| 2003年10月23日(木) |
養老さんのカンバセイション |
急に、一気に寒くなりました。 日本シリーズで投げているピッチャーの指はみんな凍えているみたいでした。
さて昨日に続いて京都新聞から。 ベストセラー「バカの壁」の著者、養老孟司さんのお話が面白かったです。 (養老さんの本は「唯脳論」からわりと追っかけて読んできたほうです。) 「バカの壁」「養老孟司の<逆さメガネ>」2冊で190万部売れた理由をご自身で説明しておられるんです。
ちなみに養老さんは東大名誉教授。解剖学者です。 で、その理由。 「語り下ろしの文体が良かった」と。
「バカの壁」は、著者が語り編集者がまとめた。 「逆さメガネ」は、語るように書いた。 つまり、新しい言文一致に挑んだというのです。 たしかに両著ともとてもよみやすく、ぼくの周りの人も「難しいかと思ったけどすらすら読めた」という人が多いです。
『携帯電話で誰もがメールを交換する一億総作文時代。おしゃべりしているような日本語でないと、読まれない。新聞の文章も。ぼくらが明治の樋口一葉を読むようなもの』とバッサリ。
そこで思い出したのが保坂和志さんの著書の後書きを養老さんが書いておられた事。 あ、カンバセイションだ!!と思った次第です。 カンバセイションとは「会話」という意味だから。
養老さんがいう「新しい日本語」というのは、確かにネットや、もっと凄い数のレベルではケータイで交わされる言葉。 解剖学では必須のものの見方。つまり、「ものそのものを直視する」という、実はあたりまえのようでみんなそうは見ていない「見方」を徹底する必要があるんじゃないか。そんなふうに思ったわけです。
そうしないと前に進めない。という意味で。 「言文一致」というのは今に始まったことでは無いけれど、今の言葉でなされているかどうか。モノカキはそれこそ「現実を直視する」必要があるのかもしれません。
もちろん売れるとか売れないとかの前に。
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