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march forward.
りりかの独り言。

2002年09月30日(月) 泣かないよ。

昼間、保育園と学校に挨拶に行きました。


住民票を移すこととかいろいろしなきゃなりません。



だんな様と2人で手分けして、いろいろと書類を出したりしました。

この公団にも、あたし一人じゃいられません。

1ヶ月以内に出てくださいと言われたので、実家に帰ろうと思っています。





気づいたら夕方になっていました。

家族5人で夕飯を食べました。

あたしが子供たちに何が食べたいか聞いて、リクエスト通りにハンバーグとポテトサラダを作りました。






夜、子供たちとだんな様は実家に行きました。

あたしは、「電話してね。ママの携帯でもばーば(あたしの母)の所でもいいから」といいました。


「ママ、寂しい?泣く?」

と、次女が聞いて来ました。

あたしは笑顔で「泣かないよ」といいました。



「でも、泣きそうだよ」

長女がいいました。



あたし、笑っていると思ってた。

自分で、今笑顔が出せていると思ってた。



泣きそうなんだね。





「平気だよ、泣かないってー」

あたしは、いいました。



ライラは眠っていました。

あたしは車の窓に手を入れて、ライラをなでました。

こみ上げて来ました。

一生会えないわけじゃないのに、胸が苦しくなりました。






一人でアルバムを見ているとき、あいつからメールが来ました。

あたしは、あいつに、

「これはあたしのことだから、あたしに考えさせて。あたしの出した結論に何も言わないで賛成してくれる?」

と、メールしてありました。


そのメールを出したときは、まだまだ迷っていたときでした。


そのとき、あいつの返事は、

「俺はりりかさんの一番の味方だって、いつも言ってるじゃん」

と返って来ました。



そして、メールが来ました。

「りりかさん、大丈夫?」

あたしは、折り返し電話をしました。



「あたし、子供よりも君を取っちゃったよ。最低な女だね」

あいつは、大きなため息をつきました。



「後悔、してない?してるよね。今は、何を言っても、薄っぺらく感じちゃうね。でも、りりかさんの決めた事だから、俺は何も言えないよ」

あたしは、黙っていました。

何も言えないといわれた事が、とてもホッとした。

今何か言われたら、あたしは潰れると思った。



「りりかさん、泣いていいよ」

あたしは、しばらく黙ってて。

「りりかさん?」

って言うあいつの問いかけに答えた。



「泣かないよ」



2002年09月29日(日) 靴下

上の子供たちに意見を聞きました。

一番上の子はもう11歳です。

真ん中の子は9歳。

あたしたち夫婦の、意見を言って、それに対してどう考えているか聞くくらいなら、いいかな、と思いました。



上の子は、こういいました。



本当はパパともママとも一緒にいたい。

でも、ママはパパよりも好きな人が出来ちゃったんでしょ?

だから、一緒にいるのはだめなんだよね。

でも、どうして、好きな人がいたら、ママとパパは離婚しなきゃならないの?

ママがパパの事を好きになったら、また一緒に暮らして、それまではパパのところにいる。





真ん中の子は、こういいました。


私たちがいると、ママはお仕事をもっと頑張らなきゃならないんだよね。

おばあちゃんがこういったの。

私たちが大きくなってから、ママの所に行ったら?って。

私はそれでいいと思ったの。

それにママにも会いたいときに会っていいって。

だから、私はパパと一緒にいる。

それに、転校して見たいんだー。




2人とも、お姑さんにいろいろと言われてきたのかな、と思わずにはいられませんでした。




なによりも。

子供たちなりに、あたしの事を必死で気遣ってくれている事が、あたしは苦しかった。



「ママがあなたたちと一緒にいたいって言っても、パパの所がいい?」




2人は黙ってました。




しばらくして、ライラが、

「ライラね、ずっとおじいちゃんのおうちにお泊りするんだー。保育園も行かないでいいんだってー。おじいちゃん、お菓子いっぱい買ってくれるんだよー」

と言って来ました。

ライラがあたしのひざの上に乗ってきたとき、ふと、ライラの靴下に目が行きました。

あたしが見たことない靴下でした。

「どうしたの?これ」

と聞くと、

「おばあちゃんが買ってくれたの。前のね、穴が空いてたの」








あたしは、小さいころ、貧乏でした。

苦しい、貧しい生活で、服もろくに買ってもらえませんでした。

靴下や下着さえも。

不憫に思った同級生の子のお母さんが服をくれたりしたほどです。



靴下の穴が空いても、それを縫ってまた履きます。

違う場所に穴が空いてもまた、縫います。

靴下は変形して、どんどん小さくなって行きます。

あたしは、それが恥ずかしかった。

あちこち縫い合わせた靴下が、恥ずかしくて、友達の家に上がるときなど、躊躇してしまっていました。




子供たちには同じ思いをさせたくない。

トラウマなんでしょうね。

靴下だけは山ほど買い与えて、ちょっとの穴でも捨てさせていました。

あたしの母などは、「もったいない」といいますが、あたしは絶対に穴の空いた靴下を縫ったりして履かせるのが嫌でした。






でも。

ライラが言った言葉。


「靴下穴が空いてたから」


あたしは、気づかなかった。

そんな事も気づかなかった。

子供の靴下に穴が空いている事さえも気づかなかった。

洗濯物を干すときに、毎回チェックして、穴が空いてたり空きそうなものは捨てたりして、捨てた数の倍以上の靴下を補充して。

でも、最近はそういうチェックもちゃんとしていなかったように思える。

子供たちに口でだけ言って。

「穴が空いているやつは捨てておいてね」と。

もしかしたら、実家に行っている間に空いたのかもしれない。

もしかしたら、本当に小さい穴だったのかもしれない。


でも、あたしは、気づかなかった。

見てなかったんだ。




あたしは、結局子供を見てなかった。




この八ヶ月間。

見ている振りをして。

子供たちをしっかり見ていなかったんだ。



見れなくなっていたんだ。

あたしの頭の中から、家庭と言う言葉が、消えていたんだ。

今まで、えらそうな事を、いろいろかいてきたくせに。







だから、あたしは決めました。

この日記が縁でお友達になった方からメールも頂きました。

子供は母親と一緒にいる事が一番なんだよって。



でも、こんな母親はいりません。

あたしは、もう母親じゃなくなっていたんです。

あいつの事ばかり、あいつとの生活ばかり夢見て。

子供をこれからちゃんと見て行けるの?と聞かれたら。


「絶対に大丈夫」と言い切れる自信がなくなってしまいました。



あたしは、夜中。

子供たちが寝てから、だんな様に伝えました。



「子供たちを。よろしくお願いします」



2002年09月28日(土) 選択肢

だんな様に電話した。

「月曜から学校があるんだけど、いつ帰って来るの?」

「明日の夜には帰るよ」

「今日は帰って来れないの?」

「映画見に行くんだって。オヤジと」

「そうか。・・・寂しがってないの?ママに会いたいとかって」

「全然。むしろ楽しんでいるみたいだよ」


言い方がかなり嫌な感じだった。

勝ち誇ったような、感じ。



「言わないだけかもしれないじゃん」

「そんなことないだろ。ライラも全然泣いたりしないし」



何だか・・・

もう、最初にだんな様に言われたとき、あたしと子供が離れるはずがないって思ってた自信なんか、今は全くなかった。


「りりかはりりかで、楽しんでればいいじゃん」

あたしは、無言で電話を切った。

いつ帰って来るのか聞くだけに電話したのに。

こんな事、聞きたかったわけじゃないのに。





妹を誘って、出かけた。

妹は、子供の幸せを考えたら、やっぱり向こうの実家だろうね、と言った。




母親は大事だけど、でも経済的とか精神的にも安定しているほうが、絶対に子供たちのためにはなるんだから。

パパ(だんな様)には何もないけど。

りりかちゃんにはHちゃんがいるでしょ?

それにきっと、パパは自分以外の男が、自分の変わりに子供を育てるのが、いやなんじゃないかなぁ。


私だって、ライラたちに会えなくなるのはいやだし。

悲しいけど。

でも、子供たちにとって何が一番いいのか考えたら、やっぱりパパの元にいることじゃないのかな。




て言うかね。

選択肢なんかないんだよ。

どんなに頑張ったところで、子供たちはパパの所がいいに決まっているし。

そりゃ、ママと一緒にいたいって言うかもしれないけど。

でも、先の事考えたら、絶対に子供たちはパパと一緒の方がいいんだから。



りりかちゃん、全部が自分の思い通りにならないんだよ。

自分で出した結論なんだよ。

私言ったよね?もう、迷わないでねって言ったよね?

あの時、りりかちゃんはHちゃんを取ったんだよ。

子供たちの幸せより、Hちゃんを取ったんだよ。



だから、今更迷わないで。

あの時からりりかちゃんは。



子供を捨てたんだよ。







あたしは、違うといい続けた。



違う。

あたしは、子供たちと一緒にいたいって気持ちはずっとあったんだ。

今だってある。

あのときの選択は、だんな様かあいつかって言う事だけだったから。



「でもね、結局子供たちの幸せよりも、Hちゃんと自分だけの事を考えたんだよ。子供たちが一番幸せにいるためには、あのときりりかちゃんが我慢して、パパと一緒にいたらよかったんだよ」







そうだった。

あたしは、自分だけの幸せのために、あいつを選んだんだ。

そうだった・・・




「私には子供がいなかったから、分からないけど。でも、今りりかちゃんが子供たちの事を本当に考えてて、出来る事は。子供たちをパパに渡すことなんじゃないかなぁ?」



2002年09月27日(金) 信用がないの?

仕事が終わってから、あいつに会いに行った。



飲みたい気分なんだーって、あたしがお酒を買いこんで。

がん飲みしても、酔えなくて。

頭ばかり痛くなって。


「飲みすぎてません?もうりりかさんはウーロン茶ね」

頭をよしよしする。

熱さまシートをおでこに貼ってくれる。

ものすごく、優しい。





あたしは、この人が好き。

凄く好き。

だけど、子供たちを好きって言う思いとは、次元が違って。

どんなに優しくされても。

どんなに大切にされても。

子供たちを好きな気持ちより、勝ったりしない。





「りりかさん、なんかあるでしょ。悩んでいる事」


突然言われる。


「なんで?」

「なんか、おかしいから。自分から飲みたがったり」


そうだよねぇ・・・

おかしいよね。


「ま、いろいろ」



あたしは昨日帰宅後からずっと考えてて。

子供たちの事、いろいろ考えてて。

一番いい事は、なんなのかとか。

いろいろ、考えてて。


たぶん、子供たちにとって、あたしといるほうがいいのか、だんな様といるほうがいいのか、どっちがいいのかって言われたら、ほとんどの人が、だんな様のほうだと言うだろう。

あたしは、収入だってだんな様より当たり前だけど、少ないし、援助してくれる実家もない。

お金の事だけじゃなく。

いろいろ、精神的な面で。



子供たちは、順応するのかもしれない。

あたしがそうだったように。

父親がいない事。

または、母親がいない事。





「いろいろって、話してくれないの?」

「あまり君には関係ない話だから」

「でも、りりかさんが今悩んでいること、聞きたい」

「大丈夫、自分で考えるから」

「一緒に考えて行くんじゃないの?たとえ、相手に関係ない事でも」



そうだったね。

一緒に何でも話して行こうって決めたのにね。

なんでも自分で考えて、一緒に考えてくれないだんな様に疲れたのにね。



「子供たち、だんな様のところにいるんだ」

「だんなさんの実家?」

「うん、そう」

「実家にいるって、旦那さんの実家だったんだ・・・」

「そう」

「で、何悩んでいるの?」

「子供たち、だんな様側が引き取りたいんだって」



あいつは、びっくりして。

黙ってた。





「いつ、そんな話になったの?」


あたしは、この間だんな様に言われた事から、昨日実家に行った事まで、話した。



「何で、今まで言わなかったの?」

「なんか、言えなかったよ」

「俺に関係なくないじゃん。りりかさんの子供だよ?一緒に住もうって話してた、子供たちだよ?」

「うん、そうだね」



怖かったんだ。

ホッとされたり、うまく行ったと思われる事が。






りりかさんは、子供が出来ない体になった事で、もしかしたら、一生このまま出来ないかもしれないと思ってて。

だから、子供も産めない女なんかと一緒になる事を考えちゃだめだって言ってたよね。

でも、俺はいいって言った。

たとえ、出来なくてもいいって。

それは、ライラたちがいるから。

ライラたちがいるから、いいって言ったんだよ。


俺は、甘く考えすぎているのかもしれないし。

だから、簡単にライラたちを自分の子供だと思うからいいなんて言えるのかもしれない。


それでも、いいと思ってた。

楽しみだったし。

不安もあったけど。

本当に、幸せに出来たらいいって、思っていたし。


なのに、りりかさんは信用してくれてなかったんだね。

俺が言ったこととか、行動とか、信用してくれてないから、話せなかったんだね。





「負担だと思ってた。君にいきなり3人の子供たちと一緒に暮らさせるなんて、負担だと思ってたんだ。だから、だんな様が引き取ったら、負担が減るから、よかったなぁって思われたら、いやだなって。だからなかなか話せなかった」

「んなこと、あるはずないじゃん」



あたしは、謝って。

でも、怒ったままで、許してはくれなくて。

「一人になりたいから」って言われて。

あたしは、強制的に車に乗せられて、送っていかれた。



あたしの車で送ってきたから、帰りは歩きで帰って行った。

夜中で、電車もなかったし。

歩いている途中メールをしてきた。





「信用できない男と、一緒に暮らそうって思ってたの?」


そうじゃない。

そうじゃないけど。

でも、確かに疑ってた。

あいつの言葉全部を信じる事が出来なかった。

無理している部分とか、そういうのを隠しているんだと思ってた。


悪いなって思ってた。



「自分の子供を産んでくれない女と、自分の子供じゃない他人の子供たちと、一緒に暮らす事を、心から喜んでくれる人間はいないって思った」



あいつは、違ったんだろうか?

