吉行淳之介さんの作品を、なぞるように勉強している。 現在、三作品め。まだまだ続くとおもうけれど、それとは別に自分の作品のも格闘中である。
ところで、講談社文芸文庫からでている吉行淳之介短編小説集を手に入れた。亡くなってからだされた新潮社の吉行淳之介全集を、ばらばらで持っているため、短編小説の収集がうまくいっていなかった。
この文庫は貴重である。 ひとつは、昭和23年から平成2年までの短編が収録されていること。 ひとつは、ご本人が「初めて散文が書けた、初めての小説だ」とおっしゃっている「薔薇販売人」より以前に書かれた「藁婚式」が収録されていること。
「藁婚式」は、いってみればインディーズでのデヴューのようなものだけれど、後の吉行作品を暗示する要素がほとんどそろっているようで、おもしろい。
残念なことは「水の畔り」が入っていないこと。未読なのだ。 この短編は村上春樹氏が、吉行作品の中の短編小説でイチオシとしているものでもあって、これは全集の第一巻を何としても捜す以外にないようである。 (春樹氏は図書館で読んでください、と書いていた。)
ほかにトーマス・マン、ヘンリー・ミラーを読んでいる。 ただ昔の蔵書で、字が小さいのが悩みの種。
むろん吉行さんの繋がりでの読書だ。 ただ、21世紀はマンもしかりだけど、ヘッセを再認識するときかな、ともおもうので、「シッダルタ」も机の上に置いてはいる。
腰を据えてじっくり勉強しつつ、自分の原稿も前に進めていきたい。
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