周回遅れに気をつけろ!
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2002年11月27日(水) |
社長が心筋梗塞で倒れた!(その1) |
簡単な経過は、日曜日に、掲示板の方に書きましたが、 今日、4日間の出張から戻って、 その後の容体と詳しい話を専務に聞きましたので、 こちらに書くことにします。 (専務から聞いた話を再構成しています。)
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我が社は慢性的人員不足に陥っていて、 社長と専務も率先して現場で働く、 そんな小さな会社である。
先週の土曜日のこと。 平日は実務を、土日は伝票類の 雑務をこなす社長と専務は、 いつものように出社し、 社長は2階、専務は1階で仕事をしていた。
午後5時頃、そろそろ帰ろうとしていた 専務の机の電話が、内線呼び出し音を鳴らした。 もちろん社長からの内線だ。 出ると、いつもの腹から出すような声ではなく、 明らかに調子の良くなさそうな声が 受話器から聞こえてきた。 「ちょっと具合が悪いんだ・・・、来てくれ・・・」
ただならぬ雰囲気に2階へ上がって行くと、 仕事部屋とは別室となる和室で、 社長が胸の中央を押さえながら横になっている。 「胸が・・・この辺が痛ぇんだよ・・・ 病院に連れて行ってくれ・・・」 と専務の顔を見ると、苦しそうに訴えた。
普段はとにかく病院嫌いの社長が 自ら『病院に連れて行ってくれ』だなんて、 かなり切迫した状況なのだろう。 そう感じた専務は、すぐに119番に連絡した。
社長と病院に行くとなると 事務所を空けることになる。 連絡後、一旦下の階に降り、 戸締まり等を行なっていると、 救急車に乗る救急隊員から連絡が入った。 「今、三軒茶屋を通過しました。 あと10分程度で到着します。 患者の容態はどうですか?」
救急隊員に聞かれた専務は、 電話を持ったまま2階に上がってみると、 社長は和室より手前にあるトイレの壁に もたれ掛かっている。
「まだ大丈夫です」と伝えて、 2階の戸締まりをした後、 再度、社長は?と見ると、 自分の部屋に戻っていた。 社長は椅子に腰掛けながらも、 机に手を掛けて体を支えている。
もう一度1階に降りて、 急いで残りの片付けをしていると、 徐々に近付く救急車のサイレンが聞こえてきた。 救急車を誘導しようと外に出たが、 そのサイレンの音は、なかなか大きくなってこない。 通りまで出て見てみるが、 その姿を確認することもできない。
社長が心配になった専務が、 事務所に戻り、2階に駆け上がると、 社長は椅子から落ち、 脇机にもたれ掛かった状態になっていた。 その手は、体が倒れないように しっかり机の端を握っている。 見るからに危険そうだが、大丈夫なのか?
救急車のサイレンがさらに大きく聞こえてきた。 再び事務所を飛び出し、通りへ出て、 大きく手招きして、救急車を事務所の前に誘導する。
救急車から降りた救急隊員と共に2階へ上がると、 社長は社長室の床に大の字に横たわっていた。 その顔面からは完全に血の気は消え失せ、 土気色となっている。 そして、いびきともつかない 「ぐおおおおおお」という大きな音を 開いたその口から発していた。
「息子さんですか? お父さんは非常に危険な容態です。 応急処置を施す許可をお願いします!」
救急隊員にそう言われ、 「確かに年の離れた兄弟だけど、息子とは・・・。 それに許可って言われたって、 やってもらうしか選択肢はないのでは?」 と思いつつ、専務は 「お願いします」と答えた。
救急隊員の内2人は、社長の応急処置の準備を始め、 他の隊員は、2階から担架が降ろせるようにと、 狭い階段に積み上げられていた 邪魔な荷物を撤去するというので、 専務も手伝うことにした。
その荷物を運ぶ専務の背に、 電気ショックを与えている救急隊員の 「だめだ、止まったままだ。」 という声が突き刺さる。
「あの土左衛門のような顔色・・・、 やっぱり心臓が止まってたのか・・・。 このまま兄貴は死んでしまうのか?」 そう思いながら、階下で応急処置が終わるのを待つ。 その間に救急隊員は、各急患対応病院に連絡し 受け入れ先病院を決めていた。
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内容がへビーなこともあって、ちょっと疲れました。 明日、続きを書くことにします。
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