本気で、それでもいいと思ってくれてたのだろうか?



「りりかさんの子供は、りりかさんの子供。俺が愛している人の子供なんだから、他人の子供とかそう言う感覚はなかったんだよ」



「だから、言って欲しかった。一緒に考えたかった。りりかさん、人をちゃんと信用しなきゃ、だめだよ。しかも、自分が愛していると思っている人間の事、信用出来なきゃ、だめだよ」



2002年09月26日(木) からっぽ

うちの三人の子供たち。




長女はのんびりしてて、優しい、お世話好きな子。

次女は元気で、頭の回転が早くて、話好きな子。

長男は素直で、よく笑って、我慢強い子。




あたしの。

大事な子供たち。




仕事が終わってから、会いに行った。

居てもたってもいられなくなって。

だんな様の実家に、乗り込んだ。



だんな様のお母さんは、知らない。

あたしが付き合っている人がいる事。

だんな様は言えなかったと言ってた。

離婚の理由は、「あたしが構ってくれないだんな様に愛想を付かした」事になっている。



けど。

だんな様が言ったのか、お姑さんが気づいたのか分からないけど。

言われた。


「好きな人が出来たんでしょ?」


一瞬、ためらった。

ここで、そうだといったら、呆れられて、ますます子供を渡してもらえないんじゃないかって。

けど、嘘をつくのは嫌だと思った。



「そうです」





今まで、お姑さんが怖かった。

いつも冷静で。

いつも見下されて。


だから、あたしはお姑さんの目を真っ直ぐ見て話したり出来なかった。

今までは。



でも、今回は真っ直ぐ前を見て、話した。


「そうですが、だからと言って、子供の事と関係ないです」





いつも冷静だったお姑さんは、冷静じゃなくなって来てた。

そして、言われた。



「関係ないわけないじゃないの。そんな他人にどうやって孫の面倒見させられるのよ?それに、りりかさんのご実家は、片親でしょ。経済的にも苦しくなったりりかさんを援助してくれるわけではないでしょ?」

「あたしが、働いて頑張りますから」

「あのね、生活の質を落とすって、どんだけ苦しいか分かってるわよね?りりかさんも、片親になって体験してきたわよね?そういうの、あの子たちにもさせるの?」

「なるべく、負担にならないように、頑張ります」

「でも、お仕事そしたら頑張らなきゃいけないわよね。りりかさんのお仕事は時間も不規則だし。夜とか深夜の仕事のとき、誰が子供を見るの?一番上のお姉ちゃんは小学校5年だとしても、5歳のライラの面倒を見させるのは、かわいそうじゃない?」

「妹とか、母とかに頼るつもりです。だから、深夜勤務とかは週末の学校の休みの日とかにして、泊まりとかさせるつもりです」

「そんなの、かわいそうじゃない」

「子供たちは、あたしと一緒にいたいと思います」




一緒にいたいと思ってて欲しい。




あたしが、お姑さんと話している間、子供たちはお舅さんと出かけてた。









「何で、いきなり子供たちを引き取りたいって言ったんですか?」


跡継ぎが欲しいからでしょ?


「いきなりじゃないわよ」


は?


「いきなりじゃないですか。最初は何も言わなかったのに」

「いきなりじゃない。○○(だんな様)が離婚話を持ってきた時から言ってるわよ」



あたしは、聞いてなかった。

そんな事、聞いてなかった。

でも、聞いていたとしても、あたしはやっぱり嫌だって言ったに違いないし。

黙ってあたしたちの話を聞いているだんな様を見た。

だんな様はタバコを吸いながら、新聞に目をやった。

あたしと目をあわせようとしなかった。



憎い。

と思った。

親任せで、子供を取ろうとするだんな様を、汚いと思った。

あたしはこうして、一人で来ているのに。

この人は何も言わないで、親に言わせるだけで、傍観して。

あたしは、離婚した後もだんな様と嫌な、憎しみあった関係でいたくないのに。





ああ。そか。

なんかで聞いたなぁ。

『綺麗な離婚なんかない』

結局は、傷つき、憎しみ、汚い場面を見せ合い、離婚するもんだ。

綺麗に仲のいいまま、ドラマかなんかのように笑顔で離婚するなんて事はないんだ。

当たり前だ。

あたしは、何都合のいい事、考えていたんだろう。

そんな風に笑顔でうまく離婚するなら、最初から離婚なんかしないだろうに。

あたしたちには、子供までいるんだから。




「うちにはね、退職して家にいるお父さん(お舅さん)もいるし、私もいるし、子供たちも寂しい思いはしないと思う。だから、安心していいから。りりかさんは、りりかさんで新しい人生を一からやり直せばいいじゃない」


そんな、簡単なものじゃない。

あたしが産んだんだから。

あたしが、苦しんで産んだんだから。

そんな簡単に割り切れるはずもなく。




ただ。

考える。

子供たちはどっちが幸せなんだろうと。

今までは、あたしといたほうが絶対に幸せだって言う気持ちがあった。

なのに、その気持ちが揺らいで来ている。

考えてしまう。



もしかしたら、この家で。

何不自由なくて。

暮らしていったほうが、幸せなんじゃないの?

あたしと一緒なら、不自由もなくて幸せ。

なんていうのは、あたしのおごりであって。

本当は、あたしと一緒じゃないほうが、幸せになれるんじゃないの?



お舅さんは、とてもいい人で。

お姑さんにきつい事を言われているあたしに、いつも気遣ってくれてた。

それに、お舅さんは子供たちを可愛がってくれる。

お姑さんの目が怖くて、なかなか自ら接触できないとしても、あたしたちが来れば、いつも率先して子供たちの相手をしてくれる。

甘やかしてばかりではなく、ちゃんと叱るときは叱ってくれる。




でも、だからといって、お祖父ちゃんにお母さんの変わりは出来ない。

そう思うから。




「子供たちは、母親が必要だと思います」


あたしの、精一杯の抵抗だった。

お金の面とか。

寂しい思いをさせないとか。

そう言うのには、かなわないから。

あたしが子供たちの母親であると言うことしか、今は抵抗理由がないから。




「好き勝手やっているやっている母親が、必要かしら?あなたみたいなのはね、猫かわいがりって言うのよ。自分の都合で可愛がったり、寂しい思いさせたり、そんなのはね、母親って言う名前だけで、最低な事なんじゃないの?母親って言う資格があるかなぁ?」




資格?

産んだのはあたしなんだよ?

資格も何も、産んだ時点で、母親はあたしなんじゃないの?



お姑さんは話し続ける。


あたしの気持ちを読んでいるみたいに、話し続ける。


「戸籍上ではいくら母親でもね。要らない母親っているだろうし。いたらいけない母親って言うのも、いると思うの」




あたしは、要らない母親なの?

子供たちと一緒にいたらいけない、母親なの?





「子供たちは、今はあなたと一緒にいたいって言うだろうけど。でも、子供たちの幸せを考えたら、あなたから引くべきじゃないの?あなたの自己満足で、子供たちを辛い目に合わせてもいいの?」






自己満足なの?

あたしが子供と一緒にいたいって思うのとか。

子供たちには母親が必要だって思うこととか。


そう言うの全部、自己満足なの?




「まったく、りりかさんにあわせないとか言わないし。子供たちが会いたいときには、会いに行かせてもいいし。だから、うちで引き取らせてください。お願いします」



お姑さんは、冷静で。

あたしをいつも見下してて。

そんな人が。

泣きながらあたしに頭を下げている。


跡継ぎが欲しいんだ。


そう思っていたけど。

違うのかもしれない。

ただ、純粋に子供たちと一緒に暮らしたいだけなのかもしれない。

子供たちの幸せのために、考えてくれているのかもしれない。



頭の中が、からっぽになった。



子供たちとは会わないで帰って、と言われて、子供たちが帰宅する前に家を出た。



すごく、悲しかった。

でも、泣けなかった。



2002年09月25日(水) そしてこんなときなのに。

あたしは。

「抱いて欲しい。ぎゅーじゃなく、エッチがしたい」

と言った。






あいつは、泌尿器科に何度か通った。

いろいろな検査をしたらしい。

そして、血糖値もホルモンも問題なく。

精神的なものだろうといわれた。

バイアグラは、まだ若いんだから、薬に頼る事を考えずに。

自力で治して行こうと言われた。



そして、そのあとも、あたしたちは何回か、そう言う関係になった。

けど、やっぱり出来なかった。

それでも、あいつはあたしを裸にすること、あたしが恥ずかしがること。

そして、あたしが言う、

「変な感覚になる」

「お願い、もうやめて」

と言う言葉に、満足していた。

「いつもと違うりりかさんがすっごく楽しい。こう言うときは、弱気なんだもん」

だから、何度も出来なくても、やりたがった。




あたしは、だんだん、ゼンギのよさが分かってきたような感じがする。

「イク」という感覚にはまだ達していないけど。

でも、こんな風になるんだっていうことが。

普段のあたしじゃないみたいで。

それが、自分の中で楽しかったりした。




だけど、一生懸命ゼンギをしてくれてても、結局出来ないあいつに悪くて。

自分だけが楽しんでいる事に罪悪感を覚えたりして。


「今日、挑戦してみようか?」

と、言われたりしても、拒否して来た。





でも、セックスがしたかった。

セックスと言うより、ゼンギをして欲しかった。

体がおかしくなる、あの感覚を。

味わっていたかったから。







いつもどおり。

あいつは優しくて。

そして、あたしを重視で。

あたしは、波が来るところで、いつもは怖くなってやめてと頼むんだけど。

やめてと、言わないでみた。



すごく、変な感覚だった。

怖いくらいに、変な感覚で。

必死にあいつの手を握った。




「大丈夫?」

気がつくと、あいつが頭をなでてる。

凄く時間がたったようにも感じるし。

あっという間な感じもした。



力が入らない。

凄い脱力感だった。




あいつがコンドームを付けた。

あたしはボーっとしながら見てた。

頭が回ってなくて。








最後まで、出来た。

あたしは、終わってから、出来たんだ、という事に気づいた。

あいつは、あたしの髪をなでて、頬をなでた。



「治ったのかな・・・」

あたしが言うと、

「分かった気がする」

と、あいつが言った。






あたしがセックスが嫌いで。

いつも嫌がって。

「挑戦しようよ、出来るか出来ないか」

と言う言葉も、さっきの通りあたしだけと言う感覚が嫌で。

ずっと、拒否し続けて。


それが、あいつにとっての負担だったらしい。

あたしが嫌がっているのに。

あたしはセックスが嫌いなのに。


だから、あたしに無理させている、と言う感覚から。

出来ないでいた。




今回は、あたしから誘った。

そして、あたしはやめて、と言わなかった。

それが、出来た理由につながったと言われた。





こんなときに、セックスする事になり。

こんなときに、あたしは感じる事が出来て。

こんなときに、あいつも出来るようになった。






そして。

あたしは思った通り。



感じている間は。

不安なんか消えてた。





でも。

思った通り。



終わった後に、津波のように押し寄せる罪悪感と不安に。




押しつぶされそうになった。



2002年09月24日(火) こんなときに

夕方、あいつが実家から帰ってきた。

あたしからいきなり会いに行った。

「子供たちは?実家?」

あいつは、あたしの実家に子供たちが行っていると思っている。

あたしは「うん、実家」と答えた。

だんな様の、実家。とは言わなかった。

突っ込まれるのがいやだったから。

なんで、だんな様の実家に行ってるの?って。

ただ単に、遊びに行ったんだよ、って答えれば済む話なのに。

なんとなく、あたしは言わなかった。




あいつの親御さんの話を、いろいろ聞いた。

とにかく、考えを崩さないあいつに、驚いてたと言ってた。

あいつは、やっぱりこっちで就職する、と言った。

あたしは、だめだよ、と言った。



「なんで?」

「縁、切られちゃうよ」

「分かってくれないなら、仕方ないよ、それも」

「嫌。絶対に嫌」

「何で?一緒にいたくないの?」



そんな事あるはずもない。

いつだって一緒にいたい。

でも、あたしも親だから。

一生懸命育ててきた子供が、自分の手から離れて行くの。

やっぱり、辛いと思うから。

しかも、こんな形で。




「納得してもらってなら、いいの?」

「そうだね」

「そっか。説得する。絶対」






こんな風に、話しているときも。

あたしは、実は子供の事がかなり気になっていた。

どうしよう。

子供たちがだんな様のほうに行っちゃったら。

そう考えると、いきなり不安が襲ってきたりする。

あたしを選んでくれる。

そう思い続けてきた自信が、揺らぐ。




「いっぱい、ぎゅーしてほしい」

「不安なの?」

「うん」



不安なのは。

子供たちの事を考えて、なんだけど。

あたしは、やっぱりずるいから。

利用してしまう。

この人の優しさに、甘えて甘えて。

甘え続けてしまう。




一瞬の気休めでもいいから。

あたしの中の不安を消して欲しい。




あたしは、そう思った。

だから、あたしから言ったんだ。




「抱いて欲しい」






それは、抱きしめて欲しい。と言う意味ではなく。

セックスをして欲しいと言う意味であって。





あいつは、さっきよりも強く抱きしめて来て。

まさか、あたしからそんな事を言うはずないと言うのもあるんだろうけど。


だからあたしはもう一度言った。



「違うよ。ぎゅーじゃない。エッチしたいの」


あいつは、驚いてた。

びっくりして、あたしを見た。

あたしは不思議と恥ずかしくなんかなかった。



「出来るか、分からないよ?」

「いいよ、出来なくても」




今は、あたしを感じさせてくれるだけでいいから。

あたしの、一方的な、快楽のためでいいから。




こんなときに。


あたしは、セックスをする。





最低だ。



2002年09月23日(月) 号泣

まず、あいつのことから。



あいつは、実家に帰ってる。

昨日の夜中、メールが来てた。

センターで止まってて、あたしは今朝見たんだけど。



親御さんと話した内容とか、長々と綴られてた。



説得を一生懸命した事。

それは。


こっちで働きたい事。

いつかは後を継ぐから、それまでこっちに住みたいという事。

そのいつかは、具体的に何年以内とか言えないけど、必ず帰ると約束すると言った事。



親御さんは。



人の幸せを奪ってまで手に入れた人間は、絶対に幸せになれない。

自分たちの事ばかりじゃなく、ちゃんと子供たちの事を考えなさい。

そうしたら、そんな勝手な事言えないはずだ。




と、言ってきたらしい。



話は平行線になり。

明日(今日)また話すよって書いてあった。


あたしは、子供たちをだんな様が引き取りたいと言い出した事をいえなかった。

まだ、はっきり決まったわけじゃないし。




だんな様が引き取りたいって言った事に対して、妹はこういった。


「考えたくないけど。もし、Hちゃん(あいつ)が、『なら、子供たちを引き取ってもらって、二人きりでやって行こうよ』って、これ幸いと言ったらどうする?」



考えたくもないけど。


考えたくない。




でも、あたしはいろいろとまた思い悩んでしまった。

今回は、あいつにも話さずに。

一人で。




あいつにとっての負担が減る事になるのかもしれない。

なるのかもしれない。って言うより、きっとなるんだろう。

あたしだけと暮らして行くのと。

24時間態勢で、他人の子供と暮らして行くのとでは。


重さが、全く違うから。



もしも。

妹が言ったように、これ幸いと『なら二人きりでやって行けばいいじゃん』って、軽く言われたら、どうしよう。

言わないよね?

