2005年12月31日(土) |
アルデンテより遥か彼方 |
私の羽があと少し大きかったら あなたの街まで飛べたでしょうに
私の羽は小さすぎて 風に吹かれて堕ちてゆくのです
ただ立ちすくみ空を見上げる 見上げるだけならどこまでも飛んでいけそうな気がするのに
空は大きすぎて 小さな私を受け入れてはくれないのです
994日目 1,042作品 これが俺流の恋愛詩だよ
どこから来て、どこへ行けばいい?
道しるべを失って、ただ立ち尽くす
青い春の憂鬱
993日目 1,041作品 本当はそんなことないよ。
意味がない、甘いコーヒー
意味がない、君の入れる紅茶
無駄のない、動作で茶を入れ
無駄のない、動作で僕に渡す
無駄の多い、僕がそれを飲み干せば
無駄の多い、プログラムされた通り
おいしいですか、と味を聞く
おいしいよ、と笑ってみたら
君は意味もなく笑った
992日目 1,040作品 メイドロボができてもこんな感じですよ。
硬かった白い肌は 熱い、熱い世界に溶かされ
美しい白い肌は 赤い、赤い液体に汚されていく
君が美しさを失う前に 少しでも美しいと思える今
君を、僕が食べて上げる
991日目 1,039作品 もう少し、言葉が欲しい
つたつたと耳の上を歩く小人が 探しているものは
この世に存在しないもの
自分の耳には在るというのに いくらさがしても それは見つからないのです
これでは困ると、彼は 無地の旗に みみたぶ と書いて そっと、隅っこに挿す
見つからないので、此処がみみたぶと言うことにしよう
そして、それから始まり 今みみたぶと言われているものはそれです
どこにもないものなのだから 一人がそうと決めたとき それは初めて世界に具現化される
誰も見たことの無い世界を 初めて見た人間が、世界を生むのだ
990日目 1,038作品
そういうことなのだ。
2005年12月26日(月) |
僕とオムラの不思議なデジャヴ |
黄色い大地を 赤い雨が染めていく
赤く埋まっていく 幾多の夢と味
よくも知らない国の旗を立て 銀の翼で赤と黄色の世界を砕く
世界は赤の空に飲み込まれ もう二度と帰ってこない
僕はその様子を遥か上から見て 満足だ、と笑った
989日目 1,037作品 オムライスとケチャップです 銀のスプーンなんて、もったこともありません 赤い空から唾液が垂れてしまいそうです
白い冬は青い春を染める
熱した肌が冷めて 君の手の温もりを失っていく
君が僕の頬に手を伸ばして 温めてくれた
君の頬は冷たいね。 と笑う声はもう聞こえない
君の手は暖かいね。 と僕が言うこともない
白の中のちょっとした青さ 限りなく白に薄められて
薄れていく感情と記憶 白に溶けて、消えてゆく
988日目 1,036作品 冬だし
生きることを天国だとは思えなかった 言ってみるなら、生き地獄
生きることは辛いのだ だが、死ぬ理由も無い
微かなEscape、望んだ時に 俺を吊り上げた暖かな手
希望を描いて、凍える海から 吊り上げられた先は 絶望を描いた、灼熱地獄
しばらくの灼熱地獄で 己が身を焦がし それから俺は墓場に辿り着く
目の前に広がる仲間の死骸は 不思議と綺麗で 俺もそうなるのだな、と悟り
極寒の地に、身を委ね
それから意識は途絶えた
987日目 1,035作品
夢を見ました
たぶん、それは前世のグラビティ
愛を見ました
たぶん、それは前世のアイロニー
恋をしました
たぶん、それは前世のメタファ
死にたくなった
たぶん、それは前世のファクシミリィ
986日目 1,034作品 日本語に直さないでください
君が綺麗な歌声で歌ったあとにこう言った。 「あなたも歌いませんか?」
僕の声じゃ君には合わないよと言えば 「それじゃあ、何か楽器でも…」
それなら僕は、と 目の前にあった恐らく一番綺麗な音を 奏でるであろう楽器をグチャグチャと 両手が赤くなるまで演奏しました
楽器の音は君の声に合いそうだった だと言うのに君はもう既にいなくなっていた
