★KINPEI★
◎ ■くれる優しさ ◎

そんな切ない状況の中

私はやっぱりじたばたしてた。

してたと思う。

綱渡りみたいな感じだった。


嘘だってわかっててでも

恋文みたいなメールをしてきて

ドキドキして

でも、そうやって他の人より確実に

私を構ってくれているのも事実で。



なんて、私が思ってただけだけど。

彼女は私以外に人にも積極的に仲良くなっていっていた

わたしが日向しかみえなくなって

他の人と距離を持ち出したのと反比例するように

日向はみんなの輪の中に入っていってた。



日向はすごく公平さを大事にする人だから

誰かとだけ特別に親しくするのを嫌がっていたから

私との距離が縮まれば、縮むほど

同じように他の人たちとも距離を縮めようとしてた



その公平さを知ってるみんなは

日向が私を甘やかすと

同じ様に甘えた。

日向は同じように甘やかした。


私は日向が好きだったから

嫌な子になってた。

今もだけど。


きっと他の子達はそんなに深く考えてなくて

感覚的に動いていただけの事だと思うけど

そんな深読みしちゃうなんて嫌な人間。



この頃は日向が好きで

でもはっきりしなくて

楽しいけど悲しくて、やきもちやく資格なんか無いのに

やきもちやいて、自分でもよくわからない



私はメールの時から好きで

日向の心が分からなくてじたばたしていて

だって、やっぱり、好きじゃなかったら

そういう態度は無いでしょう!??

っていう態度してたから。


でも彼女の常識とか、人付き合いの仕方とか

そういうくくりの外にある私の存在をどう認めていいのか

分からなかったみたいで。


分からないなりに 感情に素直に行動していて

かわいがりたいからかわいがる

甘やかしたいから甘やかす

って。

その行動の根底にある気持ちはなんだ〜!!

っていうと

「わからない」



アルがかわいがられるのが好きだから

甘やかされるのが好きだから

してあげたいなって思う

って言うのだ。


その日向の優しさは

基本的に誰にも同じで

その人がして欲しいと思うこと

自分が出来るならできる限りしてあげたいって

思う人だから



つまりは、私が日向に対して

恋人のような優しさを求めたってことかな?

って今書きながら初めて思った。


だって、優しいメールも

甘やかしも私が望んだわけじゃなくて

日向から起こしてくれた行動だったんだもん


そういうことしてくれちゃう日向に

私はひたすらびっくりしてた

だから、私が望んでたから日向がしてくれてた

とは思わなかった・・・・。



そっかー そうかー そうだったんだー



日向はアルが日向を好きにならなかったら

こうはならなかったと思うって言ってた

日向は受身だからって。



アルも自発的に人を好きにはなるけど

そこから先は好かれてるって思わないと

動けない性質だから

日向の積極的な行動が無かったら

こうはならなかったと思うぞ〜?

と思うんだけどね。



日向が実際この頃どう思っていたかは

わからない。


日向自身も

「わからない」

だったんだと思う。


だからこそ、

日向は接近しようって

思ったんだと思う。








   − 2000年09月04日(月) −             next


★KINPEI★
◎ ■嬉しくて 切ない メール ◎

その頃、恋愛観についてメールのやり取りがあった。

その延長で擬似恋愛みたいな

あくまで想像上のメールのやりとりがあって



でも私にはめちゃくちゃドキドキするような

思わずメールを読んで赤面しちゃうような

言葉を大切にする彼女ならではの

素敵な言葉と優しい言葉を送ってきてた



日向は多分過剰反応する私の反応が楽しくて

やっていた事だと思う。


私はそういうメールを流す事さえ出来ずに

いちいち反応して

でも笑い飛ばせる程度に

軽いニュアンスにして

レスしてた。


そういう嘘の言葉が

嬉しくて

でも、切なくて



でも、積み重なっていく

そのメールの

どこまでが真実で

どこまでが嘘なのか

次第に分からなくなっていて




全部、うそ??