言わないで。


もしも言われたら。


あたしは、もう。

付き合って行く事は出来ない。



そんな風に、あたしはまたもやもや考え始めてしまったりして。



結局、そのことには触れられなかった。







そして。

だんな様と夕方、また話した。

車の中で。

子供たちには、買い物に行くって言って、家にお留守番させて。




あたしは、昨日と同じ事を何度も言った。



子供たちと離れる気なんか全くない。

最初は、それでいいと言ったのに、いきなり変わるなんて、どう考えてもあなたの親の都合としか考えられない。

子供があなたや、あなたの親と暮らす事を取るなら、それであたしは仕方ないと思う。





そして、言われた。


「りりかは彼と一緒になって、もしかしたら彼の子供が出来るかもしれない。そのとき、りりかはどっちの子供の母親でもあるから、同じ愛情を掛けられるかもしれない。でも、彼はどうかな?全くの他人の子供と、自分の子供と、一緒の愛情なんか掛けられるのかなぁ?そして、愛情が偏っている事を子供たちが知ったとき、幸せなのかな?」




胃が、きりきりした。

今のあたしに、「絶対にそんな偏ったりしない」なんて、言い切る事が出来ないから。

大体、あいつに子供をだんな様が引き取るって言い出した事さえ、怖くていえないくらいなのに。



別に、あいつを疑っているわけじゃない。



でも、怖い。



言い出す事が、今、出来ない。

どんな答えが返って来るか。

その答えによって、あたしの気持ちが揺れるのが分かっているから。



揺れるんじゃない。



きっと、急速に冷めて行くんだろうと思う。





だんな様が今夜から子供たちを連れて、実家に帰ると言う。

あたしは嫌だって言った。

だって、実家に連れて行かれて、何を吹き込まれるか分からない。

そんな風には言えないけど。


あたしは、大反対した。



「学校だってあるんだよ!?」

「休ませればいいだろ。今週いっぱいだよ、火曜から金曜まで」

「そんなにたくさん、だめだよ!」

「じゃ、これは子供たちに聞いてみようよ」



そんなの、子供たちは休んでおじいちゃんの家、なんて、大喜びで行きたがるに決まってるのに。

こんなときだけ、子供の意見を尊重するんだ・・・



「ずるいよ」

あたしは、泣きそうなくらいに悔しくて、でも泣きたくなくて。

「あなたは、いつもそうやって、ずるいんだよ・・・」

って、言った。



だんな様は、泣きそうなあたしの事なんか見ないまま。

家に向って車を走らせてた。





そして、夜。

子供たちは、だんな様と一緒に、だんな様の実家に向かった。





あたしは、とてつもなく、寂しくなった。

この世で、一人ぼっちになってしまったような感覚で。



ベットの中で、大声で泣いた。

大声で泣いても、声を聞きつけて、「どうしたの?」と聞いてくれる子供たちはいない。





妹から、メールが来た。





今まで、旨く行きすぎてたんだよ、りりかちゃんは。



2002年09月22日(日) 親権

だんな様とライラの誕生日を兼ねて、ドライブに行くことになった。

だんな様が運転するからって事で、朝早く迎えに来た。

子供たちは、普通に喜んでいた。



余りよくない天気の中、あたしたち家族五人で、車に乗り込んで。

あたしが作って来たお弁当を車の中で食べて。

普通に、会話して。




楽しい?

うん、楽しい!




あたしが聞いて、子供たちが答える。






普通の事。

今までは、普通だった事。




そう言うのが、全部なくなって。

これからは、あたしと子供たち3人でやって行く。



あたしと、子供たちと一緒に。








帰りの車の中で。

子供たちはみんな熟睡。

おいしいもの食べて、あちこち見て、温泉も入ったもんね。

そりゃ、疲れたよね。





あたしも、何だか眠たくなってきたなぁ。


・・・って、助手席でうとうとしてたとき。

だんな様が言い出した。




「子供さ。俺が引き取りたい」




あたしは、眠くてうとうとしてたから、最初は意味が分からなかった。

で、聞き返した。

そしたら、もう一度。




「子供。俺が引き取りたいんだよ」




あたしは、目が点になった。

何を今更???



「俺は次男だけど。兄貴は結婚してないだろ。いつ結婚するかも分からないし。俺だって再婚する気もないし。親も、子供連れて来いって言うんだよ」

「それって、自分ちの跡継ぎがいなくなるから?」

「違うだろ」



だって、今まで、だんな様の親は自ら子供たちに何かしてくれた事がなかった。

誕生日に電話の一本もよこさなかった。

あたしを嫌っているから。

だからなんだって思ってた。

それなのに、今更子供たちを引き取りたいと言う向こうの親は・・・

あたしには信じられなかった。

だんな様は違うって言うけど、絶対に向こうの家の跡継ぎが欲しいだけ。

そんな人間に子供を渡す?

で、もしもお兄さんが結婚して、子供が生まれたら、ライラたちは用済みなわけ???




「絶対に嫌」

「何でだよ」

「いやだから。あたしの子供だから」



何回も同じ事のいい合いになったとき、だんな様が行った。



「でも、裁判とかしたら、親権は俺になるらしいじゃん」




だんな様がこんな事言うはずない。

自分で調べたりするはずがない。

絶対に誰かに吹き込まれている。

あたしがいやだって言うのを見越して、裁判とかそう言う事があればこっちが強いって事を、言えって、誰かに言われてる。


それは、きっと向こうのお母さんだ。




「親権がどうのとか。そんなのよりも、子供たちに聞いて見たら?」




あたしには自信がある。

子供たちが、あたしを絶対に選ぶ自信があるんだ。



そう言う事を知っているからか。

だんな様は嫌な顔した。


「まだ小さいし、分かってないだろ。小さいうちは母親の方がいいだろ」

「そうかもしれないけど、あたしは嫌。子供たちはモノじゃないんだから。裁判でどっちに行かせるか決めるとか、おかしいよ」





結局、うやむやになった。

明日子供たちに話そうっていう事になった。





子供たちとあたしが離れる???

無理でしょ。

無理に決まってるじゃん!



2002年09月21日(土) まだまだ半年以上あるじゃん!

昨日の日記にも書きましたが。



あいつは実家に帰る事になりました。





親御さんに「こっちで就職する」と言ったそうです。

親御さんは「いつまで?」と聞いてきたそうです。



親御さんの気持ちとしては、まぁ、まだまだお父さんも元気だし、少しくらいは勉強も兼ねて、就職させるのもいいかな、と思ったそうです。

だいたい、五年くらい。



でも、あいつの返事は。


「分からない。もしかしたら、てかたぶん、ずっと」




あいつんちは、事業をやってます。

詳しくは聞いた事ないけど、かなり裕福な家庭らしい。



あいつは長男で。

たまたま受けてみた大学に受かって。

そして、親も大学くらい行きたいなら行かせてやるか、と東京に出してくれた。

いいマンション借りてくれて。

仕送りも、周りの上京してきている大学生の子が受取る倍以上のお金をもらって。




その代わり、卒業したら実家に戻って、仕事を手伝いなさい。

いずれは、あなたが継ぐのだから。



そう言われてきたあいつと。

それが当たり前だと考えてた親御さん。



だから、親御さんが「なんで!!??」となるのは、分かります。






あいつは。


あたしとの事を、話しました。

好きな人が出来た事。

あたしが、結婚してて、もうすぐ離婚する事。

子供がいると言う事。

子供たちはまだ小さいと言う事。

だから、一緒に暮らしたいと言うこと。





電話で話したらしいけど。

すごく、ものすごく怒られたらしい。



もう大学なんかいいから、今すぐ帰ってこい。

今すぐ帰ってこなきゃ、そのまんま一生帰って来るな。

親子の縁を切るから!!!



当たり前だよね・・・




あいつは、必死になって、いろいろ説明したみたい。

親御さんも驚いたらしい。



今まで挫折を味わった事がない人間で。

のほほんと親の金で遊びながら暮らして来て。

就職活動なんか、実家帰るからって、何にもしてなくて。

周りの友達が必死こいて頑張っているときに、だらだら遊んでて。

何も考えないで。

適当に生きてきた。


そんなバカ息子が。



自分の意志を一生懸命、伝える。

その意志は変わりそうにもない・・・




でも、親御さんの気持ちだって、変わらない。



猶予をやる。来年の春、卒業したら帰ってこい。




あたしたちは、話しあった。



あいつは最初は、実家に帰る事、ものすごく嫌がった。

でも、一番いいのが何か。

あたしも考えて、話した。

喧嘩っぽくなって。

別れたほうがいいのかな、と言う話が出たりもした。



あたしは言った。


「大丈夫だよ。離れてても。あたしの気持ちは変わらない。君の気持ちはそれくらいで変わっちゃうの?」




確かに。

一緒にいられない不安。

いつでも駆けつけて来れない不安。

見えない時間とか。

いつまで続くか分からない恐怖とか。



そう言うの、あたしにだってたくさんあったけど。

でも、一番いい事だと思うんだ。



就職活動してても、なかなか決まらないあいつは、どんどん凹んで。

疲れてて。

でも。

見てるのが辛いくらいに、平気な振りしてて。





今日。

これから、あいつにあいます。

あいつは、あたしと会った後。

実家に一度帰ります。

そして、いろいろな話し合いをしてくる。




「りりかさんが、一緒に来年実家に帰ってくれたら一番早くない?」

「それは出来ない。子供たちの事あるから。せめて、ライラが高校に入るまでは、無理だよ」



ライラが高校に入るまで、後11年。



11年後、あたしたちはどうなっているんだろう。



2002年09月20日(金) 不倫しよう〜出会って2ヶ月から今。

あたしは、記憶になかった。

もう、覚えてなかった。



でも、あいつに指摘されて、いろいろ聞かされて、記憶の断片がパズルのように埋まって行ったんだ。




あたしたちがメールのやり取りをよくするようになり。

あいつから、「りりかさんが好き」と言われた。

あたしは冗談だと思って、適当にごまかした。

と思っていたんだけど。



あたしはあいつに言ったらしい。


「よし、じゃー不倫する?」





・・・最低。

どんなシチュエーションで言われたのかは、ほとんど覚えてないけど、飲み会の帰り道だったといわれた。




あいつは、一大決心で言ったらしい。

ちょうど、去年の今位か今よりもうちょっと後だったらしい。


胃が痛くなって。

頭も痛くなって。

酒は一気に抜けて気持ち悪くなって。



このまんま、倒れちゃうかも、と思うくらいの意気込みで言ったらしい。




その返事が。

「不倫する?」


あいつはその返事を本気にした。

やったー。

自分は付き合ったんだ。

不倫でも何でも、OKもらったんだー。



けど、それからも普通にメルとも見たいな状態。

職場でも仲間っていう感じ。

あれ?

なんか変じゃない?



そう思って、あたしにメールで聞いた。


「なんか・・メルとも見たいな関係ですよねぇ?」



あたしからの返事は。

「え?違うよ」


「じゃー、俺の事好きですか?」

「は?そりゃ、仲間だもん、当たり前」

「いや、そうじゃなくて・・・」

「メルともじゃないよ。バイト仲間だよ、友達だよ!」



あたしにこう言い切られたあいつは。






この人、自分で言った事、覚えてないんだ・・・

それとも、はぐらかされているのか・・・?

なんだよ、一人で沈んだり浮かれたり・・・

バカ見たいじゃん。


マジでむかつく。

なんだ、この女。

酔ってたら平気で、「不倫する?」なんて言うやつなのかよ。

最低じゃん。

ふざけんな!!!!



とか思ったらしい。





でも、あいつはあたしを嫌いになれなかった。

何だか分からないけど、一緒にいるだけで凄く安心する存在になって。

その空気が大好きで。

傍にいたい。


そう思うように、どんどんなって行ったらしい。





好きで好きで仕方ないから、あたしをよく見るようになり。

よく見ているから、あたしのちょっとした変化も感づいてしまう。

そんなちょっとした事を気づいてくれるあいつをあたしは気になりだし。




気がついたら、あたしも好きになってたんだ。




そして、今年の1月28日。






出会ってから半年。

あいつがあたしを想うようになってくれてから、4ヶ月。



あたしたちは、付き合うようになる。


それからさらに8ヶ月近くたった今。

今もあたしたちは一緒にいる。



これから先?