985日目 1,033作品 前にこんなの書いたと思うんだ。
今の僕に
遥か彼方へ飛んでいける翼や 誰かを幸せにする魔法もなく
この右手は人間のそのもので 空に手を伸ばしても星は掴めない
僕の世界は、灰色で
愛されたいと願う心や 愛したいと思う心は
僕を現実から放してくれない
星を掴めない小さな右手は 自由になりたいと心を形に変える
星を掴めない小さな右手で 幸せを掴もうと現実で手を伸ばす
984日目 1,032作品
夢から覚めれば 現実には何もなかった
気がしただけで いっぱいあった
ずっと忘れられなかったことを 今ではもう思い出せない
不思議だと思っていたことに 今はなんのときめきもない
掴めないと必死になっていたものを 今ではいくつか手に入れている
ずっとかなえたかった夢は 見ることもなくなった
983日目 1,031作品
昔の僕にできなかったことを とても懐かしく思う
今の僕にできなくなったことを とても羨ましく思う
982日目 1,030作品
私の道を進んでいたら いつの間にか一人だった
孤独な私はそれを自由だと信じていた
道行く途中で誰かに触れても 一緒に歩こうとは思わなかった
私の行く道に誰かがくることがあった 触れ合って好きになることがあった
その人が自分の道を進むとき 私は道から外れそうになった
決して私の道にこようとはしないその人を見て 私は辛い別れを受け入れた
心の揺らいだ自分を恥じて 真に自由なその人のようになろうと 小さく誓い
長く、独りの道 そして今に至る
981日目 1,029作品 こどくでないじゆうなど めぐまれているとしかいえない
眼 を 閉 じ て 見 え る 景 色 は 何 も 見 な え い た幻 て 映っ も に 多分、 瞼の裏
980日目 1,028作品 目を開けていると 見えるうねうね(詳細不明) のポーズ
2005年12月16日(金) |
Manazashi-Believer |
ただ一点だけを見つめた
眼差し
綺麗な青空の下
僕は口笛を吹きながら
それよりも高い灰色から
ビルと灰色の街を見ている
鳥になれば
出会えると思っていた
けど、僕にそれはできないから
此処からなら
見つけられると思っていた
僕の眼差しは
流れる時間に遮られ
僕の眼差しは
君に向いてはいないのだろうか
そこに君がいると思うから
ただ一点だけを見つめていた
今はもう
同じ世界にいない
君を
時間に取り残された
僕は
980日目 1,028作品 触れることのない右手 見えることのない人影
2005年12月15日(木) |
Siawase-Believer |
幸せの自然消費の中で
ときに ぼくらは幸せを忘れる
誰かと笑っていれたこと
一緒に泣いてくれるひとがいること
当たり前すぎて
気づかないこと
握った君の手が暖かかったこと
僕が今、ここに居ること
幸せをしっかりとかみしめる
失ってから気づくのは嫌だから
自分が幸せだと思えること
幸せを幸せだと感じられること
979日目 1,027作品 シアワセだという事が当たり前だから シアワセでないことを不幸だと思ってしまう それはフツウであって不幸ではないのに
シアワセの自然消費 それがどれだけ恵まれているのか 僕らは、まだ、気づかない
小さい頃夢を見て 大きくなった今も夢を見る
体が大きくなるたびに 夢は小さくなっていった
どこまでも飛べる気がした空は 今では眺めることさえも恐ろしい
大空を羽ばたきたいだの 鳥のようになりたいだの
願っていた小さい頃のボクは
楽をして生きていきたいだの お金がただただ足りないだの
思っているボクにとって
もう 手の届かない 鳥の ような存在で
978日目 1,026作品 小さい頃の夢は 大きくなったボクの中で ようやくかなえられる
挫折と諦めが日々続いて 気づいたらそれが道になって
みんな、あるいてた
面倒だのなんだの やる気がないのを他人のせいにして
みんな、あるいてた
その道は明日へと続いてないよ と教えてくれた人がいた
そんなこと、しってる
