋のセブンマイルブリッジ。
マイアミからキーウェストへ向う、海の上を走る道。


水平線のかなたまでつづく海の道をどこまでも走る。
青い空の下を走り、青い海の上を走る爽快感。


けれどマイアミまで行かなくても 
空と緑が美しいこの季節ならどこだって



コンバーチブルで彼と2人、風になれます。






忙しいからじゃない、思い出せないのだ  2004年04月23日(金)


最近わたしは ichiko をうまく演じていないと思う



例えば、ある日の出来事を日記にかいてみる


少しさめたかんじで斜めにモノゴトをみて
ちょっと虚無感を漂わせながらそれを日記にかく


それから、なんとなく他人の注意をひくかんじに
クールを装ってかいてみたりして
それはそれでよかったんだと思う


4月はほとんど日記をつけてない
それは忙しいからじゃない
思い出せないのだichiko を



ところで・・・


ところで ichiko ってどんな人だったんだろう







体液まで入れ替わるには6ヶ月です。体液もですか?!  2004年04月19日(月)



「これで全身の細胞が入れ替わりましたよね?」 と先生に尋ねると


「体液まで入れ替わるには6ヶ月かかります」


・・・・、だそうです。 体液もですか?!


あと3ヶ月もですって?!



肉類禁止つまり、動物性たんぱく質の摂取を避けてから
3ヶ月経ちました。マクロビオティックの先生がいうところの
全身の細胞が入れ替わるのに3ヶ月という期間が過ぎたので
そんな質問をしてみたのです。


このまま続けるつもりではいるのですが
お肉はなんとか諦めがつくのですが
生クリームのケーキとかチーズを摂取できないのが辛いです。


食事について話していたのに何を思ったのか先生は
突然こんな話題を振ってきました。



「イラク、あそこはどうなちゃってるんでしょうね?」



イラク? 
そうそう、そういえば。
人質にとられていた3人が帰国したんですね?


それはよい知らせですよね? 
悪い知らせじゃないですよね?
中傷する必要ないですよね?


無事に自分の国に帰ってきたのに
3人が暗い顔をしているが気の毒です。


生きてて良かった、良かった。
これでいいじゃないですか。


火で焼かれるより良いでしょ? 


地獄の火で焼かれることの
本当の意味も知らずに焼かれるよりは
ずっといいと思うのです。






呆れもしないし軽蔑もしない  2004年04月15日(木)


帰宅してPCの電源を入れる
メールをチェックする


「植草くんにかんするFlash・・・」というタイトル


夫からだ
URLをDクリックしてみる
このFlash、なんというか笑えない


こんなメールわたしに送ってどういうつもりなのかな?
FYIのつもりだろうか? まぁ、いいんだけど・・・・


有名なエコノミストだった人がのぞきで逮捕
この人は輝かしい経歴を持つ男だから
だから世間が騒いでいるだけでしょ?


そのニュースに関しては別に何とも思わない
気持ち悪いとも思わないし呆れもしない


失望もしない
軽蔑もしない


ただ、思うのは
男って痛々しい生き物だなぁということ


社会的地位が高い人だろうと徳を積んだ僧侶だろうと
彼らはやっぱり男で、優劣はない


彼らには、時間問わず相手問わずのときがあるんだと
ただそう思うだけで他に何も思わない





ビルの隙間に空  2004年04月12日(月)


けだるい月曜
バーのようなスタイルの店
ボサノバが流れ視界が薄暗い


ランチをオーダーをすると
店員がオーダーを復唱する



「以上でよろしいですか?」



「えぇ それでけっこうです」



それでけっこうです、だって
すごいね・・・わたし
えらそうだね


東京はきょう夏日らしい
店を出て駅まで歩く


雑踏を極めるこの街で
歩きながらひとり空を見上げる


ビルの隙間に空 
スカイブルーだ


ねぇ まだ生きてる?






ねぇ、わたしはここにいないのです・・・  2004年04月10日(土)


週末の夜 お友だちが遊びにきてくれて
いつになくおしゃべりになってしまいました


ところで、わたしのページはネット上にあります
けれど現実のわたしはネット上にいません


ねぇ、わたしはここにいないのです・・・




そんな判りきったことはどうでもいいのですが


TVをつければイラクで日本人が人質にとられているとか・・・
お友だちの会社のスクープが
この騒ぎでTV沙汰にならずにすんだそうですが
そういうとらえ方もあるんですね・・・


このことは人命にかかわることだし何も言えません
自衛隊の撤退を願う家族と撤退しない国家
個人的には、国家は個人の命を守るまではしないと思うのですが


思うに、大戦前と違って
国家の利益と個人の利益が同じものではない今の時代では
いろいろ難しいですよね




「このままでいるのがいいのよ」  2004年04月07日(水)


春の表参道。ケヤキ路を歩く。


ビブレの跡地のファッションビルエスキス。
3Fにある薄暗いカフェ。いつも人が少ない。
だから待ち合わせには最適の場所。



「調子はどう?」



久美江さん
がわたしに聞く。



「イイです」
と応える。


カラダが軽い。ほんとに軽い。
動物性たんぱく質を摂らなくなってそろそろ3ヶ月。
この食事療法はマクロビオティックと言うらしい。



「最近は、肉のかたまりが死骸に見えてきました」



直接的に遠慮なく言うわたし。呆れ顔の彼女。



それは本当の事。あれは死骸。
人間はそれを食べる。



食事がストイックになったせいなのか、考え方がおかしいのか
これからどうやって生きていけばいいのか判らない。
子供もいないし仕事もしていない。
これから何をして生きていけばいいのだろうか・・・



「このままでいるのがいいのよ」
と彼女が優しく微笑む。



彼女は、大学を卒業したけどすぐ結婚してしまい
仕事をしたことがないし子供もいない。



このままでいるのが一番難しいんだから
現状を維持しないさいと念を押すように言う彼女。



「出ましょう」
と彼女の一言で席を立つ。



通りはパステルカラーで装飾されたショップばかり。
ブーツを脱ぎミュールで歩く女の子たち。


多彩な光体のようにまばゆい春の午後なのに
暖かい午後なのに、本当のことなんか考えて
バカみたいなわたし。


真実や本当のことというのは
温かいものではない。寒いものだ。


だからそういうことは・・・
迷信や嘘という衣を着せないと寒気をしのげないんだった。







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