散歩主義

2007年04月04日(水) チェリー


毎朝、ラジオをかけて、それを聴きながら掃除をする。
午前五時から六時半までのプログラムだ。
ぼくは、番組が始まる前に起き出して、コーヒーを挽き、ドリップしながら一日をはじめている。
ラジオは最後まで聴いていない。掃除が終わると、愛犬ハナと散歩に行くからだ。

まだ寒かった冬のある朝、スピッツの「ロビンソン」がかかりおもわず聴き入ってしまった。
すーっと心の中に入ってきたのだ。
寒い朝の空気を震わせるのにふさわしい歌だと思った。

スピッツはずいぶん年下の友人である女の子が熱烈なファンで、
彼女の影響で聴いたことがある程度だったんだけれど、
その日から、ぼくもCDを買いに行き、このバンドを聴き出したたのだった。

おまけにその朝のことがきっかけになって「朝のロビンソン」というとても短い小説もできて、
メルマガで配信した。

今朝、ハナと散歩から帰ってきたら、ちょうど番組最後の曲が流れていた。
スピッツの「チェリー」だった。
この曲は何度も聴いていたけれど、またしても聴き入ってしまった。

このナイーヴな歌詞をいい年をした男が聴き入るというと、笑われるかもしれないけれど
朝にぴったりなのだ。

朝食を食べながら、それが何故なのだろうと考えていた。
窓の外にはたくさんの鳥たちが啼いていて、その声に意識が向いた瞬間、これだ、と感じた。

マサムネ君の声は、鳥なんだ。
ヒヨドリとかヒバリの系統じゃなくて、ウグイスなどの澄んだ高い声の系統。

スピッツのファンの人には怒られそうだけど、ぼくはこの直感が気に入ってる。

朝にぴったりのはずだ。


 < 過去  INDEX  未来 >


にしはら ただし [MAIL] [HOMEPAGE]