クリスマスの日に、あまりめでたくないお話です。 実は野良猫の中の一匹がずっと弱ってきていて、たぶん今晩、もたないと思います。
アタマになにか腫瘍のようなものができて、ずっと状態は悪かったんです。で、秋に駄目モトで抗生物質を餌に混ぜたら、てきめんに効果が出て、潰れそうになっていた目も元に戻り、腫れもひいてしまったんです。冬になっても湯たんぽの前でじんわり暖をとっていたし、、、、ただ、どんどん瘠せていくのが気がかりでした。 食も進まないようだったし。
さっき、湯たんぽ交換にいこうと裏口を開けたらそこに倒れていたんです。 もう駄目か、と思ったんですけど、首がまだ微かに動くので、タオルに包んであげました。体は冷たく、もしあのタイミングでぼくが見つけなかったら、そのまま死んでいたと思います。しかも、その横で他の連中は食べたりないごはんをねだっているんですからね。ふうーっ。
野良猫の生死は、ほんとに些細なことで決まってしまいます。死ぬときはそれこそあっけないぐらい。 野良の二歳なのでもちろん人間に抱かれようとはしないし、抱こうとすると逃げてしまいます。 さっきは静かにぼくの腕の中に抱かれていました。首を回して静かに僕を見てました。温かくして、湯たんぽも置いて、みんなのいるダンボールハウスの横に暖かなスペースを作りました。
「偉いな、待っててくれたんか」 そんな言葉をぼくに言わせてくれて。
宿る命は変えようがないかもしれないけれど、猫は命を見事に運びました。 ほんとうに偉いです。
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