分からない。

でも、一緒にいられたら、いいな。と思う。



離れて暮らす。

違う事する。

生活が別になる。



いろいろなことあると思う。




でも、一緒にいられたら、いいな。


と思う。





あいつは。






来年、実家に帰ります。



2002年09月19日(木) 最初の気持ち〜出会ってから2ヶ月まで

最初。

あたしがあいつに抱いた印象は。


「最近の若者」

「バカっぽい」

「生意気」

「不真面目」



あたしは、はっきり言って、苦手だった。

茶髪で、パーマがかかっている髪はちょっと長くて、ピアス開けてたり、指輪してたり、ちゃらちゃらやってる大学生!って印象だった。

あたしが嫌いなタイプだった。

背が高くて、あたしを上から見下ろしているのも、何だかいやだった。

話し方も、むかついた。

敬語を使っているつもりなんだろうけど、カチンと来る。


「これはこうしてこうやるの。分かった?」

て聞くと、

「はい?」


「これは○○って言うの。分かった?」

て聞くと、

「○○ですか?」



疑問系。

何でも、疑問系。

一度切れた事があった。


「Hくんて、バカなの?分かってないの?分からないから聞き返すの?何で疑問系にするの?」



あいつは笑いながら、

「あ!癖?なんです・・・あ。またやっちゃったー・・・(笑)」




かなり、かっちーーん!と来た事を覚えている。



マイペース。

自分のペースを崩さない。

崩されたくない。

急がない。

合わせない。



「君、団体行動、向いてないよね」

「よくいわれまーす」




なのに。

いつからか、いつも傍にいるようになってた。

あたしの事をよく観察しているあいつに気づいた。



なんだったかなぁ。

いつだったか。

ふとしたことで、「こいつは思ってるより、いいやつかもな」と思う場面があったんだ。



ああ。

あれだ。

みんなでボーリング場のゲーセンにいたときだ。

タバコ吸いながらあいつはゲームしてたんだ。

そのとき、付けたばかりのタバコをいきなり消したんだ。

あたしが不思議がって見てたら。


「あ、お子様がいるから、ぶつかったりしたら危ないですから」

って、無邪気な笑顔で言ったんだ。

隣で小学生低学年くらいの子供が、あいつがやってるゲーム見てたんだ。

ああ、こう言うの気づくの、凄いなって思ったんだ。

ちっちゃいことだけど、凄く大事だなって思ったんだ。




それから。

あいつがRちゃんを好きだと聞いたあたしは。

おせっかい根性丸出しで。

好奇心もアリ。


「あたしが仲を取り持つよ!!!」

とか言って、メールしたんだ。


でもね。

Rちゃんとあたしの大親友のSさんがつきあっている事をあたしはSさんから、親友のよしみで、一番に聞いた。

しかも、仲を取り持つから!とかHに言ったそのすぐ後に。

あたし、Hの気持ちとかSさんの気持ち、Rちゃんの気持ち、いろいろな事考えたら、やるせなくなって。

「あたし、聞きたくなかったなぁ」って言ったんだ。



そして、その次の日かなぁ。

あたしは、あいつにメールした。


「Rちゃんの事、いっぱい好き?」

「いやー、りりかさんが一人で勝手に突っ走っているけど、可愛いなぁと思った程度ですって。何一人で盛り上がってるんですか〜」



あたしは、これはあいつの強がりだなって思ってた。

まだ、あいつはRちゃんとSさんが付きあった事を知らない。

だけど、きっと強がっているんだろうなぁって。



ばれないように。

SさんとRちゃんの付き合いは、最初は秘密だった。

それはSさんがバツイチだし、年齢差もかなりあるから。

あたししか知らないことだった。

だから、ばれないように。

周りに。

絶対にあいつにだけは。

あいつにばれたら、傷ついちゃう。

そう思ってた。





でも、Rちゃんがカミングアウトしたんだ。

飲み会で。

あたしは真っ青。

あいつを見ると・・・めちゃくちゃ笑顔だった。


あれ?

最近の若者は、落ち込まないんだ。

それとも、悲しさの裏返しかな?


なんて思って。




あたしたちのメールでのやり取りはそれからもずっと続いた。

内容は、バイトの事、学校の事、あいつの実家の事、友達の事。

いろいろだった。

そして、どんどんメールの中でお互いを知って行った気がする。


あたしの最初の印象とは違って。

ちゃんといろいろな事を考えているし。

真面目だし。



嫌いで苦手なヤツ、から、職場仲間の中でも、かなり好きな存在になってた。

もちろん、恋愛感情は抜きで。



仲間として、こいつはいいやつだな、好きだなぁって。



それが、去年の秋。

そのあと、あたしの記憶に全くなかった、ある事があった。

それはこの間の質問回答集で思い出す事になる。



2002年09月18日(水) いらいらいらいらー・・・

副作用の影響か。

朝から、いらいらと吐き気。

でも、仕事は行かなきゃ。

休めないし。

でも、辛いし。

寝てたいし。

笑ったりなんか出来ないし。


ああーー!いらいらするーーー!!!





あれもこれもぜーんぶ、Hがあたしを無理矢理病院に連れて行ったからだよ!!!



とか言う、どうしようもない、八つ当たりメールを朝から送りつける、あたしは最悪最低。




いつもの通り、あいつは優しい。

「大丈夫?今度は病院の次の日も休みを取れたらいいね・・・」

なんて、返してくる。

そんな優しさに、あたしはまたいらいらする。

怒りなよ、何で怒らないの?

君、悪い事してないし!!!

何で怒らないかなぁー、いらいらする!!!

怒ったら怒ったで、逆切れ返しするくせに。



・・・かなり、自己中。



「大丈夫なわけないじゃん。君はいいよね、大丈夫で!休み?取れると思ってるの?昨日の休みのために、今月後2回しか休めないんだよ!!あーあ、昨日は病院なんか行かないで、寝たかったー!」




改めて、今、あたしが朝送ったメール見ると、ほんとーに、どうしようもない人間。あたしって。

仕事で、バイトたちやもちろんお客さまになんかに当たれないもんだから、めちゃめちゃ、あいつに当たりまくり。

でも、あいつは全部低姿勢で、返して来てる。




「そっか、じゃ、その貴重な休みはゆっくり寝ようね」

「りりかさんは、頑張り屋だから、尊敬します」

「俺だったら、辛くて仕事行けないかもしれないよなー。凄いなぁ」



このメール見た当時は、「むかつく!!何にも分かって無いくせに!!」とか返してた。

今見ると、ものすごく優しくあたしを労ってくれているのにね。




で、夜になって、気分も落ち着いてきて、ごめんなさいメールした。



そしたら。


「ああいうときのりりかさんは、りりかさんじゃないから。薬のせいでああいう風なりりかさんになっちゃっているだけだから。だから、全然いいよ、俺にしか当たれないって言うのも、俺だからか!って、前向きな俺は考えられるからねー」



本当に、ごめんなさい・・・




薬のせいで、更年期障害のような副作用が出る。

ほんと、辛い。

最低な人間になってしまう。

でも、仕事の仲間や、子供たちに当たらないで済むのは。

あいつが全部受け持ってくれるからなんだよね。


ありがとう。



早く、治さなきゃね・・・



2002年09月17日(火) 病院にて

今日、婦人科の検診の日だった。

朝から行きたくなくて、あいつがモーニングメールして起こしてくれたんだけど、「行きたくない」って返したりしてた。


何で、行きたくないなんて言うの?



だって、生理来て無いから・・・

どうせ、注射だもん・・・




ライラを保育園に送る。

このまんま、家に帰って寝ちゃおう。

それで、あいつには適当な事言って、行った事にしちゃおう。






自宅の駐車場に付いたら、見覚えのある車。



「なーに、家に戻って来てんの?予約は九時からでしょ?もう15分しかないじゃん」

「なんで、ここにいるの?」

「絶対に、家に帰ってきて寝ようとか思っているだろうなぁって思ってね。見張ってた(笑)」

「後つけてたの???」

「違うよ、九時までここで待っているつもりだったんだよ。ライラ送って、真っ直ぐ病院に行くなら、九時まで待っても来ないでしょ。それで、来なかったら俺も病院に行こうと思ってた。けど、りりかさん、やっぱり帰って来るんだもん、がっかりだよー」




見透かされてる・・・

時間を潰してから帰ってくればよかった・・・

あ、でも、病院に行くつもりだったみたいだし、あたしが嘘ついて「行ってきた」なんて言ったら絶対に怒るだろうから、逆によかったか。



「行きたくないんだよ・・・」

「だめ!早く乗って!」

「やだー。やだやだ、やだって!!!」

「うるさい!乗るの!!」



無理矢理、あいつの車に押し込められる。

あたしも、観念して、おとなしくした。

これ以上嫌がったら、マジで切れるかもしれないしなぁ・・・

せっかく、こうして来てくれているんだし。




九時を過ぎたせいか、いつも通りか、二時間半待たされた。

でも、あいつと一緒に話したりしていたから、時間が過ぎるのが早かった気がした。

待っている途中、生まれて1ヶ月くらいの赤ちゃんを見た。

検診かな。



「かわいいね」

あたしが思わず声に出して言ってしまった。

あたしは、無意識に自分のおなかに手をあててた。

ホント、無意識に。


そしたら、赤ちゃんのおばあさんと見られる人が、話しかけて来た。



「初孫なんです」

「そうですか、おめでとうございます」

「ありがとうございます。何ヶ月ですか?」



あたしとあいつを夫婦と思ったんだろう。

夫婦で妊婦検診に来ていると思ったんだろう。




違います・・・

婦人科の検診なんです。

無排卵で。



なんて、言えるはずもなく。



「今、3ヶ月です」

なんて、嘘をついてしまった。

あいつを見たら、あたしを見て、ちょっと笑った。

その笑い方が、困ったような感じとか、嫌な感じじゃなくて。

自然に。

微笑んだって言う感じだった。





「じゃー、大事にしないといけませんね」

「はい・・・」

「元気な赤ちゃんが生まれますように」


おばあさんが、笑顔で言ってくれる。

そして、あたしのお腹をさすってくれた。


あたしは、泣きそうになって。

会釈だけした。



なんで、泣きそうになったんだろう?



嘘ついたから?

子供なんかいないから?

子供なんか出来ないから?

夫婦と見られた事が嬉しかったから?



今もよく分からない。






検診の結果、やっぱり無排卵状態は続いていて、注射をされた。

明日は、副作用を耐えながら、仕事かぁ。




あたしを送っていくとき、あいつが言った。


「さっきの。あのおばあさんとの会話。あれが、本当になったら、いいね」






わかんない。

本当になったらいいのか、悪いのか。

だって、あたしはもう妊娠なんか出来ない気がする。

何で、そう思うの?って聞かれたら分からないけど。



罰、なのかも知れない。



いろいろなもの、人の心を。


壊したり、傷つけたりした、代償なのかもしれない。



2002年09月16日(月) 恋人に送る質問集の答え〜あいつ編

昨日のあたし編に続いて、あいつ編です。

ほんっと、ごめんなさい。

日記じゃないですね・・・すいません。



ちなみに、( )の内容は実際には書いてありません。

あたしの思った事です。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1あなたの名前は?

>>H

2大切な人の名前を教えてください

>>りりか(呼び捨てするなんて、珍しいー)

3その人と知り合ったのはいつですか?

>>去年の夏

4知り合ってどのくらいでその人の事好きになりましたか?

>>2ヶ月くらい(全く覚えてないんですが、この頃いろいろあった見たいです。この質問の答えを見て、あたしが「2ヶ月ー??」って突っ込んで、「覚えてないの?」と言われたりして・・・今度詳しく書きます)

5その人の誕生日・血液型・星座は分かる?

>>分かってる

6その人はあなたの事をどのくらい想ってくれてますか?

>>すっごく(当たり!(笑))

7思い出の場所をあげるとしたらどこ?

>>お台場

8どうしてそこをあげたか理由を教えてください

>>始めて二人きりで出かけた場所だから

9今、どのくらいの頻度で会ってますか?

>>週に3,4日

10それに不満はありますか?あなたの理想は?

>>不満はないけど、毎日会いたい。

11会えなくて寂しく思う時はありますか?

>>多々ある。いつも。

12もし今、浮気されたら?さよなら?許す?殺す?

>>さよなら

13その人と何をしてる時が一番幸せですか?

>>ベットでぎゅーしているとき(ベットで、って・・・場所特定されちゃうの?)

14エッチは好きですか?

>>まぁまぁ

15丸一日2人で居られたら何したい?どこ行きたい?

>>りりかさんが行きたい所にお出かけして、「楽しかったー。また来たいね!」って笑顔で言われたい。

16その人はあなたとのエッチに満足してますか?

>>分からない・・・

17その人のどこが好きですか?

>>雰囲気(実際には「霧」囲気になってて、かなり突っ込みました(笑))

18あなたはその人とのエッチに満足してますか?

>>かなりしてる

19その人の嫌いなとこは?

>>浮気しようかなぁって言うところ(言ってないじゃん!!)

20その人を大切だなーとしみじみ思うのはどんな時?

>>いつも

21その人はあなたの外見について何と言ってすか?

>>特に聞いてない(特に言ってない)

22その人はあなたの性格について何と言ってますか?

>>ばかっぽい((笑))

23その人の外見はどんな感じですか?

>>やせてる(他にないの・・??)

24その人の性格はどんな感じですか?

>>きついけど、根は優しい

25その人の好きな食べ物は?

>>焼きうどん(たまたま焼きうどん食べたいって二日連続で言っただけです・・・)

26その人の好きな人は?

>>俺

27その人の嫌いな食べ物は?

>>魚介類全般(全般じゃないけどね・・・)

28その人に何か一言どうぞ

>>これからも仲良くいようね!

29これからも一緒に居られそうですか?