977日目 1,025作品
明日とか、どうでもよくて 今日だけ、楽しめればいい
2005年12月12日(月) |
パーフェクトワールド |
目を開けて見れば また、夜が明けていた
今日が始まるのだと思い 絶望した
僕らは理想を求め 生きている
多くの人は理想を現実に持ち込もうと 陽が昇るころ 世界に希望する
少しの人は努力をあきらめて もう何も何もしない
夜に 夢を見る
夢を見て 目覚めれば もう一度目を瞑りたくなる 現実
最低な現実を 変えようとは思わない
その中で ただ
夢を見よう
瞼が重くなくなったら また今日も現実が
始まる
977日目 1,025作品
心の中に 置いてきた
何か
思いは 心の中に在る
と言うのに
心の中に 置いてきた何かは
思い出せない
厳重に鍵をかけて なかったことに
して
僕はずっと 見ないフリをして
きた
たぶん これからも
ずっと
知ってるのに 知らないという
ウソ
976日目 1,024作品
意味のないことばかりが浮かんでは 意識しないうちに消えていく
書き留めることもせず 言葉にすることもない
大事なものほど すぐなくしてしまう
残っているのは くだらないものだけ
975日目 1,023作品
頭文字
必要なものを切り取って、 意味のないモノ
僕に何もないというのは 気づいている
だからこそ 何もないということを ひたすらに はきつづけている
それしかできないということも 何もないということにして
からっぽのまま 生きて
いつか死んでいく
何もない人生で 何もないといいます
ごく自然なこと
974日目 1,022作品
「書いても意味がない」 …そんなこと知ってる。
目を閉じて見える世界は 青い空と緑の草原
そこには僕が居て空を見ている それ以外何もない
風が吹いた気がする 鳥が飛んだ気がする
気がするだけで 本当は見えていない
僕はただ座っていて何もしない 見えるのは後姿だけで 笑ったり泣いたりしているのかもわからない
僕自身が笑ったり泣いたりしているときも 空は青く草原は緑で 何一つ変わらないまぶたの世界
いつの間にか楽園だと思い込んで ひたすらに憧れ続けている情景
それに手を伸ばそうとして 僕は詩を書いた
いまだ僕はそれに手が届かないままだけど 今日も詩を書いている
届かない楽園で
僕は座り 多分空を見ている
羨んでる現実で
僕は座り 理想を描いている
973日目 1,021作品 僕のユートピア、少年と空と。 いまだ、それをうまく書けることはない。 たぶん、それがゴール
不完全な、 思いが伝わらない
小さな世界を、 構築
その中に、 自分の残像が、 ひとつ
いくつもの自分の残像が重なって在る
残像が折り重なって自分を創って在る
消し去りたい過去を消し去らないのは
消し去りたい自分が在ると言う、戒め
恥ずかしいぐらい青い青い文章が残り
その中に、青い青い自分が見えている
青い世界に、 自分がひとり
僕の青より、 青い自分
消し去りたいのに、 消さないのは、
多分、それが僕のすべてだから
972日目 1,020作品 respect ASIAN KUNG-FU GENERATION ソルファ⇒リライト
見知らぬ誰かへ、伝えたいことはこれじゃない そこにある自分は、残したい何かじゃない
声を出して伝わる振動と想い 振動ならまっすぐ伝えられるのに、言葉だと曲がってしまう
ただでさえ不完全な思いを 伝えられない不完全な言葉
不完全な言葉で音色を創造 誰かは音色で想いを想像
同じ音色の、違う思い 違う思いの、同じ音色
ずーっと、僕は繰り返している。
971日目 1,019作品 title by ASIAN KUNG-FU GENERATION ソルファ⇒振動覚
2005年12月05日(月) |
きれいな 、 さかな@23 |
高層ビルの乱立で、 僕らの空は切り取られる
だから、僕らは楽園を求めて たどり着く、雲の上
雲の上まで飛ぶ鳥は、 そう多くない
雲の上の楽園では、 鳥と魚がワルツを踊る
