朝から雨。 日曜日なので近くの大学では11月祭、つまり学園祭の大きなイベントが行われていた模様。 通りでは模擬店のデコレーションした看板を運ぶ学生が目立った。
街の中には、ライヴ会場からベース音だけが響いてくる。 今年は和太鼓の音も聞こえた。珍しい。
家の中では、読書。 毎週日曜日にNHKの番組で「週刊ブックレヴュー」という番組があって、三人のかたがお薦めの本を三冊紹介するのだけれど、 来週、この番組に堀江敏幸さんが出るという。しかも紹介されるのが「ティンブクトゥ」だ。
「ティンブクトゥ」はいま、真ん中ぐらいを読んでいる。切なくて、相変わらず何度も涙腺が緩みそうになる。 犬が…。
来週の日曜までに読み終え、感想をまとめ、それから堀江さんの感想を聴いてみたい。
前の日記にも書いたことだけれど、 「ティンブクトゥ」という言葉はオースターが作中の詩人ウィリーに語らせた造語であることが判明。 その由来はやはりアフリカの幻の黄金都市「トゥンブクトゥ」であることは、周辺にそれを示す言葉が散らばっているので明白だと思われる。 つまり人間が死後、おもむくところとしてウィリーが作り上げた「約束の地」なのだ。 どうしようもなく「どうしようもない詩人」なのだ…。 くそっ!!
ところで堀江さんの小説との出会いは「熊の敷石」だったけれど、翻訳作品との出会いはもっと昔になる。 1993年、エルヴェ・ギベール「赤い帽子の男」がそうだ。
今日、それを引っ張り出して、巻末につけられた堀江さんの「ノート」を読んだ。今とは少し違う雰囲気があって、おもしろい。 ぼくは、翻訳よりもご自身の小説やエッセイの方がずっと好きだ。
さて、そろそろ小説を書け、本で読ませろという声が耳元で頻繁に、明瞭に鳴り響きだした。 頑張らねば。
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