斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2006年02月01日(水) |
ニッポンのサラリーマン初出社 |
昨日、コン猿を辞めたばかりなのに、早速新しい会社に初出社してきた。 何気に僕が外資100%以外の企業に転職するのははじめてである。
ニッポンの会社の朝は早い。 朝6時起き。 朝9時前に会社に到着なんて、海外とのテレカン以外ではほとんど経験がない。 そして、9時にはきちんと皆さんが揃っている!
ニッポンの会社らしく、みんなに集まってもらって自己紹介。
何と!自分用の固定席やらロッカーがあるぞ! 机が広いぞ!L字型で、通常のオフィス用のデスクの1.5倍くらいある。 文房具やら名刺(なぜだか500枚)やらの一式が揃えてあるぞ! 無駄に広い机は、あっという間に玩具と機材で溢れる事だろう。 お姉ちゃんが5回くらい、お茶を入れてくれた。 わーい。
外資のモバイルサラリーマンとしては、仕事用の文房具(のり、はさみ、定規、マーカー各色、ノート、ペン類、ポストイット、消しゴム)やPC機器(モバHOをはじめとする数枚のPCカード、いくつかのUSBメモリ、SDカード、衝撃吸収ポータブルHDD、USBハブ、LANケーブル、iPod、電源ケーブル)などの小道具一式はTUMIの革カバンに入れていつも持ち歩くことが義務づけられている。 ニッポンのサラリーマンはあんまり仕事道具を持ちあるかなくてもいいらしい。 必要な道具があったら、言ってください、と言われたのだけれど、これといってなし。 とりあえず俺様用の灰皿はパクって引き出しに入れておいた。
様子を見て、僕の足もとに1TBのRAIDを組んだNASでも置かせてもらおうかな。 机が無駄に広いので、デュアルディスプレイでも置かせてもらおうかな。 今日はまだ初日だ、抑えて抑えて。 一ヶ月もたつと、僕の机は要塞のようになっていることだろう。 全部自腹だけどね!
新しいオフィスで、最初に尋ねるべき事は決まっている。 「喫煙コーナーはどこですか?」。 次には、2ちゃんねるがフィルタリングされていないかをチェック。 前職では2ちゃんねるに接続できなかったのだけれど、今回は完全に通った。
午前中は、入れ替わり立ち代り、ブリーフィングを受ける。 いつもの癖で、質問しまくる。
もうコン猿じゃないんだった・・・。 ここはクライアント先じゃない・・・。 どうしてもついついコンサルタントとして、クライアント先に常駐している時と同じように振舞ってしまう。
午後は、拠点を繋いでのビデオカンファレンス。 ビデオカンファレンスでも自己紹介。
その間に僕のPCのセットアップをしてもらう。 僕は、モバイル野郎なので、貸与されるPCは遠慮し、個人所有のPCを業務用に持ち込むことにした。 業務用と個人用の2台ものPCを持ち歩くのは面倒だ。
近くにいた女性社員(システム担当者でもなんでもない)に「セットアップよろ」とずうずうしくもお願いする。 「マウスはありますか?」 「あ、これ使ってください」 僕はマウスを取り出す。 「どうやって繋ぐんですか?」 「Bluetoothマウスなので何もしなくてもそのまま無線で繋がります」
僕のPCは、俺様仕様にカスタマイズされまくっている。 無線LANやAirHは当然搭載で、BluetoothやFeliCaポートまでもついている。 ハードウエアはBTOだし、複数辞書連動ATOKだし、ドライバやらネットワークやら、完全に俺様仕様。 ワケのわからない英語版の怪しいツール満載。 ツールバーの常駐ソフトが一列では収まりきらない。 デスクトップ上に、クラキング用の英語ツールのアイコンが並んでいたのはマズいかな、でもたぶん何に使うツールなのかまでは、気づれなかっただろう。 ・・・「田代砲」には気づかれたかも。
女性社員は、おろおろしながら、あちこちに問い合わせながら、ひたすらセットアップをがんばる。 僕は、横でちらちらと観察しながら、資料を読む「フリ」。 あはは、パニくってる。
「すみません・・・。セキュリティー関連のツールを一旦はずしてもらっていいですか?」 ノートン先生をアンインストール。 ファイアーウォール設定もパスワードも完全解除。 全ポート通し! 裸だ! 僕がノートン先生を細かく設定していたせいで、手間取っていたらしい。 僕は、自分のフォースの暗黒面に通じているので、セキュリティー設定はは厳しいのだ。
午後7時。 周囲を見渡すと、誰もいない。 「あれ?皆さんは?食事?」 「あ、帰りました」
えええええええええええええええええ?
午後7時半。 「すいません、システム管理部門の担当者も帰宅してしまったので、今日はこれ以上セットアップできません。明日、もう一度やらせてもらいます」
「まだお仕事されますか?最終退出になるので、鍵のかけ方を・・・」
・・・・・・・。 ・・・・・・・。 ・・・・・・・。
午後7時半・・・。
最終退出? 僕の時計が壊れたのか? 機械式のデイトナは停止しているのか? 壁の掛け時計を見る。 間違いなく午後7時半。
「あ、じゃ、じゃあ、ぼっ、僕もかっ帰ろうかな」
ニッポンの夜は早い。
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