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march forward.
りりかの独り言。

2004年10月23日(土) 結果。

妊娠は、結局してなかった。

ホッとしたのもあるし。

がっかりしたのもある。


どうして、がっかりするんだろう。

出来ていたとしても、彼は喜ばないのにね。

なんて、凹んだりもした。



子供は、今いる3人だけでいいって、思っていたし。

彼にもそう言っていたし。

それでも、出来たかも、と思った時は。

正直に、嬉しかった。

去年にはなかった気持ちだった。

今回は、子供たちにもちゃんと話して、ちゃんと産めるんだ。

そんな、浅はかな嬉しさ。

それを拒否されたから、凹んだりもした。




少し、あれから時間が経って。

今は、冷静に色々と考える事が出来るけど。

彼が「いらない」って言えたのは、凄い事なんだって。

ようやく分かった気がする。

子供たちは三人で充分。

彼がそう言えたのは、本当に子供たちを大好きだと思ってくれているから。

だから、私も変に凹んだりするの、やめた。




でも、こう言う事を考えたりするのが、もう嫌だから。

ピルを飲むことにした。

私の場合、高容量ピルを飲んでいたりしたから。

低容量のピルなら、副作用もないだろうと言うこと。

それに、避妊目的だけじゃなく、月経過多の私には貧血の改善にも繋がったりするらしい。

それに向けて、色々な検査を月曜にする。



2004年10月17日(日) ショックなこと。

先月の終わり。

エッチの最中にゴムが破れた。

違和感に気付いたあいつがすぐに出したので「危なかったね」と言い合った。

最後までは、行ってない。

でも、最後まで行かなくても、妊娠すると言う知識くらい、私だって出産経験者だし、知ってる。

それでも、すっかり忘れてた。




今日は、素晴らしくよいお天気で。

私が休みの日に、こんなよいお天気なんて珍しく。

朝から張り切って布団を干し、洗濯物を干し。

子供達とドライブついでに、デパートなんかも行った。

ダイソーであれこれ見て、会計が終わった後、めまいがして。

慌てて長女がお茶を買いに走ってくれて。

しばらくベンチで座っていたら、よくなって来て。

でも、帰宅したら、凄いだるさと吐き気。

ここ数日、また肺は痛いし、咳は出るし、風邪だな・・・なんて思っていて。

彼にメールで、そんな事を告げたら。

「妊娠じゃないの?」

と。

「先月の終わり、ゴムが破けたじゃん?」

って。

「とにかく、下手に薬を飲まないように」

続けて3通メールが来た。




ドキドキした。

まさか、と言う思いと、でもあの時、と言う思いと。



「大丈夫だよ」

ってメールを返したら。

「そう言えば、りりか、最近生理来てないじゃん」

手帳を見てみたら、先月は10日頃だ。

でも私は、きちんと来る体質じゃないし、余り気にしてなかった。




「出来ていたら、年内には一緒に暮らそう。生まれるのは来年の夏だから、ちょうど子供たちも夏休みだし、東京に帰って出産も出来るよ」


気が早いなぁ。とか思いつつも。

浮かれていたかも。

嬉しかったかも。




なのに、夜の電話で。

「H、出来ていたら嬉しい?」

浮かれて聞いた私に。

当たり前だろーなんて言う答えを期待していた私に。

「正直、困ってる」

と、あいつは言った。

不意打ちを食らった私は、黙り込んでしまった。

「子供は、あの子たちだけで俺はいいと思っているから。だから、困ってる。迷ってる」




私や、あいつが、生まれてきた赤ちゃんも、今いる3人の子供たちも、同じように愛せたとしても。

あいつの親御さんや親戚の人たちは、そうは出来ないかもしれない。

その時に、今いる3人の子供たちが傷つくのが、怖い。

だから、自分たちの子供は、あの3人で充分だと思う。

それでも、妊娠したとしたら産んで欲しいとも思う。

でも・・・って。

ぐるぐる同じ所を回る。




そんなような事を、黙ったままの私に、あいつは淡々と言った。




私の事や、私の子供たちの事を。

第一に考えてくれるあいつは、素晴らしいと思うし。

凄いとも思うし。

感謝もする。

でも。

やっぱり、ショックだった。



「なら、風邪薬飲んだっていいじゃん」

「だからー・・・マジで迷っているんだってば」

「でも、いらないと思うのなら、いいじゃない」

「怒るよ?」



とにかく、咳なんかで仕事が辛いのであれば、医者に行き、妊娠の可能性がある事を告げた上で薬を処方してもらうこと。

そして、明日中に検査をしてみること。

その結果をすぐにメールなり電話なりで、伝えること。



そう約束させられて。

「早く寝なさい?」

と言われて、切った。

眠れるはずなんかなくて。

こうして、パソコンの前にいる。





去年、赤ちゃんがだめになってしまって。