そう、嘘。



全部嘘なのに

そんなメールで嬉しくなって

一喜一憂する自分の心が

だんだん悲鳴をあげてきて



切なくて

でも

嘘でも

そういうメールが嬉しくて

メールを出さないで

とは

言えなかった。



言えないまま


どんどん自分を追い込んで

行く日々。


ドキドキと胸の痛さが同時に

迫りくる日々。




   − 2000年09月03日(日) −             next


★KINPEI★
◎ ■おかえし。 ◎

私が日向のメールで
大分復活してきた頃。

なんとか、普通に生活できるように
なってきた頃。


今度は日向が、凹みだした。
それは、とても軽いSOS。


もちろん、誰にも公平、壁を持たない日向は
仲間みんなへのメールで、へこんでるって書いた。


でも、日向を知らなければ、
その軽いSOSが、本当はすごく重いSOSである事に
みんなは気づかない。


ちょっと前に自分がすごく落ち込んだ所にいた所為かもしれない
私には日向の傷ついた心が、伝わってきた。


私は、電話とかをしてきたら、親身になるけど
そういうアクションがなければ、
私は必要とされてないと理解して
あまり、踏み込まない性質。

分かってないって人に心配されたり
同情されたりするの、嫌いだから。


でも、日向から沢山の優しさをもらって。

人に優しくするとはどういう事かを学んで、

自分が日向にしてもらって嬉しくて

すごく癒されたから。



日向にもその優しさを返せればと思った。

何気ないメールを沢山送った。


日向から教えてもらった優しさを

日向に返せるかなぁって思いながら。


日向がメールの言葉で私を包み込んでくれたように

私も日向を包み込んで上げれたらいいなって。





ありがとう。って。

落ち着いた感じのメールが来るようになった。


立ち直ったみたい。

私みたいに、必要な部分で支えてもらったわけじゃなくて

きっかけの一つか、

もしくはそれに満たないくらいの

小さな力だったみたいだけど。



でも、良かったなって思って。

立ち直ってくれて

ちょっぴりでもお役に立てたなら。


それに、

日向がそんなに落ち込んでたのは

私しか知らない事だったから。


二人だけの秘密みたいで嬉しかった。

秘密って言っても、日向がへこんでたのは

周知の事実だったんだけどね (^-^;)

秘密って思ってたのも私だけだけどね。



後から聞いた時

大切だって思った瞬間は

私が日向を受け入れた時のメールか

その後の慰めメールか・・・

って言ってたから。


恋じゃないけど。

人として、心が動かされた瞬間だったみたい。



そう。

本当にこの時は

まだ全然

恋じゃなかったんだ。

日向にとっては!


そして当たり前だけど

あの優しいメールの数々

私をノックダウンさせたメールの数々も

単に友達として・・・の行為だったんだ。



本当に嫌になるくらい

私をドキドキさせる

魅力的な日向は

誤解させるのを楽しんでいるかのような

優しさを私に与え続けて。



そして同じように他の友達にも

優しかった。



   − 2000年09月02日(土) −             next


★KINPEI★
◎ ■優しさについて ◎

彼女が私にくれた優しさは
私にとって、恋人がくれるような優しさだった。


恋人じゃなかったら、受け取らない優しさと甘え。

男女間の恋愛に置き換えていえば、



好きな人ならありがとうって甘えさせてもらう。

好きじゃなかったら大丈夫って流しちゃう。



そういう感じの、そういうタイプの
優しさ。



・・・・。



あくまで、私にとって、はね。


優しさを与えてくれる側は、
基本的に心配だから、というだけで
そこまで、深くは考えないみたい。


もともと彼女はすごく優しい人で
困っている人をほっとけないタイプだったから。

誠心誠意、全力で助けてあげたいって思っちゃう人。

私みたいに、復活したら、ただの友達ってほったらかして行くくらいなら
そんなに親身になって面倒みないで!
って思う人が他にもでちゃうくらい、
その人の為に何かをしてあげちゃう人。


だから、彼女はすごく人気がある。


単なる友達ってラインを超えて
親友以上の優しさで心配してくれるから。

話を聞くなんてレベルで留まっていないで
その悩みを解決すべく、行動あるのみ!って感じの人だから。



ま、そんなわけで、

どうしていいのか分からないまま

私の片思いがスタートした。



とりあえず、そのグループの中では

一番メールをやり取りするのは私だった。

でも、彼女を一番に慕ってる人はいっぱいいた。

私みたいに恋愛感情が絡んでいる人は居なかったと思うけど。
(ちょっと怪しい子はいた、けどね。
 本人の自覚があったかどうかは不明。精神年齢低い子だから)


でも、メールを多くやり取りする関係は

それだけ多くの情報を手にする事でもあり。


そして、彼女の優しさを受け入れたという事は微妙に

彼女の中に変化をもたらしたらしく。


とりあえず、大事な存在って思ってもらえるようになっていた・・・

・・・みたい。



そんな感じの

あやふやなまま


彼女が気づかなければ

友達のまま


この公演が終わるまで

仲の良いまま


そして、終わったら

淡白な友人


そういう関係だと思っていた。




   − 2000年09月01日(金) −             next

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