2004年10月25日(月) |
被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます |
先週の台風23号及び今回の新潟中越地震で被災された読者の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
今週も下の1首くらいしか電波がないんですが、災害の続くこんな週はさすがに電波無しの方が良いと思いました。
◆ 千人の千の未来を奪い来し戦続ける演説を聞く (茨木市 瀬川幸子 高野公彦選)
その代わり、今週はこんな電波が。
《新潟への自衛隊派遣に反対する捨民党の図》 見つけたときは爆笑しました。だって奴らなら本当にやりそうなことだもん。本心はまさにこんな感じでしょ。給水活動とか、サマワでしていることと大して変わりないのに、何でイラクは悪くて新潟はいいんでしょうねえ?
去る7月11日付朝日歌壇にはこんな歌がありました。
>二百万円の水を一億かけ配る支援しずかに衝きし人逝く >(さいたま市 斎藤智明 佐佐木幸綱選)
今回の地震でも、自治体や自衛隊があちこちの避難所で給水車でもって給水活動してます。ペットボトルの水配るのに比べてずいぶんお金がかかっているはずですが、サヨはそっちには文句言わなくていいのか〜い?
1995年の朝日歌壇には、阪神大震災の後数週間に渡って震災関連の歌がおびただしく登場しましたが、その中には、救援にあたった自衛隊の活動を称えるとか感謝するという内容の歌は、ただの1つもありませんでした。おそらく今回の地震でもそうなると思います。
高遠菜穂子さんは、今回新潟へボランティアに行かないのでしょうかね。彼女のボランティアは外国人(の少年)専門であり、国内同胞には向かないようです。
「自分の国で苦しんでいる人がいるのに他の国の人間を助けようとする人は、 他人によく思われたいだけの偽善者である」 〜マザー・テレサ〜
2004年10月18日(月) |
戦争は全て勝った方に正当性があるニダ |
今週は時事ネタが全然なくて、電波もないです。せいぜいこんなのしか。
◆ 追憶があけくれとなる我なれど生きる証に「ニイ・ハオ」学ぶ (出雲市 春日桃子 高野公彦選)
※中国による日本の排他的経済水域内でのガス田開発問題が持ち上がる中、生きる証に中国様の言葉を学ぼうという呼びかけです。
昨日の日経歌壇で、高野公彦はこんなのを選んでました。
● 正当な理由なくする戦争はどんなに戦力あっても勝てない (神戸市 松本憲治 高野公彦選)
※「正当な理由のない戦争は勝てない」を対偶を使って言い換えると「勝てる戦争は正当な理由がある」となります。つまり古今東西の戦争は、みな勝った方に正当な理由があったということです。アヘンを押し売りするためにアヘン戦争仕掛けた英国も、第二次大戦終戦直前に不可侵条約を破って日本に攻め込んで北方領土を奪ったソ連も、さぞかしご立派な「正当な理由」があったのでしょう。
2004年10月11日(月) |
新選者登場・・・でも |
今週から新選者・高野公彦が登場。ですが高野選には特に電波は無し。全体を見渡しても電波が少なく、残念ながら寂しいスタートとなりました。
◆ 原発の温排水に巨大なる奇形魚一尾浮きて沈みぬ (福島市 大槻弘 馬場あき子選)
◆ ひとの心捨てなきゃ人を殺せぬと若き米兵イラクにてつぶやく (上福岡市 足立由子 馬場あき子選)
※人殺してるのは米兵よりも先にテロリストの方ですけど?
2004年10月04日(月) |
新選者に高野公彦が決定! |
今週から更新復活です。長いこと留守にしてしまいまして申し訳ありませんでした。しばらくネットの見られない場所におりまして、読んでいたのは地方紙一紙だけでした。ですから帰宅するまで、マスコミ板の動向はおろか、裁判所が天声人語の盗用を認めたことも、高市早苗が結婚したことも知りませんでした(薔薇族の廃刊は知ってましたが・・・)。
さて、この間に選者の島田修二が急死し、新選者に高野公彦が選ばれました。高野は現在日経歌壇の選者を務めていて、アカヒほどではありませんが時折電波歌も取り上げています。高野がどのような「アカヒ的電波歌」を選ぶのか、興味深く見守っていきましょう。
今週は新選者もまだおらず、近藤芳美も療養中なので、馬場あき子と佐佐木幸綱の2人だけで選んでいます。残念ながら電波はほとんどありません。せいぜいこのくらいしか。
◆ 秩父事件に感動しこの岡の墓を求めて三十年過ぐ (静岡市 篠原三郎 馬場あき子選)
※明治時代中頃の反政府暴動である「秩父事件」とはこういうものですが。「秩父事件に感動し」という上2句はえらく破調ですな。反政府という内容だけで採られたような歌で。だいたい「この岡の墓」がどこの墓なのか、読者にはさっぱり分かりません。
◆ かんたんに軍手もせずに撃ち殺すおのれのための覆面はして (八王子市 相原法則 佐佐木幸綱選)
※何の事件を詠ったのだろう? 例の北オセチア共和国のテロ事件ですかね。
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