それはきっと、私のせいで。

あいつも充分悲しんで。

私は同じ間違いはしたくないと思い。

子供たちを引き取ってからは、なおさら慎重に避妊をして来た。

だけど、こう言うことになり。

まだ、妊娠したと決まったわけじゃないけれど。


決まったわけじゃないけれど。




「迷っている。困っている」

と言う、あいつの気持ちを聞いてしまった今は。

ショックで、悲しくて、どうしようもない。



2004年10月12日(火) 歪んだ指輪

さっき、夜の7時過ぎに、電話が来た。

仕事の帰りらしい。



「運転中の電話は、危ないよ?」

「大丈夫、イヤホン使ってるし」

「そか。どした?」

「実は、今日階段から落ちて怪我しちゃって」

「えぇ!?大丈夫なの?どこを、どうしちゃったの?」

「いや、そんな大騒ぎすることじゃないんだけど(笑)右の肘を捻挫と・・・」

「何?」

「ごめん、指輪、だめになっちゃうかも」


去年クリスマスに、お揃いで買った指輪。

階段から落ちたときに、右肘と左手でついたらしく、その時にどうやってなったのかは、彼も謎らしいけど、指輪が変形したらしい。


「戻りそうだけどね」

「いろいろやってみたんだよ、トンカチで叩いたり(笑)」

「だめだったんだ?」

「まず抜けない」

「抜けない??で、トンカチ?」

「自分の指を叩かないようにしながら、指輪だけ叩いたりしたんだけど。だめなんだよ。もう指に食い込んじゃっているし、切らなきゃいけないかも」

「それは、仕方ないよ」

「だから、ごめんなさい」



彼は、ここ最近の言い合いの事なんかで、罰が当たったと言う。

だから、指輪を切らなきゃいけない位に、歪んでしまったんだと。

「でも、もしかしたら、りりかの離れたく無いって言う意思表示を指輪がしてて、それで変形してまでも外れないのかも」

「罰でも、意思表示でも無いよ。不慮の事故だよ」

「違う。何か意味があるんだと思う」

「考えすぎだよ」

「いや。だから、やっぱり。ごめんなさい。許してください。俺は男なんだから、あなたを守らなきゃならないのに、自分に余裕が無いからって、当たってしまったり、本当に、本当にすみませんでした」

「・・・」

「黙らないでよ・・・ごめんなさいってば」

「うん、いや、そうじゃなくて。別にHだけが悪いわけじゃないし」




ずっと、引っかかっていて。

謝らなきゃならないのは、私だって思っていて。

思っていて。

なのに。

また、あいつから謝らせて。



あいつは、謝ってすっきりしたら、途端に肘の痛みがなくなった、なんて笑う。







こんなに、あなたを思ってくれる人は、どこ探したっていないよ。



いろいろな人に言われた言葉。

何回も聞いた言葉。

私が一番分かっているくせにね。



2004年10月10日(日) ジブリ

子供達とジブリ美術館へ行って来た。

私も子供たちも初めてで、一緒に行った妹だけが二回目。

妹は彼が来れなかったので、チケットが浮いたから急遽参加。



台風一過とはならず、小雨が降ったり止んだりの、寒い一日。

それでも子供たちは楽しそうに見て回ってくれてたから、良かった。









井の頭公園の隣でした。

てか、私吉祥寺が地元なのに、初ジブリって・・・。

小学生の頃「ちょっと遊びに行ってくるー」って50円(動物園の入園料)持ってここによく来たな。



2004年10月09日(土) 冷却

彼に。

「もう、やめよう」

を、言った。

「私たち、もうだめだよ」

って、言った。

彼は、慌てて。

「何でだよー」

とか笑って言ってたけど。

でも、きっと彼は分かってる。

私が、冗談とかでそう言う事を言わないって。








日記を書かない間。



毎日が忙しかった。

家に帰ってきてパソコンなんか、出来る状況じゃなかった。

残業して帰って、家事や翌日の子供たちの学校の用意や。

気付いたらもう日付も変わっちゃう。

明日も朝早起きなんだから、寝なきゃ。

そんな毎日の繰り返し。




彼はもう1ヵ月半近く、休みがない。

だから、精神的にも肉体的にも、余裕が無い。

一緒に行こうね、と約束して買っておいたジブリのチケットも、結局彼は行けずじまい。




お互いに、とても疲れていたから。

相手の事を考えられる余裕がなかったから。

ここのところ、毎日の電話では、傷付けるような発言ばかりを、お互いに繰り返した。

お互いに、分かっている。

これは言ってはいけないって事。

そう言う事も、出てしまうくらい。

私たちには、余裕が無さ過ぎた。



あいつは、私の仕事の事を罵倒し。

私は、あいつの考えの甘さを非難した。

お互いに、これ以上は言ってはいけないと言う範疇を超えて。






頭を冷やそう。


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