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2004年01月16日(金) |
『ミスティック・リバー』を観た。 |
| 監督:クリント・イーストウッド 出演:ショーン・ペン ティム・ロビンス ケビン・ベーコン 原作:デニス・ルヘイン
原題:MYSTIC RIVER
2003年/アメリカ映画
ワーナー・マイカル・シネマズ みなとみらいにて鑑賞 |
同名のベストセラー小説の映画化で、『マディソン郡の橋』同様、 クリント・イーストウッド監督がその手腕を発揮しています。 原作を読んでいないのでその比較はできませんが、 映画としては2時間20分で、上手くまとめあげていると 言えるのではないでしょうか。 終盤の事件の確信に迫る場面も、非常に緊張感があり 当然そういう展開になると分かっていても、 哀しい結末に胸を傷めます。
幼い頃はつるんでよく遊んだ仲であったが、 今は時々挨拶を交わす程度のかつての友。 その友人(ショーン・ペン)の娘が殺され、 また再び親しく話をするようになったものの、 捜査が進む内に容疑者とされてしまう男を、 ティム・ロビンスが好演。 子供の頃に誘拐された時の恐怖から抜け出せず、 真実を語れず、秘密と嘘で自分を守ろうとする 哀しい役を見事に演じています。
事件の捜査に当たる、もう一人の幼馴染み (ケビン・ベーコン)の描き込みが少ないのが残念。 本来は3人等しく描いてこそ、この設定が生きると思うのですが、 尺の関係でショーン・ペンとティム・ロビンスの話に 絞ったのもやむを得ない所でしょうか。 昔その街に住んでいたからこその、事件解決の糸口発見や 幼馴染みを疑う苦悩等、期待できそうなんですけどね。 (それやったら、陳腐ですか?)
基本は3人の男達の話ですが、 彼らの妻達も三様に描かれているのもポイントで、 やはりケビン・ベーコンの妻だけ描かれ方が弱かったです。 (正直いなくても同じだったのではというのは言い過ぎ?)
結局この話の発端である殺人事件の真相は 大騒ぎした割にはなんだかなぁ…というものですが、 まあ、実際の事件なんてそういうものかも。 それに、この映画の見せ所は、犯人探しじゃありませんからね。
ちなみに演出上、殺された娘の近く、もしくは 車の近くで[刃物]が発見されるべきだった、 と思うのは私だけでしょうか。
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