>>もちろん!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


お互いに、お互いの回答を持つ事になりました。



なんだかね、嬉しい。

だって、思い出の場所が一緒って嬉しい。

お互いに違う場所を思い出ってなったら、嫌だもん・・・



まだ付き合っていたわけじゃなかったけどね・・・お台場の頃は。

でも、あの頃から意識し始めたのも確か。

だから、思い出なんだよねー。



2002年09月15日(日) 恋人に送る質問集の答え〜あたし編

お友達の日記に、彼に送ったって言う質問集がありました。

それ見て、凄くうらやましくて。

いつか、あいつに答えてもらいたいなぁって、ずっと、思ってた。





それで、あたしも書いて、あいつにも書いてもらった。

その結果を、提供してくれたお友達に報告のためにも、日記に載せます。

なので、私信状態です。

飛ばしてくださってOKです。



本当は最後に後一問質問があったんだけど、それはかなり恥ずかしかったので、消しました。

だって、最後の質問が。


『シックスナインは好きor嫌いですか?理由もね 』

ってやつだったから。



したことないんだもん・・・したくないし。


ちなみに、( )の内容は実際には書いていません。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

1あなたの名前は?

>>りりか

2大切な人の名前を教えてください

>>Hくん

3その人と知り合ったのはいつですか?

>>去年の・・・7月か8月。 (あ・・・あやふや)

4知り合ってどのくらいでその人の事好きになりましたか?

>>去年の暮れか今年の始めだから、知り合って半年弱。

5その人の誕生日・血液型・星座は分かる?

>>分かってます。

6その人はあなたの事をどのくらい想ってくれてますか?

>>10段階で8くらい。

7思い出の場所をあげるとしたらどこ?

>>お台場

8どうしてそこをあげたか理由を教えてください

>>あたしたちは、お台場から始まった気がするから。

9今、どのくらいの頻度で会ってますか?

>>週に3回くらい。

10それに不満はありますか?あなたの理想は?

>>全然ない。今のまんまでいいです。

11会えなくて寂しく思う時はありますか?

>>いっぱいある。

12もし今、浮気されたら?さよなら?許す?殺す?

>>殺す!嘘嘘。さよならーします。

13その人と何をしてる時が一番幸せですか?

>>ぎゅーしてよしよしされているとき

14エッチは好きですか?

>>嫌い。

15丸一日2人で居られたら何したい?どこ行きたい?

>>どこにも行かないでいいから、ずっと話しながらぎゅーして欲しい

16その人はあなたとのエッチに満足してますか?

>>してないと思う。

17その人のどこが好きですか?

>>あたしを子供みたいにしてくれるところ

18あなたはその人とのエッチに満足してますか?

>>秘密!

19その人の嫌いなとこは?

>>「はい、終了!」って投げやりにいうとこ。物事をやる前から「無理」だと決め付けるところ。

20その人を大切だなーとしみじみ思うのはどんな時?

>>ぎゅーされてめちゃめちゃ落ち着いてくるとき。

21その人はあなたの外見について何と言ってすか?

>>めちゃくちゃかわいい!←言ってない?(調子に乗りました・・・)

22その人はあなたの性格について何と言ってますか?

>>自己中。八方美人。


23その人の外見はどんな感じですか?

>>背が高いー。

24その人の性格はどんな感じですか?

>>ふんわりしている。優しい。


25その人の好きな食べ物は?

>>鶏のから揚げ

26その人の好きな人は?

>>あたし・・・だよね?

27その人の嫌いな食べ物は?

>>赤身のお刺身

28その人に何か一言どうぞ

>>眠いよー。マジで就職決まったらいいね。(夜中に書いたので・・・)

29これからも一緒に居られそうですか?

>>Hくん次第

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


あたしの答えを先に渡したんだけど、自分で回答してから読んでね、と言ってあった。

あたしの答えに左右されないように。

生真面目に、あたしの答えを読まないで、読みたいのを我慢してから、書いてくれました。




あいつから、あたしの回答に対する感想は。



「かなり嬉しいけど、問い18の、『秘密』って、ありなの?そんなのありなの、おかしいよ!ちゃんと答えて!!!」





秘密です。



2002年09月14日(土) ライラの頑張れる素

ライラは2歳から、保育園に通っている。

正確には、1歳と6ヶ月から。

最初は毎朝泣かれて、もう仕事辞めてライラと一緒にいようかな・・・と思ったくらいに、辛かった。



ある日。

当時まだ飴玉は怖くて食べさせられなかったんだけど、棒付きの飴なら、大丈夫かなって思って、お迎えのときにあげた。

そしたら、大喜びで、「明日もこれ買ってね」と言った。(まだ赤ちゃん言葉で、親だけが聞き取れるような言葉で、だけど)

次の日、朝泣かなかった。

「飴、買っておいてね」と涙を浮かべつつ、手を振ってくれた。



こんな小さい子に、あたしは何無理させているんだろう。と、凄く胸が苦しくなった事を覚えている。




それ以来、もう3年半。

ライラにお迎えのときに棒付きの飴をあげるのは日課。

ライラが一日頑張れる素、なんだよね。

だから、買いおきしているんだけど(一日に一個ってライラとは約束になってて)たまに切らすと、うるさい・・・

30円の飴が、100円のお菓子を買わされるはめになったりする。

3倍返しか・・・




かなり前に。

あいつがあたしの車に乗ったとき。

「この飴、一個ちょうだい」

って言った。

「これはね、ライラが・・・」

と、保育園に入ったときからの話をしてあげたときがあった。

まだ、ライラにあいつが会ったことない時期だった。




それ以来、あいつはあたしの車に乗るときに、必ず、

「コンビニによってください」

と言う。

で、飴を買っておいてくれるようになった。

乗らなくても、車の中の飴をチェックして、在庫が減ってくると、買い足して渡してくれる。




ライラはあたしがいつも買っていると思っているけど。






こんな小さい事なんだけど。

あたしには、あいつとライラがつながっている事だと思いこんでいる。

途切れなければいいな、と思っている。




だって。

ライラの頑張れる素が。

あいつのおかげって言う感じが、凄く凄く、嬉しいんだもん。




くだらないけどね。



2002年09月13日(金) 手紙

今日、あいつが来た。

職場に。

お客さまとして。



珍しい。

一人で来る事なんか、めったにないのに。

しかも、就職活動帰りらしく、スーツで。




あたしは、あまり根に持つほうじゃなく(忘れっぽいから?)喧嘩してもすぐ仲直りって言うか、喧嘩していた事も面倒になってしまうんだけど、今回は何だか、引きずっていた。

だから、あたしは厨房から出ないでいた。

とは言っても、うちのお店はオープンキッチンだから、丸見えなんだけどね・・・



バイトの子たちがあまりにもあたしがだんまりだから、気を使ってくれて、「厨房の作業、変わりますから、フロアに出たらどうですか?」とか言う。

「ううん、中途半端で終わらせられないから」とか何とか言って、実は行きたくないだけ。

そのうち、あいつは会計をしてた。

結局、一言も会話無し。



会計したバイトの子が、ニヤニヤしながら戻ってくる。

「なんだよ?」

「いやー。今帰られたお客さまからりりかさんにです」

バイトの子が手にしているのは、キティちゃんの封筒。

「何?」

「何って・・・Hさんから預かったんですよ、今」

「あ・・・ありがとう」

「いいえ!!!」

やっぱり、にやにやしてた・・・恥ずかしい。

こんなんじゃ、上司の威厳も何もあったもんじゃない・・・

て、最初からないんだけどね。(笑)




て言うか、こんな可愛いキティちゃんのレターセット、買うの勇気いっただろうなぁ・・・とか思った。

あたしが、キティちゃん好きだからか・・・

にしても、可愛い・・・(キティちゃんがね)





休憩中、店長室でこっそり読んだ。

鍵まで掛けて。(笑)




手紙って、緊張しますね。メールだとすらすら打てるのに。

なんだか、ほんっとーに小さな事で、俺は怒ったり、いじけたりしちゃってますが。

でも、今回の事ばかりは、譲れません。

やっぱり、頑張って、近くで就職先を見つけます。

フリーターって言うのは、やめます。


いっぱい、迷惑掛けて、ごめんなさい。

これからも、いろいろ言い合いながらも、話し合って行きましょう。

辛い話とか、重い話とか、いろいろあるけど、楽しい話も嬉しい話もたくさん出てくるし、今まで起こった辛い事とか重い事とかが、全部思い出になって、今度は懐かしい話になるんだと思うから。


だから、思った事、言ってくれてOKです。

俺も言うから。容赦なく。







一部抜粋。

こんな感じの内容。



なんだか、嬉しかった。

決して綺麗とは言えない字で、一生懸命書いたんだろうなぁって言うのが伝わって来て。

すごく、幸せな気分になった。




でも、メールはしない。




返事を手紙で書いて、明日の夜、渡すつもり。

今から考えよう。

あたしの今思っている事とか。

感じている事とか。

そう言うのうまくまとめようって思う。


ううん、まとまらなくてもいいんだ。




読みにくかったり、意味が分からなくても。




きっと、伝わるよね、って。

あたしも伝わったよって。


思うから。



メールじゃなく、手紙って言うのも、凄くいいなぁって、実感した一日。



2002年09月12日(木) 頑張る

今日も面接だってメールが来てた。



頑張れ!

頑張ろう!


あたしも、頑張るよ。

君が、前に言ってくれたみたいに。


一緒に、頑張ろうね。





そう、心の中で思ったけど、あたしたちの昨日からの喧嘩は続いている。

だから、口には出さない。メールにも書かない。




「あたしもこれから9時間拘束されます。今週は土曜日も出勤になっちゃいました」


「そか、お疲れさま!」







君も、疲れているよね。

頑張ろう、一緒に。



2002年09月11日(水) 分かってないのはどっち?

夜、あいつが会いに来てくれた。

家の下に車を停めて、車の中でちょっと話した。




だんな様と喧嘩になった事、内容までは言って無いけど、知っているから、心配してくれてた。

「もう、仲直りしたから、平気だよ」

って、言った。

「そっか」

って、言われた。


詳しくは、聞いてこない。

聞きたいのは山々なんだろうけど、聞いてこない。



お友達の日記にあった、彼氏(彼女)に送るアンケートを印刷してあったから、それを渡したりして。(あいつに書いてもらったら、日記でアップする予定!)

それから、くだらない会話して。

したら、あいつが。



「今日、また不合格の連絡来ちゃったよー・・・」


そう、就職活動中。

なかなか、内定なんか出ない。

不景気だもんね・・・


「そっかー・・・大変だよね・・・」

「んー。この近辺にある会社、全部受けてやる!位の勢いだよ!」


あいつは、来年の春に一緒に暮らすために、この辺で探している。

通勤圏内、片道2時間以内だとか。

そして、研修期間とかで遠くに行った友達の話も聞いたらしく、そう言うのがない会社、とか考えているらしい。

その上、給料がそこそこいい会社。



なんだか・・・狭まるよね。範囲が。

だから、凄くあたしは悪いなぁって感じる。

あたしは、引っ越すつもりはない。

子供たちの学校の事もあるし。

今住んでいる公団が、4LDKと言う広さの上、家賃も格安だし、母子家庭になったらもっと安くなるらしいし。

こんないい条件の家なんか、他にないし。




それで、あたしは提案。


「ね。別にこの辺とか考えないで、もっと視野を広めて見たら?そしたら、あるよ、きっと。選びすぎちゃって、選択肢が余りないじゃない?」

「りりかさん、引っ越すつもり、あんの?」

「ないけど・・・」

「じゃー、だめじゃん」

「だめじゃないって。就職してしばらくは別々に住んだり、遠くだったりしても、仕方ないよ。あたしは平気だよ?」

「俺が平気じゃないんです!」



その後、言い合いになって。

しまいには。


「フリーターでもいいやー。それで、りりかさんみたいに、バイトから入って、社員になるっていう形でもいいかなぁ」

「そんなうまく行かないでしょ。だいたい、社員登用制度がある会社かどうか調べてから、バイトとして入らなきゃじゃん」

「そんなの、調べるよ」

「でも嫌。もしも、社員になれなかったらどうするの?」

「うーん」

「あんな高い大学を留年して5年間行かせてくれた親御さんに、就職先がアルバイトって、悪いじゃん!」

「親は関係ない」

「関係なくない!」



車内は険悪になりつつ・・・あった。



「分かってないよ。りりかさん、全然俺の気持ちとか分かってない」

「分かってるよ。でも、仕方ない事もあるし、やらせたくない事もあるんだよ」

「仕方ないからって、離れるの?変だよ、そんなの」

「別れるわけじゃないよ?離れて暮らすけど、付き合っているんだよ?」

「離れたら、俺は不安だよ」

「なんで?」

「りりかさんが、辛くて傍に誰かがいて欲しいときに、いてやれないじゃん。そんなとき、りりかさんの気持ちが揺れちゃうのが怖い」

「揺れるって・・・そんな簡単な気持ちじゃない!」

「分かってるけど、いてやれない、いてくれないっていう不安が大きくなっちゃう気がして、いやなの!」



そう言う気持ちは嬉しいけど。

一緒にいつもいてあげたいって思ってくれる気持ちは嬉しいけど。

やっぱり、悪い気がしてならない。

あたしが、「どこでもいいよ、あなたと一緒に引っ越すよ」って言えば、済む話なの?

でも、そこまで子供たちに負担をかける事は出来ない。




あたしがやっぱり、いやだなって思うのは。



あたしのせいで、いろいろと大変な思いしながら、就職活動して、疲れきっているあいつを見る事。

こう言うとき、ものすごく、あたしは自己嫌悪に陥る。




でも、後悔はしないって決めたんだから。

別れればよかった、とか、絶対に思ってない。




頑張って!

