2017年04月06日(木) |
1996 遺書にかえて |
何かにつけて生きる生きると口にしていた 生を謳歌し人生と人間は素晴らしいと書き綴ったノート
思い返すに俺は生きていたいなんて 1ミリだって心の底から思っていなかったし 今だってそれは同じだ
そうしていた理由はたったひとつのシンプルなことで
ただなんとなく生きていなければならないだとか、 生きてしかるべきだとかそんな考えを教え込まれて 何かと理由をつけて生きたがっていただけさ
かといって 死にたいとは思わないし死んでみようとも思わない だからこそ生きていたいと思わなくちゃいけない気がしていたのさ
きっとさぞかし醜かっただろう だけど同時に、美しかった
生きたいフリをした どこまでも何も無い自覚なき虚構の人生謳歌
君に間違いなんて何ひとつなかっただろう 間違いがあったとすれば 生きたいと思ったままに死ねなかったことだ
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