メルマガの原稿を書きはじめる。 一つは季節の話題。もう一つはごく短い小説。 ところで短い小説については、「掌編小説」「超短編小説」、Sudden Fiction、などの呼び方があるけれど、「畸編小説」という言葉を見つけた。
「新潮」12月号に掲載された車谷長吉さんの作品の題がそうだったのだ。 「畸編小説三編」という。 さて、「畸」とはなにか。(この字が画面上に反映されない方、田へんに奇と書く字です)
「畸」。読みは「き」。 耕地の半端に余ったもの、という意味から転じて「はんぱなもの」、「はぎれ」のようなものという意味で使われている。
あくまで作品の長さの区切り方だとぼくはとらえている。 掌編よりさらに短く、上記の分け方の中だとSudden Fictionに相当するようにおもえる。
字数を数えてみたら1200字から2800字。 「新潮」の二段組みの見開き二ページで一作品である。
車谷さんが初めて使ったのかどうかは分からないけれど、Sudden Fictionは村上春樹氏がはじめて日本で使ったのではないかな。
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