でも。

疲れないで。





あたしの気持ちは。

こんな感じ。







「とにかく、面接受けて受けて、受けまくる。就職決まれば、りりかさんとこんな言い合いしないで済むんだしね!!」





半ば、半切れのまま、あいつは帰って行きました。





あいつが、精神的に疲れないうちに。

どうか、就職先が決まりますように・・・



2002年09月10日(火) 仲直り

あと、半月で、あたしが「既婚」と言う欄に○しなきゃならない状況が終わる。

来月からは、「未婚」に○するんだ。

不思議な感覚。




だんな様とは、仲直り?をしました。

あたしから電話して。

謝りました。

いいすぎた事。

ごめんなさい。

って。



だんな様も、「酔っていたせいで、言わないでいい事まで言っちゃったから、おあいこだよ」と言ってくれた。



そして。



「本当に、りりかと子供たちが幸せになればいいと思ってるんだよ。今までいっぱい辛い思いとか寂しい思いとかした分、そんなの消えちゃうくらいに、彼がりりかを幸せに出来たらいいと思う」




あたしは、泣きながら、「ありがとう」って言った。





「俺は平気。こんないい男、しかも若社長!女がほっておかないって!」



だんな様は笑ってた。

あたしは、笑えないでいた。

真剣な声で、あたしは言った。




「本当に。あたしがいっぱい傷つけちゃって。それ全部癒してくれる人があたしじゃなくて、ごめん。あたしがパパに付けた傷、消せなくて、ごめんね」


だんな様は、やっぱり、笑ってた。


「また、近いうち、仕事片付き次第行くからさ!プレゼント、用意しないでいいからなーって、自分から言うなって?(笑)」




そう、もうすぐ、だんな様の誕生日。

ライラの誕生日の前日。





ライラが生まれるとき、あたしはだんな様の誕生日のお祝いの後、破水した。

だんな様は、あわててたっけなぁ。

あたしは、一人落ち着いて。

新しいタオルを持ってきて、なんて淡々と言って。

だんな様は「救急車、呼ぶ???」とか言って。



結局、まだ生まれそうもないからって言われて、だんな様だけ帰宅して、だんな様が自宅で熟睡している間に生まれちゃったんだっけ・・・

あとで、「パパってば、3人とも出産のときいないんだから!!」って怒ったよなぁ、あたし。





「何か欲しいもの、あるの?」

「別にないよ。冗談だよ、いいよ」

「なんでもいいよ?高くなければね」

「うーん・・・考えておくよ」

「買う時間、なくなっちゃうじゃん」

「メールする」






当たり前のように。

今まで一緒に過ごしてきた、誕生日やクリスマスやお正月。



今年のクリスマスは、一緒じゃないのかなぁ。



凄く不思議な感覚。




実感はわかない。

頭では分かっているのに。

実際、そのときが来なきゃ、きっと分からないんじゃないかって思う。



それに。


今年のクリスマスは、子供たちのために、だんな様も一緒に5人で過ごすかも知れないし。

分からないけど。



毎年当たり前のようにやってた、ライラとパパの合同誕生日。



もう、一緒には、やらなくなるのかな・・・



2002年09月09日(月) メールのお返事

昨日の日記を読んで、いろいろなメールが来ました。

励ましのメールもあり、明らかに怒っているメールもあり。



そんな中で、怒っていらっしゃるけど。

とても静かな口調(文章)の方のメールがありました。

返信を日記で。

と、あったので、載せさせて頂きます。




>>りりかさん


>>今まではずっとずっとあなたの日記を応援しながら読んで
きました。
「罵倒メールが来た」と日記に書いてあったときは、何度
も「そういう人は嫉妬しているだけだから、気にしない方
がいいですよ」ってメールしようと思いました。
ほんとに、私はあなたのこと、応援して、心配して、ずっ
と気にしていました。


ありがとうございます。



>>でも、今日の日記を読んで、もう応援できなくなりまし
た。

>>離婚に同意したご主人の前で、彼とメールするって、あな
たの神経はどうかしています。

>>自分が、ご主人の立場で同じことをされたらどんな気持ち
がしますか?


とても、悲しい、辛い、気持ちになると思います・・・


>>ご主人には色々恨みつらみがあるんでしょうけど、それは
本当に人の心を踏みにじる行為です。
ご主人に罵倒されても仕方ないんじゃないですか。
それくらいの、ひどいひどい行為です。



今思うと、本当にそう思います。


>>それを逆ギレして、罵倒し返すって、あまりにもご主人が
かわいそうです。

>>あなたは、人の心を踏みにじる行為をしても、それに気づ
かない人間なんですか。
そう思うと、今まで応援していた自分が馬鹿らしくなりま
した。
日記では離婚にいたったのは、不倫に走ったのは理解のな
いご主人のせいみたいに書かれているけど、そんな人の心
をめちゃめちゃに傷つける行為をしながら、その行為のひ
どさに気づかない無神経なあなたなら、あなたにもいっぱ
い悪いところがあるんじゃないんですか。



あたしにも悪いとこ、もちろん、あります。あたしは、一方的に、だんな様が悪いと思った事は、今でもありません。あたしのわがままさ、勝手さ、我慢のなさが、こう言う結果になった事も、分かっているんです。



>>今までは、夫婦関係においてあなたが被害者だと思ってい
たけど、あなたの行為を見る限り、そしてその自分の行為
に対する意識のなさを、意識しないままに日記に書いてい
るあなたを見る限り、ご主人も十分被害者です。



意識しないまま、じゃないんです。あたしは、ここでは全部出そうって思っているんです。思ってる事、あった事。奇麗事ばかり、自分に都合が悪い事は書かないと思えば、いくらでも日記の中なんて、出来るんです。でも、あたしは、もちろん罵倒メールもたくさん来るだろうな、と思いつつ、載せました。叱って欲しいのかもしれませんね。または、第三者の冷静な目から見た場合の意見を、聞きたいのかもしれません。

そして、だんな様は、もちろん被害者です。あたしの、勝手な行動で、人生を大幅に狂わされた、被害者だと、あたしも承知しています。あたしは、どんなにいろいろな事(今までのだんな様との辛い生活とか)を差し引いても、加害者なんです。倫理観がない事をしたのは、あたしですから。


>>このメールに対する返信は、できれば日記の中でしていた
だけませんか。
きっと、同じようにあなたの行為に、ご主人が感じた痛み
の何分の一かを感じて、心を痛めた人がいっぱいいるでし
ょうから。



そうですね。

前に、だんな様に不倫されていて、苦しんでいる方から、メールを頂きました。結婚する前、付き合い初めからずっと、だんな様に他に好きな人がいたと言う方でした。

だから、りりかさんに言えるのは、ちゃんと綺麗さっぱり別れてから、彼とでも何でも、一緒になってください、平行で付き合わないでください。と言う事でした。

自分が同じような事をされている。自分は、りりかさんのだんな様の立場ですって。あたしの日記を読んでいて、苦しいって書かれていました。

昨日の日記を読んで、ますます不快になった方も、大勢いるかもしれませんね・・・



ただ、あたしがいいたいのは。


ここが、いくらネット上の公開のものだとしても。

「日記」であると言う事。


ランキングを気にしすぎて、思った事を書けない時期がありました。

罵倒メールが怖くて、自分がしたひどい事を書かない時期がありました。



自分が思った事。

感じた事を、書き綴って行きたい。

そして、誰かの目に触れて。

それは、あたしが全く知らない誰かで。

あたしの事を全く知らない誰かで。


共感されたり。批難されたり。


そう言う事があるから、あたしもまた違った観点から見る事が出来る。



ここで、日記を書いて、あたしはずいぶん、いろいろな事を考えさせられ、お友達も出来て、よかったって、思っています。








見られていると言う意識を持ち。

なおかつ、素直に吐き出せる場所。



それが、ここなんです。

ネットと言う、匿名性の高い場所だからこそ、出来るのかもしれませんね。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


昨日、夕方前に、実家から帰宅しました。

だんな様はいませんでした。

自分の実家に戻ったみたいでした。

掃除がしてあって、洗濯ものがたたんでありました。

きっと、だんな様なりの、謝罪の気持ちなんでしょう。



でも。



あたしに謝罪する必要なんかない。

あなたは、悪くない。



たたんである洗濯ものを見たとき、自然に涙が出ました。




あたしだったら。

あたしが、だんな様の立場だったら。




こんな風に、出来ない。




そう思いました。



今更ながら。



立派な人だったんだと思いました。






考えて見たら。


妊娠が発覚したとき、だんな様は19歳で、定時制の高校生でした。

卒業まで後ちょっと、と言う時期でした。

バイトしてただんな様は、すぐに仕事を見つけ(ちょうどバブルがはじける直前だったので、就職は楽に見つかりましたが)、あたしとお腹の子供を守ろうとしてくれました。




いろいろとありましたが。



あたしと子供たちの生活を守るためだったら、どんな事でもしてくれました。




それなのに、あたしは、仕事仕事、と言うだんな様に疲れていました。

だんな様も疲れていたのに、あたしばかり疲れているように思えてなりませんでした。



かまってくれない。

会話もない。

だからといって、外にも出してくれない。



あたしばかり辛いように思えていました。




そして、勝手に面接に行って、無理やり納得させて、仕事を始め。

仕事が面白くなり。



今度は逆に、あたしが仕事と家事の両立に疲れ始めて。



気がついたら、だんな様を見ていませんでした。




そして。

あたしの気持ちが他に行ったのは、今から6年前です。



そのときも、離婚話が出ました。

いっぱい話し合いました。

あたしが嫌だと思ったところも、いっぱいいいました。



そして、あたしたちはやりなおす事になりました。






ただ。


あの時と今、違うと言えば。

あたしは、あのときの彼を、好きで好きで仕方がない、と言う思いではなかった。


ワクワク感。

ドキドキ感。


そんな気持ちだけ、楽しんでいました。

だから、だんな様とセックスも出来たし。

全然割り切れていました。



ばれてしまったとき、あたしは自由になりたい一心で。

このトキメキ感を失うのが嫌で。

そんな気持ちだけで、離婚を考えました。



でも。


離婚する、となったら、突然相手に対して、余り感情がない事に気がつきました。

自由に会える、と分かったら、楽しいと言う気持ちが薄れて行くのが分かりました。

あいつとあたしの関係が、ゆっくり回る観覧車だったとしたら。

その彼とあたしの関係は、ジェットコースターでした。




そんなときに、友達に質問されました。




「もしも、船の事故かなんかで、海に投げ出されて。一人分しか摑まれない板があったとしたら。彼はりりかに渡すかなぁ?自分はいいよ、って、言うかなぁ?逆に、りりかは彼にその板を渡せるかなぁ?」




答えは、見えていました。





同じ質問を、ずいぶん後になって、だんな様にした事がありました。

だんな様は笑いながら。

「順番こで、摑まろうか?疲れたら、交代、見たいに。それまでは泳いでしのごうよ、助けが来るまで」

と、いいました。




きっと、だんな様はあたしに板を渡すと、そのときあたしは、思いました。

あたしも、だんな様に渡そうと思いました。





時間は流れて。

今、あたしは同じ質問をされて、だんな様に渡すか?って言われたら。





あの、6年前に答えた事と、同じ。









「りりかは、彼に渡せるの?」





「渡せない。だって、感情がないから」



2002年09月08日(日) 夫婦喧嘩

だんな様と、土曜の夜中(今日の日付に変わって)もずっといろいろ話してた。

だんな様は飲んでいたので、ちょっと酔ってた。

話しながら、何度かあいつから携帯にメールが来てて、それを返した事があった。

でも、4時間くらいの間に3回。

本当はもっと返したかったけど、だんな様と話しているときとかにメールするのも悪いかな、と思って、だんな様がトイレに行った時とか、会話が途切れたときを見計らって、返事してたんだけど。

で、3回目の返事をして、すぐまた返事が戻ってきたとき。



だんな様が言った。





「お前はいいよなぁ」

って、最初は静かな口調だった。

「何が?」

最初は、あたしも訳が分からなかったから、笑顔で聞いた。

「楽しそうで」

「楽しそう?」

やっぱりあたしは、意味が分かってなかった。

「楽しそうだよ」

「え?え?なにが?」

「何がって・・・離婚するって言う状態って、普通じゃないわけじゃん?でも、りりかは楽しそうだよなぁって思ったんだよ」

「そんなことないよ」

「俺はさ、一人になるわけじゃん?でも、りりかは違うんだもんなー。楽しい毎日が待ってるわけじゃん?」

もしかして、メールのやり取りしてる事で、腹立て始めてる?

って、ようやく、あたしが今、怒らせちゃっていると言う事に気づく。




「あ・・・いろいろと、問題とか悩みもあるよ?」

「そりゃーまったく悩んでもなかったら、おかしいだろ、頭」


最後の「頭」って所で、ちょっとカチンと来た。

でも、あたしは低姿勢。

あたしのわがままから、始まった事なんだから、あたしが我慢しなきゃ・・・とか思って。


「ごめん」

って、謝った。



「何に対して、謝ってるの?」

「こうして話している最中に、メールとかした事・・・」

「まー、それもなんだかなぁって思ったけど。そんな小さい事言ってるんじゃなくてさ。りりかは、楽しそうだって事。離婚万歳!見たいな?」

「そんなことないよ!!!」

「じゃー離婚したくないんだ?」

「・・・。」



言葉に詰まる。

離婚したくないの?したいの?って言われたら、したい。

それは、もう決めた事。

あたしが、自分勝手に幸せになる道を、選んじゃったから。

選びたかったから。




「よそうよ・・・」

「いや、はっきり言いたい。りりかは、追い詰めたよね、俺を、結局」

「・・・」

「食べられないとか言う、甘えた事言って、騒いで、離婚しなきゃ死んじゃうって言うプレッシャーを与えたんだよ」

「・・・ごめん」

「ほんとは、食べられたんじゃないの?なのに、食べなかったんじゃないの?」




あたしは、悲しくなった。

本当に、本当に、食べられなかったんだ。

あいつと別れるって決めて、別れて。

何もする気力もなくて。

食べるって言う意識がなくなったんだ。

苦しかったよ。

食べられるなら、食べたいって、思ったよ。

仕事にも支障が出るし、いつもだるいし、子供たちの相手さえ辛いくらいになって。



でも、そんな風に、狂言みたいに言われて。

あたしは、悲しくなった。



悲しくて、悲しくて。

でも、泣くのは嫌だって思って。

なんか、負ける気がして、泣くのはいやだって思って。




唇をきゅっと、かみ締める。




だんな様は、攻撃する手をまだ緩めない。



「俺だって、りりかの事好きで、愛してて。それで、別れるって決めて、苦しかったし、辛いけど、食べられるよ?確かに食欲は余りわかなくて、酒とつまみ、見たいな感じばっかりだったけど。でも、食べられるよ?」



そんなの・・・

あたしとあなたの、精神の強さの違いなんじゃないの?



