散歩主義

2006年04月02日(日) 明日から竹林さんの個展が始まる

吉行淳之介さんの短編を読む。
「童謡」「家屋について」。
鋭い。鮮やかだ。1961年作品。

「童謡」。
肉体の衰弱を通して自身と他者にみえてくるもの。そしてそれぞれの変容を描いている。デフォルメされた表現が鋭い。
「家屋について」
自伝的な述懐のようでいて、常に自身の孤独が浮き彫りにされる。
最後の黒猫の描写に凝縮されている。時間に対する吉行さん独特の感覚がわかる。
ともに風景の描写に、はっとするような詩的表現がある。

吉行さんといえば「官能的」と思われがちだ。確かにほとんどの作品のモチーフは女性だけれども直接表現はまったくない。
ぼくはむしろ「明晰さ」を感じる。書かずしてそのシーンを読者の脳裡に現出させるのは、やはり筆力なのだろう。
上の二作品はモチーフもまったく違う。

今日は朝から雨である。いくぶん気温も上がり、春雨といいたいところだが激しく降りしきる。
夜。雨は東へ去った模様。

明日から竹林柚宇子さんの個展が始まる。
どんな絵だろう。楽しみだ。
彼女のモチーフはなんだろう。
いつも彼女の絵の前で佇んでしまう。今回もじっくりと観たい。

●竹林柚宇子展
2006年4月3日(月)〜4月22日(土)
石田大成社ICBにて。
京都市中京区丸太町通り小川西入ル
11:00〜22:00まで 日祝休み
入場無料


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