「ナセント」。 古いバラード。マイケル・ブレッカーの「ニアネス・オブ・ユー/バラード・ブック」のなかでこればかり繰り返し聴いてます。 ほかにもハンコックの曲とか、クルト・ワイルの曲もあるけれどこの曲がいちばん好きです。実はほかの曲はあまり聴きません。 この曲のためだけに買ったようなものですから。
マイナーの切々としたメロディーの、だけど小走りに駆け抜けようとする曲。
この曲のパーソネルは マイケル・ブレッカー…テナー・サックス パット・メセニー…ギター ハービー・ハンコック…ピアノ チャーリー・へイデン…ベース ジャック・ディジョネット…ドラムス
ジャズには様々な側面やシーンがあるけれど、ある意味で最高峰の組み合わせの一つだと思います。
エモーショナルなこぼれゆくもの。音を破って、指の隙間からこぼれていくきらきらした水のようなもの。それが染み入ってきます。 ディジョネツトの繊細きわまりないシンバルワークにじっと耳を傾けていると、心のなかに湧きあがるものがありますね。
ハンコックのピアノも澄んでいるし…。やはり水…。
昔、ジャズを聴くことに関しての先輩として20歳ぐらい年上の人がいたんだけれど、彼とジャズって結局ラッパだよね、と語り合った事を思い出しました。 ふたりともジャズ・ピアノが大好きなんだけれど、ジャズという表現フォームは煎じ詰めたらやっぱりラッパかな、なんていってたんです。もう20年以上前の話。
抜群のテナーとかアルト、あるいはトランペットを聴くたびにその時の言葉を思い出します。その時はふたりでジェリー・マリガンやブラウニーを聴いていたのかな。 今、多分彼のキャリアの中でも絶頂を迎えているであろうマイケル・ブレッカーのテナー・サックス。一聴の価値ありです。
「ナセント」。いい曲です。 是非、夜に。
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