または・・・



「あたしのこと、そんなに好きじゃないからじゃないの?」



つい、口に出してしまった。

悔しくて。

でも、口を開いたとき、一緒に涙もこぼれた。




「ばっかじゃねーの???」



だんな様が怒鳴る。



「なんで、そんなに好きじゃないんじゃない?なんていえるの?お前、狂ってるよ。俺がどんだけ、お前の事を考えて、苦しんでいるか、分からないの?あ、そりゃ、分からないかー!だって、りりかには、あの大学生がいるんだしね!!!」

「あいつに、お前は狂わされたんだよ。きっと、頭だけじゃなく、人生も狂うよ、お前の!!!」



あたしは、言い返せないで、嗚咽を漏らして泣き続ける。

さっきまで、一緒に買い物に出かけた、だんな様じゃないみたい。

あたしが傷つくだろうと思う事を、どんどん言う。

でも、あたしが付けた傷は、きっとこんなものじゃないんだろうと、冷静に考えるあたしもいる。




「りりかは、冷静になれてない!普通に考えて見ろ。20歳そこそこの大学生に何が出来るんだ?たとえ卒業したって、この不景気、どうやって食っていくんだ?お前と子供たちを養うとか言ってたな?どうやって?フリーターでか?そんな生活に疲れて、あの彼はお前と子供たちを捨てるんじゃない?で、それでまた、食べられないーとか、お前はバカみたいになんの?で、彼は助けてはくれないと。でもね、そう言う男だと思うよ?人のもの欲しがるような、子供だからね、あの男は。手に入ったら、もうどうでもよくなるんだよ」


言い返さないで、全部聞いていようって決めたけど。

何だか、我慢出来なくなった。

泣いて、興奮しているあたしがいる。



「あたしは、一緒になるつもりはないもん!」

「あぁ?」

「あたしは、再婚するつもりはない!!!」

「再婚しなくても、付き合って行くんでしょ?それでさ、彼に捨てられたら、お前はどうすんの?って言ってんの」

「どうもしない!」

「どうもしないー?んなわけないじゃん。お前は、きっと、俺が今味わっている苦しみを味わうんだよ。愛する人が自分から去っていく悲しみとか?自分がした事は戻ってくるんだ。覚えておくんだな」



頭ががんがんした。

なんで、こんな事いっぱい言われなきゃいけないの?

なんで、最後の最後まで、こんな風に言われなきゃならないの????



あたしは、冷静さなんか失ってた。

とっくに。



「あんたが、そんなんだから。そんな風に、嫌な言い方しかしない人間だから、あたしはあんたなんかに愛情なんかなくなったんだよ!!あんたこそ、自分が今まであたしにして来た事、全部精算されるくらいの勢いで戻ってきたんじゃないの???だから、こんな風になったんじゃないの!?」





今考えると、ものすごくひどい事を、あたしはいってる。

でも、全然考える余裕なんかなかった。

もう、だんな様なんか大嫌い、顔も見たくない、絶対に別れて正解!!!位に考えてた。




だんな様は、黙ってた。

きっと、ものすごく凹んだんだと思う。



あたしは、泣きながら寝室に行って、そのまんま寝た。



朝起きると、だんな様はリビングのソファーで寝てた。

お酒も、かなり減ってた。



あたしは、なんだか、だんな様と顔を合わせるのが嫌で。

子供たちを連れて、そのまんま実家に行った。






これが、最後の夫婦喧嘩になるのかな・・・



って、実家に行く途中の車の中で、考えた。



2002年09月07日(土) やり直せたら。

夕方、だんな様が帰って来ました。

荷物を取りに来たのと、一緒に夕飯を食べるためにです。

「鍋にでもしようよ」

と、だんな様が言って、材料も買ってきてくれました。

材料を切ってたら、だんな様が手伝ってくれました。

2人で、用意をしました。

用意しながら、「今日は寒いねぇ」とか話していました。


あたしは、豆腐ばっかり食べていました。

そしたら、ライラが「ママがお豆腐ばっかり食べるから、ライラも食べたいのにないじゃん!」と、怒り出しました。

なので、あたしは「買ってくるよ」と、目の前のコンビニに行きました。

そしたら、だんな様も一緒に来ました。


買い物が終わって、だんな様が「荷物持つよ」といいました。

豆腐2丁です。

重いものじゃないです。

でも、あたしは嬉しかった。


だんな様は買い物の荷物を持つ、と言う事が嫌いでした。

あたしが妊娠中、おなかが大きくて、どんなにふうふう言ってても、荷物は持ってくれませんでした。

あたしが「持ってよ」って言っても、「恥ずかしいじゃん、男がスーパーの袋とか持つの」と言ってました。

冷たい人間だな・・・と、あたしはそのとき思っていました。

だから、だんな様に荷物持ちを頼む、なんて事を、考えなくなりました。



そんな話を、子供が寝てから、しました。

あたしは、笑い話のつもりだった。



だんな様は。

「そういう小さい所から、どんどん溜まって来ちゃったんだね。やり直せたら、って思うよ。りりかと出会った所から、全部、やり直せたらって思う」



あたしは、何も言えませんでした。

あたしが、押し黙っていると。


「次に付き合う人には、そう言う思いさせないように、りりかとのこと、活かさなきゃ」


と、笑って言って来ました。




やり直せたら。

一から、やり直せたら。

あたしだって考えました。

そしたら、誰も苦しまないで。

誰も泣かないで。

みんな幸せになっていたんだって。



でも、やり直しがきかないで。

ああしておけばよかった。

このほうがうまくいった。

そうやって、後悔しながら歩んで行くのが人生なのかもしれない。



そして、今だんな様が言ったように。

「この経験を次に活かす」

そうやって、人間って、成長して行くのかもしれないね。



あたしが、だんな様から学んだものは。



言いたい事はちゃんと伝える。

我慢しないで、話し合う。

泣いたり、騒いだり、そういう感情をぶつける。



そして。


人を傷つけるという事。

自分のせいで、他人の人生を傷つけるという事。




そんな事はしちゃいけないって言うこと。


二度と、しちゃいけないって言うこと。



2002年09月06日(金) 毎日言って。

夜、パソコンを返しに来たあいつと会った。

ちょっとだけ、車の中で話をした。



「嬉しいもんですね、やっぱり」

「何が?」

「愛されている実感って!」

「そーお?愛されてるんだ?」

「もう!」



あたしは、また可愛くない答えしか出来ない。

素直にならなきゃ、いつか呆れられるよー?って思うんだけどね。

なかなかね・・・



「ねぇ、りりかさん、日記にはなかったけど、覚えてるかなぁ?」

「ん?」



まだ、あたしたちが付き合い始め、「りりかさんは可愛いなぁ」って言うあいつに、あたしが何だかからかわれてるって腹を立てて、怒った事があった。

それでそのとき、「そんなに可愛い可愛いっていいたいなら、毎日一回は必ずメールででも電話ででも会ってでもいいから、いう事!」って決めたんだ。

で、しばらくは毎日言ってたらしい。

けど、あたしの反応が薄いから、辞めちゃったんだって。



「そう言えば、そんな事あったねぇ・・・」

「あったでしょ?」

「で、それが何?」

「俺もいわれたいなぁ」

「何を?毎日一回は、君はバカだねーって?」

「違うよ!!!」

「なんだよ、可愛いって言われたいの・・?」

「いえいえ。愛してる、または好きって言葉を♪」




言えるか!!!

人一倍、恥ずかしがり屋だって言うのに!




「りりかさんって、メールのときも、絵文字のハートマーク、めったに使ってくれないしさ・・・」




ううーん・・・

人一倍恥ずかしがり屋のあたしは、ハートマークを使うのにさえ、勇気がいる。

どうでもいい事になら、使えるんだけど。



たとえば。



「今日は仕事が楽だった(ハート)」

とかはOK.

でも。

「早くあなたに会いたいなぁ(ハート)」

とかは出来ない!!!


こう言う場合は。

「早くあなたに会いたいなぁ(音符)」

または。

「早くあなたに会いたいなぁ(普通に『。』)」




なので、愛してるとか好きとか、なかなか言えない・・・

言わないから、言わせたいのか????




「りりかさん、指輪どうした?してる?」

いきなり話題転換。

あたしは、てを出して指輪を見せる。

「してます」

「ちょっと貸して」

あたしの手から、指輪を取る。

そして、小指にはめようと、小指を取った瞬間・・・


「ゆーびきーりげーんまん♪」

「は?」

「はい、約束しました。今日から毎日言ってね。約束なんだからね!」

「・・・強制的だし、こんなの無効でしょ」

「だめだめ。俺たちの中では、指切りしたら、絶対に守らなきゃって、最初のころ決めたじゃん!」



なんだなんだ?

日記読んで、付き合い始めモードになってるの?



とにかく、


「無効です!」

「約束です!!!」


のやり取りをして、帰って行きました。



んで、さっきメールが来た。


「もう日付が変わっちゃうよぉ。早く早くー(ハート)」


あたしは、もちろん可愛くないので。



「(ハート×10)次あったら、肩叩き棒で、思い切り頭殴るから(ハート×10)」

「こわ!!!そのハートマークの使い方間違ってるし!」







心の中では思っているよ、いつも。

だから、安心してください。



2002年09月05日(木) 気持ちの重さ

普通のメールが朝から何通か来て。

あたしが一人でドキドキして待っていた事に、腹がたつ。

んで、電話して、「ねー!日記の感想とかはどうなのよ???」っていって見た。

「ああー、ごめん、まだ読んでないんだ・・・」



って、何で???

あたしが勝手に感想はどんなかな?ってドキドキしてただけなんだけど、なんだかむかついた。



「何でよ???」

「うーん」

「何?」

「実は・・・怖いんだよね」

「は?」




あいつが言うには、あたしの全部の気持ちだから。って言われて、どんな風に自分が見られているのか、思われているのかが、怖いっていう。

本音を知りたいけど、怖くて知りたくないって気持ちもあるとか。




「じゃー、読むのやめていいよ?」

「やだ」

「じゃー、どうするのよー?」

「りりかさんが一緒にいるときに読みたい」




・・・。

何で?

パソコンおいてきた意味ないじゃん・・・

てか、恥ずかしいんだって・・・



「あのさ、起動の仕方とか分からなくなっちゃったとか?あたしがいなきゃ、パソコン立ちあげられないとか?」

「んなわけないし」

「だよね。でも、恥ずかしいんだよ!一緒のときに読みたいって、意味が分からない」

「なんとなく、そう思ったんだよ。だめ?」

「だめ!!!!」

「はい・・・」



朝から、こんなやり取りしてて、あたしは危うく遅刻しそうになった。




休憩中、メールが来た。

「読み始めたよ。懐かしいね」

「そっかー、付き合ってすぐに、やっぱり別れた方がいいとか言い出したのは、B君に言われたからなんだー」

「携帯買って、最初のメール、保護ったんだ?」



あたしは、またまた電話。


「あのね!いちいちちょくちょく、感想入れないでいいから!!!」

「なんでー?」

「恥ずかしいから!!」

「りりかさん、かわいーよね。こういうとき」

「・・・。バカにしてるんだ?」

「してませんて。普段、感情がないように大人っぽく見せようと頑張っているから、こういうところが見えると、かわいいーって思う」

「・・・とにかく、全部読んでから、感想話してね!」





それから、しばらくメールも電話もなくて。

やっと返事が来たのは、夜中。




「すごく、重みを感じました」

「重かった?」

「いえ、重くてやだとかじゃなくて。なんていうか。りりかさんが、ホントに好きでいてくれているんだなぁって分かって。嬉しかったっていうか」






今までは、どれくらい俺の事好きなんだろう?

