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2004年01月08日(木)  『すべては愛のために』を観た。







監督:マーティン・キャンベル
出演:アンジェリーナ・ジョリー
   クライブ・オーウェン
音楽:ジェームス・ホーナー

原題:BEYOND BORDERS

2003年/アメリカ映画

ワーナー・マイカル・シネマズ
みなとみらいにて鑑賞

2004年の映画初めだったのですが、新年早々から驚きでした。
午後9時からのレイトショーを観に行ったのですが、
映画が始まった段階で、観客は 私1人ですよ!(笑)

地方都市では時々、観客が4、5人しかいない回がある
という話を聞きますが(我が実家の岡崎もしかり)、
まさかこの横浜で、たった一人になることがあろうとは
想像だにしていませんでした。
この15年間で900本近くの映画を劇場で観ていますが、
もちろんこんなことは初めてです。
(いくら観客少ない映画でも、7、8人はいたと思います。)
・・・アンジェリーナ・ジョリー主演映画ですよ、コレ。(汗)

今この映画は、私だけのために上映されてる訳で、
考えようによってはとても贅沢なことかもしれません、
映画館を貸し切りにしたいって頼んでも、
なかなかできることではないでしょう、
これは貴重な体験をしてるんじゃないかな?
と秘かにこの状況を楽しんでいたのですが、
本編開始15分後くらいに、もう一人お客さんが
入ってきちゃいまして、残念ながら、
劇場独占の大記録は達成ならずです。(笑)

さて、肝心の映画の方はと言えば、
原題の『BEYOND BORDERS』というタイトルに
その内容がよく表現されています。

戦争で難民となった人々が集まる国境付近、
自国を出るに出られない焦燥感であり、
その極限を越えた痛みと環境からくる無感覚という
社会派映画的描写の一面。

そして、上流階級の世間知らずのお嬢さんが、
粗野だが信念に基づいて行動する男に触発されて行動し、
そして愛するという不倫の一線を越え
その男は、難民援助の理想と現実に挟まれ、
資金確保のため戦争をする側に荷担するという
一線を越えてしまい、行動が過激化してゆく。

アンジェリーナ・ジョリーが演ずる役の
最後のパートの我が身を顧みない行動は
『すべては彼への愛のため』でした・・・という話。

内容をこう書くと、ある程度の映画ができると思うのですが、
描かれる人物にあまり魅力を感じなかったので、
観ていて結構辛かったです。
(人物描写に対する不満点に関しては
 書き出すと止まらないので、あえて書きません。)
内戦難民という重い内容と、不倫話を絡めてあるけれど、
どちらも中途半端な印象を受けました。

こんな映画にアンジェリーナ・ジョリーが
出演していることが不思議だったのですが、
後でチラシを見たら何となく判ったような気もしました。
一応最初のパートでエチオピア難民キャンプの
窮状を描いていますので、自身がUNHCR
(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使である義務感から、
出演を引き受けたのかもしれませんね。





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