原稿用紙に万年筆で字を埋めていると、パソコンで字を打ち込んでいるときと、思考回路が違うんじゃないかと思うときがある。 最終的には同じ字を選んでいたとしても、そこに至る道筋が違うと感じる。
たぶん眼と指の神経と筋肉の使われかたが違うからだろうし、「書く」という行為だけが使う脳の領域が確かに「ある」と感じるのだ。 一方、パソコンは感じて、即、打つことができる。
それ以上に大きく感じているのが「縦書き」と「横書き」の違いだ。 縦書きになれてくると、段落、行替え、一文の長さまで「横書き」の時と変わる。 石川九楊氏がおっしゃるように、日本語は縦に流れる「つくり」を持っているから、縦ばかりで書いていると「そういう字」になってくる。文のリズムもそれにあってくる。 ところがそれを横書きの印字にすると、途端に別のモノに見えてしまう。 あまりに「居心地」が悪いときは横書き用に文章を直したりもする。
どちらがいいのかわからないけれど、縦を横に、あるいは横を縦にすることで見えてくるモノがある。互いの「隙」のようなものだけれど、いい言葉が思い浮かばない。
メルマガ「京都余情」の原稿も、パソコンで直接入力していたけれど、次回は原稿用紙に一度書いてから入力してみることにした。はたして文章が変わるだろうか。 ちなみに、この日記も原稿用紙に書いています。
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