散歩主義

2004年04月24日(土) NASCENTE




「ナセント」。
古いバラード。マイケル・ブレッカーの「ニアネス・オブ・ユー/バラード・ブック」のなかでこればかり繰り返し聴いてます。
ほかにもハンコックの曲とか、クルト・ワイルの曲もあるけれどこの曲がいちばん好きです。実はほかの曲はあまり聴きません。
この曲のためだけに買ったようなものですから。

マイナーの切々としたメロディーの、だけど小走りに駆け抜けようとする曲。

この曲のパーソネルは
マイケル・ブレッカー…テナー・サックス
パット・メセニー…ギター
ハービー・ハンコック…ピアノ
チャーリー・へイデン…ベース
ジャック・ディジョネット…ドラムス

ジャズには様々な側面やシーンがあるけれど、ある意味で最高峰の組み合わせの一つだと思います。

エモーショナルなこぼれゆくもの。音を破って、指の隙間からこぼれていくきらきらした水のようなもの。それが染み入ってきます。
ディジョネツトの繊細きわまりないシンバルワークにじっと耳を傾けていると、心のなかに湧きあがるものがありますね。

ハンコックのピアノも澄んでいるし…。やはり水…。

昔、ジャズを聴くことに関しての先輩として20歳ぐらい年上の人がいたんだけれど、彼とジャズって結局ラッパだよね、と語り合った事を思い出しました。
ふたりともジャズ・ピアノが大好きなんだけれど、ジャズという表現フォームは煎じ詰めたらやっぱりラッパかな、なんていってたんです。もう20年以上前の話。

抜群のテナーとかアルト、あるいはトランペットを聴くたびにその時の言葉を思い出します。その時はふたりでジェリー・マリガンやブラウニーを聴いていたのかな。
今、多分彼のキャリアの中でも絶頂を迎えているであろうマイケル・ブレッカーのテナー・サックス。一聴の価値ありです。

「ナセント」。いい曲です。
是非、夜に。


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