好きは好きでも、俺が言うすきとは違うのかな?と思ったり。

ホントに、考えてくれているのかな?って思ったり。

俺が伝えたい事、分かってくれているのかな?って思ったり。

俺だけが、いっぱい好きで、りりかさんは、そんなんじゃないのかな?って思ったり。

かなり不安がっていました。



でも、本当に好きでいてくれているんだって、自信が出来た。

まー、俺がりりかさんをすきって言う気持ちほどではないけどね。




「りりかさん。ありがとね。でも・・・」

「でもなに?」

「俺、あんなに情けないかなぁ!?」

「情けない?」

「なんだか、頼りないっていうか。お子様っぽいと言うか、りりかさんがいなきゃ、死んじゃうーって言っているガキっぽくみえた。りりかさんに、付いて行かせてください!って言う見たいな。違うよねぇ?もっと、俺のほうが引っ張っていっている感じでしょ?」

「いや、君は、あの日記のままだよ、あたしから見て」

「そんなんじゃないよー!」





ホッとした。

分かってもらえた事に。

あたしが、どんな気持ちでここまで来たのか。

どんな気持ちで、あいつの事を考えているのか。

分かってもらえたみたいで。


あと。

ホッとしたのは。


あたしのそう言う気持ちを、重いって思われなかったこと。

もっともっと、軽くあいつがあたしの事を考えてて。

そこまで、思いつめるほど考えないでよーって、重く思われたら。

どうしよーって、思ったから。

かなり緊張したんだ。




「これからも、ちょくちょく、見せてくれます?」

「もう、見せないよー」

「えー・・・」




あたしは、あなたが好き。

好きで好きで、仕方ない。

だから、いろいろなこと、いろいろなもの、傷つける覚悟で、捨てる覚悟で、君を選んだんだよ。

これからも、ずっと、君が好き。



そして、分かる事は。



あなたも、あたしが好きだよね、これからも。



2002年09月04日(水) あたしの場所

久しぶりの仕事。

遠足の前日みたいに、あたしは眠れなかった。

不安と。

緊張と。



久しぶりの仕事って言う、嬉しさで。





勤務時間より1時間も早く行ってしまった。



「おはよう」

って、中に入っていくと、いつもどおり、「おはようございます、りりかさん」って、みんなが言ってくれた。

なんだよー、もっと大歓迎してくれてもいいんじゃん?とか言いつつ、普通に接してくれるみんなの気持ちが、凄く嬉しい。







あたしは、ここであいつと出会って。

あいつがあたしを好きになって。

あたしもあいつが好きになった。



この、場所で。









そんな気持ちになった事。

今日の仕事の事。

みんなに言われた事。



仕事が終わってから、あいつにメールした。




「りりかさんがりりかさんらしくいられる一番の場所は、俺の所じゃないのかー(笑)」

って、冗談っぽく、やきもちメールが返って来た。






飲み会は、行かなかった。

まだ体調が万全じゃないから、もっともっと元気になったらお願いね、と言っておいた。

まだ、酒なんか飲める体調じゃないしね。





夜、妹が来てくれたので、あたしはあいつの家に行きました。

妹から借りた、ノートパソコンを持って。

日記も保存して。





目の前で読まれるのは嫌なので(恥ずかしいし)、あたしが帰ったら読んでね、と言って、パソコンごとおいて来た。

長いから、大変だよー。って付け加えて。




ドキドキする。


どんな反応が返って来るのか。




喜ぶかな。

怒るかな。




あたしの全部の気持ち、知られちゃうんだなぁ。



2002年09月03日(火) 明日からお仕事開始

長い連休をいただいて、怠けてしまっていますが、明日から職場復帰です。

こんなに長い間休んだ事が、今の職場に入って2年半なかったので、正直不安だったりします。



今日は、午前中は婦人科の検査に行き、午後は自分の学校へ行き、夕方からは子供たちと過ごしました。

子供たちがお風呂に入っている間に、パソコンしたり、夕飯を作ったりしました。

花火もしました。

花火の煙が目に入って、涙が出ました。

次女が「ママなんで泣くの?」といいました。

あたしは「煙が目に入っちゃって痛いんだよ」といいました。

そういうと、次女は笑いました。



過敏になっていると、思いました。

あたしが泣いたりする事に、子供たちが過敏になっていると思いました。

当たり前ですね。





さっき、バイトの子から、メールが来ました。

「明日、りりかさんの職場復帰飲みを開催します」

あたしは、

「あたし、飲めないし、食べれないんだよ?」

と返しました。

「それでもいいから、主役が来なきゃ意味ないんですよー」

と返って来ました。


みんなに、迷惑かけっぱなしだなぁって、思いました。





メールも、ずいぶん頂きました。

全部読んでいます。

でも、返事が出来てないです。

メール、ものすごくありがたいです。

批判でも、何でも、やっぱり、嬉しいです。

あたしの日記を読んで、怒りなり、喜びなり、寂しさなり、感じてくれる方たちがいる。

いろいろな立場の方から、メールを頂きます。

不倫している奥さん、しているだんなさん、相手に不倫されている奥さん、されているだんなさん、何の問題もなく幸せな結婚生活を現在続けておられる方や、これから結婚する方、独身だけど結婚している人を好きになってしまったと言う女性。

あいつの立場の方からもメールを頂きました。


そして、うちの子供たちのような立場の(年齢はもっと上ですけどね)方からも頂きました。



泣きながら、読んだメールも少なくありません。





見ず知らずのあたしを罵倒してくださったり、応援してくださった方たち。


本当に、ありがとうございます。





日記は、続けて行こうって思っています。

ただ、あまりにも上位に行きすぎてしまい、見たくない人の目に入ってしまうという事も、考えました。

なので、ランキングから撤退する事にしました。








あと。


この日記をあいつに見せる事にしました。

反応が怖いですが。

あたしの気持ち全部が詰まっていると、あたしは思っています。

だから、あたしの気持ち全部を知ってもらおうと思っています。



指輪のお返しに。



2002年09月02日(月) ママの好きな人

昨日、帰宅後。

だんな様は、「彼は凄くりりかの事、好きなんだね」と言った。

あたしは頷いた。


そして、いつ離婚届を出すかとか、言う話になった。

養育費の話もした。

あたしは、養育費は辞退しようかと思ってた。

でも、だんな様は、それを取り上げるのはやめてくれ、と言った。

父親として、つながっているって言う証みたいに感じるんだから、と。

金だけじゃないけどね。と、付け加えて。




離婚届を出すのは、あたしたちが入籍した「10月1日にしない?」と言われた。

きりがいいじゃん?って。

ちょうど、まる11年目。

それまでは、別居すると言う話になった。

ちょっとずつ、荷物を実家に運ぶから、と言われた。








今日は、災害時避難訓練と言うもので、毎年学校まで子供たちを迎えに行く日です。

関東大震災があった9月1日にちなんで、行われてて。

今年は1日が日曜だったため、今日2日になりました。







お昼を食べているとき、次女が言った。


「ママ、好きな人がいるの?」


ドキッとした。


「なんで?」

「お姉ちゃんが言ってた」


あたしは、びっくりして長女を見た。

長女は、バツの悪そうな顔をしてた。

そか、気づいてたのか・・・



「そうなの?」

次女が聞いてくる。


あたしは、どうしよう、なんて答えようって思った。

長女はもう5年生。

そういう事、分かる年齢だと、あたしも思う。

次女は3年生。

分かるか分からないか、微妙。

でも、頭のいい子だし、分かっているのかな・・・


「私は、ママに好きな人がいてもいいよ」

長女が突然、言った。

「パパじゃなくても?」

次女が言う。








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って、答えた。



長女は、あたしをじっと見てた。

そして、「そうなんだー」って、言った。

次女は、泣きそうな顔になって。

黙ったままだった。




「ごめん・・・そんなママは嫌い?」




次女は、泣くのを必死でこらえて。


「嫌いじゃない・・・」と蚊の泣くような声で言った。





「おいで」って言うと、次女はあたしに抱きついて来た。

そして、泣いた。

声を押し殺して。


ライラが。

「ライラも抱っこされたいなぁ」って言う。

「じゃー、お姉ちゃんもライラもおいで」



あたしは、三人の子供たちを両手いっぱいに抱えて。

この先、あたしがなんとしても、守らなきゃいけないって、凄く思った。



「ごめんね。本当に、ごめん」

あたしも、泣きながら何度も謝った。

次女は「うん・・・うん・・・」と、あたしが謝るたびに言った。




苦しかった。

今まであいつと付き合ってきて、いろいろな事があったけど、一番、苦しかった。






あたしの、わがままを押し通した結果。

こんなふうに、子供たちを泣かす。

長女だって、泣きたいに決まってる。

でも、泣かない。

「ママが笑っていればいいよ」って言ってくれる。

謝っても、謝りきれない。

そんなことを、あたしは、してしまったんだ。




あたしは、また、バカみたいに考え込もうとしてた。

そしたら、次女が。



「私も、ママは笑っているほうが可愛くて好きだから。ママが笑っているほうがいい」





本当に、ごめんね・・・ありがとう。

ママ、あなたたちと、いっぱい笑えるように。

心から、毎日楽しいって思えるように。



頑張るから。



2002年09月01日(日) 初対面

朝、だんな様が帰って来ました。

道が混む前にって言って。

明日から、上の子供たちの学校も始まる。

だから、夜中に帰ってきて、睡眠不足で登校するより、朝帰ってきて、ゆっくり支度をした方がいいって。



「お母さん(お姑さん)、なんだって?」

「なんも」

「何も言わないわけないじゃん」

「んー。とにかく、もう大人なんだし、自分たちで決めたのなら、仕方ないけど、子供たちをたまには連れてきてとか言ってたかなぁ」

「かなぁ・・・って・・・。はっきりしないんだね」

「いいじゃん、とにかく、そう言うことだから」




そのあと。

お昼にソーメンを茹でた。

あたしも、ちょっと食べた。



「食べれるように、なったんだね」

って、だんな様が言った。



心の中で、あいつと会った事で、食べれるようになったんだ・・・って思っていると思う。

「ちょっとだけなら・・・」

あたしが答える。



子供たちは、夏休み最後の最後まで、宿題を片付けてた。




夕方。

ちょっと涼しくなったし、ライラと買い物に行こうか?とだんな様が言ってた。

あたしも買いたいものがあるしって、三人で行く事になった。



離婚したら、こうして一緒に買い物にちょっと行こうか?なんて事はなくなるんだなぁって、不思議な感覚で考えてた。

当たり前の。

当たり前だった事。


そう言う事が、当たり前じゃなくなる。




家族だったものが。

夫婦だったものが。



他人になる。


離婚て。

そう言うことなんだな、と、感じてた。





買い物が終わり、帰りの車の中で。

だんな様の携帯がなった。

「あれ?ひなちゃん(妹)だ」

着信者を見ただんな様が言う。


え?ひな?

なんで、あたしにじゃなく、だんな様に?





「うん・・・うん・・・いいよ。わかった。今、ライラとりりかも一緒・・・うん・・・」


なんだか、ざわざわした。

なんだろ?

あたしじゃなく、だんな様に電話?

なんだろ・・・?




電話を切っただんな様があたしに言った。







(↑投票ボタン。よかったら押してください。)



あたしは、意味が分からなかった。

ひなちゃんと、誰?

誰の事?


もしかして・・?


「ひなと・・・誰?」


「ひなちゃんと、彼だよ」


「ひなと、ひなの・・・彼?」



だんな様は、無言で運転をする。

この、無言が、答えだ。

来るのは、妹と、あいつだ。


あたしは、心臓がバクバク言うのが分かる。

何もしてないのに、息切れもする。



「何しに行くの?」

「向こうが会いたいって言うんだから、行くんだよ」


だんな様の口調は、至って穏やかだった。

あたしの声は、震えている。



あたしは、あわてて妹に電話した。


「ね・・・。なんで?どういうこと?」

「Hちゃんが、会いたいって。謝りたいって。私に言ってきたから」

「ちょ、ちょっと待とうよ。あたし、何にも知らないし」

「もう、これは、りりかちゃんの事とかじゃなく。Hちゃんとパパのことだから」




そして、ファミレスについた。

あたしは、車から降りられずにいた。

怖くて。

不安で。



「平気?歩ける?具合悪い?」

だんな様が、あたしの腕を持とうとした。

あたしは、思わず振り払ってしまった。

「平気だから・・・」


降りたとたん、膝ががくっとなった。

「平気じゃないじゃん」

だんな様が、また、あたしの腕を取ろうとする。



こんなとこ、見られたくない。



あたしは、もう一度「平気だから」と言って、自分で歩いた。




店内に入って、すぐ、妹が目に入った。

妹の前には、あいつの後姿。

ライラが、妹を見つけて、走り出す。


「ひなちゃーん」



そのとき、あたしははっとした。

ライラとあいつは、一度会ってる。

だんな様は、それを知ったら、どう思うだろう。

きっと、怒る。

妹が知ってた事でさえ、ショックなはずなんだから。



あたしの、そんな気持ちを知ってか知らずか、ライラはあいつに普通に「こんにちは」と挨拶してた。



あいつが、妹の隣に移る。

あたしは、ライラを真ん中にして、だんな様と座る。

あいつの顔を、チラッと見た。

あいつは、だんな様を見てた。

だんな様の顔は・・・

怖くて、見れなかった。




妹が、あいつに、言う。

「姉の、だんなさん」

あいつは、立ち上がり、頭を下げた。

「Hです。本当に・・・本当に、申し訳ありませんでした」




頭を下げたまま。

顔をあげない。

だんな様も、何も言わない。

あたしも、何も言えない。




沈黙の時間が流れる。






妹が、「座ってもらっていい?」と、だんな様に聞いた。

「どうぞ」だんな様が答えた。






「なんで、りりかがよかったの?」

「どうしても、りりかじゃなきゃ、だめなの?」


とか言う、質問を、だんな様があいつにした。



あいつは、しばらく黙ってた。



そして、やっと口を開いた。



「どうしても、りりかさんじゃなきゃ、だめでした。りりかさんじゃなきゃ、だめです」



今度は、だんな様が、黙ってた。


あたしの、瞬きの回数が、異様に増えてるのが、自分でも分かった。

あたしは、緊張すると、いつもそうだ。

瞬きが、止まらなくなる。



「りりかも、同じ?」

不意にだんな様に聞かれる。

あたしは、「同じ」と即答した。



もう。


分からない。

とか。

考えられない。

とか。


あやふやな答えは言わないって決めた。



「あたしも、同じ。一緒にいなきゃ、だめなの。ごめんね・・・ごめんね、パパ」




だんな様は、大きなため息をついて。



「分かったよ」



って言った。







この12年間、一緒に暮らして来て。



楽しいこととか。

悲しいこととか。

いろいろな事を、共有して来た。

喧嘩もいっぱいした。

子供がたまに言う、子供ならではの言葉に、2人で感心したり。笑ったり。

子供が夜中に具合悪くなったら、一緒に救急外来に飛び込んで。



そんな風に、今まで一緒に暮らして来た家族の、夫婦の、あなたに。


あたしは、最低な、ものすごく傷つける言葉を、言っています。




でも。


このまま、彼を思いながら、あなたと暮らして行く事も。

やはり、傷つけることだと、あたしは思いました。



自分が幸せになりたいがための。

勝手な言い分です。

分かってる。




だから、今。

心から思う事は。



あなたがこの先。



幸せになりますように。


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