魚はもともと空に居たんだよ、 と言う説と 魚はもともと海に居たんだよ、 と言う説
僕らは大して気にしない
一般的に空に居るのをソラザカナ 海に居るのをウミドリといいます ウミドリがウミドリなのは ウミドリの名残です ソラザカナは何もなごっちゃいないんですけど
けど、楽園には制限がないわけじゃなく 人口密集が烈しくなった僕らは次の楽園を探していた
そして、僕らは見つける 乱立されたビル
その上で、僕らは楽園を描いています ずっと、そっと、営む僕らの平穏
970日目 1,018作品 「ビルの上に立つ、それはそれは美しいさかな」
2005年12月04日(日) |
信仰は未来に依存する@23 |
相変わらずの偶像崇拝 人類は何一つ変わっちゃ居なくて 信じるものがひとつでもなきゃ 生きていけない、弱い動物
信じるものは神さまだったり 恋愛だったり、金銭だったり
自分自身が何を信じても結果はわからない 不安、不安となったとき それに頼っていきていく、心の命綱
何を信じても、信じても 結局は最後には何も在りません
何を信じても、信じても 結局は最後には自分自身が決手
相変わらずの偶像崇拝 神さま、恋愛、金銭だなんて僕には要らない 最後に必要となるものが自分自身だと言うなら 自分だけ、自分だけを信じればそれでいい
その先に何があるかはわからない けど、結局それは何を信じても変わらないことだよね
969日目 1,017作品 「信じた先に 何が待っているのか」
2005年12月03日(土) |
存在は世界に依存する@23 |
無常観に支配された日々にて 流れる報道に人の儚さと愚かさを知る
何も何も同じではいられないのだ、と知った 私も誰もいつかは朽ちていくのだ、と悟った
私が人間で在る理由はいつの日か変わり、朽ちていく 私が此処に居る理由はいつの日か変わり、朽ちていく
いつか、私が人間で在ることができなくなるなら ただ今、私は人間で在ることを放棄する
全てのものが同じで居られないと言うなら、 私はなんにでも成れる気がした 全てのものがいつか朽ちていくと言うなら、 私は何に成っても無駄な気がした
それでも私は人間であることを放棄し、 世界と同化、及び世界と別格になっていく
人間であることで世界に存在ができた モノであることで世界に存在ができた それを放棄した私は、なんだ?
存在を失っていく恐怖 何もかもが変わるという 何もかもが朽ちるという
その自然の摂理から逃げようとする私は モノでなくなっていく私は
いったい、何にすればいいんでしょうか
…
悲しくて泣いた 私が世界に存在する限り 私が人間であることを放棄できないのだ
悲しくて泣いた いつか朽ちて変わりゆくのが自然ならば 私はそれに従うことでしか生きていけないのだ
無常観に支配された日々にて 零れる涙に私の儚さと愚かさを知る
968日目 1,016作品 難しいリクエスト募集したら 「無常観に支配された私が、 人間であるということを1日放棄してみたら・・・」
手ごわかった
どこかのケータイの薄い液晶、 わたしの名前が映る
たぶん、わたしの存在は クリアボタンで簡単に消えてゆく
たぶん、わたしの友情も クリアボタンで簡単に切れてゆく
誰もが手にするヒトとの繋がり 容易だからこそ だからこそ、簡単に関係は切れちゃって
967日目 1,015作品 ケータイ電話、欲しいなぁ…
君の手にこの空は大きすぎぎるから
僕の手を君に重ねて
「大丈夫、二人なら掴めるよ」
呟いたときの君の顔を
もう忘れないように瞼を瞑り
ひとりふたつずつの手を空に伸ばす
誓わないと誓った約束と
願わないと願った思いを
僕たちはひとつずつ差し出して
黒い空と白い月の夜
僕らが星をつかむまでの短い世界を
心に刻んで、終焉へ走るよ
966日目 1,014作品 映画のラストシーンのような、狭まっていく場面を
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